宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

縮小コリメート法 (その22)

2013-11-29 11:39:00 | 縮小コリメート法
VixenのSUPER-POLARIS-FL-90Sというフローライト鏡筒で撮影してみました。
D=90mmF9 , FL=810mmという鏡筒です。
いろいろ調べたり実験した結果、NLV25mmとLX7のレンズ間距離は1.7mmが最良点
であることが判明。従って、前回11mm切断して短縮したDG-NLV DXアダプターを
更に3mm詰める加工を行いました。


アイピースをねじ1本で固定するために光軸がずれてしまうイヤな構造です。
ズレないように見口のプラ部分に紙を多重に巻いてピッタリと入るように
小細工を行いました。また、DG-NLV DXアダプターは汎用性が高い半面、
やたらと3点固定ネジが多くて間違いやすいです。
そのため、カメラ回転に使う1箇所のみを残してセットビスで固定しました。

DG-NLV DXアダプターの調整ネジはピッチ0.7mmです。
4mm厚の固定リングを入れた状態でアイレンズ←→LX7前玉距離が1mmです。
そこで、1回転、2回転・・・6回転まで試写したところ、1回転目が一番良像
となりました。つまり1.7mmの位置です。

ピント合わせは6X30ファインダーをアイピースに押し当て、γCygを写野中心付近
に置いて行いました。


このピント位置のまま撮影したh,χです。
合成F=1.69 , ISO320 , 60secX1


凄いですねえ~、周辺まで点像ですよ。
フローライトなので色収差もありません。
この星像ならば十分に実用域に達していると思います。

但し、

アイレンズに1.7mmまで近付けているといことは、LX7の前玉に十分な光量が
入射していないことを意味します。つまり、中央集光、周辺減光となります。
このh,χはcs5で新規レイヤーを作って円形レベル補正1回で補正してあります。
素直な光量ムラなので、フラットを適用しなくても作例程度にはなりました。

ところが、M31やバラ星雲など、写野一杯に広がるような対象は苦手です。
周辺の淡い所が出ないのです。そこで、
周辺星像がダメダメになることを覚悟でレンズ間距離を5.2mmまで広げたところ、
全面に十分な光量が入って来て画像も明るく周辺減光もほぼ無くなりました。
その条件で撮ったのが以下の作例です。

撮影地:飯能市郊外で庭撮り。

バラ星雲 ISO800 , 60secX9


M31 ISO800 , 60secX4


M33 ISO800 , 60secX4


M1 ISO800 , 60secX4


M42 ISO800 , 60secX2 + 30secX2 + 15secX2 , 3m30s Total


次回はh,χと同じ正規の位置で撮ってみたいと思います。

              つづく

コメント (16)
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薪集め開始の巻き

2013-11-24 17:40:00 | 薪ストーブ
週末は今季初めての薪集めをやりました。
伐倒された神社の支障木(シラカシ)を玉切る所から開始。
6人~7人での作業だったので速い早い。
あっという間に片付いてしまい、写真など撮っている暇は
ありませんでした。

スッキリ(画像は全てスマホです)


2日間とも暖かくて良い天気でした。
既に500Kgの薪を詰め込んでシャコタン状態のMPV。


MPV2回分(約1トン)の薪を収穫できました。(^^♪


薪人の皆さん有難うございました。m(__)m







着火いたか~


う~ん


熱い


あの~、とーちゃんの場所はあ?

ニャイよ~(=^・^=)


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縮小コリメート法(その21)

2013-11-18 19:10:00 | 縮小コリメート法
アイソン彗星が明るくなってきたということで撮って来ました。
とは言っても満月期だし、遠征できないのでいつもの場所で。
ただ撮っても面白くないので、ここは縮小コリメート撮影法にて。

関東平野の真上に上がって来たアイソン彗星です。


1枚画像はコレ。


こちらはヴジョイ彗星


1枚画像はコレ。


・関東平野の真上でもなんとか見栄えがする大彗星になって来た。

・Vixen A80M鏡筒+LX7の縮小コリメート撮影法で1カット10秒。

・NLV25mmアイピースとDG-NLV DX改アダプターで全面の点像!

カテゴリーが縮小コリメート法なので、彗星本体の画像よりも
円形写野全面が点像になっていることの方が重要だったりします(^^♪
アイソン彗星はLX7でISO200 , 10秒で撮影しました。
ラヴジョイ彗星はISO400, 30秒です。
35mm換算では779mm相当の焦点距離となります。

このシステム、暗い空で撮影すればスンゴイ速写鏡ですね!
フリップミラーを使っているので、観察と撮影の切り替えが簡単です。
正確なピント出し(望遠鏡とアイピースを無限遠設定すると言う意味)は、

小望遠鏡でアイピースを覗く!

これに尽きます。
小望遠鏡で覗いた星像が点像になるように望遠鏡のピント調整ノブを
廻します。LX7の無限遠設定は案外適当で、私の個体は2m~∞マークの
中間あたりにしておけば大丈夫のようです。
小望遠鏡で合わせた望遠鏡を自分の目で覗いてみるとピンボケです。
それで良いのです。アイピースを覗いて、自分の目でピントが合うように
してしまうと、LX7の円形写野周辺星像が荒れることになります。
合成F=2.14の光学系をイジッテいると言うことを忘れてはいけません。
F8程度の望遠鏡では合成F=1.4になるので細心の注意が必要ですね。

縮小コリメート撮影法は速写鏡システムですからバシバシ撮れます。
今回は夜半過ぎに現地着なのに95カットも撮れました。

ということは・・・・

彗星のタイムラプス動画も出来てしまうんですね~(V)o¥o(V)

動画を作り直しました。





今回の撮影地から見た関東平野。
ここにドバ~~って出るんでしょうか?アイソン彗星は。



こんな時に限って納期特急仕事が入りやがりまして、
今週は何処へも行けない☆男でございます。(泣)

------ おまけ -------

縮小コリメート撮影法にて、森に沈みかけたM42をば撮影。
Exifを残してあります。

ISO3200 , 5秒の1枚画


ISO400 , 30秒の1枚画


ほぼ満月だし木々の間からの撮影ですよ。
ピント合わせもチョット適当でしたが、写りの速さを実感した次第です。
真面目に撮ってみたいと思い初めまた。

コメント (6)
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LPS-P2を外して色を出す。

2013-11-11 17:10:00 | 天体写真(冷却CCD)
11月8日の夜に撮影して来ました。
本当は7日が良かったのですが仕事が終わらずアウト!
8日は既に下り坂で、晴れたり曇ったり薄雲になったりと
慌ただしい天気でした。まあ、それでも約ひと月振りの撮影で
リフレッシュできましたよ。

で、

やはり遠出が出来ない為に少しでも高度を稼ごうと有間峠へ。
今回はLPS-P2を外して星の色を出したいと思いました。
本当は入笠山や富士山5合目へ行きたいところですが叶いません。
こんな所ではデジイチでは絶対に白トビしてしまいますから、
ワンショットカラー冷却CCDカメラに頑張ってもらいました。
当然東から天頂まではNGですから、僅かでも天頂を越えてから
の撮影としました。

雲が多いため、ボウズ対策でM27をチョロッと撮影。

6X5min , 30min Total


おお、M27の本当の色はこういう色だったのかあ~。
等倍切出し。


NGC7000ですが曇ってしまい、たったの1カット!(V)o¥o(V)
1X20min しかもか~なりの薄雲通過あり。


RAW画像を現地で見た時には、あまりの周辺減光と低コントラスト
な画像で完全アウトかと思っていました。
帰宅後に一応フラットを作成して適用したところ、ビックリする
くらい改善されました。やる気なしフラット撮りだったのでCCDを
結露させてしまい、左下部がスジスジになってしまった。
まあ、たった1カットなんだからこれでもいいやってなもんです。

M31(今回一番色を確認したかった対象)でも、時々薄雲通過。
8X10min , 80min Total


等倍切出し


この黄色から青系の色がLPS-P2を使うと出ないんですよねえ~。
デジイチ(私の場合はK-5系)だと、更に色飽和も速く、
明るい星がみんな白くなってしまいます。
モノクロ冷却CCDで撮られたM31を見ると、明らかにデジイチとは
次元の違う色の深さを感じていましたが、大画素のモノクロ冷却CCD
システムを持っていないため、私の場合はワンショットカラー冷却CCDです。
それでも16Bitの諧調は光害に強いことがハッキリしました。

今回の画像を16bit_fitsから16Bit_Tiffへ”ストレッチ”する際、
光害成分のゲタ部分をバッサリと切り捨てています。
それでも20分露光で飽和することもなく、明るい星で35000カウント
程度でした。ここで言うストレッチはSI7のストレッチではありません。
このM31の場合下は800カウント、上は21600カウントで切出しています。
これをTiff_16Bitへストレッチする訳です。

デジカメの14Bitだと16384カウントまでですから飽和領域ですね。
ちなみにM27とNGC7000は800-5000という狭い範囲で切出して
ストレッチしています。強い画像処理をやらなければ光害地でも
この程度の切出し(光害成分の切り捨て)でも何とかなるようです。

いや~、久し振りに綺麗な星の色を見た気がします。
LPS-P2に頼りすぎるのもどうかと思いますね。

尚、23:55にてベタ曇りとなってしまい撤収。明け方の彗星狙いは
儚く散ってしまいました。(ま、明るくないですけどね→アイソン彗星)

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撮影日時:2013年11月8日 18:53:33~23:48:33
撮影地:有間峠
星空指数:50点
気温:4℃
シーイング:4/5

冷却CCD:ORION StarShoot Pro V2.0(SONY SuperHAD ICX413AQ)
撮像鏡筒:10cmF6 Newtonian -> F5.48(AC No,3使用、卍スパイダー)
フィルタ:LPS-P2無し

撮像時間:5min , 10min , 20min
ダーク画像:3 X 10min
フラット画像:5枚(帰宅後に部屋で撮像)
フラット用ダーク画像:5枚

赤道儀:TS-90S
ガイド:5cm fl=250mm + SSAG + PHD

CCD制御&RAW現像:MaxIm DL Essentials Edition
画像処理:SI7 , cs5

処理プロセス:MaxImDLにてFITS_16bit Intで撮像。
       ダーク減算、フラット補正後にFITS 32bit Intで保存。
       カラー化、コンポジット後にFITS EEE Flortで保存。
       FITS EEE FlortのままSI7で画像処理を行い、最終仕上げを
       TIFF 16bitで書き出しSI7 , cs5で行った。

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特定のPCから記事へのコメントが書き込めない問題がまだ治っていない
ようです。私のこのマシンからはコメントが書き込めません。
なんのこっちゃ、自分のブログにコメントが書けんゾ!

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 +->IEキャッシュを削除すれば正常に認証確認画面が出るとの
      説明がありました。私は自動削除に設定しています。
      それでGMO_teacupへメールにて問い合わせたところ、
      明示的にIEキャッシュを削除するように言われ、やってみた
      ところ正常復帰しました。なんで?
      ま、いいや。

コメント (2)
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