おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(7月21日)の11:00~13:00は、ヒューマン・ギルドで アドラー心理学ゼミナール を行っていました。
講師は 本橋悦子さん(フェイスブック、ブログ、ELM勇気づけトレーナー、人おこし・組織おこしリーダー、塾講師)。

用意されたレジュメは、次のとおりでした。
◇はじめに
◇事故にあったこと…
◇集中治療室で…
◇リハビリ病院を探して…
◇失意の底で…
◇リハビリテーション病院への転院
◇復学した学校生活で…
◇おわりに…

本橋さんは、抑制的な話し方で、2014年3月、息子さん(当時8歳、この7月で14歳)が交通事故に遭ったときに、絶望的でありながら「悲しい」感情もなく、「なんで私がこんな目に?」と思ったことから話し始めました。
その後、高次脳機能障害を負って生きていくことが判明したことについて、覚悟を決めながら、意識の戻らないベッドサイドで読み聞かせをなさいました。
その時に脳波と呼吸が変化していることが語られたとき、聴衆の多くは、息を飲むようにして耳を傾けていました。
リハビリ、転院を通じて苦悩と向き合いながらもたくさんの方々に助けられ勇気られた話は、ご家族の結束があってこそだと思いました。
ただ、そんな本橋さんも、悲しみ・苦しさの中で絶望的な時期もあったようです。
そんな時期の私の『失意の時こそ勇気をー心の雨の日の過ごし方』(コスモス・ライブラリー、1,500円+税)に出合って勇気づけられたことも語りました。
写真、動画をもとにリハビリ風景、学校の様子を見せてくれました。
息子さんの障害と一緒に生きていくために「アドラー心理学はとても私を納得させてくれて、生きる勇気をもらいました」とし、「起こること全てに意味がある」「人生なるようにしかならない」「全てはベストのことしか起こらない」「幸せはもうここにある」の4つと家族の絆を中心にお伝えくださった本橋さんには、24名の参加者が深い感動の渦に巻き込まれました。

最後近くになって、ヒューマン・ギルドの関係者からも大いに支えられ、内田若希さん(九州大学講師)の本『自己の可能性を拓く心理学』(金子書房、2,300円+税)からも勇気をもらい、息子さん「みんなのできるものができないけれど、自分にできることを頑張る」という言葉を紹介し、「劣等性はあっても劣等感がない」と息子さんを評しました。
また、磯野 茂さん(日本伴走家協会代表 伴走家®)にこの2月から息子さんが個人指導を受け、その動画では、運動能力が明らかに好転していることが明らかでした。

(補足的な説明をされる磯野さん)
講演の最後には、私の『失意の時こそ勇気をー心の雨の日の過ごし方』の結びの言葉で締められました。
あなたの心の雨の日々の体験は
あなただけのための体験ではありません
現在のあなたの周囲にいる人
あなたがこれから出会う人のために
あなたに必要な体験なのです
心の雨の日々は、決して無駄ではありません
それは、再出発・再創造のためにかけがえのない日々です
心の雨の日々に必要なものは
変えることのできないものを受け入れる平静な心
変えることのできるものを変える勇気
そしてそれらを見分ける知恵
心の雨の日に
絆の維持・回復に向けて
勇気を発揮するのは
あなた
最後には、本橋さんの小学校時代からのお友達を筆頭に参加者からご発言をいただき、第70期 アドラー・カウンセラー養成講座 の同期生を代表して 高見澤(Hideo Takamizawa)さん からプリザーブドフラワーの贈呈がありました。

*本橋さんの アドラー心理学ゼミナール でのお話は、彼女の ブログ に書かれています。
お時間があるときに訪問してみてください。
◆次回の アドラー心理学ゼミナール(第147回)は、次のとおりです。
タイトル:「ストレスや悩みに打ち勝つ ― 『援助要請』をどう勇気づけるか」
講 師:池田亜紗氏(国際基督教大学大学院博士後期課程在籍中)
日 時:9月16日(月・祝) 11:00~13:00
受講料:2,160円(税込) 当日会場でお支払いください。
※講師からの内容説明※ ストレスや悩みを抱えたときに他者に援助を求めること(援助要請)は、重要なストレス対処方略のひとつです。しかしながら、「自分の問題は自分で解決しなければならない」という考えから、問題やストレスを一人で抱えこんでしまうケースは少なくありません。そこで、「援助を求める力」をどう育むことができるかが課題となります。援助要請を促進・抑制する様々な要因や、現在行っている調査についてご紹介させていただきます。
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<お休めコーナー>7月の花(12)
