1、『論語』に「非礼勿視、非礼勿聴、非礼勿言、非礼勿動」(礼にあらざれば視るなかれ、礼にあらざれば聴くなかれ、礼にあらざれば言うなかれ、礼にあらざれば行うなかれ)とある。これは、紀元前の最も古い四猿である。
2、インドのマハトマ・ガンディーは常に3匹の猿の像を身につけ「悪を見るな、悪を聞くな、悪を言うな」と自戒したそうである。
3、アメリカでは、三猿を用いて、猥褻なものを見たり、性的な噂を聴いたり、嘘や卑猥なことを言わないよう、子供たちを諭すそうである。
4、日光東照宮の三猿は、「子供のころは悪い事を見たり・言ったり・聞いたりさせないで素直に育てましょう」という親への訓告だそうである。
5、日本の政治家たちは、三猿を厳守している。例えば、アメリカの核の持ち込みは見ない。持ち込みを知っていても言わない、国民の声を聞かない。
6、福島の放射能漏れでも、政府、官僚、東電は、三猿をできる限り固守しております。
さて、この句の作者の国とは、一体どこの国を指しているのであろうか。私には、日本然り、アメリカ然り、中国然り・・・・・どこの国も同じだと思うのだが・・・・・
7、ところで、俳句をやっていて気付いたのだが、もう一つの三猿、見て見ざる、言って言わざる、聞いて聞かざる、というのがある。
つまり、見て見ざる(見ているのに、心に留まらないのは、見ないのと同じ)言って言わざる(いくら言っても相手の心に届かないのは、言わないのと同じ)聞いて聞かざる(聞いても心に響かないのは、聞かないのと同じ)
私などは、見ても良く見ていないような馬鹿なのだが、お蔭様でこの年になっても、日々新しい発見の喜びがあるんです。だから馬鹿は有り難いんですね。めでたし、めでたし。