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宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

10cmF6反射の光軸調整など

2013-04-27 17:00:00 | 撮影機材
3月、4月とボウズのまま過ぎ去って行きました。
と言うか、全然撮影に行けなかったというのが正しいです。
仕方ないので光軸調整と微小改修をやりました。

私の10cmF6反射望遠鏡は3本スパイダーなので光芒が
6本出ます。しかし、その光芒の間に黒い光芒も出ています。


原因はコレ


主鏡押さえのツメが2mm程も出ています。
これを最小限まで削り落しました。


主鏡に圧をかけていないので、バスコーク3点止めで固定。


正確な光軸調整をするにあたり、何を基準にするかが問題です。
接眼部基準で合わせ込んで行くと、鏡筒と光軸がズレたようになる
事が多く美しくありません。この鏡筒は直径140mmの鉄板巻きで、
主鏡セルは鋳物を旋盤加工してあって案外高精度で丈夫です。

よって、主鏡基準で合わせることにしています。
主鏡セルを枠にベタ付けし、スパイダーを鏡筒中心に置きます。
まあ、かなりラフですがこんなモノがあると便利です。


大昔の化石安物鏡筒なので斜鏡セルにバネすら入っていなかった
ため、今回やっと入れました・・・やれば10分。


押しネジの頭も市販ネジそのままだったので、今回角を取って
丸く加工しました。本当はバッファ板を入れたいところです。

斜鏡短径は42mmですが、
現在は斜鏡中心に光軸中心が来るようになっています。
これだと100%光量のイメージサークルはφ19mmの
円となります。作図をすれば分かりますが、ドローチューブ中心
を斜鏡中心に合わせた場合、APS-C素子では若干右側が暗くなる
光量分布となります。2/3インチ型CCDでは100%光量の円に楽勝で
スッポリ入りますから問題となりません。

近々斜鏡スパイダーを新規に作り、斜鏡もオフセットしようと
考えています。


APS-C素子以上でも中心から均等な光量分布にするためには、
接眼部と反対側に1.75mmオフセットすれば良いので、
斜鏡面では√2倍の2.475mmとなります。


マジックで黒点を打ちました。
これがあると光軸調整がとても確実になります。


今回の光軸調整は主鏡基準の斜鏡中心調整として完璧に出来た
と思っていますし、主鏡押さえツメの黒い光芒も無くなったと
思います。問題を接眼部のスケアリング精度に集約出来る訳です。

これは1月に光軸調整した時のM66の200%拡大です。
2/3インチ冷却CCD(StarShootMonoⅢ)


今回はこれ以上に追い込めていることは確実ですが、
いかんせん太さ3mmの丸棒スパイダーによる光条が鬱陶しい。
0.5mmの3本にすれば、このM66周辺の恒星からは光条が消えると
思います。主流は4本の羽根型スパイダーですが、それでは面白く
ないなあ~と思っています。
3本だと4本と比べて光条の明るさが半分になる代わりに6本出
ますが、輝星を除いては薄い3本の方が綺麗かもしれません。

他にも色々な形状を調べていますが、
どうも惑星の眼視観測などと星雲・星団の写真撮影用の鏡筒とは、
スパイダー形状も分けて考えた方が良さそうですね。

近いうちに何かは作ります・・・


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (demio)
2013-05-01 08:14:57
こんにちは。
着々と機材の整備をされているご様子。
主鏡押さえの出っ張りは光条に影響ありますね。

私のR200SSは主鏡に遮光リングがあるのですが押さえ爪がゴム製なので
締付け具合によっては変形して飛び出たりします。
鏡に掛かるギリギリまで削りましたが今度は鏡の保持が心配です。
鏡とセルを接着するのも一案ですね。


主鏡セルもダイカストのままですので
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Unknown (eti_forest)
2013-05-01 22:53:48
demioさん今晩は。
今変形4本スパイダーを作っているところです。
パソコンが無いのでスマホからですが、う~打ちにくい。
後で途中経過をアップします。
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Unknown (小鉄)
2013-05-02 20:58:38
ここまで機材をいじくれると面白いですね。私もTS90mmという古い赤道儀を使ってますが、ノーマルのままの運用です。

今後の記事も楽しみに拝読させて頂きます。
返信する
Unknown (eti_forest)
2013-05-04 00:32:59
小鉄さん今晩は。
90sをお使いですか。同じですね!
新規にスパイダーを作りましたので、近いうちにアップします。
お役には立てないでしょうが、これからも宜しくお願いします。今日もスマホからです。
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