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福岡市議会、新たな顔ぶれ~親高島派は?

2023-04-11 17:10:00 | 福岡市政

統一地方選挙が終わり、5月2日から新たな議会がスタートする。高島与党(自民や公明など)は過半数を維持したが、自民は2議席減らしている。その傍らで、維新が大きく躍進している。統一教会の問題が影響したのかどうかはわからないが、自民から維新へ票が流れている。一方、野党は立憲や国民が議席を増やし、共産党は2議席を失っている。今回、全国で維新が大躍進(倍増)しているので、これが地方議会にどのような影響を及ぼすか、注視していく必要がある。

ところで、親高島派はどうなったか。高島市長の親衛隊である自民党新福岡は飯盛氏が落選。福岡令和会は国分氏が引退し、藤本氏が落選するなど3議席減らしている。ただ、無所属で当選した議員が新高島派へ入る可能性もあるので、最終的にどうなるかわからない。そのほか注目したのは、女性が過去最多の14人(現職6人、新人8人) 当選しているところで、今後の活躍が期待される。また、現職6人が落選した一方、新人が17人当選しているので、福岡市議会の古い体質(慣例)がリフレッシュされることを期待したい。

今回、県知事選が同時に行われなかったことが影響したのか、投票率は、県議選、市議選どちらも過去最低となった。2021年3月、小川知事が肺腺癌のため療養(のちに死亡)されたことによって、県知事選は同年4月に実施されたため、同時にはならなかった。投票率は、県議選が35.5%、市議選が36.85%。昨年11月の福岡市長選も34.31%と軒並み30%台が続いており、かなり深刻な状況になっている。昨日のNHK福岡ニュースで若い人がインタビューに応じていたが、投票しても生活に影響ないので投票しない、と答えていた。こうした考えを持っている人が7割近くもいるということなのか。(ため息)

こちらは、先週末、選挙のために山口から福岡へ戻ってきた。正確には、戻った直後、叔母(故父の姉)さんが亡くなったと訃報が入ったので、選挙当日早朝、ふたたび山口へ向かい、夕方、選挙時間に間に合うよう福岡へ戻ってきた。連日の介護と運転で疲れ果てていたが、福岡での選挙はこれで最後になるので必死に帰ってきた。残念ながら、投票した人はどちらも落選してしまったが。

 

 

西日本新聞4月10日朝刊

福岡市議会議員、新たな顔ぶれ(62人)

 

昨年の福岡市長選に出馬された田中慎介氏が市議として復活。ここは高島市長との論戦を期待したい。あと、福岡市議会を開かれた議会にするために、ともに市民活動してきた本河さん(荒木龍昇氏の後継者)が落選されたのは残念でならない。議会で活躍できる人だけに。

 

 

《関連記事》

福岡市議選、高島与党が過半数維持 自民議席減らし維新は躍進(西日本新聞 2023.4.10)

福岡県議選、投票率35・50%過去最低 福岡市議選も最低36・85% 九州5県議選が最低更新(西日本新聞 2023.4.10)

福岡市議選、女性が最多14人当選 新人議員が17人(西日本新聞 2023.4.11)

維新の議員全国で倍増、保守層の「自民以外の選択肢」に…本拠地・大阪近辺ほど浸透(読売新聞 2023.4.11)

 


築39年、福岡導水管初公開!

2022-12-16 21:16:00 | 福岡市政

昨日(15日)、筑後川から取水した水を福岡都市圏などへ導水している「福岡導水管」が報道陣に公開された。昭和58年(1983年)に完成して以来、はじめてカメラが入った。お陰で貴重な映像を見ることができた。

福岡都市圏では、昭和30年から40年にかけて、人口増加により慢性的な水不足に陥っていた。昭和53年には、福岡市で大渇水が発生して、給水制限は287日に及んだ。(当時、大学生で下宿先に井戸があったので救われた)そうした中、当時の給水資源開発公団は、昭和51年(1976)「福岡導水」工事に着手し、昭和58年(1983)に暫定的に導水を開始した。現在、筑後川から取水した水を福岡都市圏へ約3割、佐賀県基山町へ全量の水道用水として導水している。おそらく、昨年1月、五ケ山ダムが運用開始されたことで、福岡都市圏へ送られる水量は少なくなっているのではないかと思う。(どこかに資料があるはずなので探してみよう)

しかし、40年近く水を送り続けているため、導水管の老朽化は進んでいる。管内で塗装が剥がれたり、錆が発生しているところが46ヵ所見つかっている。そこで、今月13日から水を止めて補修作業が行われている。今回のように導水管内を空水にして、導水管の中に入ることができる機会は滅多にないということで、導水管を管理する「水資源機構」が公開してくれた。個人的には、五ケ山ダム検証をしていた当時から見てみたいと思っていたので、確認できて良かった。同時に、導水管のお陰で私たちは生きてこれたのだなぁと改めて感じた。

 

 

福岡都市圏の“生命線” 地下パイプ内部にカメラ潜入 全長25キロ「導水管」(TNCテレビ西日本より) 

福岡導水管内 直径1.5m、全長25km

 

 

 

老朽化が目立つ

 

 

 

速乾性のセメントを使っている?

 

 

 

今回の補修区間

200mで46ヵ所ということは、まだまだたくさんある?

 

 

 

導水施設平面図

山口調整池(筑紫野市)は天拝山の麓にあるので、天拝湖とも言われている

※今回、取水の停止期間中、この天拝湖から代替の水道用水を導水している

※牛頸浄水場(大野城市)から、福岡市の夫婦石浄水場(南区)と下原浄水場(東区)へ送られている

 

 参考までに、こちらは福岡市の水道水系統図

 

 

導水施設縦断図

取水口から基山分水工までの標高差はなんと約80m、九千部山の麓を通っているのか、、

 

 

《参考資料》

福岡導水事業所HP

 

 

 


天神様は何処へ (2022年12月23日更新)

2022-12-13 09:33:33 | 福岡市政

「天神様の祟りがある」、SNS上で今、こうした声が上がっている。先週末、福岡市の再開発事業「天神ビッグバン」の一環として、天神駅の東部エリアも再開発の方向で調整が進められていることがわかった。そこには、天神の地名の由来となった「水鏡天満宮」が含まれており、神社の移設が検討されている。この報道に対し、不安や疑問の声が上がっているのだ。

「水鏡天満宮」は、天神様こと学問の神様である菅原道真が祀られている。901年、太宰府に左遷される道中、博多に着いた菅原道真が今泉辺りを流れていた四十川(現在の薬院新川)の水面に映った自身のやつれた姿を見て嘆き悲しんだ。そこで、庄村(現在の今泉)に容見(すがたみ)天神が建てられた。江戸時代(1612年)、福岡藩初代藩主・黒田長政によって水鏡天満宮として、現在の場所に移されたが、以来、「水鏡天満宮」は福岡城の鬼門除けとして福岡の地を守ってきた。このときの移転が天神の地名の由来となったのである。

西鉄などの地権者は近く、福岡市に計画概要を提出するようだが、一体、天神様を何処へ移転させるつもりなのか。それにしても、天神は市民の手から完全に離れ、後戻りできないところまで来てしまった。きちんと都市計画もされず、容積率緩和制度を活用したいがために、性急に建替えを進めようとしているから恐ろしい。このツケはいつか市民に圧し掛かってくるに違いない。本人は想像できないと思うが、高島宗一郎氏は、天神様を移転させた張本人として、歴史に残ることになるだろう。

 

 

撮影日:2022.12.01 

解体が進むイムズ(愛眼ビルは現状維持)

 

 ここは「(仮称)天神1-7計画」へ。(2023年7月着工、2026年3月竣工予定)

 

 

福ビルがあったところにクレーン

 

 ここは「(仮称)新福岡ビル」へ。(2021年12月着工、2024年12月竣工予定)

 

 

 

これまで提出された計画概要(福岡市天神ビッグバンの資料に水鏡天満宮の位置を記入)

11月30日、新天町商業協同組合や福岡パルコ、西鉄などが一体で再開発する計画概要を市に提出。12月8日には、イオン九州と日本郵便が、イオンショッパーズ福岡と福岡中央郵便局を連携して段階的に建て替える計画概要を市に提出した。これで東西南北すべてのエリアでビルの建て替えが進むことになる。まさに、大震災を彷彿させるような光景になるだろう。

ところで、5年前、樗木九大名誉教授(都市計画)は、西日本新聞の取材で天神ビッグバンについて、福岡の歴史と伝統を生かしながら街づくりを進める必要性を述べておられたが、こうした現状をどう見ておられるのだろう。一度、お聞きしてみたい。(樗木教授が福岡アジア都市研究所の理事長をされていた時、私は市民研究員だったのでお話したことはある)

 

 

東部エリアを上空からみたところ(写真:毎日新聞より)

毎日新聞によると、どうやら、天神様は毎日福岡会館(白い建物)の跡地(那珂川沿い)へ移設されるらしい

菅原道真公もまさか400年後に移転させられるとは思われなかっただろうな、、

 

 

《西鉄など計画概要書提出~天神様は那珂川沿いへ 2022.12.23更新》

西鉄など再開発準備組合は23日、天神一丁目14・15番街区の計画概要を福岡市へ提出した。報道されていたとおり、天神様(水鏡天満宮)は、方角を変えずに那珂川沿いへ再配置されるようだ。

 

天神一丁目15・16番街区の計画概要公表について(2022年12月23日)

パースどおりだとすれば、緑地部分はかなり広くなるようだけど

 

 

《関連記事》

天神ビッグバン 水鏡天満宮など一帯再開発へ 西鉄など計画概要書提出(西日本新聞 2022.12.23)

福岡市中心部で「再開発計画ラッシュ」天神駅東側でも浮上~優遇期限が迫る(RKBニュース 2022.12.12)

天神東部地区で大規模再開発へ 水鏡天満宮を移設、複合ビル建設(毎日新聞 2022.12.10)

「天神ビッグバン」 水鏡天満宮含む一帯も再開発へ(NHK福岡ニュース 2022.12.10)

 

《参考資料》

福岡市中央区・水鏡天満宮

 


番托取水場へ

2022-12-03 09:30:00 | 福岡市政

「福岡市の水道水から異臭」記事を書いた後、どうしても気になったので、番托取水場(南区塩原)へ向かった。取水場付近では護岸工事が行われており、那珂川にシルトフェンスが張られていた。橋の上から水面を見ると、水はまだ濁っていた。すぐそばに番托井堰があるので、流れが遮られているのだろうか。この様子だと、しばらく番托取水場からの取水は無理なのではないだろうか。

 

撮影日:2022.12.2

番托取水場 ここで水質検査が行われている(警備がものものしい、もしかしたら防犯カメラに映ったかも、、)

 

 

 

取水場裏に那珂川が流れる(現在、護岸工事中) 

 

 

 

目の前に排水溝が

 

 

 

高木橋より那珂川を見る(写真右に番托取水場)

 

 

 

水は緑色に濁っている

 

 こちらの写真は、この場所から約1㌔上流の那珂川の様子(鯉が泳いでいるのが見える)

 

 

 

《参考》水がとどくまで(福岡市水道局ホームページより)

 

 

《参考資料》

南区・冒険ふくおか

 


福岡市の水道水から異臭

2022-12-02 08:50:00 | 福岡市政

1週間ぶりに福岡へ戻った日、11月29日午後10時頃、福岡市水道局がツイッターでメッセージを出していた。今時分、何事?と思って見ると、福岡市の水道水から異様な臭いがするという市民からの問い合わせに対応したものだった。そこで、水道局のホームページを見ると、異臭が発生したのは27日、原因を突きとめるのに2日もかかっていた。報道によれば、市民からの問い合わせは500件に上っていたという。市は、この水を飲んでも健康への影響はないというが、あまりに後手。もちろん、高島市長からの謝罪はない。

福岡市水道局は、異臭の原因は、取水している那珂川に臭気を発生する藻類が大量に流入したことによるものとし、取水地点を変更するなど対策を行い、ほとんどの地域では11月30日午前中に、一部の地域では12月1日までに改善すると報告していた。今回、影響が出たのは、高宮浄水場配水エリアで西区を除くすべて。わが家は、浄水場から遠いこともあってか、相方に聞くと臭いはしなかったとのことだった。

なぜ大量の藻が流入したのか。それは、番托取水場近くのため池から水が放流されていたからである。市は、どこのため池かは明らかにしていないが、取水場近くで、那珂川に放流の可能性(水路)があるため池といえば、市内最大の野多目大池か老司大池(どちらも農業用)しか思い浮かばない。そこで、現地へ行ってみたが、どちらも水は緑色で藻が繁殖しているように見えた。

福岡市の11月平均気温は16.3℃(29日時点)、この時期としては異常に高い。しかも、雨が少なく水も流れない。藻が大量に繁殖する条件は整っていた。なぜこのタイミングで放流されたかは不明だが、市が採取した水からは、かび臭のもととなる「オシラトリア」が通常の100倍近く検出されていた。これが臭いのもととなっていたのである。

番托取水場では1日2回、職員1人が臭いと口に含んで違和感がないかチェックしているようだが、今回は異変に気づかなかったという。(これも不思議な話だが)そのため、今後は複数の職員がチェックに当たるらしい。にしても、事前に放流することがわかっていれば、防げたことではないのか。それとも付近の小さなため池から入ったのだろうか?大量に放流されていたというので、それも考えにくいが。

ツイッター上では、福岡市の水を飲むのが不安だ、信用できないという声が上がっている。庇うわけではないが、福岡市は国が定めた水質基準よりさらに厳しい独自の目標値を設定している。それは、245T剤問題で水質調査の説明を当局から直接受けた際に聞いていた。実際、福岡市の水は山口の田舎より良い。それゆえ、今回の件は、何とも解せない。

 

 

撮影日:2022.12.1

市内最大の野多目大池(南区)

 

 

 

水は緑色に濁っている

 

 

 

こちらは老司大池(南区)、水が減っている(もしかして、ここ?)

 

 

 

こちらの水のほうが、循環が悪いのか濃い

 

 

 

番托取水場と高宮浄水場とため池の位置関係

那珂川の東側に小さなため池がいくつかあるが、那珂川へ流れ込む水路は見当たらない

 

 

 

福岡市の水道施設系統図

番托取水場での河川からの取水をやめて、南畑取水場からの直接取水に切り替えているのだろう

 

 

というわけで、番托取水場へ

 

《関連記事》

「水道水からカビ臭」約500件の苦情~原因は取水する川に流れ込んだ大量の藻類か(RKBニュース 2022.11.30)

原因は水源に流入した“藻(も)”?「水道水が臭う」福岡市に苦情が500件相次ぐ(RKBニュース 2022.11.30)

福岡市の水道水で異臭 原因は「オシラトリア」か カビ臭さ生み出す植物プランクトン(TNCニュース 2022.11.30)

福岡市の水道水から異臭 チェックするも気づかず(KBCニュース 2022.11.30)

 

《参考資料》

福岡市水道局。水道水の臭気について(2022.11.29)