会報いしかり
第120号(令和2年10月3日)
いしかり手打ちそば同好会 初版発行:平成20年9月13日
〒061-3202 石狩市花川南2条6丁目256 URL:http:blog.goo.ne.jp/it sobo
その手袋、誰を守るためのもの?
吉岡 鉄史郎
なかなか終息が見えない新型コロナウイルス。
今回吉岡さんから感染を防ぐために使用している“手袋”に焦点をあてた感染予防について寄稿いただきました。2回に分けて掲載します。
“そもそも”について考える内容です。そば打ちの水回し、菊練り、へそ出しなどすべての所作にも理由がありますので“なぜ”その工程を経るのか、
“そもそも”について考えてみましょう!わからなければ高段位の方に聞きましょう。上達の近道となるはずです。
新型コロナへの感染対策の一環として、コンビニやスーパーなどで、店員さんがゴム手袋を着用している光景を多く見かけるようになりました。
不特定多数の人が触った小銭や商品を直接触らないで済むことから、お客さんに安心感を与える効果が狙いだと考えられますが…。
医療従事者から見るとあまり意味がないことなんです。 接客相手が変わるたびに手指消毒をして手袋も交換する、ということならば効果があるかもしれません。
でも、勤務中ずっと同じものを着けっぱなしであれば、直接触ろうが手袋をつけて触ろうが関係ありません。
また、「手袋を着けているから大丈夫」という安心感が、手洗いや手指消毒をする頻度を下げてしまう可能性があります。
これは、お客さんだけではなく、自分自身の健康を守るうえで、好ましくないことといえます。
医療従事者の間では、清潔不潔の観点から患者毎、処置毎に「手指消毒→手袋交換」を行うことが大前提となっています。
一見清潔そうな手袋でも、一度何かに触れてしまっていれば、衛生面での信頼性は薄くなります。
ましてや、商品や小銭に繰り返し触れた手袋は、商品や小銭と同等以上に、清潔度は低下していくわけです。
その手袋のままで、カートや買い物カゴを扱うなどの作業をすれば、汚染を広げることにつながりかねないと考えます。
手袋の着用より大切なのは、こまめな消毒や手洗いであることはいうまでもありません。「医療の手袋」にまつわる私の経験をお話ししたいと思います。
私が透析医療という仕事に携わった日の朝、一番先に院長から言われたことは「一般の清潔不潔と医療の清潔不潔とは違うからな」という言葉でした。
一般に言われる清潔不潔は、見た目に汚れているものは不潔であり、綺麗なものは清潔という感覚です。
しかし、医療でいう清潔不潔は、基本的に滅菌(菌を無くす、ゼロにする)・殺菌(菌を殺す、減らす)・消毒をされているものは清潔であり、
それ以外は不潔という捉えかたをします。
透析の仕事を始めた頃は、何ごとも素手で行っておりました。医療からみれば不潔ということになります。
透析で使用する手袋には、滅菌されているものとされていないものとがあります。
透析患者さんに接するものは全て滅菌された手袋であり、それ以外に使用するものは未滅菌で良いとされております。
当時の私の仕事は、現在のように透析全般に携われる時代ではなく、透析の準備と終わったあとの廃棄物の後片付けが中心でした。
そのような日常を送っていたある日のこと。何事も素手で行っていた私を見兼ねたのでしょう。
院長から「お前は手袋を使わないで何でも素手でやっているようだけど、勘違いしているんじゃあないのか。
手袋を着けることは、患者からの感染を防ぐためじゃなく患者や廃棄物からの感染を防ぐ自己防衛のために着けなきゃいけないものなんだ」と言われたのです。
(次号に続く)
※ 皆さんからの寄稿をお待ちしています。テーマは問いません。
6月に感染予防対策を講じながら例会を再開しました。
が、感染を心配されて例会参加を見合わせている方や「食事が無い」事から「割り損、メリットが減った」……などの理由から
例会の参加者が減っているのが現状です。今までの例会の在り方から比べ、確かに魅力が減っていることは否めません。
そこで、9月例会から「そばつゆ」の持ち帰りを始めましたが、例会参加者の増には繋がっていないことから、まだまだ魅力づくりが必要と考えています。
また、私たちの常設の拠点として「手打ちそば処 いしかり工房」(花川南4条2)を開設しましたが、
利用についてまだまだ余裕がある状況です。もっと会員の皆さんに利用していただき活気のあるものにしたいと考えています。
9月の役員会で例会の魅力づくりといしかり工房の利用促進を図るため、10月の例会からいしかり工房で「昼食」を再開することとしました。方法としては、
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例会の受付、そば打ちは公民館で行い、 受付時に昼食希望者の人数を把握します。
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「厨房」担当班は自分用のそばと「デモ」担当班は昼食用のそばを最初に打ちます。
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その後「厨房」担当班は『いしかり工房』へ移動します。なお、駐車場の関係から公民館から乗合で移動とします。
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例会参加者の昼食はグループに分かれていしかり工房へ乗り合いで移動します。
昼食時間は午前11時から午後1時までとします。
以上10月からの例会の開催方法についてですが、今後もバージョンアップを図りたいと考えております。
もっといいアイディアがありましたらご意見ください。皆さんの“会”ですので、もっとより良い方法を模索していきたいと役員一同考えています。
さとらんど
9月22日「サッポロさとらんど」の25周年記念事業の一環として「そば打ち体験」が開かれました。コロナ対策のため参加者を12
に絞り、マンツーマンで指導にあたりました。打ち終わった後の参加者は皆さん笑顔になり、達成感に浸っておられました。
今後のサッポロさとらんどのそば打ち体験は、10月18日、11月1日、15日、29日、12月6日、20日の6回を予定していますので、
ご協力をお願いします。
お土産そば
新そばの季節になりました。例年この時期は各町内会などでそば打ち体験や試食会のイベントが開かれ、市民に喜ばれております。
しかし今年は町内会の様々なイベントが見送られています。
そこで当会としては今まで体験会を開催していた町内会に対し、「お持ち帰りそば」の注文を受け付けることにし、
市民に新そばを味わっていただくことにしました。
新活動拠点 「 手打ちそば処 いしかり工房」
9月26日石狩市第5町内会と札幌市あいの里3条1丁目町内会からの依頼分79パックをそば工房で打ちました。
このほか依頼を受けている分として、石狩市紅葉山町内会(10月25日)、石狩市第1町内会(11月21日)を予定していますので、
ご協力お願いします。
嚮道塾
今まで蕎道塾は更科蕎麦、変わり蕎麦、郷土そば、そばがきなど蕎麦料理について学んできました。
そば以外でも天ぷらやうどん、ラーメン、シフォンケーキなど幅広く種物や粉ものの料理についても見識を広めています。
蕎道塾(2020.7.18)「更科蕎麦」 蕎道塾(2019.11.23)「そば屋さんの天ぷら」
講師:東屋本店当主(当会顧問)佐藤公二男さん
次回11月28日を予定しています。テーマは皆さんからの強い要望があります「パスタ」を検討しています。
乞うご期待ください。