米の値段が下がらない。その為、外食産業では値上げが止まらない。その余波は一見関係なさそうな所にも及んでいて、正式に発表された訳ではないが、我が社の社員食堂も値上げになるらしい。理由は米をはじめとする諸材料費の高騰とのこと。このご時勢、値上げは仕方ないと思うが、もし社員食堂が1食500円オーバーとなったら、U-500の危機である。継続出来なくなったらどうしたらいいのか。政府の無策は、間違いなく庶民の生活に暗い影を落としている。今年の参院選で自民党は負けると思うが、それでも第一党であり続けるだろうから、結局自民党が変わらなければ何も変わらない。つまり庶民の生活は一向に良くならないという事だ。日本の将来は暗いままなんである。
暗いといえば、実は我が家ではビッグ・コミック・オリジナルを毎号購読しているのだが、そこでここ一年くらい「和食の喪失」というコラムが連載されている。簡単に言ってしまうと、古来から日本人の食生活に欠かせない食材がなくなってしまうかもしれない、と警鐘を鳴らす内容だ。取り上げられている食材は、ほとんど海産物で、なくなる理由としては、乱獲や環境の変化による個体の減少というのが大半。環境の変化というのは、埋め立て等人的なものもあれば、海水の温度の上昇等のように自然現象もある。このままだと食べられなくなるぞ、というのもあるが、既に国産品は希少なものになっていて、輸入に頼っているものも多い。こういうのを読んでると、暗澹たる気持ちになる。本当に日本はどうなってしまうのか。海苔とかわかめとかが食卓から消える、というのは由々しき事だが、これから生まれてくる日本人は、海苔なんて知らないで育つのだろうから心配しなくてもいいのでは、とも言われてしまいそうでもあるが、それでもやっぱり暗澹としてしまうのだ。輸入でなんとかなりそうなのもあって、それはそれで割り切ればいいと思うが、それでも日本食つまり日本人の根幹に関わってくる問題である。日本はどうなってしまうのか。
閑話休題
僕は洋楽好きだが、最近のものについては"知らない・聴いてない・分からない"の三重苦であるのは何度も言ったり書いたりしてるけど、内心それではいけない、という気持ちもあるのだ。やはり、渋谷陽一の影響を受けた世代(笑)としては、"ロックは最新の作品が最も価値がある"という言葉が頭を離れないのである。なので、昔から自分の趣味を優先させつつも、いつも最新のものをチェックするようにしていたのだが、基本的にFM等でも最新のヒットを中心に流していた70年代や80年代と違い、90年代以降は情報を得るのが難しくなってきた(これは、ジャンルや嗜好が細分化され、限定されていったせいもあると思う)。で、個人的には、某FMfanが廃刊になったことで、最新の情報収集の手段がなくなってしまった。それでも、CD屋に出入りしていた頃はまだよかったが、2010年あたりからCDは配信に取って変わられ、CD屋も少なくなり、存続していても、洋邦問わず売れ筋しか店頭に置かなくなって、自然と足は遠のき、完全に情報収集の手段は断たれ、正に離れ小島状態になったのである(笑)
僕が三重苦になってしまった理由は、情報が入手出来なくなったから、だけではない。昔からテレビ神奈川では、ビルボードの最新チャートを放送する番組があるので、時々見るようにはしているが、僕の感覚だとここ10年以上いやもっとかもしれないが、近頃のチャートの上位、要するにヒット曲はヒップホップ系ばかりで、昔と違い、いわゆるフツーのポップスやロックがほとんどない。なので、見てても面白くない(笑) で、徐々に見る回数が減っていく、という事になる。これ正に、今の音楽についていけない、という状態(笑)
そんな訳で、今の音楽にはついていけない、けど、新しいものを知りたい、という僕にとって、最適と思われる本を見つけたので、思い切って(笑)買ってみた。

ミュージック・マガジン増刊『ミュージック・ガイドブック 2010-2024 VOL.1』、レコード・コレクターズに載っていた広告には、”掲載総数1400枚以上 現在進行形のポピュラー音楽を広く、深く楽しむためのディスク・ガイド第一弾”とある。第二弾も出る予定らしい(笑) とにかく、僕のような情弱には、最適ではなかろうか。2010年以降という時期も僕の空白期とシンクロするし、ポピュラー音楽全般が取り上げられているようなのもいい。という訳で、少し考えたけど(笑)購入し、読んでみた。
正直言うと、まだ読破していない^^; が、初めて知る事がほとんどで、やはりそれなりに勉強になる。ジャンル分けが細かすぎて、却って混乱するのもあるが、それは仕方ないところか。"アンビエント""インターネット・カルチャー""エレクトロニック・ミュージック"等々、全く未知のジャンルの記事はとても興味深く読んだが、なんだかんだで、僕の興味からすると面白いのは"ルーツ・ミュージック""ロック/ポップス"あたりかな、やっぱり。
全く知らないけど、興味を覚えたアルバムもあったので、検索してみたけど、入手困難が多いのは意外だった。見てると、誰もが知ってるメジャー・レーベル以外から出てるアルバムも多くて、そういうのはすぐ廃盤になってしまうのか、それともそのアーティストのサイトでのみ通販してるのか、ま、そういった事も近頃の傾向なんだろうね。それと、前述したけど、僕の感覚では近年のヒットチャートを賑わせているのは圧倒的にヒップホップ系なんだけど、そこいらは全く取り上げられてないなぁ、と思ったら、よくよく見ればタイトルに『VOL.1』とあるので、いずれ『VOL.2』が出るのだろう。たぶん、そちらで『VOL.1』でカバーし切れなかったのが見れる訳で、ま、楽しみにしときます(買うかどうかはビミョーだが。笑)
ま、ミュージック・マガジン増刊ってことで、フツーにメインストリームの音楽ばかり紹介するはずはない、とは思ってたけど、やっぱりそんな感じかな(近ごろのメインストリームは何か、すら知らんけど。笑) でも、渋谷陽一語録には「ポピュラー音楽は売れなければ意味がない」というのもあるので、売れ筋を避けて通るのもどうかな、と思うのであります^^;