うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

スプートニク....(946)

2009年02月19日 20時05分47秒 | うべプラネタリアン
今宵(2/19)はかなりの雨。明日夕刻まで曇天が続くようだ。
こんな日は、側に焼酎のお湯割りなど置いて、NASAのホームページなど読んで楽しむしかない。
最近のページに、先日起きた人工衛星の衝突事故の詳細が出ていて、興味を引いた。
人工衛星は、1957年10月ソビエトの打ち上げたスプートニクに端を発する。
当時15才の私はまさに天文少年。
山口高校の1年生、2年先輩に藤井旭氏がいた。藤井氏 大島氏 俣賀氏 倉住氏 石川氏達が1年の時、
山高天文部を創部したので、私は3代目。
新入生の春、クラブ紹介の日、たまたま部分日食があり、校庭の真ん中に縄囲いをして、
天文部は観測のデモをしていた。それが何よりのクラブ紹介、勧誘になると踏んでいたようだ。
すでに私は、多くの同期の友がクラブの勧誘を受けているときに、縄囲いの中に
でかい面をして加わっていた。そんな奇人のクラブだったから、天文部に入ったのは私の期ではもう一人のみ。
村上という優しい男で、小学校の校長だったが、現職の時 ガンで早々と星になった。
いや、スプートニクの話だ。
私の天文への興味を助長させた一つはこのスプートニクだ。
最高度780㎞低高度230㎞の極端な楕円軌道を描いた直径53㌢の4本のアンテナを持つアルミの球体は
正確な電波信号を発信し、その音が人類が送る宇宙からの音だと、NHKのニュースで流れていたのを思い出す。
スプートニクは1968年に大気圏に突入し、その使命を終えた。
だから、スプートニクも、天文部入部のいきさつも、村上の笑顔も、
私の脳裏に激しくカットインされているのだ。


好天突然観望会....(945)

2009年02月18日 22時12分55秒 | うべプラネタリアン
ここんところナマの星を見ていなかったので、少し寒いが、好天予報の中で、
観望会を開いた。12時頃の呼びかけだったのに常連さんが延べ20人以上来てくれた。
宵の内は金星、20時過ぎは土星と、二段構えでお誘いしたのだが、さすが惑星は裏切らない。
金星の美しさは格別だし、三日月状の姿を望遠鏡で見ると、皆さん「うほっ」とおっしゃる。
星は丸いものだと思ってましたというのが「うほっ」の奇声の因だ。
寒い中をねばってようやく土星に会える。
初めて土星を見たという新川小3年トリオのお母さんは「うほっ」どころではない。
「ぎゃはー...」と足踏みをして大騒ぎだ。
そんな人には、やっぱし、環のある土星を見てもらいたいなと思うが、
今年の土星はこれはこれで愛おしい。
まだ低いし、もやも強いので、コンデジのコリメートなら、こんな土星しか撮れない。

日食帯 3....(944)

2009年02月17日 15時54分14秒 | うべプラネタリアン
添付の地図の範囲が種子島の皆既日食帯。
南種子町の南半分。南種子町役場(中心部)はギリギリはずれる。
インターネット情報によると、ロケット打ち上げ予定が2ヶ月ずれて、宿泊能力に余裕が生じたが、
てんでんばらばらだと収拾がつかないので、予約センターのようなものを設けて
3月から受付をするという。種子島の受け入れは島全体で宿泊施設2000人、テントサイト2000人、
計4000人程度という。
我々も宿泊施設が確保できていないので、予約受付開始と同時にいち早くアクションを
取らねばならないが、結果どうなるか予断を許さない。
なにせ40人分は重い。まとめて全員一ヶ所はまず無理だろう。
もし宿が遠くの地に割り振られたら、皆既時間までにこの地図の範囲に
潜入していなくてはならないわけだから、誰しも同じことを考えるので、
おそらく大渋滞となろう。
となれば、できれば、この地図の範囲に泊まる(=前日から待機)のが望ましいわけだが、
ここは全く宿らしいところのない地域だ。
JAXAのはからいで、いくらか光明が見えたようでも、やっぱしやっかいさは最後までつきまとう。

事故....(943)

2009年02月16日 19時12分16秒 | うべプラネタリアン
あの広大な宇宙空間で衝突事故。
日本時間2月11日午前2時、アメリカのGPS専用の商用イリジウム衛星と、
役目を終えたロシアの老朽衛星が、魔に憑かれたように衝突した。
宇宙に漂う衛星ゴミは、1㌢以下のナットの類まで入れると何千万個という数にのぼる。
そんな数の「衛星」があるのだから、相互の衝突は不思議ではないにしても、
宇宙空間の前後左右上下時間差まで考えたら、よほど低い確率だろう。
盲亀浮木の出会いということだろうか。
宇宙に人類がまき散らしたゴミは、4本の足をもった丸いボール状のスプートニクに始まる。
それがソビエトのロケットで打ち上げられたのは50年前。ゴミの存在はその時から始まったわけだ。
壊れた衛星、第三ロケットの破片や、壊した軍事衛星同士の残骸、はたまた宇宙飛行士の排泄物など、
なくてもいいゴミ(デブリ)が無数に散乱して、地球を回っている。たまらないね。
これに加えて宇宙の掃除衛星とかを打ち上げるという。
落書きするなと、落書きするようなものではないか。夢と憂鬱は同居する。

日食病....(942)

2009年02月15日 17時23分35秒 | うべプラネタリアン
星好き病にはさまざまな症状がある。
写真病、月病、彗星病、流星病、星座病などなど....
その中で際だって顕著な症状のでるのは、日食病である。
これに罹患するのは一発である。皆既日食を見てしまうととたんにふるえがきて
再び会う日を心待ちにするようになり、一年に1~2回世界のどこかで起きる
皆既日食を求めて彷徨うことになる。
星好き病は一生の持病だが、その病人が出会いたいと思う3大ウィルスがあるという。
一つ流晴雨。一つ大彗星。一つ皆既日食。
先の二つは選べないこともあるが、皆既日食はその気になれば何とかなる。
だから免疫などできない。麻薬である。
次第に欠けてゆく太陽。極限まで細くなって、瞬時のダイヤモンドリング。
とたんにバッとひろがるコロナの輝き...
再度のダイヤモンドリングに続く太陽の復活。
数分の間の夢のドラマ。そりゃ病気になるわさ。
星好き病というベースがあるのだから、虜になるのも当然だ。
あと155日で40匹の星虫はそんな病気に罹かるのだ、うふふふふ。

日食帯 2....(941)

2009年02月14日 21時22分02秒 | うべプラネタリアン
大勢の日食難民の群れが、レミング状態となって、種子島の南端を目指してあたふたと移動する。
しゃあさんは、しきりに、そのちょっとおぞましい画を想像し、群れに巻き込まれたら、
その時刻その場所に立てないのでは...と、不安を抱いている。
ならば、前日の宿泊所を皆既帯の中に設定し、南の果てを目指すことなく、
皆既時間が2~30秒短くなったって、宿泊所から動かず観察するのがいい。
そりゃいいよ、だから宿泊所はどこよ?と聞かれると困るのだが...
種子島としては、3月から宿泊施設(テント村も含め)の受付をはじめるようだから、
これに乗り遅れないように、上記の条件もふまえ、怠りないようワークをしてゆこう。
人任せにせず、打てる手は打ってゆこう。
白梅は今日の我が庭。


日食帯....(940)

2009年02月13日 20時16分15秒 | うべプラネタリアン
南種子町の地域をINで検索すると皆既日食帯の条件が事細かに出る。
2分前後で微妙に違うが、皆既帯の中に宇宙センターが含まれているのはうれしい。
いい観測サイトになるだろう。
我々のツアーは、宿泊場所について、JTBはほとんどお手上げ状態らしい。
宿泊が確保できぬとなればJTBの儲けにならない。
我々は、種子島に渡る船の権利は絶対手放さないから、島内に入ればレンタカー、
タクシー、ハイヤーでもいいとしている。そうした手配はしてくれそうだ。
島内の移動については、いざとなれば、路線バスという手もある。
あと肝心なことは食事だが、それも手配できそうだ。
すこし腰が引けはじめている気配のJTBの担当を、だましだましおだてるように
諸手配を依頼してゆかねばならぬ。だから、あまりあてにしてはいけない。
つまるところ、宿泊サイトの確保。
ライフラインの確保はこちらも本気で当たらねばならない。
日食難民とならないようにしたいのだが、あるいはそんなことになるやもしれない。
私の立場を利用して役場に頼む手はあるが、それはまだ早歌は歌えない。
いずれにせよ、今月末がひとつの勝負時となる。
画像は91年のコロナ(NASA)。

レミング....(939)

2009年02月12日 19時54分16秒 | うべプラネタリアン
レミングというねずみ科の小動物は、種の数の適正保存のためか、集団自殺をするという。
自殺は人間以外しないという説があるが、ある時突然何万というレミングが、どこからともなく集まり、
次から次に岸壁から海に落ち込む。あとからあとから押し寄せて、ひたすら黙々と入水する。
それは、あるさだめに従う集団自殺としか見えない。不気味ですらある。
そんな状態が、ある日、種子島で起きそうなのである。その日..今年7月22日。
日食ハンターは、比較的入島制限の甘い(と思われる)種子島に集中し、
彼らは島南部の皆既日食帯目指して、ひたひたぞろぞろ移動を開始する。
他の島々と違って、種子島は皆既帯が狭いので、にわか日食観察者(エクリプスウォッチャー)の
移動集中度がはげしい。最南端の門倉岬目指して、ン万人かの人間のレミング状態が起こる。
彼ら(我々)はレミングではないから、そのまま海にとけ込むわけにはいかない。
ある時刻が終われば、またぞろ一斉に、島北部目指して還らねばならない。
結果、大混乱、大渋滞となろう。
梅雨明けの炎天下、南国種子島、行きも帰りも地獄の行進。
そんな過酷なツアーに、私は、40匹もの星虫をたたき込むのだ。
参加のご希望は結構だが、よくよく覚悟して申し込まれたい。
と、脅しをかけておく。
画像は99年の日食コロナ(NASA)

ほしぞらのハンドベル 2....(938)

2009年02月11日 16時23分52秒 | うべプラネタリアン
うべプラネタリウムは定員(席数)69。
本日のハンドベルとプラネタリウムのコラボ、
「ほしぞらのハンドベル」は60人以上の来場があった。満席、大盛会だった。
曲数が少なかったから、いまいち盛り上がりが乏しい気がしたが、
まあ可としたもんだ。
天文クラブの若手(小3年)グループがごっそりきてくれた。
それはうれしかったが、ついでに、みんな日食ツアーの申し込みをしていった。
いや、今日はその問題は...と口ごもっている間に、申込書をバッチリ置いていった。
隙をつかれた。
今手の上がっているメンバーをすべて加えると50人になる。
こちらの定員は、折りたたみ椅子の補助席とはいかないから、しんどい。
宿と足、依然として漠然と黄砂の彼方。どんより。

ほしぞらのハンドベル....(937)

2009年02月10日 20時28分30秒 | うべプラネタリアン
うべプラネタリウム特別企画「星と音楽のつどい」は年4回開催を目途としている。
今回は、マンドリン、落語 に続く今年度3回目、ハンドベルの生演奏。
題して『ほしぞらのハンドベル』
すでに2回のリハーサルをこなして、明日(2/11)14:00が本番だ。
ハンドベルは音色が美しく、上手くメロディが繋がれば聴くよりも演奏する方が楽しいだろう。
明日のグループ“ボランティア・ベル”の皆さんは、その点、発展途上の途についたばかりだが、
意気込みと情熱はすばらしく、何よりも皆さんが楽しんでいらっしゃるのがいい。
もちろん、プラネタリウムの真っ暗な中では演奏はむつかしいので、
プロジェクターによる画像中心の展開となる。
プログラムは3部に分かれていて、3部目は童謡を皆さんと共に歌うことになっている。
アンコールも想定して、歌うのは「ひなまつり」「どこかで春が」「ふるさと」。
早春の風物の画像をベースに、歌詞をかぶせて、パワーポイントを編集した。
撮りためた画像のなかからミートするものを選んで編集するのは、なかなかたのしい。
この画像を「どこかで春が」に選び出したとき、成功したと思った。
きっと明日は楽しい会になるだろう。乞うご期待である。