会報いしかり
第103号(平成30年8月26日)
いしかり手打ちそば同好会 初版発行:平成20年9月13日
〒061-3202 石狩市花川南2条6丁目256 URL:http:blog.goo.ne.jp/it sobo
そば同好会のボランティア活動とギブアンドテイク
ボランティアとはもともと「志願者」「有志者」という意味を持つ言葉です。
誰もが、自分でできることを自分の意志で周囲と協力しながら無償で行う活動のこと(ギブすること)をボランティア活動といいます。
過去の大津波や今回の大雨の際には多くのボランティア活動が行われたことが広く報道されました。
いしかり手打ちそば同好会会員の中にも被害地へのボランティア活動を行っている方もおられ、頭が下がる思いである。
全麺協で推奨するボランティア活動は本当にボランティア活動なのか? ギブアンドテイクの観点から見直したい。
○ Give & Take
人との付き合いにおいて、この世の中は多くの場合、「give & take」で成り立っている。
新約聖書でも「与えよ(give)さらば与えられん(take)」というように多くの宗教でも「give」の精神が重要と説いている。
人との付き合いで他人に何かを差し上げたり、助けたり(give )することが重要であり、他人に何かを施すと
あとで利息が付いて返ってくる(take)ことが多い。我々の経験するところである。
ネットで調べると、「give & take」は他言語でも「geben und nehmen」(独)、「donner et recevoir」(仏)、
「給予和索取」(中)、・・・と「出」「与える」の方が常に先になっている。
余談になるが「give and take 」を拡大解釈するとは『呼吸』にも成立します。
呼吸の呼は空気を吐く(give)、吸は肺に空気を吸う(take)意味の組み合わせ漢字である。
ヨガや整体の先生が呼吸の基本は吐くことであり、思い切り吐きなさいと指導する。
空気を吐けば(give),その後黙っていても吸う(take)ことになる。
聞くところによると人間生まれてきたとき、赤ん坊が「おぎゃ・・・」と産声を上げるが、
これは胎内にいたとき肺に溜まっていた空気を吐き出している(give)している状態であり、
人間が高齢で死ぬとき、「あの人は今息を引き取りました」というが、
これはこの世で最期の空気を吸って(take)あの世に行くと言うことになるそうです。
他にも、本来の「give & take」の意味とは異なるが、日本語の語順で出る方/出す方が先であり、
入る方が後になっているものを探せば、沢山ある。例えば、「出入り口」のように出が語順的に先になっている。
同じように「出船・入船」、「あの人は出たり入ったりしている」、「お金を出したりひっこめたり」、
「出入国管理」、「輸出入」、「日の出・日の入り」、ゴルフの「アウト/インコース」、
「生存権の与奪」・・・等々沢山ある。もっと探してみてください。
極めつけはお金の出し入れを管理するノートのことを「出納帳」と言ってお金を出す方(give)が入る(take)方よりも先になる。
お金は大いに使いましょう、出しましょう!
「そば」のボランティア活動も表向きはボランティアと称してgiveすることを優先しているが、
実際には段位や資格をとるための、takeする方によりウエイトが置かれているのが実情である。
それでよいのであろうか? 自己反省を込めて・・・(匿名希望)
※ 皆さんからの寄稿をお待ちしています。テーマは問いません。
“ そ ば 識 ” Part5
蕎道塾勉強会のおさらい・・・前号の続き“食中毒を防ごう~食中毒の種類Ⅱ”です。
1.細菌性食中毒(2)主な細菌性食中毒“毒素型” (食品内で細菌が産生した毒素摂取による食中毒)
① 黄色ブドウ球菌~人の鼻腔内や特に化膿内に濃厚に存在し、調理従事者からの汚染による。
熱や低温にもまた、酸やアルカリにも強い。発病時間が短く、発熱がないのが特徴。
予防として調理後の食品に直接手で触らない。咳、くしゃみからの汚染防止にマスクを着用する。
② ボツリヌス菌~土壌の中に存在。缶詰、瓶詰、飯寿司、ソーセージなどの貯蔵食品に残っていた菌による。
食前に十分に加熱調理すれば予防できる。はちみつは1歳まで使用しないこと。
2.ウイルス性食中毒
ウイルス性食中毒は、ウイルスが蓄積している食品の摂取や、人の手を介して感染が起こります。
そして、その大部分がノロウイルスです。
① ノロウイルス~生のかき貝などの2枚貝が汚染の原因となる。
感染は調理する者の糞便や汚染された調理器具や水による場合や、おう吐物の飛散による直接感染による。
人から人へも感染する。感染力が非常に強い。酸や消毒用アルコール・逆性せっけんでは消毒効果がなく、
加熱(85℃1分間以上)や次亜塩素酸ナトリウム(塩素剤)を使うこと。
予防として下痢やおう吐がある場合には調理を避けることと手洗いが原則となる。
3.自然食中毒
動物や植物が本来持っている有毒成分と、食物連鎖を通して動植物に取り込まれたものを言います。
また、人がこれら有毒成分を含む動植物を食べることで引き起こされる健康被害のことを、
自然毒食中毒といいます。自然毒は、植物性自然毒と動物性自然毒に大別されます。
4.化学性食中毒
食品の生産・加工・保存・流通および消費の過程で、食品内に外部から混入したり、食品内で生成する有害物質のうち、
化学物質によって引き起こされる健康被害のことを、化学性食中毒といいます。
5.寄生虫食中毒
獣肉や魚や生水に寄生している虫によって引き起こされる健康被害のことを、寄生虫食中毒といいます。
“ そ ば 識 ” Part6
蕎道塾勉強会のおさらい・・・“食中毒の予防”です。
○ 食中毒予防の3原則
1.菌をつけない(清潔・消毒)~不衛生な調理器具や取り扱いにより、食品が汚染されないようにすることが大切です。
(1)手洗いはしっかりと
● 洗い方~①時計や指輪は外す。②流水で洗う。➂せっけんを泡立て、両手の指、腕(ひじから下)を30秒以上洗う。
特に指の間、指先をよく洗う。④爪ブラシで爪の間をよくこすり洗いする。
⑤20秒ほど流水で洗い、せっけんを完全に落とす。⑥清潔なペーパータオル等で拭くか、温風乾燥機で乾かす。
⑦消毒用アルコールをかけて手指によくすりこむ。
● いつ~調理前、・肉・魚・卵を扱った後、食事前、鼻をかんだ後、肌や髪を触った後、動物に触った後、
トイレの後、おむつを交換した後 など
(2)器具と食材は
● 調理器具は~洗剤でよく洗ってから、熱湯や漂白剤で消毒し、乾燥させて保管する。
まな板や包丁は「肉用」「魚用」「野菜用」など食材ごとに使い分ける。
● 食 材 は~食材は分けて保管する~生の肉や魚は、他の食材に触れないように、容器に入れたり、ラップで包むようにする。
2.ふやさない(迅速・冷却)~微生物の多くは温度管理が悪いと時間の経過と共に増えます。
(1)調理済みの食品はすぐに食べる~室温に放置せず、すぐに食べる。余ったものは、
冷ました後速やかに冷蔵庫で保管し、なるべく早く食べきる。
(2)冷蔵庫の温度管理を適切に~冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫はー15℃以下に保つ。
冷蔵庫の詰め過ぎに注意し、7割を目安にする。冷蔵庫内の清掃に心がける。
3.やっつける(加熱)~大部分の微生物は熱に弱いので、中心まで十分に加熱することが有効です。
(1)中心部までしっかり加熱~中心温度75℃以上1分間以上(ノロウイルス対策は85℃以上1分間以上)
(2)温め直しも注意~みそ汁やスープは沸騰させる。電子レンジでの加熱はムラの無いよう時々かき混ぜる。
※ 次号は「そばの栄養」です
事業報告
○ 北海道支部四段位講習会
平成30年6月16日(土)石狩花川北コミュニティセンターで全麺協北海道支部主催、
当同好会主管で四段位講習会が開かれました。
全麺協から段位普及部会長の落合輝美さんと、指定指導員の土屋博一さん、
それとZenmen北海道5段の会の皆さんが指導にあたりました。参加者にとってとても実り多い講習会でした。
当会の皆さんのご協力ありがとうございました。
真剣に見入る落合輝美(全麺協段位普及部会長)さんのデモ打ち 我が同好会からの唯一の受講者加藤さんの見事な手さばき
お知らせ
○ 9月、10月の当番
9月:作業班は4班、受付・デモ打ちは1班
10月:作業班は1班、受付・デモ打ちは2班
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