プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

ブルー

2008-06-14 21:32:50 | インポート

一昨日、昨日、今日と、梅雨の中休みで晴れが続いてていい感じです。前々回の日記でも書いたように、雨の海もいいんだけど、やはりこの爽やかさはナイスですね。

 昨日シーカヤック・ツアーで行ったかるも島から眺める大海原の青さはいつもにも増してなぜかすごく心に染みるブルーだった。梅雨時期にもかかわらず何か9月の終わりごろのような乾いた空気感がある一日だったが、その妙な感じが醸し出したブルーなのだろうか。

 ブルーってほんとにすごくいい色だなと改めて思った一日だった。

 というかんじで、下のようにとりあえず写真撮ったけれど、全然だめですねえ。ぜんぜん青くない。

S_009

S_010

 なんと言うか、やっぱりヘタクソだからだろうか、自然の中で心が揺り動かされた瞬間を写真に収めても、あとでPCに取り込んで見てみると、全然その臨場感、リアルさ加減が損なわれてしまっていることがほとんどだ。空しいもんだ。フィルターつけたり編集したりしてもまた全然違うしな。なんというか「あれ」が欠落してしまっている。現場に身を置いてライヴで感じている「あれ」がな。

 時々考えるんだけれど、自然風景のすごさとかそういうものは、その場に身をおいている時の「心の揺れ動き」という目に見えないエモーショナルな要素も加わっているので、視覚オンリーである写真よりも、音楽とか、絵画とか、詩的な文章の流れとかそういう表現のほうがより臨場感やダイナミズムが伝わりやすいんじゃなかろうか、なんて思ったりすることがあります。たとえばぼくの撮った写真なんかよりも今パソコンでキーボードたたきながら聴いてるウィントン・ケリーの「ケリー・ブルー」ていうジャズピアノの方がぜんぜん青い感じするしな。

 特に、絵画なんていいね。なんかこう、ただの色彩感覚というよりも、心の深いところから湧き上がってくる感覚が物質化して色になりましたっ、って感じを現わしてるやつがいい。

 というわけで我が心象風景のブルーを現わしてくれてるような作品を。

Klein

Ive

 えー、上の二枚はイヴ・クラインというフランスの画家のやつ。いいねえ~。イヴ・クラインは青を宇宙の神秘的なエネルギーに通じる最も非物質的で抽象的な色だとして、特に重用した画家だといわれています。

 そして下の三枚は、サム・フランシスというアメリカの画家の作品。いいねえ~。サム・フランシスは日本美術の影響を受け、にじみや余白を効果的に使った画法を特徴としています。ぼくはこれ見てると、音も感じちゃいます。

Ff

Sam

Sam3 


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