うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

浮遊惑星 2 ...(11145)

2011年05月24日 19時40分09秒 | うべプラネタリアン
最近の生物学では、「化学合成生態系」という言葉が駆けまわり、注目を浴びている。
我々は、生態系といえば、酸素と炭素と窒素とまぁもろもろ濃淡はあっても、
人類のありようを中心に据えて考えてきた。光合成中心の世界観と言えるだろうか。
しかし、ついこの間、毒のヒ素を食って生きるバクテリアが発見されたし、
数十年前からは、深海で熱水やメタンガスなど食うバクテリアがいて、さらに、それを食う
貝類や甲殻類がいて、必ずしも有酸素でなくても生態系は成り立っていることがわかってきた。
「想定外」なんて甘っちょろい。人類の想定なんてちゃんちゃらおかしい。
現代の地動説に匹敵するような常識はずれのとんでもない生態系だって存在するのだ。
そんな化学合成生態系研究のきっかけを作ったのが、深海1000メートルに深海探査艇で潜って、
ナスシロガイを発見した江川公明氏だ。
氏は高校時代の友で、全く疎遠になっていたが、我らの生物教師の恩師の見舞いに帰山し、
たまたま連絡してくれたので宇部空港で30分程度話をした。
そこで天文と生物の話で70才に近いご老が盛り上がった。
浮遊惑星の中に全く光も熱もなくて生き延びた生命のなしとは言えず、
いたく知的(痴的)好奇心をそそられた次第だ。

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