会報いしかり
第129号(令和 4年8月28日)
いしかり手打ちそば同好会 初版発行:平成20年9月13日
〒061-3202 石狩市花川南2条6丁目256
URL:http:blog.goo.ne.jp/it sobo
四段・五段を目指す受験者応援投稿 粗挽きの打ち方(指摘解説)
志摩 達也
1 そば打ち教本P100「1500g粗挽き生粉打ち」荻原敏彦
1)粗挽き生粉打ちの注意点は…
① 水回しを適切に行う。…ひび割れ、麺生地が固くなり、作業が困難
・粗挽き粉の性質は、粒度分布が均等程、難しい。初めに篩で乾燥具合、甘皮の入り具合、空練り時に、水分、ざらつき(分布)を判断し、加水調整をする。
・第一加水が最も大切で、均等に水が回わっているかを確認し、次に進む。
・最後は、これでピッタリと思ったら、手水半分を入れ、多少緩めに調整する。
② 加水量が多くなる。…麺棒が湿って扱いにくい、丸出し、四つ出しの厚さ、形が崩れやすい。
・粗挽き粉では、加水が少ないとひびが入り、それ以上打てなくなるため 多少多めに加水する。
初めは、麺棒が湿って動かないが、水回し慣れてくると解消する。練習、練習です。
又生地が軟らかいため、丸出し・四つ出し等は麺に優しく、丁寧に扱い、一度に力を入れず、
軽く何回にも力を分けて上から延す。いかに厚みを残し、形もそうであるが厚みを優先することに神経を使う 。
③いかだになりやすい。
・加水を適正にすることが第一であるが、打ち粉を多めにし、切りで、一束の量の切る回数を少なくして、すぐにさばき、打ち粉を落し掛かる様にする。
④切りくずが多くなる。
・解消法は、適正加水です。次に延しは上からの圧延に気を付け、決して引っ張ってはいけない、肉分けを丁寧に行い、
麺帯の上下左右端を真っ直ぐ直し、厚みを均等にし、切りで麺帯を最後まで丁寧に切り揃える。
2)二八と異なる技術‥加水の量の見極め、練り方、麺棒・包丁の使い方の違い
・二八と決定的に違うのは、つなぎによる技術の助けがなく、直接技術レベルがストレートに出る。本来のそば打ちの基本が粗挽き粉対応で、問われる。
五段を目指すのであれば技術だけではなく、「動きに無駄がなく、品格がある所作・振る舞いを身に付けた上で、個性を表現することも必要だと思う」
・五段位は、認定会で認定する「最高段位」で、審査員・指導員や全麺協役員又地域活性化のリーダーとしての活動にふさわしい品格等が要求されている。
・そば打ちの技能にも、打ち方を見れば、人格・品格のある所作が表現される。
・全麺協の段位技術は、40分以内で行うことから、粗挽き粉の特性を十分 理解し、無駄のない合理的な作業が流れるような手順と動きが必要となる。
・個性の表現とは、個々が取り入れる技術の考え方により、他にない自己表現が、つながりや洗練された動作が美しい所作となって、現わされることである。
■初段位合格おめでとう!
6月26日(日)苫小牧市で初・二段位の認定会が開催されました。当会から北村さん、松井さんの2名が挑戦され見事合格しました。喜びの声です。
北村 清彦
この度、苫小牧における認定会で初段位を認定していただきました。
何よりも約一ヶ月にわたる皆さんの熱心なご指導、ご声援のおかげです。心より感謝申し上げます。
実は認定会前日、最後の特訓は悲惨極まりないものでした。初めて使ったそば粉だったこともあり、
水回しがうまくゆかず、それが尾を引いて、麺体に穴を開けるは、たたみに失敗して破いてしまうは、
途中で心折れそうでしたが、叱責されながら、ともかくも最後までやり通しました。
ただこの失敗がかえって良かったのかもしれません。これ以上ひどいことにはならないだろうし、
なったとしても少しは冷静でいられるかもしれないと思ったからです。
その夜は、皆さんに掛けていただいた言葉を思い起こしつつ、
一つ一つの工程を何度もイメージしながら眠りにつきました(おかげで寝不足!)。
当日は、出来はどうであれ、不思議なほど心穏やかに打つことができました。
「18名、全員合格」の発表を聞き、ともかくも安堵いたしました。
合格した自分へのご褒美に、妻には内緒で「マイ包丁」「マイめん棒」を買ってしまいました(あっ、バレる!)。
しかし、まだまだ皆さんのアドバイスが自分自身の中で消化できていません。
打てば打つほど次々に疑問や課題が浮かび上がってきます。
それは、ようやく「そば打ち」の入口に立った、ということでしょうか。
どうぞこれからもよろしくご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。
そしていつかはこのご恩を何かしらの形でお返しできるよう、研鑽を積んでまいりたいと思います。
松井 道枝
苫小牧市で6月26日開催される初段認定試験に5月20日締め切り直前に急遽参加を決め、挑戦しました。
認定試験まで約1か月。教務部の皆様の手厚いご指導・特訓を受ける事が出来ました。
更に4月に合格された方の体験談を聞かせていただきとても参考になりました。
同好会の方々からも色々なアドバイスを受け、無事合格できました。本当に有難う御座いました。
当日 見事に緊張して目の前に試験官が立ち止まった時などドキドキでした。
40分間の挑戦・緊張感・毎回違うそばの出来上がりの難しさ・そば打ちを学びながらの新しい人との出会いを認定会に参加して更に感じました。
これからもよろしくお願い致します。
〇 四段位、三段位の特訓始まる
四段位認定会は10月8日、9日石狩市で、三段位認定会が11月20日幌加内町で開かれます
。四段位には大道裕司さん、木村泰夫さん、冨田樹さん、田村義治さん、田村美知子さん、林昌子さんの6名。
三段位には青木耕一さん、辻喜代勝さん、藤井哲夫さんの3名がチャレンジします。応援よろしくお願いします。
〇 ZEN麺LICENSEの各MEISTERの認定
全麺協から令和3年度のPLATINUM SOBA MEISTER(500ポイント)に小林国雄さん、
GOLD SOBA MEISTER(300ポイント)に志摩辰也さん、小椋修次さん、
SOBA MEISTER(100ポイント)に江藤鉄臣さん、森下隆平さんが認定されました。
○LINEでお知らせしましたとおり、現在20周年記念誌の準備を進めています。
皆さん当会へ入会してからいろいろな思い出があることと思います。毎月の例会をはじめ、公民館まつり、
町内会やサッポロさとらんどなどでのそば教室、幌加内新そば祭り、各段位認定会、特訓、蕎道塾、
国際交流、ニセコ合宿、せたな合同研修等々たくさんイベントを実施してきました。
そこで皆さんから「私の思い出」について寄稿をお願いします。
文字数などは次のとおりですので、ふるってご応募ください。
文字数:500字程度
締め切り:8月末日
提出方法:小椋さんのパソコンメール、
渡し等
oguras@aqua.ocn.ne.jp
募集数:20名
※ 人数を把握したいので、応募する方は小椋まであらかじめご連絡ください。