一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2074   茄子漬の紺に艶あり我に艶なし  海人

2019年07月03日 | 

 採り立ての茄子は、そのままで深紫の艶がある。漬物にした時、そのままの色と艶を維持するためには、塩やミョウバンをよくすり込み、釘や鉄卵を入れると、酸化を防止してくれる、という。

 さてこの句、うまく漬かった茄子の「艶」を見て、作者は自分には「艶」がないという。そこで気になったのが、昔から日本人は「艶(つや、えん)」という言葉をどのように解釈し扱ってきたのだろうか。次の五解説から、我々読者は、どんな「艶」を選択すべきだろうか。単なる表面的なツヤではないとすれば、そこには作者の謙遜や自虐、コンプレックス、トラウマなど深層心理から出てきた可能性がある、と思うのは考え過ぎだろうか。

1 あでやかで美しいこと。なまめかしいこと。

2 情趣に富むさま。美しく風情のあるさま。

3 しゃれているさま。粋(いき)なさま。

4 思わせぶりなさま。

5 中世の歌学や能楽における美的理念の一。感覚的な優美さ。優艶美。妖艶美。

カワラナデシコ(河原撫子)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2073   第274回 ... | トップ | 2075  誉められて居心... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

」カテゴリの最新記事