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elizabethkingia(エリザベトキンギア)

2016-03-17 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
米国ウィスコンシン州の病院で把握されているアウトブレイクは、専門家チームが入った今もまだ全体像ははっきりしていないとのニュース。

どんなアウトブレイク?ということでは、パターンとしてはアシネトバクターに似ています。

CDC Investigates Elizabethkingia, The Rare Blood Infection Behind 18 Deaths In Wisconsin


ウィスコンシン大学がQ&Aを掲載。


菌について。
米国CDCで新生児の髄膜炎を研究していた細菌学者Elizabeth King先生のお名前がこのの名前の由来。

"unclassified bacteria associated with pediatric meningitis" を研究されていたんですね。


市中でヒトヒトで広がるような菌ではありませんが、院内感染対策に関わる専門家の間では注目されています。

重症の外傷患者におけるエリザベトキンギア・メニンゴセプティカ(Elizabethkingia meningoseptica)感染:7 年間の研究

エリザベトキンギア・メニンゴセプティカ(Elizabethkingia meningoseptica):医療関連感染症の重要な新興病原菌


こちらは日本の学会で報告された事例

2013年 三重病院 Elizabethkingia Meningosepticaによる細菌性髄膜炎の1例

他にも移植後や腫瘍の患者さんでの1例報告がいくつか検索でみつかります。

アウトブレイクさせないため、ICNが日頃から言っていることを守りましょう。
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