最近 スマホ脳 と言う本を読みました。
少し前に流行ったようで、読まれた方も多いかと思います。
老若男女、何時でも何処でもスマホ画面を見ていますね。
SNSをやっていない私としては、一体何をそんなに見る必要があるのだろうか・・・?
と思っていました。
本当に病的だなあ~と思っていました。
私もスマホを良く使いますが、大概は何かのアプリまたは天体写真鑑賞です。
SNSの世界で他人が何をやっているとか、いいねが付いたとか、アクセスが伸びたとか・・・
全く興味がありません。
ニュースは見ていますが、思わせぶりなテロップ記事は読みません。
無料で流れて来る情報は質が低いし、本当なのか偽情報なのかも分かりません。
この本を読んで、確かにそうだよなあ~
と感じたこと。
それはハイパーリンクの罠にハマってアチコチ飛び回っていると、
決定的に集中力が無くなってしまうことです。
人間の脳はマルイチタスクには対応できないということです。
何本もの仕事を抱えていると気分が沈んで来ます。
沢山の仕事をやっているように見えて、実は質の低い作業を渡り歩いているだけだと気付きます。
そこにスマホが入り込んでSNSやハイパーリンク罠にハマると、
そりゃー集中力が無くなる道理です。
つまり、
Think !
しなくなってしまうのです。
これは恐ろしいことだと感じました。
また、
SNSやネットの世界に浸り過ぎていると、自己肯定感が乏しくなってくるようです。
例えば最近の天体画像処理・・・
何十時間も撮影したり、リモートで効率を上げたり、難しい画像処理ソフトを使いこなして
素晴らし過ぎる作品が完成されます。
それを日々見せられていると、自分のやっていることが低レベルに感じてしまいます。
ネットの世界では最先端で最高レベルの方々が活躍をされ、注目されています。
それに比べて自分は・・・と
このような感情は、あまり良いことではありません。
自己肯定感が減少し、集中力が無くなるなら、ハイパーリンクを突かない方が良いでしょう。
私はマイコン黎明期、PC黎明期から画面を見続けてきました。技術者として。
でも今のインターネット環境は、技術的な事とは関係なく時間を奪って行きます。
それは自分の至らなさの鏡でもあります。
だらネットしても、ギガが積み上がって行くだけです。
何も生産性が無い。
つまり、自己管理が出来ない人間がネットにハマって行く道理なのです。
頭の良い人たちは無駄な時間を使ったりしないでしょう。
自己管理が出来ているから無害なのです。
もっと言ってしまうと、バカほどネット沼にハマってしまう。
時間を奪われ、お金も奪われるように出来ているから。
考えること、
集中すること、
判断すること、
行動すること。
この大切なルーチンが奪われてしまう。
だらネットしている間、それが自分にとって何の役に立っているのだろうか。
その情報は信じても良いものか。
さて、
もう、こんなに沢山の情報を知らなくたって良いではないか。
天体撮影(撮像)をしていると楽しいです。
でも最近は少しネガティブになってしまいます。
天体写真は誰が撮っても同じだから、俺はもう撮らない!
と言った方がいらっしゃいました。
写真(画像作品)として考えれば、確かに。
しかし、その奥にこそ天文学の奥深さがあるのですよ。
何度も書きますが最近の作品はレベルが高すぎます。
いつの間にか自分と比較して陰鬱な気分になっている。
そのような感情こそ、この本に書かれていることです。
トップレベルのアスリートに勝てないのは当然です。
世の中広いのです。
だから、比較しなくたって良いじゃありませんか。
それから、
今は撮影機材が高価すぎます。
そりゃー趣味ですから青天井で良いのですが、車にしても機材にしても財力こそ・・・
そういう所でも自己肯定感を削がれてしまう。
中学生の時、自転車に望遠鏡をくくり付けて郊外まで行き、
リバーサルフィルムで撮影したオリオン座は輝いていました。
その1枚には沢山の思いが詰まっていました。
誰と比較されることも無く、青い宇宙(そら)に思いを馳せたものです。
そしてホワイトノイズになる。
誰もが同じ機材、同じ画像処理手法を使って同じ天体を撮影する。
僕にも撮れた! 私にも処理が出来た!
素晴らしいことです。
それは それで良いと思います。
Think!
普通ではない、とんでもないアイデアで沸かせてくれる人が現れないか?
誰も真似ができない、凄いことを見せてもらえないか?
そうでないなら、
天文趣味は何時か、ホワイトノイズに埋もれてしまうでしょう。