アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(3月11日)のヤフーニュースに『週刊ポスト』 3/18号(3/7発売)で「アドラー心理学はなぜウケるのか?」 という特集4ページのうちの2ページ分が掲載されていました。

私の取材内容は3ページ目に掲載されているため出ていませんでした。

ヒューマン・ギルドでは、10:00~17:00に アドラー・カウンセラー養成講座 (平日コース)の7日目を行っていました。

私をクライアントとしたカウンセリング、ある方の早期回想解釈、受講者の一人に対するマルチプル(多重)カウンセリングのデモ(サイコドラマ付き)を行いました。

 
(早期回想解釈の板書シーン)

来週は、いよいよ最終日です。


さて、「アドラー心理学豆知識」のシリーズの4回目として「パーソナリティの統一性」のことに触れておきます。

アドラー心理学の基本的な考え方では、「全体論」と「目的論」の帰結から「パーソナリティの統一性」の考えに至ります。

『現代アドラー心理学 上』(G・J・マナスター& R・J・コルシーニ、春秋社、絶版)の「自己の統一」の部分には、こんなふうに書かれています。

「最終目標は、個人を支配する原理であるが、それは、個人を統一体のなかに組み入れるように機能している」(P.75)

「ある人がすることのすべてのこと、その人の夢、その人の反応は、その人の人生の究極目標に関連している。それは、個々の姿においては違って見えるが、つねに、全体としては、完全という概念に向けられている」(P.77)

とは言え、まったく正反対の動きをする例として著者たちは、刑務所で最悪・最低の者から、刑務所で一番信頼される最上の者になり、刑務所長の囚人書記になった者のケースを出します。
まるで行動が一貫していないように見えるのです。

しかし、著者たちは次のように結論づけます。

「ある人が一貫していないように見えるときには、まさにその一貫していなさが一貫しているのかもしれない。
我々はみな自分の目標を達成しようとするのであり、時としては、一見したところねじ曲がったジグザグなタイプの行動をする。
だが十分離れて見てみると、その行動は理解されるようになる。
これがセラピストであることの価値の1つである。
つまり、一見したところ一貫しない行為の一貫した意味の謎解きを手助けするという機会が与えられるということである。

人々は自分の目標ということにおいて一貫している。
しかし、彼らは、自分の目標を一見したところ一貫していない仕方で達成しているのかもしれない。
個人心理学の見地からすれば、自我を分解し、個人を諸部分に分けるようなことは、人為的で正しくなく、また不自然である」
(P.79~80)

それにしても「一貫していなさが一貫している」とか、「自分の目標を一見したところ一貫していない仕方で達成しているのかもしれない」という表現は、独特です。

<お目休めコーナー>3月の花(12)

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コメント ( 2 ) | Trackback ( )



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コメント
 
 
 
Unknown (Ishi)
2016-03-13 09:12:55
おはようございます。
いつもながら、研修と全国行脚、お疲れ様です。

一昨日の金曜、思うところがあって職場で市教育委員会当地の教員数名の小さなアドラー心理学自主勉強会をしました。
要約的な3時間の、演習5つを入れたものでした。

全体論のところ、私は
「例えば、F1のレースなどで使われるテクで、アクセル・ペダルを踏みながら同時にブレーキ・ペダルを軽く踏むようなものなんです。これ、緩いカーブのコースを速く、コースアウトしないためなんです。」
と、説明しました。

全体論の説明は難しいです。
何か、パーフェクトタイミングな話題でした。
 
 
 
例え話の妙味 (岩井俊憲)
2016-03-13 10:00:44
Ishi様

なるほど!!です。

 
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