うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

太陽南中時刻の研究 2....(10184)

2010年08月19日 20時49分59秒 | うべプラネタリアン
地球が太陽を回る軌道は楕円だ。だから、地球は太陽に近いときと遠いときがある。
地球-太陽間が近いときは、地球は速く移動し、遠いときは遅くなる(←ケプラーの法則)。
そんなわけで、一周一年は変わらなくとも、宇宙空間を移動する地球は速かったり遅かったりする。
地球の自転は変動しなくても、自転しつつ公転するその公転のスピードが変わるので、
早く南中になったり遅く南中がきたりする。
実際に見えている太陽を「視太陽」とよび、平均化した太陽の動きを「平均太陽」と呼んで
「平均太陽」を時間の基準にしている。
影を測るということは、視太陽だから、時刻(=平均太陽)と南中の時間差が生じる。
明石で、視太陽の南中時刻は、
8/1 12:06、8/8 12:05、8/15 12:04、8/19 12:03、8/24 12:02、8/27 12:01、8/31 12:00
で、ここですでにずれ(12:00で一定ではない)が生じている。
ただ、昨日の㌻の宇部の南中時刻と比べれば、明石-宇部間の時差は16分で変動のないこと
(あたりまえだが)がわかる。

季節でみると視太陽と平均太陽の時差は、2月頃が最も遅く、明石ベースで15分くらい遅れる。
最も早くなるのは10月末頃、やはり15分強早まる。
2月頃遅くなるのは、冬が地球太陽間距離は最も短く(近く)なるせいだ。
その時、空の太陽の東への移動速度は最速となる(東への移動角度が大きい)ので、
宇部での視太陽の南中(太陽の影の最短)はなんと12:30頃に遅れる。
冬にまた、調べてみたい。
しかし、この辺の理屈、小学5年に喉入りさせるのはお手上げだな。

画像は、アナレンマ。一年の太陽の南中時の位置の変化を重ねたもの。
直線ではなく、8の字を描くことに注目。(NASA)



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