Inoueinterior Room Blog

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新燃岳、38日ぶり噴火~その時、高千穂峰登山道では…

2018-05-16 07:35:35 | 

新燃岳では、今月2日から火口の北側2km付近を震源とする火山性地震の多い状態が続いていた。4日頃からは減少していたが、8日からふたたび増加していた。一方、先月26日には硫黄山が噴火したが、ここ数日は噴気も少なく落ち着いた状態だった。そんな中、14日朝から新燃岳の地震波形が小刻みに揺れていた。(下図参照)それで気象庁の火山監視カメラを見てみると不気味なほど静かだった。これはそろそろ来るかもしれないなと思っていたら、ドンときた。

一瞬、登山者は大丈夫かと思った。というのも、高千穂峰への登山道が開放されたまま、しかも噴煙は南東方向へ流れていたからである。今はミヤマキリシマの季節、今年は開花が早いようで、平日でも登山者は多いのではないかと心配していたら、ツイッターから登山者の生々しい写真が入ってきた。気象庁は今回の噴火で噴石は観測されなかったと発表しているが、実際には噴石が飛んでいた。登山者は身の危険を感じ、急いで逃げている。(下写真)幸いケガもなく無事に下山されて何よりだったが、先月5日の噴火(噴煙8000m)の際、懸念していたことが起きてしまったのだ。(全国放送ではほとんど報道されていないが)

鹿児島大学井村准教授によると、今回の新燃岳の噴火で高原町は入山者の把握がすぐにできており、登山届を確認して入山者の把握に努めたということだった。これは見事だと思うが、そもそも、これほどリスクを伴う登山道を未だに開放しているのはいかがなものだろうか。(私には火山を舐めているとしか思えないのだが)井村准教授が仰るとおり、まずは、噴火時、高千穂峰に登っていた登山者がどのように下山したかを把握することが必要だと思う。

地元報道によると、噴火当時、少なくとも10人が高千穂峰に登山中だったとのこと。高千穂峰登山道を管理する鹿児島県観光課は「現時点では登山道閉鎖などの対応をとる予定はない」と言っている。今回、けがをした人はいなかったようだが、次はどうなるかわからない。もし、登山中に新燃岳が噴火した場合、「同じ風下であっても火口から遠い方向(宮崎県側)に逃げるのが定石」と井村准教授。これから高千穂峰へ登山される方は、これだけは忘れないで。(できればヘルメットも)

 

《追記:2018.5.22》

先週末、霧島連山の地下深くに幅10キロから15キロ、厚さ5キロにわたる大規模なマグマだまりがあることが初めてわかったとの報道があった。これは、気象庁気象研究所、東京大学地震研究所、京都大学などの共同研究によるもので、気象研究所の長岡優研究官は「マグマだまりが大きく、新燃岳以外の御鉢などから噴出する可能性もあり、広い範囲で地殻変動などの観測や研究を行う必要がある」と指摘。これはもう霧島連山のどこから噴火してもおかしくない状況なわけで、霧島連山で唯一、開放されている高千穂峰への登山はますます注意が必要。登山前には、気象庁の火山登山者向け情報などで確認を。

霧島連山 地下に大規模なマグマだまり 硫黄山噴火から1か月(NHKニュース 2018.5.19)  

 

 

5月14日14時44分噴火、噴煙は火口上4500m(気象庁火山カメラより)

 

 

 

 昨日(14日)の新燃岳・地震波形(東大地震研究所より)

 

 

 

噴火直前、まったく噴気がない

 

 

 

火口東側から突然噴火(4月5日の噴火でできた火孔の東側)

 

 

 

噴煙はどんどん上がって

 

 

 

噴煙は高千穂峰(画面左側)の方へ

 

 

 

高千穂峰登山中だった、亀井貴史@hair_kame38さんのツイッターより ( )はご本人のつぶやき

高千穂峰から(いま新燃岳噴火しました やばい


 

 

噴煙が追いかけてくる(やばい 逃げてます




追いついた(落石がひどいです 高千穂峰側)※落石ではなく噴石かと

このときの様子をメディアが動画で伝えている。

新燃岳噴火 噴煙4500m 登山者がとらえたその瞬間(動画)(ハザードラボ2018.5.14)

 

 

 

一般的な高千穂峰ルート 登山中に噴火した場合、高千穂河原(鹿児島県側)は火口に近づくことになるので宮崎県側(右側)へ下山を

地図:ヤマレコより 

 

 新燃岳火口から高千穂河原まで3.2Km ぎりぎり(宮崎県HPより 5月1日更新)

 

 

 

鹿児島大井村准教授(MBC南日本新聞ニュース 2018.5.15)

 

 

 

 

霧島連山地下に巨大なマグマだまり!(宮崎日日新聞 2018.5.20)

 

 

《関連記事》

新燃岳38日ぶり噴火 都城、日南降灰確認(宮崎日日新聞 2018.5.15)

新燃岳が38日ぶりに噴火 噴煙4500メートルに(MBC南日本放送 2018.5.14)

新燃岳の噴火 高千穂峰登山客の安全は(MBC南日本放送 2018.5.15) 


 《関連資料》

気象庁。霧島山(新燃岳)の火山活動解説資料 (2018.5.15 12時20分発表) 

 

 

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