日本の感染対策にないもの(いえ、不足しているもの)の一例がMPH等、専門家を育てるべく練られた教育プログラムのもとに訓練される専門家・・と今回の騒ぎの中で気づきます。
各国報道を見る中ですでに研修医の皆さんはお気づきかと思いますが、WHOのDr.Keiji FukudaにしてもCDCの専門家にしてもMD(お医者さん)のあとにMPHがくっついています。つまり感染症や疫学の訓練済みの専門家が分析のみならず広報も行っているということです。(Dr.Keiji Fukudaはもともとは米国CDCで訓練・仕事をしていた人です)
よくわからない人たちがしゃべると抽象的で何をするんだかよくわからない文言がならびます。同時進行で世界の感染対策リーダーが語っていることとどんどんずれていっています。
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大型連休の帰国ラッシュがピークを迎える中、河村官房長官は6日午後、新型インフルエンザ対策にあたっている厚生労働省を訪れ、水際対策の徹底とともに、日本国内での発生に備え、対策に万全を期す考えを強調した。
河村官房長官は「今晩、きょう(6日)が、まさに1つのヤマを迎えるわけであります。これは国家の危機管理の1つの重要な課題であるということで、国を挙げて取り組む」と述べた。
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万全を期すって何? ヤマって何?インフルエンザに水際ってどういうこと?(どんぶらこ流れてくるの?)
危機管理の中にはリスクコミュニケーションもあります。
はなしはMPH(Master of Public Health)にもどります。
米国では通常は2年間の修士課程ですが、医師免許がある場合は1年でも修得可能(留学生には難しい場合も)。米国では医学部に入るために、その準備として他の領域の学部を終えた人が先にMPHをとりに入学するということもあるそうです。
日本でもとても数はかぎられていますがMPHをとれる大学もあります。
問題は実地訓練をできる場所がかぎられていることです。
(英語でも教室エピ(Epidemiology)とか教科書エピといういわれかたをするそうです)
国際保健領域に関心のある日本の人はマヒドン大学(タイ)、ロンドン大学などに多数留学しています。
感染症が好きな人の中にはキャリアプランのひとつとして考えるヒトも今後増えるでしょう。海外のMPHコースには通信コースもあります。
CDCではMPHをもっているかどうかで給料が異なるそうです。
国内&海外のリソースの一部
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/724f8da6b4a5bed9426f8bf61601c01a
日本では名刺にMPHと書いても相手には理解されない場合が多いです。
ちなみに日本の国立機関ではPh.Dをもっているかどうかでお給料が異なるそうです。
(シアトルのパイクプレイスマーケット)
各国報道を見る中ですでに研修医の皆さんはお気づきかと思いますが、WHOのDr.Keiji FukudaにしてもCDCの専門家にしてもMD(お医者さん)のあとにMPHがくっついています。つまり感染症や疫学の訓練済みの専門家が分析のみならず広報も行っているということです。(Dr.Keiji Fukudaはもともとは米国CDCで訓練・仕事をしていた人です)
よくわからない人たちがしゃべると抽象的で何をするんだかよくわからない文言がならびます。同時進行で世界の感染対策リーダーが語っていることとどんどんずれていっています。
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大型連休の帰国ラッシュがピークを迎える中、河村官房長官は6日午後、新型インフルエンザ対策にあたっている厚生労働省を訪れ、水際対策の徹底とともに、日本国内での発生に備え、対策に万全を期す考えを強調した。
河村官房長官は「今晩、きょう(6日)が、まさに1つのヤマを迎えるわけであります。これは国家の危機管理の1つの重要な課題であるということで、国を挙げて取り組む」と述べた。
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万全を期すって何? ヤマって何?インフルエンザに水際ってどういうこと?(どんぶらこ流れてくるの?)
危機管理の中にはリスクコミュニケーションもあります。
はなしはMPH(Master of Public Health)にもどります。
米国では通常は2年間の修士課程ですが、医師免許がある場合は1年でも修得可能(留学生には難しい場合も)。米国では医学部に入るために、その準備として他の領域の学部を終えた人が先にMPHをとりに入学するということもあるそうです。
日本でもとても数はかぎられていますがMPHをとれる大学もあります。
問題は実地訓練をできる場所がかぎられていることです。
(英語でも教室エピ(Epidemiology)とか教科書エピといういわれかたをするそうです)
国際保健領域に関心のある日本の人はマヒドン大学(タイ)、ロンドン大学などに多数留学しています。
感染症が好きな人の中にはキャリアプランのひとつとして考えるヒトも今後増えるでしょう。海外のMPHコースには通信コースもあります。
CDCではMPHをもっているかどうかで給料が異なるそうです。
国内&海外のリソースの一部
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/724f8da6b4a5bed9426f8bf61601c01a
日本では名刺にMPHと書いても相手には理解されない場合が多いです。
ちなみに日本の国立機関ではPh.Dをもっているかどうかでお給料が異なるそうです。
(シアトルのパイクプレイスマーケット)
米国でのレジデンシー後にMultidisciplinary MPHという形でMPHをとりました。通常なら42単位のところを30単位で取れましたので、期間も5学期(2年弱)で臨床・教育の合間でも大丈夫でした。
膨大な通読課題、書き物宿題、オンラインや教室でのディスカッション、クラスでの発表、試験、試験、試験と英語ネイティブではない自分にとってはきつい期間でした。
家庭医としてMPHはものすごい強みになります。地域へのアプローチの仕方、特に具体的な方法論と成功例・失敗例を知れたこと、また基礎的な疫学、人類学、医療統計、行動科学、感染症学に触れることができたことも大きい。実際の現場で公衆衛生に携わる人と議論をし、その感覚を持って臨床を行うことはとても楽しいです。
たしかに日本では(PhDが米粒なのに対し)MPHという学位は足の裏のホコリ程度でしょうが、実際に臨床医として仕事をするうえでは強力な武器となります。こちら手稲の研修医からも国際保健とかMPHというのが興味をもたれていることを感じます。現場を持たないと確かに役に立たないものですが、ぜひMPH取得に挑戦してもらいたいですね!
医療従事者と公衆衛生を切り離せないのは確かですが、公衆衛生士という職業が確立しない限り、公衆衛生はあくまでも医療の一環としか見なされません。
残念な限りですが、その中でどう活動していくかを考えるべきでしょうか。
若い先生方が関心をもたれるのは明るい話題です^^。
忙しいドクターが柔軟性の高いコース、医療者以外の方もアプライできる総合力の高いコースが増えていくといいですね(教える側の人材不足もよく言われますが)。
外国のコースはもう少し柔軟ですね。
米国CDCのとなりにあるMPHコースは、
global health, epidemiology, health policyといった3分野があるそうです。
MPHの手前、医療従事者になるひとにはベーシックなPublic Health Mindをもつ切り口などを学部の間に学べるとよいのかなーとおもいます。
またこのネタは新情報をあわせて紹介していきたいとおもいます。
http://ameblo.jp/drcityangel/theme-10011929354.html
大学院留学準備について上記にまとめておりますので、ご参考になれば幸いです。(今後もまだ追加予定です)
http://ameblo.jp/drcityangel/theme-10011929338.html
こちらが大学の様子です。
渡英後も追記して行く予定ですので、適宜ご利用いただけましたら光栄です。