Inoueinterior Room Blog

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良心を束ねて河となす〜医師・中村哲73年の軌跡〜

2021-02-18 16:48:18 | 中村哲医師

遅ればせながら、昨夜(17日)、NHKBS1で再々放送された「良心を束ねて河となす~医師・中村哲73年の軌跡~」を見た。これは、昨年12月4日、中村哲氏の命日に九州限定で放送された「理屈やなかろうもん~医師・中村哲73年の軌跡~」の拡大版だった。というより、「理屈やなかろうもん」がダイジェスト版だった。「理屈やなかろうもん」では(カットされていたせいか)よくわからなかったことも、今回の放送で合点がいった。「良心を束ねて河となす」は、前編と後編に分かれ、前編は中村氏の幼少期から医者としてアフガニスタンへ赴任されるまでを、後編は飢餓に苦しむ人たちのために用水路建設に奔走された中村氏を紹介していた。

後編のエピソード。2009年、6年の歳月をかけてマルワリード用水路が完成した。その数か月後、クナール河で大洪水が発生、用水路や堰は壊滅的な被害を受けていた。その時の映像を初めて見たが、現地の人はすぐに動きはじめ、中村氏は朝倉市にある山田堰を訪れていた。そこで、3日間、中村氏は堰を見続けていたと山田堰土地改良区前理事長の徳永哲也さんは話している。筑後川は暴れ川で過去幾度も洪水に遭遇している。にもかかわらず、数百年経った今も堰は昔のままである。なぜか。中村氏は山田堰(斜め堰)が直線でないことに気付く。山田堰を模範としてつくられたカマ堰だったが、緻密なところが違っていたのだ。そして、1年半後、カマ堰は見事に復活した。

その後もアフガニスタンでは洪水と干ばつが続いている。今は現地の人たちの手で改修工事が行われ、徐々に灌漑事業は進められている。中村氏の遺志は受け継がれている。今頃、きっと天国から笑って見ておられるに違いない。(あの笑顔が忘れらなれない)

 

写真:NHK「良心を束ねて河となす~医師・中村哲73年の軌跡」より

タイトルどおりの内容だった  

 

 

 

 

模範とされた山田堰(福岡県朝倉市) 洪水時、中央に水が流れるよう堰は微妙にカーブしている 

 

 

堰と取水口の位置関係を示す場面ではあえて直線で描かれていた

 

 

 

 

中央に水が集まるよう改修されたカマⅡ堰

 

 

 

 

2019年4月、アフガニスタンを訪問された徳永さんに堰を見せて自慢気に話されていたと これが最後となった、、

(余談)徳永さんには昨年のお別れ会の帰り際、偶然出会いました。

 

 

 

”誰も行かないから自分が行く” そうして砂漠は緑の森へと変わった

 

 

 

《追記:2021.2.19》

昨年、さだまさしさんが中村哲氏に捧げた歌『ひと粒の麦~MOMENT』をアップし忘れていましたので、今回放送の画像とともにアップしました。よろしければこちらからご覧ください。

 

 

《参考資料》

ペシャワール会ホームページ・灌漑事業

 

 


【脊振風力発電計画】地元住民の反対根強く、方法書縦覧など延長

2021-02-16 17:07:03 | 脊振風力・ILC

ドタバタしている間に動きがあった。今月3日、佐賀県の環境影響評価審査会が唐津市の七山市民センターで開かれ、方法書に記されている現地調査の手法などが審議されていた。審査会の議事録が公開されていないので、どういう意見が出たのかわからないが、報道によれば、委員から「風車設置予定地付近に登山道があり、利用者に騒音や超低周波の影響があるのではないか」「渡り鳥の飛行ルートに当たり、バードストライクの危険性がある」など指摘があったという。今後、審査会で出された意見をもとに、大和エネルギーは現地調査を行う。

また、報道によれば、地元住民の反対が根強いことや新型コロナウイルスの感染拡大で住民への説明が進んでいないことから、当初、2月15日までとされていた方法書の縦覧は2ヵ月延長し、4月15日まで。あわせて意見書の受付も4月30日まで延長されることとなった。昨日、同社のホームページを見ると、延長のお知らせが掲載されていた。もちろん、住民が反対していることは書かれていない。

ところで、先月、唐津市七山公民館で行われた住民説明会に参加された方のnoteを見かけた。地元の内情が詳しく書かれており、大変興味深く拝読させていただいた。記事によると、やはり反対運動の主流となっているのは、糸島市の人達で、そこに脊振山の保護活動をされている方々(おそらく「脊振の自然を愛する会」ではないだろうか)が加わり、昨年から活動されていたらしい。それで、大和エネルギーは糸島市を対象地域から除外したのだろう。

先月22日、七山公民館で実施された住民説明会にもそうした方々が参加されており、事業者の説明のあとに行われた質疑応答では、かなり専門的なやりとりもあったようで、反対の声が相次いでいたという。このことが報道されていたわけだが、建設地である七山の住民からの質問は少なかったという。note筆者は、こうした住民間の乖離を懸念されている。何となく予感はしていたが、やはりという思いである。ともかく建設地の住民の方々が、最善の答えを出していただくほかない。七山の未来のために。

 

 

2月3日、佐賀県環境影響評価審査会の様子 写真左が委員と県関係者、右が事業者(写真:佐賀新聞より)

 

 

 

 

美しい脊振山系がこういうことに、、 (写真:大和エネルギーHPより)

 

 

 

《関連記事》

脊振山系の風力発電計画、現地調査の手法を審議  地元住民からは反対根強く 佐賀県環境影響評価審査会(佐賀新聞  2021.2.3)

 

《参考資料》

大和エネルギー。(仮称)DREAM Wind 佐賀唐津風力発電事業 環境影響評価方法書の縦覧並びに意見書受付期間の延長について(2.15)

脊振の自然を愛する会ブログ

 


山口医大付属病院へ

2021-02-15 11:16:06 | 日記

姉の緊急入院から2週間、病状は少しずつ回復しているものの、さらなる検査が必要とのことで、山口医大付属病院へ外来受診をすることになった。病院へ付き添うことになったが、そこで待ち受けていたのが入館制限。なにせ緊急事態宣言の出ている福岡県から来県しているので、すんなり中へ入ることはできない。当然の対応だと思うが、ほかの医療機関のそれと比べると、ハードルは高かった。

入館の際、まず新型コロナ対策入館者確認票に記入をしなくてはならない。そこで14日以内に緊急事態宣言対象地域に移動している人は、仮設の建物へ案内される。検温で異常がなくても、すぐには通してもらえない。次に、担当者から詳しく事情を聴かれる。そこで、家族の介護のため、緊急事態宣言下であっても、福岡と山口は1週間おきに往復していること。この1年、福岡市の繁華街、天神など人が密集しているところへは一切出向いていないこと。(ここは念を押されたが)出かける所は、近所のスーパーや自家菜園のみで殆ど外出していないことなど、ひと通り説明をして、待つこと数十分、ようやく許可が出た。

病院の入り口はまるで籠城状態、人が一気に入れないよう塞がれていた。ウイルスを侵入させないための策がとられていたが、病院内へ入ると、受診した内科は驚くほどの患者さんで、それこそ密集状態。換気が悪く、そこで待つこと2時間。厳しいチェックがされているとはいえ、はっきり言って怖かった。姉の体調も心配だったが、どうにか入院先の病院へ送り届けた。まだまだ気の抜けない日々が続く、、

 

 

早朝の宇部興産工場  (病院へ向かう途中、停滞中の宇部湾岸道路より2.10撮影)

 

 

 

《参考資料》

山口大学医学部付属病院

 

 


福岡市、1月クラスター29ヵ所~高齢者施設 過去最多

2021-02-04 15:45:45 | 新型コロナ

福岡市の1月のクラスターは29ヵ所、過去最多だった12月とほぼ同じで、横ばい状態だった。ただ、緊急事態宣言が発令されて、営業時間の短縮効果なのか、飲食店でのクラスターは減少している。一方で、高齢者施設がこれまでで最多の10ヶ所となっている。重症化しやすい高齢者が急増しており、それとともに死者数が増えるなど、懸念していたことが起きはじめている。

29ヵ所の内訳は、多い順に、高齢者施設10ヶ所、学校関連(保育園含む)9ヵ所、民間企業4ヵ所、病院3ヵ所、飲食店2ヶ所、警察署1ヵ所となっている。高齢者施設の次に多いのが学校関連である。学校での感染者は11月頃から増えはじめていたが、福岡市教育委員会のホームページを見ると、1月は小学校と中学校のあわせて48校で感染が確認されており、過去最多。感染者数は児童生徒46人、職員11人の計57人となっている。報道によれば、大半が家庭内感染だという。(57人は掲載分のみで、実際にはもっと多いようだ)

こうした中、福岡県では緊急事態宣言の延長が決まった。高島市長は3日の臨時記者会見で、非常に残念だと悔しがっていたが、今の状況では当然の結果だろう。経済のことばかり口にしているが、どれだけ高齢者が亡くなっているのかわかっているのか。そもそも1月に入って、急激に感染拡大していたにもかかわらず、自粛要請も出さずに呑気なことを言っていたから、このような状況になっているのではないか。小川知事とともに猛省すべきと思うが。(そういえば、小川知事は今月12日に復帰されるとか)

福岡県は、緊急事態宣言の延長を受けて、宣言の解除を国に要請するため独自の判断基準を新たに設けた。直近1週間の新規感染者数の平均が7日連続で180人未満。病床使用率(最大確保するとしている病床760床の使用率)が50%未満というもの。県は2つの基準をどちらも満たせば、3月7日の期限を待たずに国に宣言の解除を要請するという。これに対し、県医師会は、1日の感染者数が100人を切ること。福岡市にあてはめると、50人を切る状態が7日以上続くこととしている。もしもここで見切り発車をすれば、三度、宣言を出すようなことになるかもしれない。そうならないためにも、県は医療現場の声に耳を傾けてほしいのだが。

 

 

福岡市1月クラスター 一覧表 

西日本新聞の情報をもとに、各施設等のホームページを確認の上、作成しています。なお、発生日は福岡市が発表した日です。

医療機関でふたたび出始めた

 

 

 

福岡市内の感染動向

緊急事態宣言から2週間後、28日頃から減少している 効き目はこれからか、、

 

 

 

 

福岡県内の発生状況

病床稼働率は8割近く、重症者は40人で過去最多 解除には程遠い、、

 

 

 

《関連記事》

福岡市で死者倍増、1週間で13人 新型コロナ感染者は減少(西日本新聞 2021.1.26)

市医師会「解除は厳しい水準で」(NHK福岡ニュース 2021.2.3)

西日本新聞・新型コロナニュース ※随時更新

 

《関連資料》

福岡市教育委員会・新型コロナウイルス感染症の患者発生による休校等のお知らせ ※随時更新

 


救急搬送で見た最前線の現場

2021-02-03 18:37:57 | 日記

1月30日、姉の体調が急変。39.1℃の高熱に見舞われたため、山口へ急行。手順に従って救急要請をしたが、姉は、1月上旬に扶老会病院を受診していたため、すんなりというわけにはいかなかった。搬送先へ急行中、救急隊から電話が入り、状況を知りたいということだった。警戒する必要があると判断されたようで、慌てないよう順序立てて説明をした。まず、姉は同病院でクラスターが発生する1週間前に院内のクリニック(病棟とは違う場所)を受診していること。クラスターが発生してから自分が薬を受け取りに行ったが、車外に置いたバケツの中に入れてもらい誰とも接触をしていないこと。また、同病院のクリニックでは一人も感染者はいないことなど。

そうこうしているうちに搬送先の病院へ到着。すでに救急車は病院前で待機していた。緊迫した空気が漂っていた。暫くして救急処置室へ入り、すぐに抗原検査が行われた。検査の結果、陰性が判明(PCR検査でも陰性)、ようやく救急処置となった。結果が出るまでの約1時間、大丈夫、感染はしていないと思いながらも(自分も含め)覚悟はしていた。その後、姉は急性腎盂腎炎だとわかり入院となった。

最前線の現場は冷静だった。防護服で身を纏い、淡々と目の前の仕事を熟しておられる看護師の方、もしかすると感染者かもしれない患者を医療現場へ届ける救急隊員の方、こうした方々の姿を目の当たりにして、頭が下がる思いだった。同時に、私たちはお陰で生きていられるのだと実感した。数時間後、日付が変わる頃、実家へ帰宅。玄関先には、N95マスクの袋が落ちていた。長い一日だった。

 

 

宇部湾岸道路  この道のおかげで早く現場に到着することができた、、 (写真:宇部フイルムコミッションより)