随分前のことだけど、横浜で『さらば青春の光』見てきた。もちろん、お笑いコンビではなく(爆)、ザ・フーの『四重人格』をベースにした映画の方である。いや、お笑いコンビの方も好きですよ^^; 飲み屋で天文学的以上の桁数の額を請求されるネタとか、居酒屋で自分が頼んでもいない物をひたすら持ってくるネタとか、結構好きだけどね(爆)
と、それはさておき、『さらば青春の光』見てきたのである。もう40年近く前に制作された映画らしいけど、結構面白かった。無軌道な若者に対する自分自身の醒めた視線が意外だったようなそうでないような(意味不明)
映画といえば、クイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』が空前の大ヒットとなり、続くエルトン・ジョンの『ロケットマン』もそれなりの評価を得ている事もあってか、この世界ではロック・ミュージシャンの伝記映画がちょっとしたトレンドらしく、『ボヘミアン・ラプソディ』のプロデューサーが次に企画しているのは、なんとビージーズらしい。確かに、ギブ三兄弟プラス末っ子アンディは、若い時に人生の浮き沈みを全て体験してるし、映画の題材としてはなかなかかもしれない。どの辺に焦点を当てるか、で変わってくるけど、結構ドラマチックな生涯だと思うし、良いのではないだろうか。なんか、今から期待大である(笑)
という訳で、ロック・ミュージシャンを題材にした映画が、今後のトレンドになるのであれば、次はどんな人たちが題材になるのか、自分なりに想像してみた。
①エアロスミス
ま、アルコール&クスリ漬けから立ち直って、奇跡的に90年代の大成功を手にした訳だし、ここいらに焦点を当てると、感動的な映画になりそう(笑)
②イエス
主人公は故クリス・スクワイア。才能とカリスマ性はあるが、頭の中はお花畑なボーカリストを陰に日向にサポートしつつ、独自の人脈と運営能力で人気バンドを牽引したクリス・スクワイアの活躍と苦悩を描くストーリー、なんて面白いと思うけど。コメディ・タッチの方がいいかな(笑)
③キンクス
成功したのもつかの間、才能はあるのに、徐々にコンセプト志向に取り憑かれ、自身とバンドをおかしな方向に導いていこうとする兄レイに対し、ひたすら軌道修正を図る弟デイブの孤軍奮闘ぶりを描く、なんて面白いのでは(笑) デイブの献身ぶりにレイは改心し、アリスタ移籍後は、原点に立ち返ってヒットを飛ばすのだった(爆) もちろん、コメディ・タッチで(爆)
④ジェスロ・タル
バンドのリーダーであるイアン・アンダーソンではなく、独裁者イアンに翻弄され、いいようにこき使われたギタリスト、マーティン・バレを主人公にして、彼の20年以上に渡る苦悩の物語をコミカルに、なんてウケそうだけどね(爆) ダメ?(爆爆)
どうでしょうね?(爆) ロックファンにはウケそうだけど、一般の人には訳分からないかな(爆) ビートルズ、ストーンズ、ディランといった大物は、色々と難しいだろうから(笑)、関係者が全くいなくなる100年後くらいに映画化して貰ったらよろしいかと(笑)
という訳で、最近買ったCDから。
Raising Sand/Robert Plant & Alison Krauss
今更説明するまでもないが、元レッド・ツェッペリンのロバート・プラントが、カントリー系のアリソン・クラウスと組んだアルバムで、2007年に発表された。2009年度のグラミー賞最優秀アルバム賞を受賞して、個人的にはすごくびっくりした記憶があるが(なんでやねん)、ちょうど、ツェッペリンの再結成ツアーの話が出ているものの、ロバート・プラントが乗り気でないもんで難航してる、なんて話を聞いてた時期だったこともあり、グラミーを受賞した事で、ロバート・プラントもツッェペリン再結成を拒否する大義名分が出来て良かったのでは、などと思ったりもしてたのだが、これはちょっと失礼かな(苦笑) ちなみに、このアルバム、2008年にもグラミーの候補になっていて、2年連続ノミネートの末の受賞だったらしい。これ、かなり珍しいと思う。
実は、ロバート・プラントのソロ・アルバムって全く聴いた事がなく、もちろん、ツェッペリン解散後、ソロ活動を始めた頃から興味は持ってたけど、機会がなかったというか何というか...「ビッグ・ログ」とか「プレッジ・ピン」とか、一風変わったタイトルのシングル曲はPV等で耳にした事はあったけど、そんな今、ようやくロバート・プラントのアルバムを聴いた訳で、何故今なの?と聞かれれば、やはりレコード・コレクターズの影響も多少はあるかなぁ、なんて所ではあるが^^;、これについては、またの機会に譲るとして(笑)、じっくり聴いてみれば、さすがロバート・プラント、聴き応え十分で素晴らしい。前述した通り、カントリー系のアリソン・クラウスとの共演で、アメリカの曲、アメリカ人の書いた曲を集めたカバー集だが、ルーツ・ミュージックだけでなく、色々な雰囲気も感じさせたりなんかして、なんかアメリカともイギリスともつかない、摩訶不思議な音楽という印象。音楽的にもだけど、ロバート・プラントのボーカル・スタイルにも、新たな発見がある。シンプルなバックもいい。コリンズ・バン・ザントが書いた「Nothin'」とか好きだな。「Please Read The Letter」は、20年近く前にジミー・ペイジ&ロバート・プラントとして活動してた時のアルバム収録曲だそうな。
Santana Ⅳ
ジャーニーのニール・ショーンやグレッグ・ローリーがサンタナのメンバーだった、というのは有名な話だけど、本作は、そのニール・ショーン、グレッグ・ローリー、マイク・シュリーブといった、かつて『サンタナⅢ』というアルバムを作った顔ぶれが再集結して制作されたアルバムである。『サンタナⅢ』以来の集結なもんで、タイトルは『サンタナⅣ』。サンタナとしては、今年新作も出してるけど、個人的に聴いてみたいのは『サンタナⅣ』だよね、という訳で買ってみた次第(笑)
いやいや、なかなか良いです。確か、1998年頃に、本作とぼぼ同じメンバー(でもカルロス・サンタナは不在)で『アブラクサス・プール』というアルバムを作っているが、コンセプトは今回の『サンタナⅣ』も同じという感じ。すなわち、往年のサンタナならではのラテン・ロックの再現という訳。確かに『アブラクサス・プール』は良かったし、本作も素晴らしい。『サンタナⅢ』は聴いた事ないけど(笑) ギターに関しては、どれがカルロス・サンタナでどれがニール・ショーンか分からない(爆)ので、どっちが目立ってるのか不明だが、どっちにしても素晴らしいプレイだ。だが、それ以上に特筆すべきはグレッグ・ローリーの活躍ぶり。全編を彩るオルガンもさることながら、自作曲ではボーカルも担当してて、これがまた曲も歌も素晴らしい。ロナルド・アイズレーがゲストで歌ってる曲があって、そっちの方が話題になってたけど、グレッグ・ローリーの方が明らかに出来が良い。お見事である。難点は、収録曲が多くて、全体の印象が散漫になってしまうこと。10曲くらいに絞り込んだ方が良かったのでは、なんて思ったりもするが、傑作であるのは間違いない。
Pure McCartney/Paul McCatney
ポール・マッカートニーにとって、おそらく4枚目のベスト盤。2枚組通常盤の収録曲全39曲のうち、約3分の1に当たる11曲が、80年代以降つまり僕自身が全くチェックしていなかった年代の曲である。要するに、その年代の曲を聴いてみたくなったので買ってみた、という訳だ。何故、今更その年代の曲を聴いてみたくなったのか。よく分からん(爆)
その11曲だけど、ほとんどが『フレイミング・パイ』『裏庭の混沌と創造』『追憶の彼方に』あたりから選曲されていて、ポールとしても自信作なのかな、という気もする。確かに良いです。聴かず嫌いで、この頃のアルバムを聴いた事はなかったけど、なんだかんだ言ってもポール・マッカートニーである。それなりのクォリティは維持しているのだ。今回、改めて聴いてみて、「ダンス・トゥナイト」とか「ホープ・フォー・ザ・フューチャー」とか「セイブ・アス」とか、いい曲だなぁと素直に思った。なんか長いけどね^^; でも、腐ってもポールなのだ(褒めてねーぞ)。やっぱりポールは凄い、と改めて思った次第である(マジ)
I Knew You When/Bob Seger
2006年に、10年にも及ぶ沈黙を破って新作を発表した後のボブ・シガーは、意外と多作(?)になり、2017年までの約10年間で3枚のアルバムを出している。本作は、現時点での最新作で、“This album is dedicated to the memory of Glenn Frey”とクレジットされているのが涙を誘う。他にも、レナード・コーエンに捧げられた曲もあったりなんかして、ボブ・シガーより先に旅立ってしまう友人も多いのだろう。けど、アルバム全体は、決して湿っぽい雰囲気ではなく、実にアグレッシブで前向きな印象の曲が並んでおり、彼の40年以上に及ぶキャリアを振り返ってみても、1~2を争う出来映えと言っていいと思う。
なんというか、良い意味で開き直っている感じがする。悟ってしまった、と言ってもいい。自分にはこのスタイルしかないのだ、と。前述の約10年の沈黙の間、ボブ・シガーがどんな生活を送っていたのかは分からない。もしかすると、自信を失っていたのもかもしれないし、マンネリを感じて創作活動に限界を覚えていたのかもしれない。でも、ある時期悟ったのだと思う。それ以来、自分の道を貫くかのように、創作活動を続けている訳で、いつ死んでも悔いはない、という境地なのではないかな、なんて気がするアルバムだ。多少ワンパターンでも、これがボブ・シガーの持ち味なのだし、実際クォリティも高い。悟ってしまったオヤジは強いぞ、と頼もしく思える内容だ。アルト・リードとかクレイグ・フロストとか、昔の仲間の名前がちらほらと見えるのも嬉しい。
Live At The Rainbow '78/Foreigner
ベテランが続くが(笑)、タイトル通り、初期フォリナーのライブ盤である。1978年だからデビュー2年目、1stの顔ぶれで、あの日本公演とほぼ同じセットリスト、こりゃ“買い”でしょう(笑) 発売元もライノで、近頃出回ってるアライブ・ザ・ライブという、怪しげなレーベルとは違って信頼出来るし(笑) 実際聴いてみると、期待通りの内容。音質はまぁまぁかな。この時期しか聴けない1st全曲再現のセットリストには感激しかない。演奏自体は荒っぽいというか若々しいというか。フォリナーって、80年代の方が演奏上手いような気がするのは僕だけ?(笑)
このところ、フォリナー関連の発売が結構あり、前述のアライブ・ザ・ライブのライブ盤もそうだけど、2017年のデビュー40周年記念ライブ音源とか(新旧のメンバーで往年のヒット曲を演奏したらしい。でも、エドはいないんだよね...)、1978年のカリフォルニア・ジャムⅡのライブ盤とか(こちらはアライブ・ザ・ライブから)、ファンならずとも興味をそそられるのもあるが、どうせなら、アル・グリーンウッドが脱退後に元ジャーニーのグレッグ・ローリーと結成したSPYのアルバムの再発も是非ご検討を(爆)
Threads/Sheryl Crow
シェリル・クロウの2年ぶりの新作は、彼女が敬愛するミュージシャンたちとの、いわゆるデュエット・アルバムとなった。が、これが実に素晴らしいのである。ここしばらく、彼女のアルバムは内省的というか、シンガー・ソングライター風佇まいというか、ロック・ミュージャンらしさが薄くなったようで、なんとなく物足りなさを感じていたのだが、この新作は、久々に“ロック姐ちゃん”シェリル・クロウ全開である。やっぱ、シェリルはこうでなくては。
共演相手は、キース・リチャーズ、エリック・クラプトン、ジョー・ウォルシュ、ボニー・レイット、スティービー・ニックスなど、錚々たる顔ぶれで、ほとんどがシェリルの先輩に当たるのだが、敬意を表しつつ互角に渡り合ってるのは大したもの。実に頼もしい。惚れ直しました(爆)
また、そんなに聴き込んでいないのだが、スティービー・ニックスとの「プルーブ・ユー・ロング」やジョー・ウォルシュとの「スティル・ザ・グッド・オールド・デイズ」あたりがお気に入りである。ジョニー・キャッシュとの共演も凄い。とにかく素晴らしい内容なんで、是非皆さんにお薦めしたいです。シェリル自身は、これが最後かも、なんて言ってるようだけど、冗談はよしこさん、あと最低でも20年は現役で頑張って貰いたい。ついて行きます、命ある限り(爆)
Revamp Reimagining The Songs Of Elton John & Bernie Taupin
去年出ていたエルトン・ジョンのトリビュート・アルバム。以前、ブログネタにしたけど、同時にカントリー系アーティストによるトリビュート・アルバムも出てたのだが、こちらはポップ系というかロック系というか、レディ・ガ・ガ、コールドプレイ、エド・シーランといった、僕ですら名前を知ってるメジャーなアーティストによるカバー集だ。ただ、カントリー系と比較すると今イチ。ま、決して悪くはないんだけど、個人的には馴染めないというか。
何というか、最近のアーティストって、一聴するとシンプルなサウンドに思い入れたっぷりな歌、というスタイルが目立つような気がするが、本アルバムの大半はそんな感じ。個人的感情が強すぎて、引いてしまうような^^; レディ・ガ・ガは、さすがにキャッチーに仕上げてて聴きやすいけど、他の人たちはちょっとねぇ...くどいようだが、決して悪くない。ただ単に僕が馴染めないというだけ。
日本盤ボーナストラックとして、スキマスイッチの大橋卓弥による「アイム・スティル・スタンディング」のなんと!日本語カバーが収録されているが、これがなかなか聴き物である。エルトンというかバーニー・トーピンの歌詞を日本語にする、というアイデアを実現させてしまったのが凄い。ある意味、一番の収穫だったかも。
なんだかんだでもうすぐ師走。寒さも厳しくなりますので、皆様どうぞご自愛下さいませ。