感染症診療の原則

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沖縄県立中部病院 Day#終わり

2013-12-20 | 青木語録

沖縄県立中部病院・ブートキャンプ終わりました。
昨日の症例はKlebsiella心内膜炎、、、なんで、そんなのばかり出してくるんじゃー!!

95歳女性

主訴:
腰痛

既往歴:たくさん。
・食道カンジダ症!

現病歴:
・来院3日前より徐々に悪化する腰痛が出現した。
・腰椎圧迫骨折の診断で入院

入院後経過:
・頻尿などのUTI症状、そして悪寒旋律
・尿と血液からKlebsiellaが
・セフォチアムが効くが臨床的には血培が陰性とならない・・
・CTなどで探すがKlebsiellaが入るような入り口無し。
・HTLV1なども陰性。HIVも陰性。

編集長の思考(1)
・おばあ+GNR敗血症+喜舎場門下=糞線虫症Again
・GNRが有効な抗菌薬でも消えない=血管内感染症
・もう一度、IEなど考える。

入院後経過(2):
・心臓超音波検査でA弁にVegetation?
・IEとして治療。抗菌薬はCTX+TOB
・患者軽快>退院

編集長の思考(2)
・有効な筈の抗菌薬で菌血症が効かない≒血管内感染症≒IEの教科書的症例
・でもKlebsiellaか・・。
・東京に帰ろう

GNRのIEは去年も当てられました。昨年は緑膿菌、今年はクレブシエラ。何か、Rareもの当てられるな・・
その後、記念撮影も二人の視線が同方向でないのに気づかれる方もいるでしょう。





二人の心の真相:
Presenter:O先生:たかがIEでまごまごしやがって・・
編集長の思考:GNRのIEなんか出しやがって。しかも2年連続。

(表題の写真:本日の症例検討会後のOCH最強感染症チームと最後のPresenter:S先生との集合写真。編集長の満足感に満ちた(感染症だったはず・・的、顔=失望顔貌)

追記:最後の日の冷酷無比な症例については、また別の機会にご紹介します。



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