プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

基本を身につけ、海に対して真摯に

2017-05-28 22:37:50 | スクール

 ツアー参加だけではなく、これから自分自身で海に出ようとする人も、アイランドストリームとして、そして個人として、応援していますが、あえてその方たちにお伝えしたいことは「海って危険もたくさんありますよ」ということと、「海に関する知識をきちんと身につけましょう」ということです。

 もちろん必要以上に怖がる必要はないのですが、危機感がないのはもっとよくないことです。 
 では何が安全で、何が危険なのか。
 どこまでが安全で、どこからが危険なのか。
 そのあたりのことが分かっていないとえてして、イメージができず、必要以上に怖がったり、あるいは全く危機感がなかったりという両極端な姿勢になりがちです。

 よく色んな人にこう言われることがあります。
 「カヤックなんて細くて危ない物で海に行くなんてキチガイ沙汰だ」と。
 そう言われるとこう答えます。
 「いや、シーカヤックって安全ですよ。日本一周とかもできるくらいですし」と。

 一方「シーカヤックって免許もいらないし、山と比べて事故も少ないし、簡単でしょ?」と言われることもあります。
 そういうときはこう答えます。
 「いや、シーカヤックって危ないですよ。やってる人の絶対数が山と比べると少ないから事故が目立たないだけで、結構流されて助けられたり細かいアクシデントはありますよ。死ぬ可能性もあります。実際死亡事故例も毎年発生しています」と。 
  死、というネガティヴな言葉は無意識に避けて別の言い方をすることも多いですが、あえて言うこともあります。また、誤解を恐れずあえて正直に言うと、長年海に出ている人間の目から見て「この人、もしかしたら海で死ぬ人なのかもしれないな」という予感がすることも、稀にですが、あります。

 つまりやる人の心構えや知識、スキル、考え方によって非常に危なくもあり、安全でもあるのです。
 
 私は皆さんに、安全にフィールドを楽しめる人になっていただきたいと思っています。そのコツとは、基本を踏まえ、ある程度でいいので真摯に海と向き合うことです。真摯というと=堅苦しい、と連想するのは日本人の悪い癖で、楽しく真摯に接するのが海という世界なのです。真摯だから、楽しく、面白いのです。そこから海は色んなことを教えてくれ、楽しませてくれます。
 何より、海に対して謙虚であること。
 思慮深くあること。
 よく「のんびりツーリングしたり、釣りしたりするだけだから別に知識なくてもいいでしょ」という方にもしばし出会います。お気持ちは分かるのですが、しかし海とは「この人はのんびり系だから風も波も低めにしてあげよう」というような配慮をしてくれる相手ではありません。のんびり系だろうと冒険野郎だろうと、風は等しく吹くし、波は平等に上がります。岸近くでも、危ないときは危ない。

 これから艇を買って海に出る初心者の増えるシーズンですので、あえて言っておきます。
 なんでもその道のプロの言っていることは、聞いておいた方がいいですよ(本格的にやっていないプロの話はえてしてあてになりませんが)。プロは例えば、目の動かし方や言葉の選び方ひとつで、その人の海に対する考え方って、だいたい見抜けます。

 まずはじめに基本を身につけておくことをお勧めします。
 当店アイランドストリームではツアー中でもツアー後でもご質問ありましたら何でもお答しますし、別途本格的なパドリングスキル講習およびナヴィゲーション講習を開催しています。
 安全にフィールドにでて、安全に戻ってくるためのスキルと知識を伝授しています。

パドリングスキル講習はこちら。
http://islandstream.la.coocan.jp/skillup.htm

ナヴィゲーション講習はこちら。
http://islandstream.la.coocan.jp/navischool.html


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