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ふたたび麻疹輸出のニュース

2007-08-26 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
「はしかにかかったようなもの」などという言い方をする国のメディアはまだ報じていません。

そのうち日本人はワクチン接種証明がないと入国できない国が出てくるかもしれないような話です。
(カナダへの修学旅行で都内の私立高校が麻疹を持ち込んだときはたいへんなさわぎになりました。日本以外で)

すでに英語のニュースメディアでは報じられて時間がたつのですが、ペンシルバニア州で開かれれている世界リトルリーグ大会(野球)において、日本人のチームで麻疹症例がでました。

参加国のワクチンプログラムには差があり、証明書類の準備度も違うため、一定の
観察期間ののち多くは解除されたのですが、メキシコ・台湾・日本の3カ国がのこりました(現時点では解除)。

地元紙ではこの日本人少年の実名も報道されました。
この1例目の12才少年は8月16日に発症し、病院に隔離。20日に解除されました。

そして今日、続報として「日本人チームで二人め」ニュースが紹介されています。
12才少年、8月24日に発症。

州の健康部門担当者は日本チームの少年らは出国前に麻疹ウイルスに曝露していると考えています。

疫学担当者によれば「 There is also a "significant epidemic'' of measles now in Japan and specifically in Tokyo」

麻疹患者は発疹の出る5日前と出てから5日の間ウイルスを他人に感染させるリスクがあるため、州の担当者は8月16-20日にワールドシリーズに参加したすべての人に麻疹がいないかたずね、また、免疫のない場合は地域の健康部門に連絡をとるようによびかけています。

州の健康担当者はリトルリーグ会場の外側にインフォメーションテントを設け、質問に対する対応と、麻疹の感染について不安を感じている人に対する無料のワクチン接種を行っているとのことです。

リトルリーグ事務局は先週、選手・コーチなど関係者に対し、ワクチン接種歴についてたずね、血液検査、ワクチン接種済み。

http://sportsillustrated.cnn.com/2007/baseball/mlb/wires/08/25/2080.ap.bby.little.league.measles.2nd.ld.writethru.0689/

集団生活をしている人たちの感染症対策について「先生、検査はどうしたらいいんでしょう?」とある日たずねられることがあるかもしれません。

余談ですが、、、、スペインのサッカーチーム「エスパニョール」の選手の一人が8月22日にA型肝炎とわかり、医師団はチーム全員を検査。
結果は全員陰性、他に感染した選手はいなかった、とういニュースがありました。
http://news.livedoor.com/article/detail/3281666/
同じスケジュールで同じものを食べたりしますし。
(でも、STDでもありますし・・・ぼそぼそ)
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