宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

Focusダイヤルゲージのみによるピント合わせ

2012-08-16 14:57:00 | 撮影機材
昨晩の僅かな晴れ間を使ってフォーカス位置を定量化しました。

<測定方法>

・Hαを基準フィルタとしてFWHM ( PintAide ) によってピント出し。

・バーティノフマスクを付けて20sec撮像して評価。
 ダイヤルゲージを見ながら±20μm程度振って最良位置
 を見つける。

・ここでダイヤルゲージをゼロクリアし、基準点とする。

・各フィルタごとにFWHM ( PintAide ) とバーティノフマスク評価にて
 最良位置を探し出し、それぞれのダイヤルゲージ値を記録する。

<測定結果>

Focusズレ量[μm] , バーティノフマスク評価値

L(SkyGlowFilter)=-100 , -0.4

R=-250 , -0.1

G=-350 , -0.7

B=-280 , -0.1

Hα=0 , 0.6

OⅢ=-140 , -0.2

S2=120 , 0.5

------------

S2とGで470μmのピント位置ズレが発生していた。
実際には30μm程度ズレるとピントが甘くなるのが判る。

------------

上記ダイヤルゲージデータを基に数値だけでピントを合わせ、
全フィルタで各20sec撮像して評価したのが次のデータである。

L(SkyGlowFilter)


R


G


B





OⅢ


S2


<結論>

ダイヤルゲージ値だけでここまで合っていれば上等で、
これは殆どジャスピンの領域にあります。
フォーカスノブに触れた時のフニャフニャした動きも、針の動きで
一目瞭然です。デュアルスピードフォーカサーや電動フォーカサー
が無くとも、ダイヤルゲージによる直読は素晴らしく正しいです。

フィルタ厚によるピント位置ズレなどを精査して来ましたが、
実際には計算通りにはなっていません。CCD保護ガラスもあります
し、そもそも硝材がBK7かどうかも分かりません。
ダイヤルゲージを付けて定量化出来たことで、フィルタ厚が異な
っていても十分に対応が可能であることが証明されました。

--------------

本当に少ない晴れ間からメローペ付近を上記方法にて。
L(SkyGlowFilter),R,G,B 各5min , 20min Total


撮影日時:2012年8月16 2:33:32~2:57:41
撮影地:飯能市郊外
星空指数:20点(雲総数80)
気温:22℃

冷却CCD:ORION StarShoot MonoⅢ(SONY ICX285AL)
撮像鏡筒:10cmF6 ニュートン反射
ダーク画像:***
フラット画像:***
フラット用ダーク画像:***

赤道儀:TS-90S
ガイド:5cm fl=250mm + SSAG + PHD

CCD制御&RAW現像:MaxIm DL Essentials Edition
画像処理:CS5
処理プロセス:MaxImにてFITS_16bit

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Focusダイヤルゲージとイメー... | トップ | 裏山NarrowBandでHubble Palette »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

撮影機材」カテゴリの最新記事