というわけで、「劇団ぎゃ」というカンパニーによる
「玉ノ井家のエンゲル係数」という演目を見学した話でも書こうか。
てか、このカンパニー、春の「紙風船コンペ」以来の表演だよなぁ。
あの時はさかいさんの一人芝居で、中国漫才(軽声)と落語を
絶妙なバランスで「男」と「女」のそれぞれのやばいところを表現できていた。
しかし、それぞれのスタイルをきちんと消化できていない物足りなさがあったかも。
それからゆきえさんはいろいろ外の仕事抱えて、さかいさんは結婚して、
いつのまにかこどもまでできた(らしい)。
「ぎゃ」はあの3人がそろって初めて「ぎゃ」たり得るのですが、まあ仕方ない。
というわけで今回はゆきえさんとみさかさんの二人芝居。
しかも演者にはそれぞれ違う台本が用意されていて、
お互いは別の台本の内容をまったく知らない(らしい)。
こっちはこっちで9月のくそ暑い中北九州でさかなさんを見学した帰り、
魚町のアーケードのところで携帯使って予約してたのです。
・・・一番後ろの席をとるために。
現実は一番見やすい(らしい)いす席部分のまん真ん中に「特別席」なんて
張り紙されて、そちらにどーぞ、といわれてすごく落ち着かない。
ねーさんに見つけられて「いや、血迷ったみたいで」というまではよかった。
さらにはがらぱのしいきさんやかわぐちさん、くろさいのかわはらさんやら、
おまけにはきららのいけださんまで勢ぞろい、
まるで「オールスター大華火大会」の形相、その真ん中に座るじぶん、
もっと落ち着かない。
そうしているとゆきえさんが手押し台車にみさかさんを乗っけて登場。
やおらマイクを取り出し、「愛の賛歌」をひとかまし歌う。
あのぉ、当人は「エディット・ピアフ」ののりで演ってるようですが、
じぶんは「丸太ん棒を持って居眠りしている客を突っついて起こそうとする
越路吹雪」にしか見えなかったです。
んで、じぶんを散々いじって、今度はギターを持って「さとうきび畑」を
もうひとかまし歌う。
このひとつの流れがどうもつぼにはまって大変笑わせてもらった。
そういう風にして場を暖めてから本題に入る。
こんどはみさかさんの体の線のきれいさに心を奪われる。
まるでできのいいお人形だよなぁ、後は足が細かったら
活躍の場が広がるのになぁ。
話の中身はいつものように殺人と狂気のお話。
ところどころ笑わせながら「あれっ、ひところしちゃった、うふっ」という
シリアスをしれっと演るその落差、さらにはみさかさんのすいーつ具合、
(餃子の皮にソフトキャンディを包むことが自然に見えたぞ)
さらにゆきえさんの天然具合があまりにもすごかった。
「実験劇場」という枠内でボリューム面の物足りなさだけが残念だった。
後、キューピー人形の「四条畷」、あれ自分の生まれたところ。
偶然とはいえ、そこまでいじられるたぁ、思いもしなかった。