「いくさんのお部屋」つぶやきNo.3

日頃の何気ない日常をつぶやいています。

ちょっとやりすぎ

2006-02-27 12:00:59 | クライミング
先週は木曜日ホシダ、土曜日は烏帽子。そして日曜日は雨だとホシダの予定だった。が大雨と風で、さすがのホシダも壁が濡れているということなので、急遽久しぶりのパンプに行って来た。今日は、掌が豆だらけで腕は軽い筋肉痛になっている。土曜日の烏帽子で一緒だった人がまたパンプで数名出会った。みんな好きだなぁ~と、自分のことは棚に上げて感心した。クライミングをしていて嬉しいのは、人の輪も広がることだ。岩場にしてもジムにしてもクライマーの集まるところは特殊で限られているので、どうしても顔見知りになる。
人と競う気は全くないのだが、同世代の女性の頑張りはまた私の励みにもなる。いつも思うのだが、中高年女性で平日クライミングや山の仲間の輪が広がるといいなぁ~と、ときどき思う。
私の所属山岳会の若い女性が最近フリーに嵌って来ていて、あっという間にレベルアップ。私がチンタラとやって来て十年近く掛かったグレードを一年や半年でクリアしてしまう。若いというのは、凄いことだと思う。私の若い頃には、仕事に追われ結婚して子供が生まれ育児にも追われ、片手間の趣味を楽しむぐらいで、自分の遊びにだけ打ち込む余裕は気持ち的にも時間的にも無かったなぁ~。というよりは、山よりは都会派だったのかな。
最近は、経済的にも自立している独身の女性が増えて来ている。そういう女性が今時珍しく、たくさん私の所属山岳会にいる。世間の山岳会からすれば不思議な現象に見えるだろうし、羨ましい限りだろう。私が入会して十年の間に、入れ替わり立ち替わり若い女性や男性が入会して来た。周りは中高年山岳会ばかりなのに、いまどき希少価値のある山岳会だ。そして一時期フリーを一緒にしたり山に行っても、いつの間にか辞めてしまっていたりする。
その点、顔見知りのクライマーはみんな長い間続けている人がほとんどだ。ホシダに行き始めた頃に、もうすでにベテランだった人でまだ続けている人もいる。そういう人は、中高年が多い気がする。土曜日の烏帽子で一緒だったSさんもその一人だ。偶然岩場で出会った、M夫妻もそうだ。久しぶりだが、その頃と全く変わりなくクライミングに興じている。
長い間、クライミングを続けている人を見ていると、マイペースだということに気がついた。自分なりの楽しみ方をしていて、のんびりとやっているようにも見えるゆとりが感じられる。しかし、ただのんびり時間つぶしというのも不満が出てくるだろう。そんななかにも、ちょっぴり秘めたる闘志がもて、切磋琢磨が出来、お互い励まし喜び合える…。茶飲み友達的クライミング仲間のようだが、それだけでは終わらない仲間が欲しいと思う。個人的にはそういう女性の同世代の仲間もいるのだが…。
そういえば、ホシダの平日のシルバー隊(勝手に私が呼んでいる)もそんな雰囲気だなぁ~。こうして書いているうちに、長い間クライミングをしているといろんな輪が出来ていることに気がついて来た。



物好きなひとたち

2006-02-23 22:37:54 | クライミング
3日間のメンテでホシダは使用出来なかった。今日は終わったので、登りに行って来た。どんよりとした天気で、まだ寒かった。いつもの通りの風景とひとたち。ハイカーはほとんどいなくて静かなホシダだった。ハヤブサに望遠鏡のようなレンズを向けている人たちも相変わらずだった。ハヤブサは今日は派手な動きは無かった。それでもレンズを覗いている人たちに「物好きやねぇ~、音楽を聞きながらとか、お菓子を食べながらやったらジッとしてられるかもしれないけれど、私には真似出来へんわ~。」とM女史がいう。『あちらから見たら、一日こんなところ登ったり降りたりも、物好きに見えるかもしれへんねぇ~」と続けておっしゃる。私は、うなずいた。
もうホシダに通って8年年目に入っている。今日やっとムーブが繋がって次ぐらいには登れるかなと思ったルートは5.10bc。「これでももう少しレベルの高いところを、RP出来たルートもあるんやで~」と見栄を張って言いたくなるが、言葉を飲み込む。言い訳にしか過ぎない。自分の実力は、と聞かれたらこんなところだ。
今日も、ホシダのルートは難しいという話が出たが、私も登れないとよくそういう風に言ったりする。しかし、どんなところでも久しぶりに行くと登れない。実力以上のところは難しい。ただそれだけのこと。岩場でも、トライ回数を多くして高いグレード(自分にとっては)のRPをしているだけ。集中してそのルートを登り込んでいるので登れるだけ。
ホシダは、壁が長いので持久力が必要なのはその分はちょっと難しいと感じる要因になるかもしれないとは思うが…。
いろいろ、ぐだぐだ思っているとほんとうにこんなに下手で8年もやってるのは、「やっぱり物好きやん!」と思った。
ハヤブサに毎日カメラを向けてじっとしている人も、壁を登っている人も好きで楽しいから物好きになれるのだ。「物好き」になれるのはいいことだ。

人間は弱くなっているのか?

2006-02-22 11:22:21 | 生活
最近、殺人事件の報道が多い。気になるのは子どもが標的になってしまうことが多いのは、私にはショックなできごとだ。それは大人同士のトラブルはいささかでも両方に原因があると思える節があるが、子どもはどんな状況でも保護されるべき存在として私の中にはあるからだ。
特に最近起った、京都の宇治の塾での事件と滋賀県長浜での幼稚園児の事件は比較的近くで起った事件ということもあり、私の中にも重苦しく残っている。女の子が犠牲になるのは、性的な欲望が事件を引き起こすことが多く、それも女性の立場では絶対に許しがたいことではある。しかし前者の最近の子供の殺害は、人の心の闇の部分が起こしている。その原因は私には計り知れない部分があるのでこの場では、言及しないでおく。
社会がストレスだらけの時代。とうとう人間も狂いだしたのだろうか。私自身、数年前に自分の心の闇に気づかず、自分をせめてばかりいた時期があった。自分では全く気づいていなかったのだから、医者にも行っていない。ただ、人と会うこともいやで、何も手に付かず人が発する言葉は自分を責めているとしか思えなかったようだ。そして、そういうことになるのは自分の中に何か原因があるのではと自分で自分を責めたりもしていた。頭の中は、そのことがグルグル巡り「何でや! 何でや!」と思いながらも他のことは考えられず、何もかも手に付かず暗いトンネルの闇を抜けられずにいる感じだった。
今まで人に愚痴や悪口を言わないタイプだと自分でも思っていたし、また言ってしまったとしても、そんな自分に自己嫌悪していた。そのときには、信頼出来る友人に電話しては愚痴や悪口を言っていた気がする。考えれば考える程、闇は深く暗くなって行くようで、自分で自分がコントロール出来なくなっていたようだ。このころの私が、果たして病気であったか否かは、診察を受けていない私には判断は出来ない。時期的に見れば、更年期のころだった。私が、そのトンネルを抜け出てから、同世代の有名な歌手がテレビのトーク番組で自分が更年期障害になっていたと話していた内容が、私に比べるとかなり重症だったようだが、私の体験とそっくりである。更年期障害でホルモンのバランスが崩れていたのかともそのときにやっとに思った。
私の場合は、この愚痴をいやがらずに「わかるワ~、わかるワ~」と相槌を打ちながら長時間ただ聞いてくれていた人が周りにいて抜け出せたようだ。かなり、迷惑を掛けていたと今では思うし、ありがたくも思っている。
人は複雑な動物だとつくづく思った。人は何でもないことに傷ついたり、喜んだり悲しんだりする。人を攻撃することは、傷つく人もいるということだ。そんな人を、弱い人間と片付けるのは簡単だ。しかし、そんなに簡単に人間を弱い強いの選別で片付けて、いいのだろうか。
ますますこれからも競争社会になっていき、「精神的に強い人だけが生き残れる社会」というのはしかたが無いことなのだろうか。
それにしても、より弱い人間が被害を受けて行くのは、悲しいことだ。

NHKの番組から(ネット検索で)
http://www.nhk.or.jp/fukushi/utsu/file/18.html
更年期障害 http://www.nagara.com/women/climact.html


烏帽子岩

2006-02-20 14:53:12 | クライミング
日曜日、烏帽子岩へクライミング。意外と暖かだった。タイムトンネルロング5.10a久しぶりに登った。ここは60メートルザイルが必要だ。最後まで登ると高度感があって楽しい。あと意地悪オヨネ10bに久しぶりに取り付く。このルートは限定がある。そしておじいちゃんのどたどた落ち11aRPして以来、初めて取り付いた。久しぶりなので、ムーブを忘れていて迷い2回テンションをかけてしまったが、ムーブ的には楽になっていた。そして太陽がいっぱい9、タイムトンネルショート10aをもう一度登った。
その間ジャスティスにもトップロープが掛かっていたので何度かトライしたが、まだ核心のムーブが決められない。やっぱりここは封印かな。しかし何度目の封印だろう。もう一本北山=林11cルートも登れない。ここは剥がれると指先が痛い。ここも封印かな?
こんな、ルートがあちこちにある。ルートは苦手と得意系に分かれる。苦手なルートにいつまでもこだわる必要はないように思う。
私のクライミング寿命も、どんどん近づいてくるではないか。いつまでも出来ないところにしがみついていてもしかたが無いことだ。
グレードは一般的なものなので、自分の体感とは違うと思うことが時々ある。このジャスティスは、お買い得ルートとして有名だが、それはパワーがある人という条件が付いている。それに背が高いとクライミングを始めたばかりの人でも登れてしまう。
烏帽子という岩場は、初心者には取っ付きやすいのでよくいくのだが、ワンムーブのルートと限定のルートが多いのが難点だと思う。昨日は、簡単なルートを沢山登った。烏帽子岩は最後にしても良いと思えた。しばらく、烏帽子を離れたいとも思った。まだ登れないルートもあるのだが、とくにそれが登れなくてもいいとも思った。
さて次はどこへ行こうか?


タローのガイド犬物語

2006-02-20 10:26:49 | 登山
土曜日、娘のMと皆子山に向かった。
京都市内から雪がちらちらしていた。大原を過ぎたら、雪景色になっていた。市内からほんの少し行っただけで、こんな景色が見られるなんて京都はいいところだなぁ~、とあらためて思った。平のバス停に車を停めて、用意をして出発した。林道にはトレースがまったく無く、雪が積もるまでに人が歩いた形跡すらない。雪は結構多く、膝の上ぐらいまでズッポリと嵌ってしまい足が抜けないことがしばしばだ。
林道に入りかけたら犬が近寄って来て、嬉しそうにしっぽを振っている。先頭に立って、まるで案内でもするような素振りに見えるのは気のせいか。一緒に歩き出し、帰るまでず~っと一緒だった。
後ろを犬が付いてくるので「ラッセル泥棒」といったら、それからずっと先頭をラッセルしてくれたとMが笑って話す。しかし、犬のラッセルはちっとも役に立たない。何だか、私が一番深く沈んでいるように思うのは気のせいだろうか? 軽いのが有利なのは、何もクライミングだけでもなさそうだ。
いつの間にかガイド犬はタローと名前がついてしまった。先に行ったり、横道にそれたりしながらも、またくっついて歩いている。離れると待っている。
寺谷の登り口では、そこをタローは通り越し、もう見えなくなっていた。
何年か前に来たときには橋が壊れていてなかったのだが、橋は架けられていた。しかし、その橋には雪がこんもりと積もっている。行こうか行くまいか迷っていた。登り口でコースタイム30分のところ1時間半も掛かっている。天気も悪い。相談の結果、朽木の温泉に行くことで話がまとまり引き返すことにした。
タローはどうしたのだろうかと、話していたら慌てて戻って来た。それからは帰りも一緒に帰る。途中で昼食を取ろうとしたら、タローもそばに来てそれを察知したように喜んでじゃれている。「お行儀よくしていないと、あげないよ。おすわり!」なんていうとちゃんと座っている。昨夜作ったおでんを温めていたら、タローの口からヨダレがタラ~。「もう汚いなぁ~!」「お座りして、ちゃんと待ってなさい!」というとわりとちゃんとしている。並の子供よりは躾けられている感じ。とうとう、私たちのおでんとおにぎりはすっかりなくなり、二人と1匹分の胃袋を満たし、タローも満足したようだ。
そして、先に帰ったタローはどこにいったんだろうと思いきや、次なる顧客になりそうに思ったのか、人が乗っている車のドアのところに座って運転手の方をじっと見ている。残念ながら、その車の人は登山者ではないのはタローにはわかっていないようだ。「タロー、バイバイ! ありがとう!」と声を掛けたら、ちらりと私たちの方に目を向けたが、もう営業活動を開始していた。タローの勤勉さには、マイッタ! マイッタ!
私たちは、朽木温泉てんくうへ向かった。