一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2073   第274回 6月岩戸句会

2019年07月01日 | 

茄子漬の紺に艶あり我に艶なし     海人

父の日や豆のつまみと文届く

  

糸蜻蛉油膜のごとく発光す       炎火

午前五時芦の湖湖畔七変化

       

梔子や月下に雫は詩を詠む       裕 

浮浪雲梅雨の晴れ間は鉢に涌く

 

半夏生母は弱音をはかぬもの      洋子

梅雨晴間四つ葉のクローバー見つけたり

  

草匂ふ遊ぶでで虫雨の中        イヨ

栗の花垂れて月夜の静かかな

 

木洩れ日ゆるるひっそりと破れ傘    一煌

金糸梅光集めて白い蝶 

   

なんとなく声を落として夕蛍      沙会

こころもち向き合うように燕の巣

 

空中に留まる如し親燕         豊春

道草の一年生や梅雨晴間

    

梅雨寒や我だけ歳を感じるか      鞠

幽玄のすべてを照らす梅雨の月

 

廃屋を奥に匿して枇杷熟れる      薪

沖縄のシーサー睨む梅雨の空

   

犬右手傘は左手梅雨に入る       歩智

手水舎のインスタ映えや四葩浮く

 

シューベルト一辺倒の野バラかな    さくら

五月雨雲住み慣れし町離れたり

 

あじさいの千の雨粒千の色       稱子

麦秋の富士の黒々夕深む

 

梅雨篭り午後のオセロのモノトーン   美部

梅雨だからホームで涙いいでしょう

 

鉄路旅青田茶畑雲低し         余白

剃刀で空を切り裂きツバメ飛ぶ

 

こんな夜も珠にはあるか梅雨の月    貴美

庭先のゴーヤ負けるな暴れ梅雨

 

腹膨れ藪蚊畳に休みをり        雲水

担々麺食べに行こうか青葉寒

ハンゲショウ(半夏生、半化粧)、別名カタシログサ(片白草)とも

  


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