脊振山中(佐賀県吉野ヶ里町)に埋設されている猛毒のダイオキシンを含む245T剤について、林野庁は5月以降に撤去する方針を固めた。報道によれば、林野庁が昨年度、吉野ヶ里町の埋設地点でボーリング調査を実施した結果、埋設された除草剤からはダイオキシンが検出されたものの、周辺の土壌からは環境基準値を上回るダイオキシンは検出されなかった。これにより、掘削処理で必要となる範囲や処分する量が確定したことから、林野庁は5月以降、埋設された除草剤を撤去する方針を固めたという。これに対し、長年、245T剤の研究を続けておられる北九大原田氏は懸念を示している。
実は、この報道がある前、原田氏からメールが入った。それで撤去のことを知ったのだが、RKBによる原田氏へのインタビューも急だったようで、その直後に放送されていた。そもそも、ボーリング調査の内容が具体的に示されていないので、周辺の土壌からダイオキシンが検出されなかったといわれても、はいそうですか、とはいかない。おそらく周辺というのは、フェンスの内側だと思われるが、きちんと調査されたかどうかはわからない、林野庁だけに。
林野庁は、来月までに詳しい調査結果をホームページに公表すると言っているようだが、またわかりにくいところに置いてくるのではないだろうか。昨年3月、245T剤埋設状況の報告書を公表した際も、普通では絶対に辿り着けないようなところに置いてあった。なるべく多くの人がチェックできないようにとの思惑が透けて見える。いずれにせよ、近いうちに現地に行って確認する必要がありそうだ。
以下、画像は4月5日のRKB放送より
埋設量945キロは規定の3倍以上、フェンスの中に2ヶ所に分けて埋められている
この映像は昨年のもののようだけど、周辺の調査をするのなら雑木を伐採しないといけないのでは?
近年、脊振山中でも土砂災害が発生している
掘削範囲や撤去範囲を確定するためには、調査の範囲を広げなくてはならないと原田氏
範囲が狭いと撤去後にダイオキシンが残ったままになる可能性も、、
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