Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

アイヌの人々の生活ーはやりアイヌは海民であった!

2011-08-18 | 里海探偵団
アイヌの人々が生活するにあたり欠かせないもの,それは「イオル」という生活環境である。と函館市北方民俗資料館の学芸員が教えてくださった。

イオルとは,海があること,サケが遡上すること,山があること,鹿やくまが取れること。である。内陸では生活場所はないという。旭川にもあるが,ここは川でつながっていて,海との交流がある場所である。つまり,アイヌの人々は,明らかに海民であったのである。アイヌの人々の生活は魚と密接な関わりがあるのだが,それ以上に交易を盛んに行っていた。つづり船という船を巧みに操っていた。ロシアやアラスカとの交流もあったという。とすれば,日本列島を北から南まで下ることはそう難しいことではないだろう。

更に,学芸員の話は続く。アイヌの記録は鎌倉時代からであるが,おそらくその歴史にとどまらず,1万年以上続いた縄文の歴史を継承している,という。とすれば,日本列島は1万年以上にわたり海によってきたから南までつながっていたのである。吉野ヶ里遺跡と三内丸山遺跡とは共通項があるが,それほど驚くことではないであろう。

三陸の民は海民であるアイヌのルーツもある。縄文もある。自然とうまく付き合ってきた長い年月をもう一度振り返る時である。

大塚和義著「アイヌ 海浜と水辺の民」の紹介を受けた。

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