日々の覚書

MFCオーナーのブログ

散髪

2005年03月12日 23時46分46秒 | 与太話

脱線ついでに(笑)また違うネタを。

今日、髪を切ったのである。もちろん、僕は不粋な中年男なので、髪を切る時は床屋へ行く。美容院でカットして貰った事はない。あくまで男一匹、床屋で散髪なんである(笑)

床屋へ行くのは2ヶ月に一回のペース。少ないかなぁ、社会人としては。でも、まめに床屋に行って綺麗にしてても、見てる人がいる訳じゃなし、ね。散髪代だって決して安くはないんだし(近頃は安いとこも多いけど)

いつも自宅近所の床屋へ行く。ここの店長はV6の岡田准一に似ていて、もし美容院だったら女性客が殺到しているだろう。惜しいなぁ。女性にこの話をしても、「え、床屋なの?それじゃ行けないわ」と残念がるばかりだ。で、その岡田准一に散髪して貰ってるという訳。女性の方はよく分からないだろうが、床屋の主人ってのは散髪しながら、あれこれとよく喋る人が多い。うるさいくらいだ。が、この岡田准一は寡黙である。決してブスッとしている訳ではないが、余計な事は一切喋らない。そこがまたよろしい。ちなみに、会社の人にこの床屋を紹介したら、腕はともかく全然喋らないのでつまらん、とのことだった。床屋にお喋りを期待する人はまだまだ多いのである(笑)

僕はいつも床屋では、カットと顔剃りしか頼まない。他人に頭いじられるのが好きでない、というのもあるが、はるか昔に通っていた床屋はシャンプーすると1000円近く高かったから、というのが理由のような気がする。今の店では、シャンプーしても100円程度しか違わない。だけど、相変わらずシャンプーはしない。すっかり定着してしまった(なんのこっちゃ)
昔からよく話題になるが(特に酒の席などで)、床屋では下を向いてシャンプーするが、美容院では上を向く。何故だろう?

顔剃りって、とても気持ちいいけど、実は大変にスリリングな行為なんだよね。ちょっとでも剃刀の刃が滑ったら、出血してしまう。アゴあたりなら被害は少ないだろうけど、喉元を剃っている時に滑らせたら一大事だ。赤い噴水が鏡に向かって発射される事になってしまう。ほんとに緊張感溢れるプレイだ。よく手の空いた店員が床を掃除して、落ちた髪の毛を拾い集めているけど、これは顔剃りをしている時に足を滑らせないように、という配慮なのだろう。と思う(笑)

いつも顔剃りをして貰ってると、森村誠一のとある小説を思い出す。タイトルは忘れたけど、ある美容院で続けて顔剃りの最中に誤って客が死ぬ事故が起き、刑事が調べてみると、事故死した客は皆同じ美容師の指名客である事が分かる。この美容師には何かある、と睨んだ刑事はカットの時彼を指名して接触を計るが、そのうちこの美容師の隠された性格に気づく。非常にプライドが高く自信家なのである。自分が決めたヘアスタイルが絶対だと信じて疑わない。客が死んだ時も、髪型の事で言い争いがあったらしい。プライドを傷つけられた美容師による、事故に見せかけた殺人と読んだ刑事は、美容院へわざと髪型をぐちゃぐちゃにして現れるようになる。美容師が丹精込めた仕上げたヘアスタイルを、2~3日で滅茶苦茶にして、また美容院へ行く。日に日に美容師の顔色が変わっていくのが分かる。そしてある日、剃刀が顔に当てられた瞬間、刑事は直感する「あ、くるぞ」

確か小説はここで終わっていた。怖い話である。もちろん、僕は髪型は基本的に切る人任せで、口を挟んだ事はない。逆らうと怖いから、というのではなく、ああせーこうせーと言うのが面倒臭いからである(爆) 男一匹、髪型をごちゃごちゃ気にしちゃいかん。

と、色々な事がありつつも(笑)散髪が終わって、岡田准一に金を払う。カットと顔剃りで2800円。ビミョーな金額。やはり2ヶ月に一回がベストかな(笑) そして笑顔の岡田准一に「ありがとうございました」と送られながら店を出るのであった。

コメント (8)
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