滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0811/13:公共交通問題】余呉バス、住民主体で出発:半年ごと運行見直し

2008-11-02 22:39:27 | Weblog

【写真:出発式で記念のテープカットに臨む関係者=余呉町のやまなみセンターで】

 余呉町で「おらが村のバス」のあり方が模索されている。住民が設立した「余呉バス」が11月1日、町の委託で民間会社が運行してきた3路線を引き継いだ。今後、住民と町、同社が話し合いながら運行形態を見直していく。

 「住民が主体となり、住民が応援していくバスという画期的な取り組み」。同日朝、町やまなみセンターで開かれた出発式で、二矢秀雄町長が満足げな表情を浮かべた。

 バスの再編問題が動き始めたのは昨秋。町が委託してきた湖国バスへの事業費負担は、利用客の低迷で年間2000万円以上に上っていた。厳しい財政状況の中、町は運行の見直しに向けて住民と会合を重ね、有識者も含めた研究会を設置した。

 当初は路線廃止も選択肢にあったという。が、住民からは「バスがなくなったら町を出て行くしかない」との切実な声が相次いだ。

 行き着いたのが余呉バスの設立だった。バス会社に長く勤め、必要な免許を持つ木下重樹さん(56)=同町上丹生=が社長に就任。資本金のほぼ全額を出資し、乗務員を含む社員6人を町内から集めた。

 路線やダイヤは当面そのまま。運賃は最大で40円増加するが、中高生は一律200円で乗れるなどの新サービスも実施。町の負担額は、年間500万円程度削減できる見込みだ。

 住民50人による「余呉のバスを育てる会」や町と意見を出し合い、半年ごとに運行形態を見直していく。

 木下社長は「来年4月にも地区によっては予約制のデマンド方式の導入や、乗り放題をはじめとする割引サービスを検討している」と話している。 (多園尚樹)

【関連ニュース番号:0810/190、10月29日】

(11月2日付け中日新聞・電子版)

http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20081102/CK2008110202000008.html


【0811/12:児童虐待問題】虐待防止へ親の心理など話す:全国フォーラム、大津で開幕

2008-11-02 22:33:27 | Weblog

【写真:児童虐待問題の理解を深める目的で始まった「子どもの虐待防止推進全国フォーラム」(大津市・びわ湖ホール)】

 児童虐待問題への理解を深め、関係者の情報共有を目的にした「子どもの虐待防止推進全国フォーラムinしが」が11月2日、大津市打出浜のびわ湖ホールで始まった。

 11月の「児童虐待防止推進月間」に合わせ、厚生労働省が2005年から毎年開いている。

 初日は、開会セレモニーに続いて嘉田由紀子滋賀県知事が「いのちを考える-びわ湖からのメッセージ」の演題で話した。シンポジウムでは、山梨県立大教授の西澤哲さん、NPO法人(非特定営利活動法人)里親子支援のアン基金プロジェクト副理事長の坂本和子さん、弁護士の峯本耕治さんが話した。

 西澤教授は、親が虐待に陥る心理を説明。坂本さんは、里親の支援や、孤立感を深める里子たちの集う場を設けることなどを提案した。峯本さんは、虐待を受けている子どもの情報が、就学前後で引き継がれにくいことを指摘した。

 2日目は、びわ湖ホールと周辺施設で分科会がある。

(11月2日付け京都新聞・電子版:3日付け毎日・電子版も報道)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008110200098&genre=C4&area=S00

【0811/11:ダム問題】河川敷を削ればダム必要性薄らぐ?:淀川流域委員ら検討

2008-11-02 22:22:36 | Weblog

 国土交通省近畿地方整備局は、多様な生物が生息できる環境をつくるため河川敷500ヘクタール以上を対象に掘削する計画をまとめた。これに対し、整備局の4ダム計画を「不適切」とする最終意見書をまとめた整備局の諮問機関、淀川水系流域委員会内で「河川敷を削れば洪水時の水位が下がりダムの必要性が薄らぐ」と指摘する声が出ている。整備局は「治水上の効果は期待できない」と否定している。

 8月にまとめた「淀川河川公園基本計画」。桂、宇治、木津の3川合流地点(京都府大山崎町、同府八幡市)から淀川大橋(大阪市)までの約30キロについて、両岸の今後20~30年間の整備のあり方を示している。

 淀川では治水対策のため河床を掘り下げる一方、河川敷を多目的のグラウンドなどとして整備。水路と河川敷に大きな段差ができて水域と陸域が分断され、浅瀬のヨシ原が消えるなど多様な生物の生息環境が失われていた。

 計画では、淀川の両岸1216ヘクタールを、既存の干潟やヨシ原を守る「自然環境保全・再生ゾーン」(273ヘクタール)▽水位が変動する「水辺環境保全・再生ゾーン」(569ヘクタール)▽スポーツなどの「多目的利用ゾーン」(374ヘクタール)の3ゾーンに分類。このうち「水辺環境保全・再生ゾーン」は、水路と河川敷の段差をなだらかに削り、水位の変動で一時的に水をかぶる「水陸移行帯」を設ける。整備局によると、具体的な掘削計画はまだ決めていないという。

 流域委の宮本博司・前委員長は「河川敷を削るのは環境にとても良いが、水位も確実に下がる。整備局はダムの必要性をセンチ単位で説明しておりダムが不要になる可能性もある。どれだけ掘削するかを早急に示すなど説明責任を果たすべきだ」と指摘する。

(11月2日付け朝日新聞・電子版)

http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK200811010135.html


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【0811/10:ダム問題】川の全国シンポジウム:知事や識者、「淀川」を討論/きょう、あす京都で

2008-11-02 22:13:04 | Weblog

 ◇ダム予定地見学など、関西の学生らプレイベント

 国土交通省がダムを計画する琵琶湖・淀川水系の現状を考える「川の全国シンポジウム-淀川からの発信」が11月2、3両日、京都市左京区の京都大で開かれる。「ダム建設は不適切」との意見書を出した同省の諮問機関「淀川水系流域委員会」の委員や滋賀、京都両知事らが討論する。1日は川に関心を持つ関西、徳島の学生や若者らが滋賀、京都、大阪の5カ所でプレイベントを開催。このうち丹生ダム(余呉町)予定地の見学ツアーには15人が参加し、現地の住民の声に耳を傾け、理解を深めた。【服部正法、野田武】

 河川法改正10年に当たる昨夏、徳島で開かれた「川の全国シンポジウム」に京都精華大の学生らが参加し、現地の吉野川の保全などに取り組む人たちと交流。これを機に、京都でのシンポを前に、川に接してもらおうと、同大学のほか、京都大、同志社大、京産大や徳島の学生らがプレイベントを企画。丹生ツアーのほか▽桂川などの京都サイクリングツアー▽大阪府枚方市の淀川カヌー体験▽大阪府貝塚市の近木川のワークショップ--の4コースなどを用意した。

 丹生ダムツアーに参加した運営スタッフの学生や一般参加者の15人は「水資源機構」丹生ダム建設所で、計画や水没する40世帯が既に移住した現状の説明を受けた後、ダム予定地に移動。山が色付き始めた現地で、住民の男性から移住前には大豆や野菜などを作り、わき水も使っていた暮らしぶりを聴いた。

 スタッフの京都精華大4年、宮田康平さん(23)は「(現地で話を聞くと)感じ方が全然違う。日本では水と人が遠く、普段は水にあまり注意を払わないが、(わき水など)生活の場に入っていたと思った」と話した。

 ◇国会議員ら講演、加藤登紀子さんも「川への想い」

 一方、シンポは実行委(委員長、川那部浩哉・県立琵琶湖博物館長)主催で、会場は京都大の百周年時計台記念館。2日午前は河川法に詳しい寺田武彦弁護士らが講演。午後は淀川流域委員会が目指す新たな川づくりを識者の委員らが討論。近く国に意見を述べる嘉田由紀子知事や山田啓二・京都府知事らも河川整備と地方分権について話す。また、群馬県の八ッ場(やんば)ダムの建設見直し活動にかかわる歌手の加藤登紀子さんの講演「川への想いを語る」もある。

 3日は河川法改正(97年)の趣旨通り、淀川水系の整備に住民や学識者の意見が反映されているかについて、前原誠司(民主)、穀田恵二(共産)両衆院議員や同省近畿地方整備局の宮本博司・前河川部長らが講演する。

 両日とも午前10時から。参加費(資料代を含む)は2日間を通じて1000円。申し込み不要。

(11月2日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20081102ddlk25040352000c.html