まず最初にKaram先生。
先生はもともと原子力潜水艦に乗っていたそうです。
現在はIAEAのコンサルタントもつとめています。
今日の講義は学生や医療者に話している「放射能と安全について」の教育内容とほぼ同じ、とのことでした。
話はおおきくわけて
1)放射線量測定と被爆
2)放射線を扱う際の労働安全
にわかれています。
<放射線/被爆/測定>
α線は人体内にとりこまれた時のみ危険
β線が皮膚のみ影響を及ぼす(アルミニウムでとまる)
γ線は人の全身を通り抜けることが可能(鉛で止まる)
(なので、通常の作業用防護服ではγ線はふせげないわけですね)
※参考の図
「汚染」とはあってはならないところに放射性物質があること。モノや人についた放射性物質はとりのぞくことが可能。
(これは漠然と不安に思っている医療者に最初に説明する際に大事です)
放射線量と単位について。人体におけるダメージはシーベルト単位で示す。
放射線は直接/間接的に人体のDANを損傷する。
原発における核反応物質として重要なのは、
ヨウ素131 半減期 8日
ヨウ素133 半減期 20時間
セシウム134 2年
セシウム137 30年
なぜヨウ素とセシウムが話題になるのか?
→もっとも多く放出されやすい物質で、飛散距離も大きい。
→体外からの被爆だけでなく、吸入、経口摂取で内部被爆をする可能性がある。
労働環境における放射能安全対策
"ALARA"( As Low As Reasonably Achievable)が重要。現実的に可能な範囲で最小限度におさえる。
(あらら、です)
できることは3つ。
1.汚染のコントロール
2.個人の被爆のコントロール
3.放射能管理範囲の設定
(感染管理に似ています)
医療者にとって重要なこと:
被爆をした患者を治療したたために医療社が有害レベルの放射能被爆を受けた例は1例もない。
日常診療において核医学の患者は今回の震災での被爆患者よりもずっと高い放射能レベルを有している(が、私たちは問題なく診療している)。
(つまり、汚染を理由に急がなくては行けない処置をおくらせてはいけない、ということ)
重症の処置から行う必要がある。汚染除去をまたずに救急救命措置をする必要がある。
外傷が軽度のときは放射線の汚染除去をしてからやっても間に合う。
(診療の参考になる診察室の防御の様子が写真で紹介されました)
重要なのは、
1.被爆患者のコンタミネーションをとりのぞく
2.被爆患者からのコンタミネーションの広がりを防ぐ
3.放射能取り扱い
洋服を逃せる、ブランケットやシーツで患者を覆う、ぬれた布などで体を拭く、シャワーする(温水)。もっとも重要なのは患者に痛みやリスクを与えずにケアすること。
(これくらいは訓練でどの場所でどのようにどの物品で、をきめておけばよさそうです)
医療者自身が「自分の身を守る」ことも重要。
-適切なPPE (必要に応じて呼吸器の保護)
-線量計を着用(少なくとも1チームにひとつ)
-放射線検出器も使用
-被爆者に接する場合は標準的予防措置をとること
(基本は感染管理と同じ)
標準的予防装置:髪を覆う、防御的服装(例 Tyvekスーツ)、手袋/靴カバー。
自分の汚染機会を軽減することが目的。
皮膚除染は、洗うこと。マイルドな石けん。冷たい暖かい水で。(痛みが出るほど洗う必要は亡い)
定期的にモニターし、除染効果が出ていることを確認→カウントレートがOKになるまで洗う。
放射線と安全の話について、科学の部分(サイエンスパート)はどちらかというと、シンプルな話。
それ以外の対応は複雑です、、、ということでした。
次の先生に続きます。
先生はもともと原子力潜水艦に乗っていたそうです。
現在はIAEAのコンサルタントもつとめています。
今日の講義は学生や医療者に話している「放射能と安全について」の教育内容とほぼ同じ、とのことでした。
話はおおきくわけて
1)放射線量測定と被爆
2)放射線を扱う際の労働安全
にわかれています。
<放射線/被爆/測定>
α線は人体内にとりこまれた時のみ危険
β線が皮膚のみ影響を及ぼす(アルミニウムでとまる)
γ線は人の全身を通り抜けることが可能(鉛で止まる)
(なので、通常の作業用防護服ではγ線はふせげないわけですね)
※参考の図
「汚染」とはあってはならないところに放射性物質があること。モノや人についた放射性物質はとりのぞくことが可能。
(これは漠然と不安に思っている医療者に最初に説明する際に大事です)
放射線量と単位について。人体におけるダメージはシーベルト単位で示す。
放射線は直接/間接的に人体のDANを損傷する。
原発における核反応物質として重要なのは、
ヨウ素131 半減期 8日
ヨウ素133 半減期 20時間
セシウム134 2年
セシウム137 30年
なぜヨウ素とセシウムが話題になるのか?
→もっとも多く放出されやすい物質で、飛散距離も大きい。
→体外からの被爆だけでなく、吸入、経口摂取で内部被爆をする可能性がある。
労働環境における放射能安全対策
"ALARA"( As Low As Reasonably Achievable)が重要。現実的に可能な範囲で最小限度におさえる。
(あらら、です)
できることは3つ。
1.汚染のコントロール
2.個人の被爆のコントロール
3.放射能管理範囲の設定
(感染管理に似ています)
医療者にとって重要なこと:
被爆をした患者を治療したたために医療社が有害レベルの放射能被爆を受けた例は1例もない。
日常診療において核医学の患者は今回の震災での被爆患者よりもずっと高い放射能レベルを有している(が、私たちは問題なく診療している)。
(つまり、汚染を理由に急がなくては行けない処置をおくらせてはいけない、ということ)
重症の処置から行う必要がある。汚染除去をまたずに救急救命措置をする必要がある。
外傷が軽度のときは放射線の汚染除去をしてからやっても間に合う。
(診療の参考になる診察室の防御の様子が写真で紹介されました)
重要なのは、
1.被爆患者のコンタミネーションをとりのぞく
2.被爆患者からのコンタミネーションの広がりを防ぐ
3.放射能取り扱い
洋服を逃せる、ブランケットやシーツで患者を覆う、ぬれた布などで体を拭く、シャワーする(温水)。もっとも重要なのは患者に痛みやリスクを与えずにケアすること。
(これくらいは訓練でどの場所でどのようにどの物品で、をきめておけばよさそうです)
医療者自身が「自分の身を守る」ことも重要。
-適切なPPE (必要に応じて呼吸器の保護)
-線量計を着用(少なくとも1チームにひとつ)
-放射線検出器も使用
-被爆者に接する場合は標準的予防措置をとること
(基本は感染管理と同じ)
標準的予防装置:髪を覆う、防御的服装(例 Tyvekスーツ)、手袋/靴カバー。
自分の汚染機会を軽減することが目的。
皮膚除染は、洗うこと。マイルドな石けん。冷たい暖かい水で。(痛みが出るほど洗う必要は亡い)
定期的にモニターし、除染効果が出ていることを確認→カウントレートがOKになるまで洗う。
放射線と安全の話について、科学の部分(サイエンスパート)はどちらかというと、シンプルな話。
それ以外の対応は複雑です、、、ということでした。
次の先生に続きます。