この夏は訃報が多いような気がするが、6月にラロ・シフリンが亡くなっていた、というのを最近知った。享年92歳。知らなかった事も含めてショックである。謹んでご冥福をお祈り致します。
ラロ・シフリンと言われても、名前すら知らないという人は多いと思う。アルゼンチン出身の音楽家で、主に映画音楽の分野で注目された人だ。代表作はなんといっても、あのブルース・リー主演の『燃えよドラゴン』でしょうね。タイトルではピンとこなくても、曲を聴けばほぼ誰もが知っている(聴いた事ある)のではなかろうか。あと、テレビだけど『スパイ大作戦』のテーマ曲も有名。元々ジャズ系の人のようで、上記作品の他『ダーティ・ハリー』『ブリット』『危険がいっぱい』あたりが割によく知られていると思うけど、それらの作品で感じられるクールでオシャレな雰囲気が非常にカッコ良く、僕もそこいらに魅了された口である。ラロ・シフリンを知ったのは、まだ僕が小6か中1の頃、その年代の小僧を虜にするには、ラロ・シフリンの音楽はあまりにカッコ良すぎた。ほんと、惜しい人を亡くしたものと思う。合掌。
で、いきなりだが、最近買ったCDから。

僕がエルトン・ジョンを初めて見たのは、1995年2月12日、場所は日本武道館だったが、実はその時のフォーマットが、エルトンの弾き語り+レイ・クーパーという、2人だけで行うもので、要するに今回発売された発掘ライブ盤のフォーマットと同じなんである。このフォーマットでも、結構エルトンはコンサート活動をしており、随分前に発掘・販売されたモスクワでのライブ盤も、エルトンとレイ・クーパーの2人によるものだ。ちなみに、モスクワのコンサートは1979年5月、今回のレインボーのは1977年5月に行われたもので、実はこの2人ライブ、かなり前からやってたのだ。全く知らなかった(恥)
という訳で、エルトン+レイ・クーパーによる弾き語りライブ盤なのである。悪かろうはずがない。1995年の武道館もそうだったし、モスクワのライブ盤を聴いても感じたけど、エルトンの弾き語りって、ただ歌うだけではない。歌のない部分でも、そのピアノは実に雄弁である。ピアノのソロだけでも、これだけ観客を惹きつける事が出来るポッフスターは、今も昔もエルトンくらいなのではないか。ここにレイ・クーパーのパーカッションだ。それだけで十分。約2時間のステージなんて、あっという間に過ぎてしまう。実に素晴らしい。エルトンの声も歌い方も若いし(笑)
このエルトン+レイ・クーパーによるライブは、70年代から何回か行われていたようで、来日公演でも1995年だけでなく、2007年の時もエルトンひとりによる弾き語りライブだったらしい(日本のみだったとか)。2007年は、エルトン来日は知ってたけど、都合がつかず行けなかったので、全く知らなかった(恥)
エルトンのようなタイプのミュージシャンの場合、ピアノ弾き語りでコンサートを行うというのは、一種原点回帰のようなものだと思う。今回のレインボーでのライブは、1977年という事でまだまだ絶頂期、大会場でバンドを率いてのコンサートが普通だったと思うのだが、ここでピアノ弾き語りというのは心機一転の意味合いもあったのだろうか。絶頂期とはいえ1977年は分岐点と言えなくもないし...とはいえ、エルトンの素晴らしいパフォーマンスが楽しめるので、このレインボーでのライブ盤は文句なし。選曲も、ヒット曲は少ないけど、実に渋い曲が並ぶ。1995年でも披露してた「驚きのお話」「トゥナイト」「アイドル」「僕に迫る自殺の誘惑」あたりが、この頃既にセットリストに入っていた、というのはちょっとした驚き(笑) 個人的には、本作にも収録されてて1995年にも歌ってた「ティッキング(母さんの言葉)」が感動的だ。何故か、この曲好きなのである。いつ聴いても涙してしまうくらいの名曲なのだ、僕にとっては(笑) あと、「さすらいの弾丸」「聖ペテロよ、私はこれからどこへ」「ダン・デア」といったコアな選曲も嬉しい。
やっぱりエルトンはいいな^^
続いては、

なんか、最近オジー・オズボーンの事ばかり書いてる気がするが(笑)、やはり訃報に接して、オジーをちゃんと聴いてみようと、昔カートに入れたままになっていたCDを注文したのである。それがこれ。1stもカートにあったのだが、何故2ndにしたのかというと、単純に「オーバー・ザ・マウンテン」が聴きたかったからだ(笑)
という訳で、改めてちゃんと聴いてみたのだが、良いですねぇ。とにかくキャッチーで分かり易くてカッコいい。以前にも言ったけど、僕はブラック・サバスはほとんど聴いてないので、曲も知らないのが多いだが、そのイメージと比べると、本作はほんと分かり易い。曲自体には、おどろおどろしいとか暗いとかのイメージもないし、ジャケットもギャグみたいに見える(笑)けど、ランディ・ローズはやっぱり凄いし、どの曲もリフがカッコ良く、キャッチーなだけでなく、ドラマティックな構成の曲もあるし、けどコンパクトにまとめていて、実に素晴らしい仕上がりだ。なんというか、LP時代ならではの作り、という気もする。あの頃、僕は20歳そこそこだったけど、今にして思えば、オジーをちゃんと聴いてれば、たぶん夢中になってただろう、と思う。惜しい事をしたなぁ(笑)
2~3日前、テレビ神奈川で放送している『Billboard TOP 40』を見てたら、オジーの曲が再びチャートに登場していた。「Crazy Train」と「Mama I'm Coming Home」の2曲である。「Crazy Train」は耳タコだが(オジーのオリジナルより、アマチュアのコピー聴いた回数の方が多いかも。笑)、よく知らない「Mama I'm Coming Home」は良い曲だなぁ、と思った。PVもなかなかでオジーもカッコいいし。残した作品の素晴らしさ、そして劇的な最期もあり、オジー・オズボーンが今再評価されるのは当然と言える。他も色々聴いてみよう。今さらだけど^^;
やはりオジーも凄い人だった。合掌。