錦川のシロウオ漁

少し寒さが緩み、春めいてきました。遠い山々は珍しく雪化粧をしていますが、肌に感じる風に少し優しさを感じる気温です。

通勤途中に通る川である錦川で、先週シロウオ漁の準備をしていました。2月10日が解禁日だったようです。川下に入り口を開き、上流を目指すシロウオを川の中にある迷路になった仕掛けに誘導します。行き止まりになった場所の下に網を準備し、シロウオが入り込んだら網を上に引き上げるという具合になっています。河口付近に設置し、潮の流れを利用する仕掛けです。満潮になる時のみ、漁獲が見込めます。

寒い間は、シロウオの遡上も期待出来ない出ようですが、そろそろ暖かい川のせせらぎに誘われて漁獲も期待できるのでしょうか。シロウオ漁は一足早い、春の訪れを感じさせる風物詩です。

一度＜シロウオの踊り＞を食べたことがあります。醤油の中を泳いでいるシロウオを、生きている状態で咬まずに飲み込みます。口の中や食道の中で踊っているシロウオを感じながら食べるのが、食通とされています。胃酸で溶解するまで、胃液の中を一時的にもシロウオが泳いでいることになります。食通になるのも、少しだけ勇気が必要です。