うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

ホームズ彗星の広がり 11 ...(213)

2007年11月15日 09時39分59秒 | うべプラネタリアン
11/10に秋吉台で、星虫の皆さんと見て以来、11/13まで曇天で会えなかった。
昨夜(11/14)双眼鏡で見たときは、どこにいるか解らないほど淡くなっていた。
が、ものすごぉ~く広がっていた。
広がっているからわからなかったと言ってもいい。
宮崎さんは、昨夜の様子をメールで送ってくれた。添付画像の通りだ。
宮崎さんは「視直径(見た目の大きさ)で満月の3倍以上あり、
実際の彗星の広がりも太陽のサイズを超えている」と言っているが、そうであろう。
この彗星は、地球から2億4千万㌔の彼方にある。
地球-太陽間が1億5千万㌔だから、単純比較で1億㌔近く遠いところにいる。
視直径(見た目の大きさ)では、太陽と月は同じサイズだから(皆既日食の様子を思い浮かべるとわかるだろう)、
ホームズ彗星は、視直径が月(=太陽)の3倍超で、実距離が太陽より遠いとなると、
実際の太陽のサイズよりでっかくなっていることになる。
彗星の核(本体)は、直径30㌔くらいの“泥混じりの雪だるま”なのに、
アウトバースト(大噴出)したダストや水素イオンなどが、太陽よりも大きく広がるなんて、
針小棒大(芯小芒大)もはなはだしい。これは、どーいうこっちゃ!
こいつに起きたできごとが、近日点で起きていたら、つまり、今年の5-6月頃だったら、
夜空は真っ白けに光っていたかもしれない。
それくらい、ありえないことが起きているのだ。