おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
一昨日(8月10日)がひたすら映画鑑賞の日だとすると、昨日(8月11日)は、読書の日でした。
読書のその1は、『文藝春秋』(9月特別号)の芥川賞受賞作品の『爪と目』(藤野可織)を読みました。
芥川賞受賞作品の中で期待外れが時々あるのですが、この作品は期待通りでした。
読書のその2は、読書というより仕事ですが、私が会沢信彦先生と共に編著を担当する『今日から始められる 自立心と責任感を育てるアドラー心理学入門』(仮題、図書文化社)の初稿原稿に目を通しました。
1冊分読んだことになります。

アドラー心理学の教育分野で貢献している8人(すべてヒューマン・ギルドの プレミアム会員)が分担執筆する本で、章立ては次のとおりです。
第1章 アドラー心理学の考え方
第2章 子どもの不適切な行動の4つの目標
第3章 勇気づけ
第4章 共同体感覚
第5章 こんなときどうする
読書のその3は、『下町ロケット』を読み終えました。
「半沢直樹」の原作者、池井戸 潤の直木賞受賞作品。
「半沢直樹」同様、ハラハラドキドキが何か所もありました。
宇宙科学開発機構の研究員の佃 航平(つくだこうへい)は、実験衛星打ち上げロケットに搭載する新開発エンジンの“セイレーン” の開発を担当するが、打ち上げに失敗、その後、父親の死に伴って家業の佃工業(東京都品川区にある精密機械製造業)を継いで社長になります。
異質のキャリアながら7年の間に売上を3倍に増やし評判を高めますが、主要取引先の京浜マシナリーからの取引停止勧告、競合の大企業、ナカシマ工業からの特許侵害訴訟のような苦難が次々と押し寄せ、会社は絶体絶命に危機に陥ります。
しかし、夢を持つ続け、プライドに基づく揺るがない信念と、まるでアドラー心理学を学んだ経営者のような信頼に基づくリーダーシップによって危機を乗り切ります。
辞職を表明する研究者に対する佃社長のこんな言葉が印象に残りました。
「俺はな、仕事っていうのは、二階建ての家みたいなものだと思う。一階部分は、飯を食うためだ。必要な金を稼ぎ、生活していくために働く。だけど、それだけじゃ窮屈だ。だから、仕事には夢がなきゃならないと思う。それが二階部分だ。夢だけ追っかけても飯は食っていけないし、飯だけ食えても夢がなきゃつまらない。お前だって、ウチの会社でこうしてやろうとか、そんな夢、あったはずだ。それはどこへ行っちまったんだ」
主人公の佃社長に私は持論の 第二志望の人生 を重ねながら読みました。
感動小説で、強くお勧めです。
半沢直樹ファンなら是非!
<お目休めコーナー> 8月の花(5)

(クリックしてね)