Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

水圏環境リテラシー学実習始まる

2011-08-10 | 里海探偵団
水圏環境リテラシー学実習が舘山の坂田ステーションにて5日間に
わたり行われている。この実習には49名の学生が参加している。主
にシーカヤックとスノーケリングによる環境調査やガイドの手法をトレー
ニングする。

日本は自然環境特に水圏環境に恵まれているにもかかわらず、水圏環境に
関するインターフェース的役割を果たすガイドが決して多いとは言えな
い。実際の自然環境と科学教育や環境教育に関連付ける学ぶためにこれか
ら重要にになってくる分野である。

三内丸山遺跡を訪問

2011-08-06 | 里海探偵団
三内丸山遺跡周辺を研究対象に活躍しているカルフォルニア大学バーク
レー校の教授を訪ねた。

遺跡を海の視点から眺めると大変興味深いことが今回の訪問で感じたこと
だ。

三内丸山は6000年前から4500年前の1500年間続いた巨
大な集落である。

その当時どうやら遺跡周辺は遠浅の海に囲まれた岬の突端だったらしい。

岬の突端でありながらも周囲は小高い山に囲まれていて、おそらくのどか
な場所だったのはないか。

さらに、交易も盛んでヒスイやアスファルトなど他の地域からもたらされ
たものが多数発掘されている。

さらに興味深いのはねぶた祭りとの関連だ。もともとねぶた祭りは海に山
車を流していたと言う。

海からきた祖先への祈りなのかあるいは、海へでかけた男たちへのメッ
セージなのか。想像を広げる夢の世界である。

別所沼の魚を知ろう! in 浦和別所児童センター

2011-08-04 | 里海探偵団
夏休み真っ只中の今日、別所沼の魚を学ぶ水圏環境学習会がさいたま市浦和区にあ
る別所児童センターで開催された。4年生の学部生の卒業論文の一
環として開催されたものであり、入念な教材研究を基に夏休みに通所して
いる小学生1-3年生を対象に行った。

参加した児童は約50名。釣りはやったことがあるか,と聞くと以外
にも半数以上が手をあげた。また、さかなは好きかと聞くと、これも半数
以上が手をあげた。

その後、別所沼の写真を見せると、全員のハイハイ、ハイハイと元気のい
い声でたくさんの手が上がった。

そして、釣りの擬似体験。次に採れたてのモツゴ、タナゴ、スジエビを班
ごとに配布して実際に触って観察をする。教室が触って観察しようとする
子供達の熱気で包まれた。

やはりナマの生き物を用意したのは魚類が好きなだけあるな、と関心。子
供達の集中力はかなり高いが、大人のほうは、実物に触ることをセーブす
る方向にどうしても働いてしまう。これは昆布の学習会でも感じたことで
ある。

大人は嫌々昆布を触っている光景が焼き付いている。魚食離れは食の簡素
化とともに、幼少期の体験の不足が起因しているかもしれない。

そして、学生は「別所沼にはね、10種類以上の魚がいて、魚にとっ
てとても大切な場所なんだよね」とまとめると子供達の目がきらっと輝い
ていた。自分達のみじかな環境を評価されることは自分を評価されるよう
に思っているのだろうか。

すると、子供達のほうから「でも、別所沼はちょっと汚いなー」と残念そ
うに語る。それに対して学生から「実は埼玉県はもともと湧き水が豊富で
水がきれいだったんだ。」「そして埼玉県にしかいないとても貴重な魚い
るんだよ。」と言うと、また子供達の目が輝いた。

この学習会は、埼玉県の淡水魚をこよなく愛する一人の学生によって企画
された。小さい頃から慣れ親しんだ魚を多くのみなさんに知って欲しい。
そのためには、教育が必要であると考えて研究室に飛び込んだ。

当初は、具体的な研究テーマを探すのに苦労をしていたが、埼玉県のとあ
る魚類研究者ととある魚種との偶然の出会いが彼の方向性を定めた。この
続きは8月19日に実施される。

講演会 リヒテレズ直子「祖国よ、安心と幸せの国となれ」

2011-08-02 | 里海探偵団
オランダの教育について紹介である。
オランダの学校教育は共生市民社会の練習の場である。
市民社会とは市民が平等で自分達がコンフリクトを解決すること。
仲裁をする方法を先生が子供たちに教える。
グループ学習である。
4歳からシステム思考を鍛える教育を行っている。
高度な専門性はフラグメンテーションにおちいる。したがって, デフラグをする必要があるが,システム思考ができないとそれは無理。
線形思考からシステム思考へ,孤立思考から共同思考,単純思考からメタ認知へと転換していく必要がある。

最も大事なことは一般市民が科学的データをもつ事ー海外も同じ問題を抱える
本物の学びとはー身近な場所からが学習する
歴史を学ぶ目的はメタ認知を高めるためである。
nature and culture 文化は風土に合わせて出来上がったものである。伝統的なものではない。natureに合わせて生活を作って来た。

市民社会を維持するものの一つは法律である。法とはdroit, rechtenであり、市民の権利を守るものである。行政が市民を縛り付けるものではない。
また科学者とマスメディアの役割は重要であるが,日本では両者とも市民社会と結びついていない。