日々の覚書

MFCオーナーのブログ

下町ロケット

2018年12月28日 21時38分21秒 | テレビ番組
この10月から始まったTBSドラマ『下町ロケット-ヤタガラス編-』を、ずっと見てしまった。前回のゴースト編は一度も見なかったけど、今回は全て見た。面白かった。原作はもちろんなのだろうけど、なんと言っても脚本がいい。役者たちもいいね。阿部寛って、特に名優とは思わないけど、なんか良いのだ。いつも違和感なく画面に収まっている。他の出演者も、杉良太郎や神田正輝のようなベテランは、圧倒的な存在感を示しつつも、自分だけ目立つような事はせず、ドラマに上手く溶け込んでいるし、古舘伊知郎、吉川晃司、イモトアヤコといった、本職が役者ではない出演者たちも、実に良い味を出している。特に古館(笑) たまに良いドラマに遭遇する度に感じるのだが、やはり脚本・演出・演技のバランスが大事だ。一人のスター役者の為に作られるドラマみたいなのは、よほどでなければ、万人を引きつける事は出来ないと思う。『下町ロケット』はそのバランスが完璧である。だから面白い。引き込まれて見続けてしまうのだ。

『下町ロケット』が面白いのは、それ以外にも、要因はある。そのひとつが“熱血”だ。このドラマでの主舞台となる佃製作所は、中小企業で、いわゆる町工場だ。阿部寛演じる社長の佃航平を筆頭に、良い物を作ろう、良い物を作って社会に貢献しよう、人類の明るい未来を開こう、という信念を持って、日夜開発に励んでいる。正にメーカーの鑑。自分もメーカーに勤める者として、やはりメーカーはこうでなければならないと思う。うわべだけの理念ではなく、本気で思ってなければ、本当に良い物は出来ない。綺麗事かもしれないし、絵空事かもしれない。ただ、そういう理念を忘れて、単なる金儲けだけに走るようになっては、本当のメーカーではない。そういうのもあって、佃製作所の奮闘ぶりを見ていると、自分も熱くなってくるのである(笑) そう、同じ製造業として、思い出してしまうのだ。忘れかけていた熱い何かを(笑)

『下町ロケット』が面白いもうひとつの理由は、“勧善懲悪”である。昨今、ここまで善玉・悪玉の区別がはっきりしているドラマは、珍しいのでは?(笑) もちろん、佃製作所及び佃製作所関係者は善玉であり、それに敵対する者は全て悪玉である。この悪玉たちが、ひたすら悪い奴ばかりで、とにかく悪い事しか考えていない、というのが却って痛快。奴らが佃製作所を潰してやろうと、あの手この手で攻め続け、それを佃製作所が迎え撃つ、というのが基本構成。もちろん、悪知恵の働く悪玉たちの狡猾な攻めに、佃製作所は追い詰められ、敗色濃厚となりながらも、寸前で巻き返し、最後は佃製作所、つまり正義は勝つ、という展開になる、というのが分かっているから、どんな危機的展開でも、最後まではらはらしつつも安心して見ていられる。ま、水戸黄門みたいなもんだが、この、安心して見ていられる、というのが大事なのであって、これで佃製作所がボロボロに負けて悲惨な結末を迎える、なんてドラマだったら、誰も見ないと思うな(笑) 良いではないか、“勧善懲悪”(爆)

ま、そんな訳で、『下町ロケット-ヤタガラス編-』だが、去る12月23日の放送を以って最終回、という事だったけど、今イチ肝心な所が不透明のまま終わってしまった、と思ってたら、なんと年明けの1月2日に特別編が放送されるらしい。だったら最終回と謳うな、ややこしい(笑) ま、ある程度の結末は予想がつくけど(笑)、でも楽しみだ。見てしまうだろう(爆)

てな訳で、いよいよ今年も終わりである。今年の暮れが例年と違うのは、平成最後の年の瀬であるからで、忘れかけてたけど、来年は元号が変わるのだ。なんか複雑な心境ではあるが、新元号による新しい日本が、より素晴らしい国になる事を願っている。

今年、終盤になってからの、いきなりのクイーン・ブームには驚いたが、今回は第3次クイーン・プームなんだそうで、そうすると、前回の第2次は、ドラマに使われた事がきっかけで話題になり、日本編集のベスト盤『ジュエルズ』がオリコンで1位になった時という事になるのかな。確かに、あの時も訳分からなかった(笑) 余談だが『ジュエルズ』って、まだ売ってるんだね。とうに廃盤になったと思ってた。悪名高きCCCDだったし(笑)

で、じゃ第1次はいつだったんだろうね。第2次・第3次ほど、日本でクイーンが熱狂的だった事って、正直あまり記憶ない^^; 1975年の初来日の時とか? まさかね(笑)

という訳で、皆さま、今年も当ブログをご贔屓にして頂き、大変ありがとうございました。来年も、引き続き当ブログをよろしくお願い致しますm(_ _)m

今年最後と思うけど、クリスマスの日に、注文してたCDが届いた。年末年始の楽しみはこれだな(笑)



では、良いお年を。
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クイーン三昧の日々

2018年12月02日 23時03分54秒 | 映画
既に皆さんご存知の事であるが、今、日本では降って湧いたようなクイーン・ブームである。きっかけは、『ボヘミアン・ラプソディ』の公開であるのは、これまた皆さんご存知。今さら説明するまでもない、クイーンというかフレディ・マーキュリーの伝記映画だ。僕の記憶では、今年の2月頃、映画の紹介と共に11月に日本公開決定とのアナウンスが流れ、その時点でもう話題沸騰だった。これもやっぱり、皆さんご存知(笑)

と、フレディ(クイーン)をテーマにした映画という事で、内容は見る前からだいたい想像はつく訳で、素直に見たい!という心境でもなかったのは、フレディがどのように描かれるか、がなんとなく想像がつくだけに、見るのが怖い、というのがあったからだ(笑) でも、考えてみると、ミュージシャンそれもロック・ミュージシャンの伝記映画なんて、意外と少ない気がする。僕はドアーズくらいしか思いつかなかった。ストーンズみたいにドキュメンタリーを作ってるの例はあるけど、全くの創作劇というのは記憶にない。ビートルズもジミヘンも映画にはなっていないし。ジャニス・ジョプリンをモデルにした映画はあったかな。ブライアン・ジョーンズの映画もあったけど、言っちゃ悪いが、ちょっと地味だ。そういう意味では、フレディなんて映画の題材としては格好の人物であるし、興味だけは非常にあったのだが、でも怖かった。フレディがただの変態みたいだったらショックだし、かといって聖人君子みたいに描かれてたとしてもヘンだし、ま、とにかく、複雑だったのだ(笑)

そんな中、10月も終わりを迎え、公開が迫ってきた。



実は、僕よりも嫁の方が、この映画に関しては興味津々で、見たい見たいとしきりに言っていた。やはり見に行かねば。それにしても、この映画のプロモーションは凄くて、テレビCMをはじめとするメディアの露出もやたら多かったし、TOHOやらイオンやらで全国一斉ロードショーだし(上映館は全国で100いや150箇所以上になるのでは?)、何故、こんなに力を入れているのだろう? なんて不思議に思ったりもした。しかも、広範囲でやたらと盛り上がってるし。今さらだが、クイーンってそんなに人気あるのか。80年代のクイーン不遇の時代(笑)を知ってる者としては、実に意外。クイーンの映画でこんなに盛り上がるなんて、嬉しいけど信じていいのか、どっかでどんでん返しがあるんじゃないか、って気分^^;

都内では、宣伝カーも見た。

 

ま、公開に先駆けてサントラ盤が発売されるので、見る前にサントラを買おう、と思っていたら、こんなのが出た。



ディアゴスティーニの『クイーン・LPレコード・コレクション』。第一回配本は『オペラ座の夜』だ。ご存知のように、マガジンとLPがセットになっていて、LPは180g重量盤とのこと。最近、重量盤LPってよく聞くけど、何が違うの?と思っていたが、かがみさんによると、通常のLPより重いので、盤が反ったりせず、従って、安定して聞けるLPなのだそうな。分かるような分からないような^^;

このシリーズ、クイーンのオリジナル・アルバム15枚に加え、フレディの死後に発売された発掘音源も含むライブ盤7枚、グレイテスト・ヒッツ3枚、の計25枚(全てLP)が、だいたい月2枚ペースで発売され、お値段は1枚物2,759円+税、2枚物3,694円+税、3枚物4,620円+税、と結構お高いのである^^; ファンはそれでも買ってしまうのか?(笑)

で、僕はどうしたかというと、第一回が『オペラ座の夜』であること、初回のみ特別価格で1.980円(税込み)という事もあり、第一回配本のみ買ってみた。もちろん、本屋で買った(笑)



 

LPは重量盤だけあって、ずっしりと重い(気がした)。が、結構反ってたよ(爆) ずぅっと前に買ったLPよりカッティンク・レベルが高いような気がするが、音質はそんなに違いはないような。期待してたマガジン部分は、特に目新しい記述はなかったが、当初このアルバムからのシングル・カットは「ボヘミアン・ラプソディ」とは違う曲を考えていて、「予言者の歌」が候補だった事もあった、と書かれていたのは、へぇ~、て感じ。

続いてこういうのも。



なんと、ロッキンオンの最新号でクイーン特集である。これ、嫁が本屋で偶然見つけて、買ってきてくれた。ロッキンオンでクイーン特集なんて...もしかして初めてじゃないの?(爆) そうでもないのか。いやはや、ロッキンオンとクイーンなんて意外過ぎて^^;

で、読んでみた。提灯記事とまでは言わないが、ひたすらクイーンを賛美する内容になってたので、意外の連続(笑) 先のディアゴスティーニと同様、特に目新しい記述はないけど、賛美しまくりが楽しい(爆)

と、そうこうしてるうちに、ついに『ボヘミアン・ラプソディ』が公開された。初日から駆けつけた知り合いも結構いて、改めてクイーン人気の凄さを実感した次第。そして、公開から3日目、ついに我々も見たのである。『ボヘミアン・ラプソディ』を。



実は、3週間後に2回目を見たのだが(笑)、1回目の印象でいうと、実に面白かった。フレディ役のラミ・マレックは、フレディというよりミック・ジャガーに似てると思ったけど、映画が進むにつれ、間違いなくフレディになった。似てるとか真似してるとかではなく、フレディを演じているのだ、と感じた。劇中の歌うシーンでも、口パクではなく、レミック自身が歌ってると思われる箇所も多く、見事なまでに、フレディを自分のものにしていたと思う。素晴らしい。彼の演技のおかげで、冒頭にも書いた懸念が払拭され、僕は素直に映画にのめり込む事が出来た。

物語は、フレディがクイーンの前身のスマイルに加入してから、1985年のライブ・エイドまでを描いている。その間、ブライアンとロジャーが監修しているにもかかわらず、時間軸がおかしかったりするが、まぁ気にするほどではない(笑) フレディは、当初心配したほど、エキセントリックな人物として描かれてはおらず、破壊的な言動も見せてはいない。フレディを語る時、彼の性的嗜好を避けては通れないが、そこも曖昧にせず、きっちりと描いているのは良いと思う。でも、成功して名声を得て、豪邸も建てたけど、反面寂しかったのかな、なんて思ったりもした。当初は苦楽を共にしたメンバーたちも、成功するにつれ家庭を持ったりして、バンド一筋ではなくなるし、メアリーも離れてしまうし、あれじゃ、パーティ三昧にもなるよな。実際のところは、どうだったのか分からないけど。

フレディのゲイ仲間で、結果として、フレディと他のメンバーたちとの仲違いの原因を作ってしまうポールという男については、僕は全くその存在を知らなかった。何を考えてたのか分からない。フレディを独り占めしたかったのか、金儲けの道具として見てたのか。なんとなくだけど、悪意はなかったような気がするのは、僕だけか?^^;

この映画の最大の見せ場は、なんと言っても、ラスト20分間に渡って繰り広げられる、ライブエイドでのクイーンの演奏シーンだ。正直、演奏が始まった途端、涙が溢れてきた。何故だか良く分からなかったけど^^; おそらく、ライブエイド前に自分がエイズに感染している事を知ったフレディが、メンバーに打ち明けて、自分は死ぬまでパフォーマーであり続けると宣言した事で、ライブエイドでのステージも、フレディにとって残されたわずかなパフォーマンスのひとつである、という事が分かってしまったからだろう。文字通り、今後フレディは自らの命を削りながらステージに立つ。歌う度に、演奏する度に、彼は死に近づいていく。これが泣かずにいられるか。

この『ボヘミアン・ラプソディ』、ファンは当然と言えば当然だけど、ファンでもない人たちでさえ、関心を示し、映画館に足を運び、そして絶賛している。絶対クイーンなんて聞かないだろう、なんて思ってた人が、この『ボヘミアン・ラプソディ』を見て、素晴らしかった、感動した、と言っているのだ。意外と言えば意外だが、とりもなおさず、この映画が単なる伝記ではない、エンタテインメントとして優れた作品である事の証明であろう。

フレディの事ばかり書いたけど、他のメンバー、ブライアン、ロジャー、ジョンも、俳優たちは名演技だった。特にジョン、寡黙だけど、時々発する一言はとても辛辣、というファンが持っているイメージを、見事に表現していたように思う。

ま、素晴らしい映画であったのは確かだけど、色々意見もあるだろうし、これ以上僕があれこれ言うのは止めておく(笑) ただ、ライブエイドの場面でずっと涙が止まらず、そのままエンドロールになっても涙していたのだが、その後「ショー・マスト・ゴー・オン」が流れてきたら、一気に涙が乾いてしまった(爆)

そんな、映画の感動も冷めやらぬ中、恒例の、くまさん率いるクイーンのコピバン、ムスターファのライブに行ってきた。



 

奇しくも、ライブの日はフレディの命日。偶然だったらしいけど。相変わらず、マニアな選曲で、楽しませて貰いました。おそらく、来年もライブすると思うので、楽しみにしてます^^

ムスターファのライブ後、打ち上げの前に、六本木ヒルズ(あ、言い忘れたけど、ライブ会場は六本木だった)に、期間限定でクイーングッズを扱うカフェがオープンしたというので、行ってみた。

 

トートバッグといい、Tシャツといい、ファン心をくすぐる商品ばかりで、どれも欲しくなってしまうのだが(笑)、全部買う訳にはいかないし(少々お高めだし。爆)、悩んだ挙げ句。トートバッグを買ってきた^^; それにしても、映画関連グッズ等が買い占められて、ネットのフリマで売れられている、なんて話を聞くと腹立たしい。クイーン人気の証明ではあるのだが。



でもって、打ち上げ後、五反田のバー、ストーン・コールドでクイーンのイベントやってる、というので、帰りに寄らせて貰った。わいわいとクイーンの曲をセッションしてたような気がするのだが、酔っ払ってたせいか、あんまり覚えていない(爆) マスターごめんなさいm(_ _)m



Bohemian Rhapsody - The Original Soundtrack

最後にサントラである。映画を見てなくても楽しめる内容と思う。基本的には、映画で使われた曲のオリジナル・バージョンが収録されているが、ブライアンのお馴染みギター・オーケストレイションによる「20世紀フォックスのテーマ」みたいな珍品もある(笑)

映画の中で演奏されていたスマイルの「ドゥーイング・オール・ライト」だけど、このサントラに収録されたのは、なんとブライアン、ロジャーにオリジナル・メンバーのティム・スタッフェルを加えた3人による新録らしい。ティムは今何してるのか? つーか、かなり前だけど、スマイルの音源が発掘されて発売されたけど、それを聞いて、あまりの質の高さに、ティム=フレディ説なんてのも飛び出したりしてたなぁ。今回、改めて聞いてみても、ティム・スタッフェル素晴らしい。ほんと、スマイル辞めてから今まで何してたんだろう、実力あるのに、と思ってしまう出来映えだ。

ライブ音源はもちろんフレディによるものと思うが、映画の中では、ラミ・マレックが歌ってたのもあったような気がする。ライブエイドでの演奏は、ほんと素晴らしいが、これも映画ではラミ・マレックだったのでは? と1回目に見た時は思ったけど、2回目には分からなくなってきた(笑)

と、そんな訳で、クイーン三昧の11月だったのであった。ここまでクイーン一色だったのは、40年以上のファン歴を誇る僕(笑)でも、ちょっと記憶にない。昔の事を思うと感無量だけど(笑)

やっぱりクイーンはいいな^^
コメント (5)
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