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脊振山中、245T剤埋設地 近くの登山道で斜面崩壊

2019-10-30 22:24:00 | 245T剤埋設問題

先日、「245T剤埋設問題」へのアクセスが急増した。なぜだろうと不思議に思っていると、ツイッターTLに夕張山中に大量の「枯れ葉剤」国有林に埋まる猛毒の謎』という記事が飛び込んできた。記事は有料になっているため、肝心な部分は読めないが(北九大原田氏から連絡をいただいていたので内容は承知していた)、おそらく、この記事の影響でアクセスが集中したのだろう。そろそろ調査をしようと思っていたところだったので、このさい脊振山中(坂本峠から入ったところ)にある245T剤埋設地へ行くことにした。

月末の九州北部・佐賀豪雨により、385号線は坂本峠(佐賀県側)で土砂崩れが発生したため、現在、通行止めになっている。とは言え、いつもなら坂本峠の登山道入り口までは通行できる。ところが、昨日はその数百メートル下のところにバリケードが設置されていた。車は入ることができず、坂本峠の下から歩いて行くことになった。坂本峠に着くと、登山道入り口に「九州自然歩道ご利用の方へー通行障害のご案内」(下写真)と書かれた看板があった。見ると、埋設地から約2Kmのところ、蛤岳から先の登山道で斜面崩壊と桟橋崩壊が発生していた。おそらく、8月末の豪雨でやられたのだろう。脊振山へ登るには、う回路(林道)を通らなくてはならない。

不安な気持ちで山へ入ると、登山道は荒れ果てていた。ほとんど登山する人もいないのだろう、足跡もない。台風17号の強風でやられたのか、竹笹はなぎ倒され、枯れていた。不気味な空気が漂う中をしばらく歩くと、埋設地へ着いた。今年はいつまでも気温が高かったせいか、10月末だというのに木々は怏々と茂り、あたりは鬱蒼としていた。前回(今年2月)の調査では、草木が枯れていたこともあって、フェンスの中はよく見えたが、今回は見えにくかった。それでも、陥没痕はしっかり確認できた。穴は前より深くなっているようだった。

幸い、埋設地の近くでは土砂崩れは起きていなかった。しかし、埋設地からそう遠くないところで被害は出ている。規模の程はわからないが、危険は隣りあわせの状況だ。災害は毎年、必ず起きている。しかも、年々、破壊力は増している。一刻も早くこの物騒なものを撤去しないと、次はどうなるかわからない。ここが安全だという保障はない。

 


撮影日:2019.10.30

坂本峠登山道入り口 斜面崩壊発生の看板 埋設地もいつどうなるかわからない

 

 

 

 

 

ここから歩いて坂本峠へ

 

 

 

坂本峠 登山道入り口に斜面崩壊発生の看板が(写真右) 

 

 

 

登山道は荒れ果て

 

 

 

木々は青々と(標高650m付近)

 



245T埋設地 木が生い茂る




フェンス入り口部分

 

 

 

扉にツタが絡む 検査の痕跡はない(林野庁の検査は目視のみ) 

 



上から見る 陥没痕はフェンス右にある




陥没痕 穴は前回より深くなっていた(紫丸) ここに245T剤が埋まっている(フェンス内に2ヵ所に分けて埋設されている)




このあたりでは土砂崩れの跡は見当たらなかった(写真左、木のすぐ横に登山道がある)

 

 

 

坂本峠から少し下ると大野川上流が見える 水は五ケ山ダムへ流れ込み南畑ダムを経由して福岡市民の水道用水となる 福岡市の水質調査はこのあたりで行われているのだろう(にしても、福岡市の議員は動かないな)

 

 

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夕張山中に大量の「枯れ葉剤」 国有林に埋まる猛毒の謎(朝日新聞 2019.10.27) 






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