日々の覚書

MFCオーナーのブログ

1984

2024年07月28日 10時21分14秒 | 本と雑誌


なんだかんだでパリ・オリンピックが開幕した。競技によっては、数日前から予選がスタートしている。選手の皆さん、頑張って下さい。

で、関係あるようなないような^^;、レコード・コレクターズ最新号の特集は1984年ということで、この年に発表されたアルバムの中から、例によってライター諸氏がベスト・アルバムをセレクトしている。1984年...もう40年前なんだね(爆)

1984年と言えば、僕はまだ学生で、なんの気苦労もなく脳天気に日々を過ごしていた。この年も2024年と同じ閏年で、同じようにオリンピックが開催された(当たり前だ) ご存知、ロサンゼルス・オリンピックである。ただ、40年前の方が、代表選考も含め、早くからオリンピックは盛り上がっていたように思う。2024年と1984年を比べてみると、オリンピックが開催された、というのと、新札が発行された、という共通点があるのに今気づいた(笑) 僕としては、1984年といったらロス・オリンピックであり、中日ドラゴンズが開幕からジャイアンツに14連勝した年である(笑) 僕個人は、前述の通り学生で、大学の軽音楽サークルでのバンド活動に精を出し、夏休みには、地元の仲間と組んだバンドでチャリティ・コンサートに参加したりしてた。あ、もちろん、それなりに勉強もしてましたよ(笑)ゼミ合宿も行ったしレポートも出したし。キング・クリムゾンの来日公演を見に行ったりもしたな。学園祭で南佳孝も見た。ま、そんな年なんです(爆)

で、最新号のレココレによると、1984年は「シンセサイザーや新たな機材の普及で独特の音響が生み出され、新進アーティストからベテランまでが、80年代の空気を反映したサウンドを刻んだ」作品が数多く発表された年らしい。ふ~む、そうだったのか(笑) でも確かに、1983~85年というのは、今思えば実に80’sらしい作品が発表された時期であったとは思う。

レココレ最新号では、1984年のアルバムから138枚(!)がセレクトされている。その138枚は順位は付いてないが、1位から順番に並んでいるのだろう、という解釈で、1番目から10番目に紹介されているアルバムはというと、

1984/バン・ヘイレン
背徳の掟/ジューダス・プリースト
カフェ・ブリュ/スタイル・カウンシル
ボーン・イン・ザ・USA/ブルース・スプリングスティーン
パープル・レイン/プリンス
ダイアモンド・ライフ/シャーデー
焔/U2
誰がアート・オブ・ノイズを・・・/アート・オブ・ノイズ
メイク・イット・ビッグ/ワム!
ライク・ア・バージン/マドンナ

いやいや、いかにも80’sって感じ。スプリングスティーンやプリンス、マドンナあたり、80’sの象徴と言ってもいい。もしここに『スリラー』があったら、もう80’s以外の何物でもない(やや意味不明)
と、ここで、ビルボード誌の1984年間アルバム・チャートのTOP10を見てみると、

1位・・・スリラー/マイケル・ジャクソン
2位・・・スポーツ/ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース
3位・・・オールナイト・ロング/ライオネル・リッチー
4位・・・イノセント・マン/ビリー・ジョエル
5位・・・カラー・バイ・ナンバーズ/カルチャー・クラブ
6位・・・1984/バン・ヘイレン
7位・・・イリミネイター/ZZトップ
8位・・・シンクロニシティ/ポリス
9位・・・フットルース(オリジナル・サウンドトラック)
10位・・・セブン・アンド・ザ・ラグド・タイガー/デュラン・デュラン

集計期間の関係もあり、前年の1983年発表のアルバムが多くランクインしてるのは仕方ないかも。こちらも、いかにも80’sな顔ぶれなんだけどね^^; 『ボーン・イン・ザ・USA』『パープル・レイン』『メイク・イット・ビッグ』『ライク・ア・バージン』あたりは翌1985年度の年間チャートのTOP10にランクインしている。
で、続いて、MFCオーナーが以前MFCの企画で発表した「80年代ベスト・アルバム」から1984年のを紹介させて頂くと、

オールナイター/グレン・フライ
アリーナ/デュラン・デュラン
フットルース(オリジナル・サウンドトラック)
アイランズ/カジャグーグー
アイソレーション/TOTO
ライク・ア・バージン/マドンナ
メイク・イット・ビッグ/ワム!
ロンリー・ハート/イエス
天使か悪魔か/ジョン・クーガー・メレンキャンプ
ボリューム・ワン/ハニー・ドリッパーズ

発表時期が混乱してるのもある^^; 『ロンリー・ハート』と『天使か悪魔か』は共に1983年発表。ヒットしたのとよく聴いてたのが1984年だったもんで、勘違いしたのだろう(笑)

レココレとビルボードとMFCオーナーの「1984」、意外と共通した雰囲気を感じるけど、どうでしょう?(笑) マドンナとかプリンスとかデュラン・デュランとか、80’sぽい音作りではあるが、今聴いてもさほど時代を感じる事はないけど、『ボーン・イン・ザ・USA』は、わぁ80’sって感じ(笑) あと『フットルース』とか。

1984年のアルバムたち、なつかしさを感じる反面、レココレのランキングだと、下位の方になると知らない名前も結構あったりして、やはり奥は深い(苦笑) 上位のような、ある種きらびやかな音像のアルバムばかりではなく、コクトー・ツインズとかキュアーとか、ちょっと暗いイメージのバンドも選出されていたりして、なんだかんだで一筋縄ではいかないのだ。いつの時代も同じなんだけどね。

という訳で、オリンピックも開幕した今、40年前に思いを馳せてみるのもいいかもしれない(なんのこっちゃ) 僕自身は、若かったせいもあり、1984年はキラキラしてたような気がする(爆) まだ夢も希望もあったしね。うむ、良い時代だった(爆爆)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フェルナンデス破産に思う

2024年07月27日 12時34分04秒 | 時事・社会ネタ
お暑うございます^^; 皆様、ご自愛下さい。

またしても訃報だが、ジョン・メイオールが亡くなった。享年90歳。闘病中だったそうだが、それでもツアーに出ようとしてらしい。慎んでご冥福をお祈り致します。

ネットニュースを見てて、ロック界のレジェンド死去、という見出しに気づいて、えっ今度は誰が、と思いながら記事を見てみると、失礼ながら誰?、というのも結構あったりするのだが(笑)、このジョン・メイオールは正にレジェンドと言ってよかろう。なんたって、かつて率いていたブルース・ブレイカーズは、エリック・クラプトン、ピーター・グリーン、ミック・テイラーといった、文字通りレジェンドなギタリストを輩出した事で有名だ。ただ、ジョン・メイオールというミュージシャンの評価ということになると、ややビミョーかも^^; 恥ずかしながら、僕もブルース・ブレイカーズは名前だけで音は聴いた事ない。ロックを聴き始めた時点で、60年代ロックは後追いだったし、中学生の頃はブルースに興味なかったので^^;、結局スルーしたままだった。ま、ブルース・ブレイカーズに限らず、ヤードバーズあたりもほとんど聴いてないし、結局60年代の英国ブルース・ロックはほとんど知らないまま、この年になってしまった。どうしようか(笑)  

ジョン・メイオールだが、70年代以降も地味ながら活動を続けていて、確か、30年くらい前にも来日してたはず。見に行ってはいないが、FMで来日のニュースと共に、当時のジョン・メイオールの新譜の曲をかけていて、なかなか良いな、と思った記憶がある。レコード屋でそのCDを手に取って眺めた事もあるような気がするが(笑)、結局買わなかった。訃報に接してその事を思い出し、大変申し訳ない事をしてしまった気持ちになっている。

ところで、訃報ではないが、ややショッキングなニュースで、あのギター・メーカーのフェルナンデスが事業を停止し、破産手続きをするらしい。正直言うと、来るべき事が来てしまった、という感じ。僕自身はギタリストではないので、ギターのブランドにもあまり関心はないが、ギブソンやフェンダーといった老舗に対抗するかのように、低価格路線で登場したのは知ってた。最初の頃は、友人のギタリスト達も、安かろう悪かろう、なのではないかと警戒してた感もあるが、有名ミュージシャンがフェルナンデス使ってるという情報が広まり、定着していったような気がする。それにしても破産とは...

実はちょっと前から、現代に於いては楽器メーカーは大変だなぁ、と思っていた。それはヤマハのような大手も例外ではない気がする。何故なら、今は楽器なんて売れないだろう、という気がするからだ。偏見かもしれないが、今の若者は楽器弾きたいなんて思わないだろう。苦労して楽器の弾き方を学び練習しなくても、パソコンやスマホでも音楽を作れる時代だ。僕のような昭和30年代後半生まれからすると、音楽をやりたかったら楽器を覚えるのは当たり前なのだが、パソコン等の打ち込みで音楽を作るやり方もあったけど、90年代くらいまでは、そういうソフトを入手して習得するのは結構金も知識も必要だったし、習得しても初歩的な音楽理論が分かってないと打ち込みも出来ない、という、ある種の壁はあったと思う。しかし今は違う(と思う)。単純に言えば、スマホ持ってれば誰でもミュージシャンになれる(たぶん)

で、フェルナンデスとは直接関係ないが、最近また恐ろしい話を聞いた。ある人(Aさん)の持つ知識や経験をデータ化して、違う人(Bさん)に通信すると、データを受けたBさんはAさんの体の動きをマネる事が出来る、というプログラムの開発を進めている人たちがいるらしい。つまり、AさんがギタリストでBさんはギター未経験だとして、Aさんのデータを受けたBさんは、なんとなく指が動くようになるという訳だ。Aさんの経験がBさんに伝わり、その通りに体を動かそうとするのだね。もちろん、BさんがすぐAさん並に弾けるようになる訳ではない。ギター弾いた事ない人には、体がギター弾くようになってないから、指だって動かない。けど、初心者とはいえ、データを受ける事で習得のハードルは低くなる。自分で運指を覚えなくても指が動こうとするからね。これは楽器だけではなく、スポーツにも使える。素人に野球選手のデータを通信すると、バットの振り方、ボールの投げ方などを体が実践しようとする訳だ。まず慣れる・鍛える、から始めるより習得のスピードは早い。

こんなものが実用化されて一般的になったら、真剣に楽器を習得して音楽を志す人は減るだろう。音楽でもスポーツでも芸術でも、何かやりたかったら、まず道具の使い方を覚え技術を磨く必要があるが、そんな面倒な事は誰もしなくなる。楽して楽しもうというのも分からなくはないが、でもそれは違うと思う。技術の習得に努力する人への敬意が全く感じられないし、努力というものを根底から否定するものでもある。テクノロジーの発達が文化の衰退、そして人間としてのレベルの低下に繋がるケースもあると思う。杞憂であればいいが。

プロ野球もオールスター戦を挟んで後半戦に突入したが、我らが中日ドラゴンズは相変わらずの低空飛行。7月26日現在、91試合消化して38勝47敗6引き分けのセ・リーグ5位。ここへきて借金の9はキツい。今シーズンのドラコンズは、少ない得点を投手陣が守り切る野球であるが、これだと投手陣に負担がかかり、疲労が溜まる夏場に総崩れする可能性がある。今そうなりつつあるのかも。とにかく夏場は打線の奮起にかかっている。

と、憂いてみた猛暑の週末なのであった(笑) スタミナつけに焼肉でも食べに行くかな(爆)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アオノリュウゼツラン

2024年07月21日 23時47分19秒 | 与太話

リュウゼツラン属(竜舌蘭、学名:Agave)は、リュウゼツラン科の単子葉植物の分類群。
原産地は中央アメリカ。メキシコを中心に米国南西部と中南米の熱帯域に自生するほか、食用・繊維作物、あるいは観葉植物として広く栽培されている。和名に「蘭」とあるが、ラン科 (Orchidaceae) に近い植物ではない。また形状がアフリカ原産のアロエに似ているが、アロエはツルボラン科の植物である。
気候や土壌にもよるが一般に成長は遅く、花を咲かせるまでに数十年を要するものも多い。100年(1世紀)に一度開花すると誤認されたことから、英語で“century plant”(センチュリー・プラント、「世紀の植物」)という別名がある。
本来、植物の基本は葉に斑が入っていない物を指すため、リュウゼツランはこの「アオノリュウゼツラン」のことを指すが、日本では斑入りの品種が先に輸入されて「リュウゼツラン」という名前を取ってしまったため、基本種である斑なし品種があえて「アオノ」を前につけた呼び名となった。
(ウィキペディアより抜粋)

という訳で、先日、暑い中(笑)リュウゼツランいやアオノリュウゼツランを見に日比谷公園まで行ってきた。100年に一度というのはともかくとして、花が咲くのに数十年かかる品種なのであれば、次お目にかかれるのはいつになるか分からないし^^;

 

 

行ってみると、リュウゼツランを見に来てる人が大勢いた。皆さん、この花の事をよく知ってたなぁ、と思う。僕なんか、妻に言われるまで何も知らなかった(爆) まぁ、でも、見れて良かったと思う。話によると、各地でリュウゼツランが開花して話題になっているらしいが、なぜ今年になって一斉に咲いたのかはよく分からないが、ちょうど60年くらい前に日本に入ってきた説が有力らしいので、その頃やって来たのが、今同じタイミングで開花したのではないか、とのこと。今年は辰年(竜年)だから、という説もあるんだかないんだか(笑)

ま、よく分からないけど、来年またどこかでリュウゼツランが開花するかもしれない。そしたらまた見に行こうと思う^^:
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まだまだ続くフュージョンの夏

2024年07月15日 11時19分36秒 | 時事・社会ネタ
まだ梅雨明けしてないのに(してないから?)既に日本は猛暑である。先週の月曜日(7月8日だったかな)なんてめちゃくちゃ暑くて、屋外はサウナみたいだった。これで梅雨が明けたら一体どうなるのだ? ま、確かに、ここ数年の傾向としては、梅雨明けすぐ猛暑日が続くけど、その後は割に普通の夏、というパターンが多いような気がしてたので、10年くらい前のように、2ヶ月近く猛暑日が続くという事ではなそさうではあるけどね。ま、なんというか、ここ10年ちょっとの間で暑さに慣れてしまって、最高気温30度くらいなら大した事ない、ってな感覚になってるのが怖い(笑) 年齢その他も鑑み、自分の体力・持久力等を過信しないようにして、慎重に行動しましょうね(笑)

今月初めは異常な暑さだったけど、そんな中、東京都知事選がミョーな盛り上がりを見せた。結果はともかく、当選した現職の小池百合子より、それ以外の立候補者に注目が集まる(投票前も投票後も)というのも、良いんだか悪いんだか(苦笑) ま、小池百合子からすると、その方が好都合だったのかもしれないが。

そうこう言ってるうちに、ショッキングなニュースだ。皆さん既にご存知と思うが、次期アメリカ大統領選の有力候補と言われている共和党のドナルド・トランプ氏が演説中に狙撃された。トランプ氏は弾が耳を貫通するという事態になったものの、命に別状はないそうだが、当日会場にいた聴衆のうち、1人が亡くなり、2人が重体とのこと。とんでもないことをしでかす奴がいたものだ。亡くなった方のご冥福をお祈り致します。

この手の事件は、単なる狙撃事件ではなく、標的からしても一種のテロであり、民主主義を根本から否定するものでもあり、断じて許すべきではない。しかも死者も出でいる。テロは絶対に許さない、我々は断固として戦う、今回の事件も徹底的に捜査し、バックにテロ組織があるのなら必ずぶっ潰す、くらいの国・政府の公式声明はあって然るべきだし、メディアもそういう論調になって当たり前だが、今回のトランプ狙撃事件に関しては、犯人に憤るとか死者を悼むどころか、この事件で大統領選はトランプ有利になるのでは、などと発言するキャスターや政治家もいたりなんかして、正に世も末である。メディアの連中は、トランプ死ねばよかったのに、と思ってるのが見え見えだ。安部元総理の時と同じ。狙撃されたのがトランプ氏ではなくバイデン氏だったら、メディアの論調は180度違うのだろうね。

という訳で、最近買ったCDから(やっぱり唐突)



まだフュージョンの夏は終わっていなかった(笑) 僕自身はあれからもフュージョンのマイ・ブームが続いていたりなんかする。

という訳で、70年代の渡辺香津美である。この『Village In Bubbles』は1978年発表、ニューヨーク録音とのことだが、再発CDのライナーにもあるが、前作『Lonesome Cat』に続く海外録音で、前作の時はほぼ武者修行みたいな感じで、現地のミュージシャンたちとのレコーディング・セッションも1日だけ、という慌ただしい状況だったが、今回の『Village In Bubbles』の時は、じっくり時間をかけて準備して、現地でも腰を落ち着けてのレコーディングになったらしい。『Lonesome Cat』は未聴ので何とも言えないが、色々なコメントからすると、緊張感漲る一発録りみたいなアルバムだったのでは、と思われるが、それに比べると『Village In Bubbles』は余裕が感じられる作りである。制作時の状況だけでなく、収録曲の雰囲気も違うせいだろう。

全体としては、とてもメロウなフュージョンである。全曲、渡辺香津美のオリジナルであるが、一曲目の「Park Of Avenue」のイントロなんて、フィリーソウルみたい。他の曲もストリングスを使ってゴージャスな感じに仕上がっており、その中で渡辺香津美が弾きまくっている。曲調のせいか、ナチュラルなトーンでの速弾きが目立つので、ほんと縦横無尽って感じだな(笑) ただ、全体にメロウな雰囲気ではあるが、ソウルやファンク、ラテンなどの要素も取れ入れ、聴きやすいけど演奏陣のレベルも高いという、正にフュージョンである。あまり目立たないけど、ソロのバックのリズム隊の演奏が、実に表情豊かでつい聴き惚れてしまう、という見かけはともかく、決して単なるBGMでは終わらせない、優れたフュージョンなのだ。いや素晴らしい。これこそが日本のフュージョンなのだ、と思わせる傑作であります。渡辺香津美も凄いな。ギタリストとしてはもちろんのこと、本作を聴いて、改めて作曲家としての力量にも感服しました。この翌年に『KYLYN』が出るのだが、全く『Village In Bubbles』とは違うアプローチのフュージョンであり、ここいらの切り替えのセンスも凄い。やっぱり凄い人なのだ。早く元気になって下さい。

続いては、



こちらも日本のフュージョンだが、渡辺香津美ほど有名ではないと思う(苦笑) 当時、ジャズのみならず幅広い分野で活動していたピアニストの佐藤允彦が、若手と結成したメディカル・シュガー・バンクの1stである。メンバーは佐藤允彦以下、清水靖晃(Sax)高水健司(Bs)山木秀夫(Ds)穴井忠臣(Perc)の5人で、なかなかに錚々たる顔ぶれだが、この頃はまだ"将来を嘱望される若手"という扱いだったように思う。ま、その後渡辺香津美のKAZUMI BANDに入るメンバーが3人もいる、というのを見ても、凄い顔ぶれであるのは間違いない(笑)

内容も素晴らしい。僕の印象としては、ジャズの人がやるフュージョン、って感じかな。テーマがあってアドリブもふんだんにあるというか。本作が出たのは1980年、それこそフュージョン全盛の頃で、流行りの音楽にアプローチしてみたというのはあると思うが、ジャズをベースにした独特の雰囲気と、高い演奏力(だけど、ひけらかさない)で、確実に他との差別化は成功していると思う。アップテンポでキメキメのフュージョン・チューンもあるが、印象的なのは、メロウでスタイリッシュに迫るややスローな曲の方で、なんたって清水靖晃のプレイが素晴らしい。すすり泣いたりブロウしたり、正に変幻自在。メロディ楽器はキーボード以外はサックスしかいないので、清水靖晃にかかる負担は大きくなるのだが、一人で難なくこなしているのは凄い。佐藤允彦もエレピを弾いてる曲の方が多いが、それがまた良い雰囲気なのだ。当時、僕はFMで本作を聴いて、すっかり気に入ってしまったのだが、今にして思うと、サックスやエレピがフューチャーされたスローな曲に惹かれていたのかも。「Saga Unknown」とか、たまりません(笑) 適度な緊張感もよろしい。

ところで、もうすぐパリ・オリンピックなんだけど、盛り上がりが今イチと思ってるのは僕だけ?^^;
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする