「いくさんのお部屋」つぶやきNo.3

日頃の何気ない日常をつぶやいています。

京都大原野の地

2016-04-19 06:24:00 | ハイキング
昨日は京都の小塩山(おしおやま)、4月3日に行った時ににまだカタクリに早かったのでリベンジしてきました。
カタクリは残念ながら終わりかけていました。
毎年、咲く時期が早くなっているそうです。
京都西山保護ネットワークのメンバーの人のお話です。
この辺りの自然を守るために、活動されているボランティアグループです。
ここで見られる蝶のギフチョウも楽しみにしていましたが、お天気もまた雨模様のせいか見られませんでした。
ここではこの時期に、よく見られるそうです。

この日は大原野神社の駐車場に車を止めて小塩山へのピストンだったので時間的に余裕があったので、正法寺、大原野神社、花の寺(勝持寺)にも立ち寄りました。
もう40年近くまえのことですが子供が小さかったころ、出来たばかりの洛西ニュータウンに2年ほど住んでいました。
そのときに行ったことがあるのですが、すっかり記憶から抜け落ちていました。

京都は、どこに行っても歴史があります。
ここ大原野も大原に負けない立派なお寺があります。
私は観光にはあまり興味がなかったのですが、里山の山裾にある何気ないお寺や神社が平安の時代から綿々と続く歴史を持っていて万葉集や古今和歌集に詠まれていたり、思わぬ古い仏像が何気なくあったりと、なかなか捨てたものではないなと見直しました。
帰ってから写真を見ていると、山の自然の美とは対比的にあるお寺の庭園など、人の手の入った美にもまた違った魅力を感じます。
これも、年を重ねてきたせいでしょうか。

カタクリとギフチョウは残念でしたがいいハイキングとなりました。
家から車で30分ほどで、時々は行ってみたいと思いました。

正法寺
ここは、4月3日に行った時は桜が満開でした。
今回は八重桜やボタンや藤の花の色とりどりの花がまるで極楽を模したようでした。


           

大原野神社
     

花の寺(勝持寺)

        



車に一目惚れ!

2016-04-14 14:47:00 | 生活
家の前の道は市道なんですが、私が生まれてから巣立つまでリヤカーしか通らなくてよかったので、舗装もされずとても狭かったのです。
それでも、近所の人が自動車に乗るようになってからは少しは広げられましたが、今でも普通車がぎりぎりやっと通れるぐらいです。
私の友人は、ほとんどこの路地を車で入りません。

7年前にここに引っ越してきた時にはCR-Vに乗っていましたが、出入りするのにストレスがたまるので、私はすぐに軽自動車にしました。
それはマツダのAZワゴンといってスズキのワゴンRと同じです。
母を乗せて出たり入ったりするには安心して通れるし、買い物など荷物も乗るので重宝していました。

つい一ヶ月ほど前のこと、AZワゴンの定期点検日でマツダの販売所に向かっていたら、対向車線に随分と目立つ赤い軽自動車が走ってきました。見るとマツダのマークではありませんか?
「あれ? 可愛い~っ! なに? なに?」
思っているうちに通り過ぎてしまいました。

マツダでの点検の説明もそこそこに「マツダに軽自動車のアウトドア系の可愛いい車ありますよね?」と聞いてしまっていました。
最初は、その営業さんもピンとこなかったようでしたが、おもむろにパンフレットを出してこられました。
「買うわけでは、ないんですよ」などと言いながら、パンフレットをパラパラめくってみて点検時間を待っていました。

AZワゴンの点検が終わって点検内容の説明を聞いていたら、「タイヤの交換、バッテリーの交換、今年10月に車検…」と続き「いま買い換えたら、高く下取りが出来るので、買い替えのチャンスですよ」と続く。
いままで、そのように言われて買い替えを勧められることは数回かあったのですが、これは営業トークだと思っていたし、また車に全く興味のない私はいつも無視してきました。

その目に止まった車は、スズキのハスラーでマツダではクロスオーバーという名前で販売されていました。
「見積もり出さしてください」と言われ、「買いませんよ!」と念をおして見積もりを出してもらいました。
「高い! これだったら普通車買える値段や」とそのときの感想でした。
「でも、家の前の路地はやっぱり軽でないと…」
などと、そのときはいろいろ考えていましたが、そのまま帰りました。

その後、試乗したりネットで検索したりでかなり調べたら、4輪駆動でターボにしたら山道でもいけそうな車で、雪道山道を走っている投稿がYouTubeにも出ていました。「なかなかいいやん」と、気持ちが傾いてきました。
それは母の一周忌を迎え、自由になったこれから私がやりたいことが再び山に登りたいということでした。

この車のライトと目が合ってから、次第にこの車しかないと思ってしまいました。
けっきょく、一目惚れだったんですね。
あっという間に結論が出て、買い換えてしまいました。
衝動買いかもしれません。

それにしても、盛んに山に行っていた時期からはもう十年近く経っています。
おまけに歳も取りました。
これからいつまで山に行けるかわかりません。
それでも、これから残された人生の良い相棒になってくれるでしょう。
そして、この車が最後の車になることでしょう。
おかげで山も運転も無理せずゆっくりともう少し楽しみたいと思うようになりました。

車の納車日(3月28日)記念撮影です。


『母の遺産 新聞小説』水村美苗

2016-04-11 20:52:00 | 読書
水村美苗の長編小説『母の遺産 新聞小説』を読みました。

最初、この本の帯を見てびっくりしました。
「ママ、いったいいつになったら死んでくれるの?」というもの。
そして、読み始めたらいきなり「通夜の長電話」。姉妹で通夜の日にこんな話をするなんて、何という家族だったんだ。
びっくりの次は呆れてしまい、この小説の俗っぽさに読む気が薄れていました。

しかし、母と6年同居してついこの間一周忌を終えた私としては、この小説の母娘関係にどんどん引き込まれてもいきました。
それに私と母との関係とこの小説とは全く異質ではあるのですが、共通の介護ということで興味が湧き読み進めました。

気がついたら、どんどん話が展開して面白くなってきました。
それはこの小説がいかにも小説らく、波乱に満ちた家族の生涯を展開させて読者を最後まで飽きることなく引っ張っていく内容で構成されているという証明でもあるのでしょう。

それだけなら、私はそれほど興味は持てなかったかもしれません。
でもこの小説は、波乱万丈な家族を描いていますが、この時代を生きた平凡と思える普通の家族を彷彿させる時代背景も読み取れます。

それは、祖母の時代の新聞小説「金色夜叉の貫一お宮」、母の時代の「虚栄と上昇意識」、そして主人公の時代の「夫婦関係の葛藤や現実、姉妹の会話」がその背景の社会と連動してうまく描かれていると思われます。

それは平凡な人生であると思っている読者にも、自分の祖母や母の生きた時代に想いを馳せることができるのでしょう。
それは普通の人生と思っていても、波乱は多少あるものだからです。

御多分に洩れず、祖母、母、自分、娘という私の家族の生きてきた時代を私も知らないうちに想い起こしていました。

この小説は、新聞小説として連載されたということです。
それで副題に「新聞小説」とあり、祖母の時代の新聞小説である『金色夜叉』と重ならせたのは意図的な構成でもあるのでしょう。

「六十六回桜が咲いた日」の最終の結末ですべて理解できます。
5年前、日本で起こった最大の被害をもたらした3月11日の東北日本大震災。
それから3週間たった4月2日の朝、カーテンを開けると「息を呑んで薄い布を引けば白い雲は桜の雲になった。生きている…こうして私は生きている。」(引用)
この章で掲載された『読売新聞』2011年4月2日最後の日ですべて完結です。

私が同居して庭を作っている時、母の部屋から見えるところを指差し「ここに桜の木を一本植えてちょうだい」と言われました。
そのときに植えたしだれ桜が1年前やっと小さいながらも見ごたえのある花を咲かせてくれました。
そして、それから1年後にはより大きくピンクに染め満開となりました。

この一年で母娘の確執や介護中のこと、その他もろもろのことも自然と水に流れてしまったように消えているのに気がつきました。
今はいい思い出ばかりが残されています。
これからも母の生きた時代に想いを馳せ、毎年この桜を眺めることになると思います。

「母の遺産」は私にはこの桜だったのかもしれません。



ポンポン山から小塩山へ

2016-04-08 20:21:00 | ハイキング
4月3日は古くからの山友達に誘われて京都西山へハイキングに行ってきました。
コースは、善峯寺~釈迦岳~ポンポン山~小塩山~正法寺でした。
善峯寺からポンポン山へは何度か登っていましたが、このコースは初めてです。
友人からメールでこのコースの連絡があった時に、私は手持ちの昭文社エアリマップ京都西山の1989年度版でこのコースを探したのですがありませんでした。
よく考えたら、27年も前の地図なので当たり前ですね。
帰ってから、2016年版をすぐにAmazonで注文しました。
それを見るとポンポン山から森の案内所まで大原野森林公園となっています。ホームページもありました。
どうりで、よく整備されていたはずです。
地図は最新版でないと役に立たないことを改めて思い知らされました。

それでこの時期は、タムシバの花の白色がアクセントとして散らばり日本画のような優しい色彩の山でした。
そんな中にヤブツバキの赤が映えていました。

小塩山は、カタクリの保全地でした。
鹿の食害から守るためにとはいえネットで覆われているのは悲しいです。
この日はまだ開花には10日ほど早かったようです。
全部咲いたら、見事なカタクリの群生が見られると思います。
残念でした。
できたら来週あたりもう一度行ってみたいです。