一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1690   SLの汽笛にはしゃぐみどりかな  薪

2016年06月02日 | 

  緑、新緑、万緑、緑陰などの季語「みどり」は、初夏の若葉の緑をいう。一方、草青む、青葉、青嵐なども「みどり」である。青海苔、青梅、青菜、青物、青大将、青蛙、青リンゴ、青竹、青畳、青信号など、同じ「みどり」でも、用例は「青」の方がはるかに多い。

 さてこの句、新緑の「みどり」の中を、大井川鉄道のような蒸気機関車に乗っているらしい。文法的には、「みどり」がSLの汽笛を聞いてはしゃいでいることになっている。

 読者は、魔法にかけられたように、はしゃぐはずのない「みどり」が、子供のようにはしゃいでいる、と感じてしまうのだ。


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