中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

ご挨拶、そして東京大賞典予想

2007-12-28 13:52:21 | Weblog
新年は1月4日から更新予定です 

今年一年、たくさんの方々にご愛顧頂き、ありがとうございました。振り返ってみると、反省、反省の日々だった。
 序盤こそ、京都金杯、シンザン記念と正月競馬で3連単を連続的中させ、流れは良かった。しかし、4月からのGI戦線が始まると、一気に流れが悪くなる。それを払拭できないまま年明けを迎えてしまった。学生生活最後の年ということで気合いを入れたつもりだったが、空回りした感じだった。
 今年2月には、東京へ行き最強の男の大谷内泰久さん、いれぶんさんにお会いし、ケイバブックの話や競馬記者の仕事内容などを貴重な時間を割いてお話頂いた。最終的には、地元の企業で営業することになったが、悔いのない決断ができたと思っている。
 これから競馬について勉強したいと思っている方は、是非、最強の男の競馬サイト内のQ&Aや、先週の成績欄をご覧頂くことをお勧めします。ともに無料で閲覧できますし、これまでにない角度で競馬を見ることができ、本命までのプロセスは勉強になります。

下記は今季GIの本命馬。

☆フェブラリーS     なし
☆ 高松宮記念      なし
☆ 桜花賞        ◎ウオッカ
☆ 皐月賞        なし
天皇賞・春      ◎エリモエクスパイア
☆ NHKマイルC    なし
☆ オークス       ◎トウカイオスカー
☆ 東京優駿       ◎ゴールデンダリア
☆ 安田記念       ◎キストゥヘヴン
☆ 宝塚記念       ◎インティライミ
☆ スプリンターズS   ◎ローエングリン
☆ 秋華賞        ◎ベッラレイア
☆ 菊花賞        ◎エーシンダードマン
☆ 天皇賞・秋      ◎メイショウサムソン
☆ エリザベス女王杯   ◎フサイチパンドラ
☆ マイルCS      ◎フサイチリシャール
☆ ジャパンCダート   ◎ヴァーミリアン
☆ ジャパンC      ◎メイショウサムソン
☆ 阪神ジュベナイルF  ◎トールポピー
☆ 朝日杯FS      ◎ヤマニンキングリー
☆ 有馬記念       ◎デルタブルース

17戦3勝、6連対という低成績に終わった。安田記念のコストゥヘヴン、有馬記念のデルタブルースなど、無理な穴狙いが多かったのは毎年の反省点ではあるが、今年も修正できなかった。馬券としては、3連単を購入する場合は、ワイド、馬連、複勝などの保険を併せて買うことが大事だと痛感した。

だが、収穫もあった。それは調教を見られるようになったことだ。まだ、フットワークから芝、ダート適性を見分ける眼はないが、ある程度は分かるようになってきた。来年は更に上を目指せるように向上心を持って取り組みたい。以下がGI戦線の調教診断の成績

有馬記念 ◎→◎→◎ (◎7頭、3連単80万880円、3連複7万3320円)
朝日杯FS ◎→◎→○   (◎5頭、馬連8290円、1万3340円)
阪神JF  ◎→◎→○   (◎6頭、馬連5440円、9100円)
ジャパンC ○→○→○  (◎4頭)
マイルCS ◎→◎→○  (◎5頭、馬連1870円、馬単3120円) 
エリザベス女王杯 ○→◎→○(◎4頭)
天皇賞・秋 ◎→△→○ (◎3頭)
菊花賞 ○→○→◎  (◎7頭)
秋華賞 ○→○→○  (◎3頭)
スプリンターズS ○→○→○ (馬6頭)
宝塚記念 ○→○→◎ (◎6頭)
安田記念 ◎→◎→○ (◎6頭、馬連2030円、馬単3620円)
東京優駿 ◎→◎→◎(◎6頭、馬連5万4470円、馬単9万7890円、3連複24万8790円、3連単215万5760円)
優駿牝馬 ○→○→○ (◎5頭)
ヴィクトリアM ◎→○→○ (◎6頭、単勝6030円)
天皇賞・春 ◎→○→○ (◎3頭)

3連単で215万馬券のダービーと、80万馬券の有馬記念を◎3頭で推奨できたのは自信になった。やはり、強い馬は調教で良い動きをしているのが分かる。有馬記念優勝のマツリダゴッホ、ダービー2着のアサクサキングス、ヴィクトリアM優勝のコイウタは、いずれも攻めで抜群の動きだった。今思えば、天皇賞・秋のメイショウサムソンは非の打ちどころがない動きだったが、それに比べるとジャパンC、有馬記念は何かモッサリした感じだった。人気という先入観にとらわれないことも来年への課題。
調教は重要なファクター。横の比較ではなく、縦の比較ができるようにこれからも調教を見続けたい。

☆ デキは(調教過程や動きから)??
☆ 展開は(逃げ馬、番手馬、騎手心理から)??
☆ 馬場は??
☆ 距離は??
☆ コース適性は??
☆ 馬具の工夫は(前走でモタれたなど)??
常に「これでいいのか??」を問いかけ、妥協しないようにしたい。

大井 第53回東京大賞典(GI ダ・2000㍍)
◎ ヴァーミリアン
○ フリオーソ

【見解】
ここはヴァーミリアンにビシッと2007年を締めてもらう。前走のジャパンCダート1着は、エイシンロンバートが作る縦長の淀みない流れを中団追走。終始、抜群の手応えで鞍上と一体となって追走。3角で満を持して進出を開始させ、4角で大外を回る。直線の残り300㍍地点で左ステッキが入り、一完歩毎にグングン加速。最後まで脚色乱れることなく着差以上の内容で圧勝した。前々走のJBCクラシック1着は、JBCクラシック1着は、好発から引っ張り切りの手応えで好位の中を追走。終始、折り合いもスムーズで鞍上と一体となる。三分三厘で他馬が手綱を押して仕掛けるなか、武豊の手綱は全く動かない。それで位置取りを少し後ろに下げたが、4角から直線入り口にかけて内側にできた僅かな隙間を突く。鞍上のゴーサインに対してグイッと反応。抜群の脚力でグングン突き抜けた。蹄の病で万全の状態には程遠いなかでの圧勝。恐れ入った。叩き3走目でまだ上積みが望めるし、流れに応じて位置取りを変えられる。圧勝で1年越しの雪辱へ態勢を整える。
相手には舟橋の雄・フリオーソを。前走のジャパンCダート10着は、発馬直後に躓き、その後に手綱を押して先行したために掛かってしまった。しかも、先行激化で余計に厳しい流れ。バテて当然だった。前々走のJBCクラシック2着は、発馬直後に鞍上の静止を振り切り、モロに掛かって先団へ。2角でようやくなだめられたが、それでも口を割ってハミに頼った走り。4角で一気に仕掛けて直線入り口で先頭に並びかける。一旦は抜け出したものの、勝ち馬に子ども扱い。最後は一杯になりながら2着を死守したのは評価できる。馬インフルエンザ渦で仕上がり一息だった。休養前のJDD1着は、雨の高速馬場。これは発馬直後から気合いを付けて2番手へ。終始、抜群の行きっぷりで向こう正面では抑え切れずに先頭に踊り出る。4角でセフティリードを奪い、直線は他馬の脚色が鈍る中、最後まで集中した走りで圧勝した。今回も雨予報で高速馬場必至。先行力が生きるし、乗りなれた今野騎手にも期待。

皆さん、1年間お世話になりました
よいお年を

第52回有馬記念(GI)回顧

2007-12-25 16:42:18 | 回顧
 このブログを始めて2年半。ちょうど一ヶ月前のジャパンCの回顧時に「今年一杯で」という発表をしした。その際、多くの方々からコメントを頂き、いつも見て頂いていることを実感し、励みになった。同時に予想に対する責任も感じた。
 来年から社会人になり、競馬に費やす時間が激減するのは間違いない。区切りとして「有馬記念」までというつもりでやってきた。自分なりに徹底した予想をしたつもりで、悔いの残らない徹底研究ができたものの、デルタブルースを本命にすべきではなかったと、猛反省している。機敏さに欠ける同馬にとって、中山替わりはプラスではなかった。読みが甘かった。完全燃焼できず、今は不完全燃焼の気持ちが強い。多くの方々から閉鎖を惜しむ声を頂き、本当にありがとうございます。ですが、このブログをもう少し続けさせて頂きたいと思います。優柔不断ではございますが、今後も変わらぬご愛顧を頂ければ嬉しい限りです。
 今後は、卒業旅行や資格試験、遊びや就職の準備等で頻繁には更新できませんが、記事をアップする以上は徹底した予想を宣言します。また、今年最後のご挨拶を後ほどさせて頂きます。


【馬場】Aコース。前日からの降雨でやや重が残った。冬開催で重たい。内有利で外伸びない。

6.9 - 11.2 - 11.2 - 12.1 - 12.4 - 13.4 - 13.2 - 12.5 - 11.9 - 12.4 - 12.2 - 11.7 - 12.5=2:33.6

【展開】好発を決めたダイワスカーレットがハナへ。だが、馬場状態を考えて積極策に出たチョウサンがハナへ。3,4角はかなり激しい攻防。だが、そこは歴戦の横山典騎手。1角でスーッと息を入れると、下り坂の2角でも極端にペースを緩める。2番手がペースを守れるダイワスカーレットだし、サンツェッペリン、コスモバルクの鞍上は関東の若手。ジャパンC同様の展開に持ち込めた。3角からジワッとダイワが進出を開始させ、外からポップ、ウオッカ、メイショウの順。だが、手応えが悪い。結局は、三分三厘で一瞬の脚で機敏に動けた内の馬有利の展開。

 前日から降り続いた雨の影響で、晴れ間が覗いても馬場状態は「やや重」。上がり3F36秒4のタフな戦いを制したのは、ジャパンCを回避し有馬記念一本に絞ったマツリダゴッホだった。2週続けて南Pコースで絶好の動きを披露。デキは最高潮だった。レースでは、3番枠から気合いを付けて前へ。ハナを奪うかの勢いだったが、発馬後200㍍の3,4角で外のチョウサンがハナを主張したためにスッと手綱を引いて3番手に控える。だが、一度攻めているためになだめるのは容易ではなく、スタンド前ではハミを噛んで折り合いを欠いてしまう。2角あたりからは折り合うことができたものの、少しでも気を許せばガツンと行ってしまいそうな気配。終始、内の経済コースを立ち回ってロスのない追走。三分三里でも痺れる絶好の手応え。そのため、鞍上も仕掛けを焦らない。4角で一気に手綱をしごいてスパートすると、一瞬の爆発力でスッと反応。凄まじい勢いで先頭へ躍り出ると、グングン加速。坂下ゴール230㍍手前のところでスッと左手前に替え、坂上でスカーレットが外から迫るも、粘りに粘り、ゴール前で突き放した。鞍上も驚く快走。すべてが上手く噛み合ったとはいえ、強いレースだった。おめでとう。

 3歳牝馬ダイワスカーレットはいつもと比べると少しカリカリしていた。7番枠からポンと好発を決めると、楽にハナへ。だが、発馬後120㍍ほど行ったところで外からチョウサンが競りかけてくる。たまらず先行激化を懸念した鞍上が手綱をグッと抑えて2番手に控える。3,4角は掛かったものの、スタンド前で前と差が開くと、平静を取り戻す。ペースの落ち着いた2角で抑え切れない感じで前に迫る。ムキになることを懸念した鞍上が向こう正面入り口で外めに持ち出し、チョウサンと間を開ける。これが功を奏して折り合う。3角で持ったもままの手応えで進出し、4角手前で先頭に並びかける。だが、4角で勝ち馬に一気に仕掛けられる。坂下で1馬身後方まで迫るも、坂上で突き放されてしまった。初の長距離輸送に初距離、初めて経験する上がり36秒台のタフなレース。一線級古馬に揉まれながらよく頑張っている。強い。

 これが引退レースとなるダイワメジャーは、レース前から「妹と競らないように」というオーダーが出た。確かに同じ脚質であるが、華を飾るグランプリレースだけに残念で仕方ない。陣営やオーナーには、メジャーの強さを信じて馬券を買っているファンが多くいることを考えてほしかった。レースでは、4番枠から好発を決めるも、スッと控えて中団へ。終始、インの経済コースを立ち回れらものの、流れの落ち着いた2角では更にポディションが後ろに。課題だった折り合いはついて脚は溜まった。三分三厘でインを突いてスパートを開始。直線で馬場の三分どころへ持ち出し、ジワジワと差を詰めるものの、ゴール前で脚色が鈍って失速してしまった。やはり距離が長かったものの、GI5勝の歴代の名馬。最後もメジャーらしい正攻法の強い競馬が見たかった。

 3歳馬ロックドゥカンブは世界の名手、M・キネーンを迎えて万全の態勢。発馬で重心が後ろになり、半馬身ほど出負けする。二の脚で中団に取り付くと、道中は前のダイワメジャーを見る形。スタンド前からは中団のインに潜り込み、ロスのない追走を見せる。向こう正面でメジャーの外めに進路を切り替える。3角手前で有力どころが外めを通って進出を開始するも、慌てずジックリ。慎重を期して4角で手綱をしごいてスパート。だが、ゴチャついて直線入り口ではウオッカと接触するアクシデントが。直線で立て直して馬群のなかを割って良い脚で伸びているだけに勿体なかった。少しズブいところがあるし、前残りの展開を考えても3角で早めに仕掛けたほうがよかった。厳寒期で、消耗戦の菊花賞から中途半端な間隔が開いて調整は難しかったはずだ。ハンデ差があるとはいえ、南半球産の遅生まれでまだ成長途上。道中も前々で競馬できなかったし、仕掛けが遅れて直線でも不利。最後の末脚は本物だけに、来年の活躍が大いに楽しみだ。

 ポップロックは発馬で行き脚がつかず。手綱をしごいて右ステッキが入り、何とか中団に取り付く。スタンド前からは大きなフットワークで余裕十分の追走になる。良いリズムで3角手前から外めをジワッと進出。内のデルタブルースの手綱が激しく動いているのとは対照的に絶好の手応え。だが、4角で一気に仕掛けて先団を目指すも、ビュンという加速力は見られず。前との差はなかなか詰まらず、追ってからの反応がない。ゴール前100㍍で右手前に替え、最後はほとんど余力が残っていなかった。重たいタフな馬場が合わなかった可能性もあるが、今年、既に7戦を消化し、昨年からほとんど休みなく使われてきた
反動が大一番を前に出てしまったのが敗因だろう。難しい。

 ドリームパスポートはひと叩きされ、下見どころでは小気味いい周回で、過去最高のデキだった昨秋のジャパンCを彷彿とさせる感じだった。道中は2番枠からスッと最後方に控えて折り合いに専念する形。課題だった折り合いも完璧で、スムーズな追走。絶好の手応えのまま、三分三厘でも馬群のなかに突っ込む。だが、4角で荒れた馬場に脚を取られ、落馬寸前のアクシデントが。直線で立て直してジワジワと伸びてはいるものの、あまりに大きいものだった。やはり、走る。完全復活と見ていい。攻めはそれほど走らないだけに調子を掴みづらいが、来年が楽しみ。

「競馬は難しいですね」。この武豊の言葉にすべてが集約されたレースだった。ジャパンCで上位を形成した馬たちが揃って惨敗。別路線組が上位を占めるまさかの結果だった。圧倒的1番人気に推されたメイショウサムソン。下見どころでは落ち着き払って威風堂々とした姿。だが、この落ち着きがレースで思わぬ方向に運んでしまう。1番枠から発馬自体は良かったものの、そこからの行き脚が鈍く、手綱をしごいても前に進まない。4角では他馬に進路を取られ、手綱を引いて位置取りが悪くなる。すぐさま、スタンド前で進路を外に切り替え、直前のウオッカをマークする形に。終始、馬群の外めを通り、向こう正面も大外。3角でポップロック、ウオッカが外めを通って進出するのに連れてスパートを開始するも、進んで行かない。4角手前で左ステッキは入っても反応は鈍いまま。結局、捲り切れずに直線で大外へ持ち出しても、反応がないまま馬群に沈んだ。前走後に疲れが出たようだが、攻めの動きからそれを感じることができなかった。体力的に限界だったのだろう。競馬の難しさを象徴するレースだった。

インティライミは理想どおりに馬体が絞れ、ジャパンCとは比べものにならないほど落ち着いていた。レースでは道中、後方で折り合いに専念し、サムソンをマークする形だったが、直線で外から伸びることはできなかった。切れ味を生かすには高速馬場が適しているということか。

ファン投票一位のウオッカ。下見どころでは落ち着きがあったし、踏み込みもしっかり。雰囲気は良かった。大外18番枠から道中、少し気合いを付けて中団へ。案の定。口を割って行きたがる。大外枠で攻めの競馬をしているだけに仕方ないか。大きなフットワークで小回りの中山は走りづらそう。手応え良く三分三厘で外めを進出するも、4角でロックドゥと接触するアクシデントも重なって伸び切れなかった。今開催の中山は外が伸びないコース。大外18番枠を引き、最後方待機では勝機は見えない。ある程度前に行きながら折り合いを付けるのは厳しい条件だった。パワー馬場も応えた。

本命視したデルタブルースは下見どころから覇気に欠けたし、発馬直後から行き脚が鈍く、手綱を押してやっと好位の外めに取り付く感じ。道中のフットワークには硬さが見られ、今ひとつ。三分三厘で早々と手応えが怪しくなり、4角で一杯に。直線は成す術なく馬群に沈んでしまった。


第52回グランプリ有馬記念(GI)最終結論!

2007-12-22 22:15:52 | 最終結論
デルタブルースでGOODLUCK

第52回グランプリ有馬記念(GI)最終結論
◎デルタブルース
○ダイワスカーレット
▲メイショウサムソン
△ポップロック
× ウオッカ
× インティライミ

【見解】
 群雄割拠に加え、当日は大雨が予想され混戦に拍車をかける。展開を考えると、スタートセンス抜群のダイワスカーレットがハナを叩くだろう。これにサンツェッペリン、フサイチパンドラ、デルタブルースが先行グループを形成。前半は比較的ゆったりとした流れ。有力どころでは、好位にポップロック、内にメイショウサムソンをマークする形でロックドゥカンブが追走。ウオッカは大外枠もあり、後方からの位置取り。2角の下り坂から除々にペースアップ。デルタブルース、サンツェッペリンあたりが早めに進出し、それにポップロック、メイショウサムソンあたりも続く。馬場も考えると先行馬有利の展開。

 一年を締めくくるドリームレース。夢はデルタブルースに託す。前走のジャパンC5着は、大外18番枠から少し気合いを付けた程度で好位に取り付く。1角の攻防はジャパンC史上でも激しいもの。それでも、楽に追走できたのは、天皇賞秋時に装着したブリンカー効果だ。それまでは自らハミを取ろうとせず、鞍上が懸命にハミをかけ直していた。それが、自分から取りに行くようになったのだ。だが、2角からはハナを切った横山典騎手の術中に嵌って超スローペースに。3,4角でもペースは上がらず馬群がひと塊。本馬にとっては、残り3Fからの切れ味勝負にななった。案の定、4角から直線入り口にかけてズブさを見せて馬群に飲み込まれそうになる。だが、内の外国馬と接触しながら、直線でジワジワとだが、最後まで伸び続けた内容は大きく評価したい。明らかに走りが変化している。04年の菊花賞馬であり、スタミナと渋太さは抜群だ。昨年のこのレースは6着だが、海外遠征帰りで攻めが軽かったし、三分三厘で馬込みに包まれて動けなかった。その点、今回は13番枠を引き、その心配はないだろう。広い東京コース向きと思われがちだが、三分三厘の問題さえクリアできれば早めスパートが利く中山のほうが良い。問題は雨。巨漢だけに湿った馬場で脚を取られないかの懸念はある。時計が掛かるという意味ではプラスに解釈したい。この中間はプール、坂路、CWで熱心に乗られ、太め感もなく仕上がっている。金曜日にはブリンカーを装着して気合いを乗せている。追える同級生の川田に期待。東京大賞典は無視!!

 ダイワスカーレットの長所は、卓越した後肢から繰り出すスタートセンスと、33秒台の切れ味。他馬が競りかける前にスッとハナを奪い、競り合いを回避できるメリットがある。決してスローの展開は恵まれたものでなく、こうした能力があるからこそ。桜花賞優勝当時は、精神面で幼さが残り、鞍上が制御できなかった。だが、今秋の秋華賞では、発馬直後に仕掛けてハナを奪いながら、1,2角で鞍上の制御指示に対して従順だった。たとえ、サンツェッペリンがハナを叩いても、2番手で我慢できる。精神面での成長が著しく、大きなフットワークからも今なら中距離のほうが競馬はしやすい。初の2500㍍になるが、コーナー6回は息が入れやすい。初の長距離輸送と攻め強化でイレ込みさえなければ戴冠十分。

 メイショウサムソンにとって前走のジャパンC3着は、不得手の33秒台の切れ味を要求される展開と3角から馬群の外めを通らされる展開が響いてゴール前で脚色が鈍った。それでも、着差は僅か。負けて強しだった。前々走の天皇賞・秋1着のように、平均ペースの緩みない流れを好位から正攻法で押し切る競馬を得意とする。ベストパフォーマンスを発揮できるのは間違いなく2000㍍だろう。この距離で正攻法の競馬だと、少し甘くなる。そこに僅かな隙がある。雨が降らなくても今の中山は異様に時計が掛かる。最内枠でロスなく立ち回れるのは有り難い。

 ポップロックの前走・ジャパンC2着は、テンに掛かったものの、その後はスローペースに乗じて好位で流れに乗れた。直線での反応は今ひとつだったが、一完歩毎にジワジワと伸び続け、差し切るかの勢いだった。好内容。昨年のこのレース2着だが、やはり、エンジンの掛かりが遅く、長く良い脚を使う特性を生かすには府中の2400~2500㍍がベストなのは間違いない。不発はないが、勝ち切るにはどうか。雨は歓迎。今年8戦目だが、依然として攻めの動きは良い。距離適性はNO.1。

 ウオッカの前走のジャパンC4着は、エリザベス女王杯を右寛ハ行で回避し、万全のデキとはいえなかった。スローの前残りの展開のなか後方からメンバー最速の脚で追い込んだ。直線で立て直すロスがあったし、スムーズではなかった。ただ、この馬の持ち味は右手前の爆発力であり左回り2400㍍はベスト舞台。瞬発力勝負の流れも好都合だった。前走は負けて強しでも、今回は右回りの小回り中山2500㍍になる。即巻き返しとは。ある程度前で競馬したいものの、大外枠を引いてしまった。下手に前へ行くと、前に馬を置けずに掛かってしまう危険性がある。かといって後方待機策では三分三厘から大外を捲る戦法になり、かなりのロスを強いられる。乗り難しい。京都・内回りの秋華賞はコーナーワークにぎこちなさを残しており、中山向きのタイプではないのは確か。それでも、計り知れないポテンシャルの持ち主。道悪に関しては、力強いフットワークであるし、掛かって仕方なかった道悪の宝塚記念で一瞬の見せ場を作った。気にする必要はないだろう。

 インティライミの巻き返しが怖い。前走のジャパンC10着は、レース前のイレ込みがきつかったし、極限の馬体で切れ味を発揮するタイプだけに、太め残りもあったか。この中間は2週続けてDWで6、7ハロンからビッシリ。絞れているだろう。あとはイレ込みだけ。道悪巧者。

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ラジオNIKEEI賞(GⅢ)予想

2007-12-22 00:14:07 | 最終結論
阪神11R ラジオNIKEEI賞(GⅢ 芝・2000㍍)
◎イイデケンシン
○サダムイダテン
▲フローテーション
△マイネルファルケル
×ランチボックス
×ショウナンアクロス
【見解】
イイデケンシンの前走・千両賞8着は、レース後の鞍上が「ゲート内で急にテンションが上がり、レース後にすぐ息が入ったように全く競馬をしていない。」と。デビュー戦では、スッとハナを奪い3角で競りかけられて2番手に下がるも、折り合いもしっかり。直線の坂上で単独先頭に踊り出ると、力強いフットワークで一完歩毎にグイグイ。一頭になってもソラを使うことなくしっかり駆け抜けて圧勝した。かなりの強さだったし、前走は度外視できる。ゆったりと追走したいタイプだけに距離延長は歓迎だろう。この馬で有馬記念の軍資金を稼ぐ!


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第52回有馬記念(GI)最終徹底研究!・3

2007-12-21 13:16:42 | 見解
デルタブルース7枠13番

出走16頭の短評

メイショウサムソン】1枠1番  最後を締める王者の走り
前走のジャパンC3着は、苦手の33秒台の切れ味を要求される流れで、尚且つ3角からかなりの大外を回らされたのが敗因。それでも着差は僅かだけに、負けて強しだった。ここは33秒台の切れ味は要求されない中山2500㍍。コース替わりはプラス。底力を要求される流れなら強い。道悪は大歓迎。攻め抜群。抜かりなし。1枠1番は勿論、歓迎材料。これならある程度前からの競馬になる。

ドリームパスポート】1枠2番  昨年の活躍、今一度
前走のジャパンC14着は、発馬直後に外国馬と接触し、掛かってしまった。4角では絶好の手応えも、追って案外だった。昨年は一瞬の爆発力を武器に、GI戦線で活躍した。復帰2戦目、上積みを期待したいが、調教でも掛かり癖が出ており、実践でもその不安は拭いきれない。鞍上は高田。

マツリダゴッホ】2枠3番  得意の中山でひと波乱を
頭の高い走法で、一瞬しか良い脚が使えないタイプ。タメていった札幌記念が全く伸びなかった。理想は、AJCC、オールカマー1着のように三分三厘で一気に捲って先頭へ立ち、押し切りを図る競馬。しかし、ベストは2000㍍前後であり、2500㍍は長い。

ダイワメジャー】2枠4番  デキの良さを生かし有終Vへ
前走のマイルCS1着は、攻めの競馬で先行し、ゴール前で2着馬に迫られてからもうひと伸び。マイルで圧倒的なスピード力と勝負根性を売りにしてきた。昨年の3着馬だが、少しメンバーに恵まれた感はあったし、最後は脚が上がっていた。マイル戦で攻めの競馬をした後だけに折り合いの不安はつきまとう。スピードを生かすには良馬場でこそ。雨はマイナス材料。デキは今秋一番。

レゴラス】3枠5番  好枠生かせるか
1000万条件の身で有馬記念出走に踏み切った。選りすぐられたメンバーが集うグランプリレースだけに、少し疑問が残る。

ポップロック】3枠6番  悲願のGI制覇へ
前走のジャパンC2着は、テンに掛かったものの、その後はスローペースに乗じて好位で流れに乗れた。直線での反応は今ひとつだったが、一完歩毎にジワジワと伸び続け、差し切るかの勢いだった。好内容。昨年のこのレース2着だが、やはり、エンジンの掛かりが遅く、長く良い脚を使う特性を生かすには府中の2400~2500㍍がベストなのは間違いない。不発はないが、勝ち切るにはどうか。雨は歓迎。今年8戦目だが、依然として攻めの動きは良い。

ダイワスカーレット】4枠7番  一人旅で年度代表馬へ
本馬の長所は卓越した後肢から繰り出すスタートセンスと、33秒台の切れ味。他馬が競りかける前にスッとハナを奪い、競り合いを回避できるメリットがある。決してスローの展開は恵まれたものでなく、こうした能力があるからこそ。桜花賞優勝当時は、精神面で幼さが残り、鞍上が制御できなかった。だが、今秋の秋華賞では、発馬直後に仕掛けてハナを奪いながら、1,2角で鞍上の制御指示に対して従順だった。たとえ、サンツェッペリンがハナを叩いても、2番手で我慢できる。精神面での成長が著しく、大きなフットワークからも今なら中距離のほうが競馬はしやすい。初の2500㍍になるが、コーナー6回は息が入れやすい。あとは攻め強化と初の長距離輸送による精神面が課題。当日のパドックで要チェック。攻めの動きは抜群だった。

ロックドゥカンブ】4枠8番  世界の名手を背にロングスパート
前走の菊花賞4着は、3000㍍を意識して大事に乗りすぎ、4角の下り坂では馬込みに包まれて最後方近くまで位置取りを落とした。直線はよく追い上げている。少しズブさがあるものの、追って四肢を目一杯伸ばしたフォームから長く良い脚を使える。南半球産の遅生まれで、まだ成長途上。53㌔だが、一線級とは力差があると思う。ここはサムソンマークから正攻法で。

サンツェッペリン】5枠9番  得意の中山でどこまで
スタミナ豊富な先行馬。皐月賞、ダービーはそれを生かして善戦した。だが、馬インフルエンザの影響で今秋のローテは崩れ、リズムが狂った。ここ2走は力みが目立っているのも気になる。まだ、ダービー当時の獲物を捕らえるような雰囲気は至っていない。得意の中山コースでどこまで。

フサイチパンドラ】5枠10番  悔いの残らないラストランを
前走のジャパンC9着は少し負け過ぎ。陣営の言うとおり太目残りが原因か。男馬のようにビシビシ攻められ、2週続けてDWで6ハロンから79秒台。カイ食いが旺盛。2500㍍は少し長いが、コーナー6回でうまく息を入れて立ち回れれば。

コスモバルク】6枠11番  太め解消なら
寒い門別での調整。太め残りの懸念がある。前走のジャパンCはテン乗りの松岡で、手探りの状態だった。連続騎乗で少しは活路があるか。ここも折り合いを大事に乗られる。

インティライミ】6枠12番  攻め強化が吉と出るか
前走のジャパンC10着は、予想外の惨敗。下見どころから発汗が目立ったし、イラついていた。この中間は1週前に6ハロンから、最終追いは7ハロンの長めからビッシリ追われて攻め強化。太め残り解消に懸命。再度の長距離輸送と攻め強化されているだけに当日の落ち着きは大きなポイント。依然は追って頼りなかったが、蹄の病が解消し、背筋痛も治まり、切れ味を手に入れた。

デルタブルース】7枠13番  渋太さ生かし復活へ
大トビでワンペースの走りしかできないタイプ。ズブさがあり、昨年の有馬記念6着のように勝負どころで馬込みに包まれて動けないと苦しい。前々走の天皇賞時に装着したブリンカーの効果で行きっぷりが良化。前走などスッと好位に付けられたし、苦手な瞬発力勝負の流れでも最後まで伸び続けた。明らかに走りが変化している。04年の菊花賞馬であり、渋太さとスタミナは抜群。この枠から包まれる心配もない。怖い。巨漢だけに道悪は不安だが、時計が掛かるという意味ではプラスだろう。

ハイアーゲーム】7枠14番  古豪復活で不気味さ漂う
前走の鳴尾記念1着は、スローペースに乗じて好位で流れに乗る。直線でゴチャついたが、脚が余っているので進路を選択する余裕があった。坂下でグンと突き抜けた。完歩の小さいピッチ走法で、脚捌きは抜群。骨折明けの京都大賞典では気負いが見られたが、一戦毎に落ち着きが出て、内容も良化。距離延長は微妙も、鞍上にルメールを迎え、攻めの動きは抜群。一発の雰囲気が漂う。

チョウサン】8枠15番  3走前の再現を
前走のジャパンC6着はアッと驚く逃げ戦法。連続開催の最終週で良馬場でもかなり馬場は痛んでいた。前脚強く叩きつける走法で、硬い馬場でグリップを生かす走りが持ち味。冬の洋芝よりも、野芝向きである。ここも最終週だし、雨予報は気になる。

ウオッカ】8枠16番  計り知れないポテンシャル
前走のジャパンC4着は、エリザベス女王杯を右寛ハ行で回避し、万全のデキとはいえなかった。スローの前残りの展開のなか後方からメンバー最速の脚で追い込んだ。直線で立て直すロスがあったし、スムーズではなかった。ただ、この馬の持ち味は右手前の爆発力であり左回り2400㍍はベスト舞台。瞬発力勝負の流れも好都合だった。前走は負けて強しでも、今回は右回りの小回り中山2500㍍になる。即巻き返しとは。ある程度前で競馬したいものの、大外枠を引いてしまった。下手に前へ行くと、前に馬を置けずに掛かってしまう危険性がある。かといって後方待機策では三分三厘から大外を捲る戦法になり、かなりのロスを強いられる。乗り難しい。それでも、計り知れないポテンシャルの持ち主。道悪に関しては、力強いフットワークであるし、掛かって仕方なかった道悪の宝塚記念で一瞬の見せ場を作った。気にする必要はないだろう。

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第52回有馬記念(GI)最終徹底研究!・2はこちら
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第52回有馬記念(GI)徹底調教診断!

2007-12-19 22:37:33 | 調教診断

ロックドゥカンブ追加
メイショウサムソン動き良し
ダイワメジャー今秋1番の動き

【ロックドゥカンブ】○ 動きダイナミック
M・キネーンを背に南Pを2頭併せで半マイルから。鞍上との呼吸はピタリで、直線で前脚を高く突き上げ、スッと左手前に替える。四肢を目一杯伸ばしたダイナミックなフォームで余裕残しの手応えで先着。ただ、菊花賞後にビシッと追われたのは1週前と今回だけ。大きな上昇度とまでは。


インティライミ】◎ 攻め強化
DWを単走で。相変わらず顎をグッと引き、掻き込みの強いシャープな脚捌きで抜群の集中力。長めから追われたにもかかわらず、最後もしっかりと踏ん張った。この中間は2週続けてビッシリと追われ、太め残り解消に懸命だ。前走は関東圏での競馬で発汗が目立った。パドックでの落ち着きがポイント。

ウオッカ】◎ 態勢万全
1週前にCWを3頭併せで速い時計を出しているだけに、最終追いは四位を背に坂路を馬なりでサッと。1週前がハードに追われただけに気負いが懸念されたが、リラックスしてリズミカルなフットワーク。全くの馬なりで、見た目のスピード感は今ひとつながらラスト1Fは12秒9。これはフットワークが大きいためで走る馬の証拠。万全の態勢。

【コスモバルク】△ 太め残り懸念
門別ダートで2頭併せの外。追走していたとはいえ、馬なりの相手にステッキが数発入って同入がやっと。時計自体は優秀だが、重心が高く素軽さに欠けた。寒い門別での調整だけに太め残りの懸念がある。

【サンツェッペリン】○ 除々に良化
伊藤直(レースは北村宏)を背に南Pで2頭併せの外追走。3,4角で抑え切れない感じで併走馬の直後まで取り付き、直線で余裕残しのまま先着。四肢を目一杯伸ばして活気のある動き。まだ、ダービー当時の獲物を捕らえる様な雰囲気にはなっていないが、除々に良化している

ダイワスカーレット】◎ 抜群のスピード感
例によって安藤勝を背に坂路で2頭併せ。力強い四肢の捌きで、少し気合いを付けられただけでグイッと先着。スピード感抜群の脚力で、どこまでも伸びそうな感じだった。この中間は3週続けて坂路で53秒台を出し、CWでも2本時計を出している。攻め強化。あとは、初の長距離輸送による精神的なイレ込みだけ。

ダイワメジャー】◎ 動き圧巻
南Wを2頭併せの外から大きく追走する形。直線でかなりの差があったものの、軽く気合いを付けられるとグンと加速。少し内へモタれたが、抜群の脚力で瞬時に突き放した。圧巻。動きはこの秋一番だろう。秋4戦目でも疲れは皆無。有終Vも見えてきた。

【チョウサン】○ 良い意味で平行線
坂路を2頭併せで終い重点。追われると内へモタれていたが、これはいつものこと。相変わらず前脚を強く叩きつけるフットワークは健在。1週前に速い時計を出しているし、良い意味で平行線。

【デルタブルース】○ 態勢整う
川田を背にCWで3頭併せの中。馬体を併せたまま、ラスト1Fで余裕残しのままグイッと先着。例によってゴール版を過ぎても1角まで追われた。前向きな良い走りだった。1週前は案外の動きだったが、日曜日に坂路で半マイル52秒6-12秒8を出しているし、CWでも3本速い時計を出している。プール調教も併用され、大駆けの態勢は整った。

【ドリームパスポート】△ 折り合い不安
高田を背にDWで2頭併せ。3,4角は抑えるのに苦労し、掛かった。ラスト1F手前で肩ムチ2発にステッキ1発が放たれる。馬体を併せて差し切ろうかの勢いだったが、追われてから頭が高く、クビ差遅れてしまった。折り合い面に不安を残す。

ハイアーゲーム】◎ 文句なし
中1週のため、坂路を2頭併せでサッと。手綱を抑えて完全な馬なりだったが、それで3ハロンから36秒7-12秒3の好時計。完歩の小さく回転の速いピッチ走法で抜群の脚捌き。いかにもデキが良さそう。文句なし。距離延長は微妙も折り合い次第で一発あるかも。

【フサイチパンドラ】○ ビシビシ攻められ
DWで単走。テンから飛ばしたために最後は一杯だったが、男馬のような力強いフットワークは健在。6ハロンから79秒6-12秒4と好時計。強行軍でもビシビシ追われ、太め残りに懸命。

【ポップロック】○ 至極順調
CWで3頭併せの中。終始、馬なりで馬体を併せたまま僅かに先着してフィニッシュ。前脚をピンと張り出し、前へ前へと集中力のある攻めができた。この中間はCWで4本時計を出し、プールと坂路を併用され、いつもと変わらない攻め過程。至極順調。

マツリダゴッホ】◎ 抜群のスピード感
蛯名を背に南Pで3頭併せ。4角であっさり交わし、馬なりのまま自らハミを取ってグンと加速。四肢を気持ち良さそうに伸ばし、抜群のスピード感だった。6ハロンから81秒8-12秒2も申し分ないし、デキは良さそう。

メイショウサムソン】◎ 文句なし
武豊を背にDWで2頭併せの外追走。ラスト1F手前で馬体を併せ、そこから気合いを付けられ、きっちり先着。首をグイッと下げ、重心が低く、力強いフットワークで文句なしだった。武豊は巻き返しに自信。

【レゴラス】○ 頭高いも、脚捌き力強い
坂路で3頭併せの内追走。頭の高い走法だが、ラスト1Fで追われると力強い四肢の捌きが目立ち、半マイル50秒9-11秒5。動きは悪くない。

第52回有馬記念(GI)最終徹底研究!・2はこちら
第52回有馬記念(GI)最終徹底研究!・1はこちら
ジャパンC(GI)時の追い切りはこちら

第52回有馬記念(GI)最終徹底研究!・2

2007-12-17 09:55:46 | Weblog
最終追い切り徹底診断します
日曜日まで随時更新予定
 
 競馬の世界に引き込まれたのは、中学二年だった99年の有馬記念でのスペシャルウィークとグラスワンダーの激闘を見たことだった。迫力ある走りに圧倒されたし、レース前のファンファーレも妙に格好良かった。以来、中日スポーツの競馬面を毎日チェックし、週末の重賞レースをビデオに録画し、自分なりに楽しんでいた。高校2年になるとパソコンが手に入り、yahoo!掲示板の~大穴馬券に魅せられて~に参加して他の方の予想を参考にしたり、腕を磨いた。
そして、中日スポーツの広告欄に掲載されていた大谷内泰久さんの最強の男の競馬サイトの存在を知る。当時のサイトでは、無料で重賞展望やレース回顧を見ることができ、レースVTRと併せてレースの流れの見方を勉強できた。これによって競馬に対する姿勢が劇的に変わったし、楽しさが増した。大学2年になるとこのブログを立ち上げ、レース展望や回顧を毎週続けることによって段々とレベルが向上したように思う。今年2月には就職活動で大谷内さんといれぶんさんに東京でお会いし、貴重な時間を割いて競馬新聞社の話をして頂いた。最終的には地元の企業に就職することになったが、相談に乗って頂き、悔いのない決断ができた。この場をお借りしてお礼を申し上げます。
学生生活の区切りとなる第52回有馬記念(GI)。悔いの残らないよう全力投球で打ち込みます!!


ダイワスカーレット
3歳女王が年度代表馬を目指し、師走のグランプリで兄と対決する。前走のエリザベス女王杯1着は、下見どころから貫禄十分の落ち着き。春の桜花賞当時とは雲泥の差だった。好発を決め、ダッシュ力の違いで楽々とハナへ。この辺りは卓越したトモが成せるもの。無理にせられることなく1角で息を入れ、2角から多少行きたがるも鞍上が何とかなだめる。向こう正面からはスムーズな競馬。3角の上り坂でたっぷりと息を入れ、残り4F地点の下り坂で自然とペースアップ。4角では引っ張り切りの手応えのまま11秒1と加速。もの凄い搭載エンジンだ。直線を向き、手綱をグイグイ押して加速。残り300㍍地点で左ステッキが入ると、後続の各馬が詰め寄るも全く危なげない走り。最後は手綱を抑える余裕を見せて貫禄V。前々走の秋華賞1着は、下見どころからヒ腹に汗をかき、若干テンションが高かった。レースでも13番枠からハナを主張するも、内のヒシアスペンも引き下がらず、掛かり気味になる。だが、2角でスッと2番手に下がると、その後はスムーズに折り合いに専念する。逃げ馬がペースを落とした向こう正面でも馬群は縮まらず。2番手のダイワにとって絶好の展開。逃げ馬がバテた三分三厘の残り3F地点で抑え切れない手応えで先頭へ。そこから得意の2段ギアを屈指し、突き放す。後続の追撃も余裕綽々で退けて快勝した。この馬の長所は、卓越した後肢から繰り出すダッシュ力と終いの切れ味。加速力が違いすぎるために、他の逃げ馬が競ろうにも競りかけられず、結局隊列が決まってしまい、この馬の一人旅。決して前走や3走前の逃げは恵まれたものではなく、こうした能力があるからこそなのだ。今秋からは制御利くようにもなり、息を入れられるようになった。前々走の秋華賞の1,2角がそのいい証拠。ペースの緩急がうまくなり、今ならマイルよりも中距離のほうが戦いやすい。大きなフットワークも中距離向きだ。舞台は中山2500㍍。ここもダッシュ力の違いでハナへ立てるだろう。すぐに迎える3角で隊列が決まれば、一人旅も有り得る。この中間は男馬相手で攻められている。


デルタブルース
前走のジャパンC5着は、大型馬の叩き良化型らしく、休養明け3戦目でデキは万全だった。道中はスッと手綱を無理に押すことなく好位の外めへ取り付く。この辺りは、前走でブリンカーを着用し、自らハミを取りに行くようになった成果。終始、大きなフットワークで余裕十分の追走。道中は勝ち馬を見ながらの形。3.4角で極端に流れが緩み、4角から直線にかけて一気に加速する流れ。ギアチェンジの鈍いデルタにとっては辛い流れ。案の定、ズブさを見せて直線入り口で他馬と接触する。だが、直線で戦意を喪失することなく、一完歩毎にジワジワと詰め寄り、最後まで脚色は乱れなかった。33秒台を要求される流れではこれが精一杯だが、道中の追走姿、直線で見せた息の長い末脚は光っていた。前々走の天皇賞12着は、B着用で道中はハミをかけて意識的に攻める競馬。だが、いつものリズムで走れていないために馬が戸惑った。掛かり気味になったし、息を入れる場面がなかった。やはり2000㍍ではパフォーマンスが大幅に低下する。昨年のこのレースは12着。直前の追い切りで抜群の動きを披露。下見どころの気配も文句なしだった。道中はダイワメジャーを目標に直後の位置取り。だが、ダイワが折り合いに専念したため予想外の緩いペース。動こうにもインで包まれ、身動きが取れず。仕方なくダイワの仕掛け待ちとなり、動いたのは三分三厘。それでもインにいたためスムーズに動けず。内枠が仇となってしまった。大型馬で不器用でエンジンの掛かりが遅い。中山よりも府中向きなのは確かだが、2500㍍は歓迎だし、天皇賞時に装着したブリンカーの効果で以前よりも行きっぷりが良化している。展開不向きのなか、前走は最後まで集中した走り。明らかに変化している。昨年以上に、楽に先行できそうだ。真ん中あたりの枠を引き、三分三厘で早めのスパートが利けば一発ある。冬の洋芝で、時計の掛かる馬場は合っている。1週前は3頭併せで案外の動き。連闘で東京大賞典を予定。


メイショウサムソン
年度代表馬を目指し、王者が巻き返しを図る。前走のジャパンC3着は、下見どころから落ち着き払った姿で貫禄十分の雰囲気が漂っていた。道中は1角で前の有力どころがゴチャついてペースが速くなったために、鞍上はスッと手綱を握り、中団のイン追走。だが、2角から3角にかけて超のつくスローペースになる誤算が…。それでも、鞍上との呼吸はピタリで、完璧な追走姿を見せる。だが、向こう正面で外めに進路を取り、3角ではスローで馬群が固まったために大外を通ってポディションを上げて行く。馬6頭分外を通らされ、かなりのロス。鞍上としては2開催後半で荒れた内の馬場を避けることと、外を回っても勝てる手応えがあったのだろう。完全にこの判断が裏目に出た。直線も大外を通り、一完歩毎にグイグイと迫るものの、ゴール前で前2頭と脚色が同じになり、止まってしまった。上位2頭とは通ったコース差がかなりあったのは確かだし、底力のある流れで地力を発揮するタイプ。33秒台の切れ味を要求される展開は辛かったし、そういう流れだからこそコース差が想像以上に大きく響いた。負けて強しの競馬だった。前々走の天皇賞1着は、久々の一戦だったが、3週連続して武豊が調教に跨り、ほぼ万全の仕上がりだった。下見どころから迫力ある馬体が目を引いた。1番枠から好発を決め、先手を奪うかの勢いだったが、外から他馬がドッと押し寄せてきたために無理することなく好位のインまでポディションを下げる。若干、行きたがる素振りは見せたものの、許容範囲で鞍上の好判断。その後は馬群のインを通り、脚をタメる。終始、スムーズな競馬で4角から直線にかけての手応えは抜群。残り2F地点の坂上で早くも先頭へ躍り出ると、グングン加速。一頭になってもその集中力が途切れることはなく、ゴール前で鞍上の懸命な右ステッキに応えて2着馬を突き放す芸当を見せた。他の有力馬が不利に泣く中、スムーズな競馬ができた差はあったとしても、最後の脚力は紛れもない本物だった。やや重で1分58秒4は極めて優秀。昨年は皐月賞、ダービーの2冠を取ったものの、秋は腰を痛め、腹回りがボテッとしている割にトモの肉つきが寂しく、悪循環に陥っていた。が、今季は馬体重こそ変動はないが、腹回りがスッキリし、逞しいトモになった。高橋成厩舎に転厩し、坂路調教を取り入れた成果だろう。動きに重苦しさが消え、素軽くなった。昨年よりは瞬発力勝負に対応できるようになったものの、上がりが掛かれば掛かるほど好都合なのは確か。流れに応じて前にも行けるし、控えることもでき、自在性がある。だが、前走後に鞍上が「人気を背負っているだけに内を突く冒険はできない」と言っているだけに、今回も外めを早めに進出する正攻法の競馬になるだろう。ここに僅かな死角がある。


ポップロック
前走のジャパンC2着は、2番枠から少し気合いを付けて先団へ。スタンド前から1角にかけて少しゴチャついたために、若干掛かり気味になったが、2角ですぐに平静を取り戻し、スムーズに4番手のインで流れに乗る。大トビで本当に府中では気持ち良さそうに走る。4角での手応えは絶好で、鞍上がどこに進路を取ろうか選択できるほど。除々に外めに意識を持ち、直線入り口の坂上でフサイチパンドラの外にできた僅かな隙間に突っ込む。左ステッキが入り、大きなフットワークで一完歩毎にジワジワと迫る。勝ち馬には一瞬の脚の差で直線半ばでは突き放されたが、特にゴール前の末脚は強烈で、アタマ差及ばなかったものの、ゴール前の脚色は完全に勝っていた。33秒台の切れ味勝負にも対応できているように、地力を強化している。前々走の天皇賞・秋4着は、ひと叩きされてCWで中身の濃い攻めを消化。デキは万全だった。14番枠から先行策を狙ったが、行きがつかず後方からの競馬。道中も大トビで2000㍍のスピード対応に苦しみ、手綱のアクションに余裕がない。馬群に取り付くのに精一杯の感で、4角ではステッキが入るも反応が鈍い。直線を向いてもジワジワとしか脚を使うことができず、4着に詰めるのが精一杯だった。明らかな距離不足。有力どころの凡走に助けられた面もあった。昨年のこのレースはディープインパクトの2着。遠征明けだけに仕上がり状態が懸念されたが、申し分のない馬体の張りでデキの良さを覗わせた。道中は最内枠発走から手綱を押し、前へ。終始、前のダイワを見ながらの競馬。ペースアップした三分三厘でも絶好の手応え、直線入り口で内の狭いところを突く。だが、馬群を割ることができず、立て直して外目へ。そこからジワリと伸びて突き抜けるも、勝ち馬があまりにも強過ぎて地味だった。出脚が鈍く、ゴーサインを出しても反応するのに時間が掛かる。その代わり、息の長い末脚が武器。府中がベストなのは間違いないが、2500㍍の距離は申し分ない。ペリエが鞍上も心強い。


インティライミ
前走のジャパンC10着は、意外なほどの惨敗。下見どころから発汗が激しく、少し気合いが乗りすぎていた。攻めをハードにやり、久々の長距離輸送が影響したか。道中は終始、後方のインで前のメイショウサムソンをマークする形。ハミを噛み過ぎることなく、折り合いは付いていた。3角で進路を少し外に取り、馬群のなかに取り付く。スムーズに馬場の大外へ持ち出し、残り2F地点ではメイショウサムソンに続くかの脚色。だが、そこからの反応が全くなく、突き放される一方。惨敗に終わった。意外すぎる。久々の長距離輸送で精神的にゆとりがなかったのか。前々走の京都大賞典1着は、10㌔減だった前走から2㌔増。僅かでも増えていたのは好材料だった。レースでは好発を決め、一旦は先頭へ立とうかの勢い。少なくとも一年前のインティライミならそこから掛かってハナに立っていただろう。だが、この日は顎をグッと引き、鞍上と人馬一体となり完璧な折り合いを見せる。発馬後300㍍のホームストレッチでアルナスラインの直後に控え、脚をタメる。その後は後方のインでひたすら我慢の競馬。緩急の激しくなった三分三厘でも慌てることなく手綱は動かない。直線に入り、ライバルのポップロックが仕掛けても動かない。馬群に突っ込むのではなく、あえてロスを承知で大外へ。ようやく残り300㍍のところで手綱が放たれると、グングンと重心が低く手先の軽いフットワークで急追。ゴール前では他馬が止まって見えるくらいの豪脚で一気に差し切った。幾らなんでも前走は負けすぎ。テンションが高かったのが影響したのだろう。グッと顎を引き、重心が低いフォーム。逆に低すぎてハミにモタれる懸念もあるくらい。一瞬の切れ味はここでも通用するものがある。右回りに替わるし、中山コースは最適だ。前々走で見せた瞬発力を見せられれば。福永とのコンビ。この中間は相変わらずビシビシやられている。


ドリームパスポート
前走のジャパンC14着は、骨折明けで急仕上げは否めなかったが、外見はできていた。レースでは1角手前で外の外国馬に突進され、そこからリズムを崩してしまった。ハミを取って力みながらの追走。動くに動けなくなってしまった。4角では手応えが残っていたように見えたが、直線は全く反応しなかった。休養前の阪神大賞典2着は、3000㍍の長丁場でテンから折り合いを欠く。1周目の4角までは好位のインで我慢できたものの、スタンド前で我慢できずに前へ。しかも、外からアイポッパーにプレッシャーをかけられる苦しい形。4角手前で早め先頭に立ち、ゴール前の坂上でも先頭をキープ。首の上げ下げで僅かに屈したものの、道中でかなりのロスがありながらこの着差。負けて強だった。3走前の有馬記念2着は、予想外の12キロ増。見た目には気にならなかったが、やや腹回りに余裕があったか。道中は発馬直後に中団のインに控え、脚をタメる作戦。Aメインが引っ張る淀みない流れだったが、2番手以下は団子。そのため、レースが動いた三分三厘から直線の残り1ハロン地点まで、馬込みに包まれて仕掛けることができず。ようやく坂上でスパートすると、一瞬のギアチェンジで猛追するもゴール前で甘くなってしまった。4走前のジャパンCはディープの2着。下見どころで、力強いトモの踏み込みと馬体の張り。そして、小刻みな歩様が目立ち、唸っていた。道中は好発を決めるとスッと好位のインへ。このあたりはトモの発達が大きく影響している。一見、インの経済コースを立ち回り、脚をタメるのに最適なレース運びと映るが、連続開催の最終日で内の馬場は壊滅状態。逆に不利だった。直線入り口、逃げ馬の内へ進路を取り、坂を上り切った残り2ハロン地点で外目へ持ち出そうとするが、外のトーセンシャナオーに被されて内へ弾かれてしまう。並みの馬ならそこで戦意を喪失するところ。だが、この馬は盛り返し、ゴール直前まで先頭で粘る大健闘を見せた。昨年は一瞬の決め手を武器にGI戦線で善戦してきた。中山コース向きだし、デキが戻れば当然一発ある。1週前はサッと流した程度だったが、四肢を力強く伸ばした動きが印象的だった。


ウオッカ
宿敵・ダイワスカーレットに、ようやくリベンジする舞台がやってきた。前走のジャパンC4着は、下見どころから一線級牡馬にも屈することなく堂々とした姿。ゲート入りを嫌がる他馬にも動ずることはなかった。11番枠から好発を決めるも、四位がグッと手綱を抑えて最後方まで位置取りを下げる。課題だった折り合いはピタリと付き、気持ち良さそうな道中の追走姿。3,4角での手応えも十分のまま、直線はダービーと同じく馬場の3分どころに突っ込む。だが、ダービーでは馬群がバラけて進路がスッと開いたものの、今回は前がビッシリと壁になり、進路がない。仕方なく、残り2F手前で大外に持ち出す。そこからグングンと加速し、一時は一気に佐差し切ろうかの勢いだったが、最後は脚色が一緒になってしまった。 それでも、超スローの先行、イン有利の流れを、最後方から大外へ持ち出すロスがありながら僅差の競馬。メンバー最速の脚力は負けて強しを物語るものだった。前々走の秋華賞3着は、宝塚記念8着以来の実践。普段から掛かり気味に時計を出す気性で、好仕上がりだった。16番枠から中団を伺うも、首を左右に振り行きたがる。仕方なく後方にポディションを下げ、折り合いに専念する道中。その甲斐あって向こう正面ではピタリと折り合う。流れの落ち着いた残り700㍍あたりで外めを引っ張り切りの手応えで進出。4角で満を持して手綱が放たれるも、内回りでコーナーワークにぎこちなさを見せる。鞍上が右手綱を引いて必死に内へ誘導する。直線を向いて右手前のままグンと加速し、一気に差し切ろうかの勢い。だが、残り1F地点で左手前に替えると上位馬と同じ脚色になり、伸びあぐねてしまった。久々の影響も多分にあったろう。休養前の宝塚記念8着は、下見どころでは耳をキョロキョロと動かし、少し集中力を欠く面が見られた。2番枠からダービーと同じように前に馬を置きたかったが、雨馬場で他馬が外めに持ち出したために、ポッカリ前が開いてしまう。スタンド前でモロに掛かり、更にインティライミと接触するアクシデントが。本来なら息を入れるはずの1角でも前に壁を置けず。3角手前までずっと折り合いを欠いていた。そして、先行馬のバテた3角で積極的に押し上げる競馬。直線でインを突くも、そこから抵抗するスタミナは残っていなかった。雨馬場で1000㍍通過57秒5の乱ペースを、道中であれだけ掛かっては勝負にならなかった。ダービーのように壁を作りたかった。4走前の東京優駿1着は、下見どころから17頭の牡馬に臆することなく落ち着き払った姿。フサイチホウオーが発汗でテンションが上がっていたのとは対照的。発馬直後は中団のインで我慢。初距離だけにスタンド前は口を割って行きたがる。だが、1角で平静を取り戻す。その後は至極順調に運び、3角では痺れるほどの手応え。ここで勝利を確信するほどだった。直線で前残りを図るアサクサキングスを一完歩毎に力強い末脚で迫り、ガァーッと伸びる伸びる。最後は3馬身の差を付ける圧勝。上がり3ハロンは驚異の33秒0。決め手を生かせる流れで存分に力を発揮した。この馬の持ち味は右手前での爆発力。それは、ダービー1着、ジャパンC4着で見せた脚力が物語っている。逆に、右回りで左手前に替えた時に脚が鈍る傾向がある。それが秋華賞3着、桜花賞2着。なのは間違いない。今回はある程度の位置で攻めの競馬をするだろう。大トビで器用さに欠ける面があるので、小回りの中山は向かない。それでも、能力の絶対値が高く、1週前追い切りでは、左手前で素晴らしい動きを見せた。秋3走目、デキはピーク。

ダイワメジャー,ロックドゥカンブなど、他の出走馬の見解はこちら
1週前追い切りはこちら

日曜日の競馬

2007-12-16 08:04:08 | 最終結論
時間がないので印だけで失礼します

阪神3R 2歳未勝利
◎アーラ

中山10R 北総S
◎ピサノフィリップ
○ゴッドセンド


阪神11R 阪神C
◎スズカフェニックス
○エイシンドーバー
▲プリサイスマシーン
△フサイチリシャール
×ジョリーダンス
×アグネスラズベリ

中山11R フェアリーS
◎コスモグラマラス
○エーソングフォー
▲メイビリーヴ

土曜日の競馬

2007-12-15 00:18:12 | 最終結論
中京11R 愛知杯(GⅢ 牝馬 芝・2000㍍)
◎ヤマニンアラバスタ
○ランペイア
▲ディアデラノビア
△アドマイヤキッス
×ニシノマナムスメ
×ディアチャンス
☆シェルズレイ
【見解】
 古豪ヤマニンアラバスタが引退の花道を飾る。前走のアルゼンチン共和国杯5着は、珍しく好発を決め、スッと中団馬群のなかに取り付く。だが、3,4角で大外を回って進出するロスがあり、直線も大外。それでも、坂上で持ったままグンと加速し、ラスト1Fは外に膨れて苦しくなりながらも懸命に踏ん張った。一瞬は差し切るかの脚色だったし、見せ場十分だった。もうすぐ7歳になる熟女だが、元気一杯。前走の内容から距離延長はプラス材料だ。小回り中京で長距離輸送も鍵を握るが、当日に極端な馬体減りさえなければ。発馬五分から一瞬の脚を生かす。
 
 ランペイアの前走・ターコイズS5着は、発馬で行き脚がつかず後方からの競馬。しかも、マイルの速い競馬では追走に精一杯という感じ。4角で大外に持ち出すロスも重なり、直線で切れる脚を使って追い込むも届かず。流れに乗れなかったし、全体にロスが多かった。直線平坦コースで見せる切れ脚は前々走で証明積み。距離延長で流れに乗りやすいだろうし、引き続き51㌔なら。

 ディアデラノビアのデキがとにかく良い。今週のCWでの3頭併せでは、ポップロック、デルタブルースを馬なりのまま子ども扱い。気配抜群。デキが良過ぎて掛かる危険性を含んでいるが、タメての一瞬の爆発力が武器。初の小回り中京は向きそう。

 アドマイヤキッスはようやく前走で馬体がフックラした。詰めの甘さは否めないが、小回り中京では立ち回りがうまく、2戦2勝。今週のDWでの単走も前走以上に動いた。57㌔は課題。

阪神3R 2歳未勝利 (芝・1200㍍)
◎ビジュアルクイーン
【見解】
ビジュアルクイーンが距離短縮で決める。前走の1600㍍戦は好発を決めて先手を伺うも、外から来られて3番手から追走。三分三厘では、抑え切れない手応えで先頭に踊り出るも、外から被されて厳しい形。直線で粘り切れずに差された。怖がりな面があり、被されると良くない。今回は待望の外枠を引き、軽快なスピードと終い甘くなった前走の内容から距離短縮も好材料だけに前進あるのみ。

阪神9R さざんかS (2歳500万下 芝・1400㍍)
◎ダノンゴーゴー
○スペシャルブレイド

第52回有馬記念(GI)1週前調教診断

2007-12-12 21:28:52 | 調教診断
木曜日分追加

インティライミ】◎ 絶好の動き
福永を背にDWを単走で。顎をグッと下げ、柔らかい首の使いでシャープな脚捌き。闘争心に満ち溢れ、相変わらず絶好の動き。6ハロンから78秒8-12秒9と時計も文句なし。得意の右回りで反撃の下地は整った。

【アドマイヤジュピタ】○ 動き軽快
坂路で馬任せのままサッと。自らハミを取り、キビキビとした身のこなし。軽快なフットワークが目に付いた。

【ロックドゥカンブ】○ 長めをビッシリと
青木(レースはM・キネーン)を背に南Pで3頭併せの内追走。3,4角で抑え切れない感じの手応えで前2頭に追い付く。強い掻き込みのフットワークから直線でスッと左手前に替えると、目一杯に追われてグイッと突き放した。首を水平に使い、四肢を目一杯に伸ばした迫力あるアクションが目立った。この中間で初めて速い時計を出し、長めをビッシリやられてきた。順調。

ウオッカ】◎ 迫力満点
四位を背にCWで3頭併せの外を大きく追走する形。舌がハミを越していたが、直線で右手前のままグンと加速し、残り100㍍地点で左手前に替え、瞬時に抜き去った。終始、持ったままの手応えで5ハロンから63秒8-11秒8の好時計。抜群のスピード感と迫力。左手前の走りも素晴らしかった。

【サンツェッペリン】△ 素軽さ一息
北村宏を背に南Pで2頭併せ内追走。3,4角は抑え切れない感じの行きっぷり。直線でゴーサインを出し、先着したものの、素軽さに欠けて何か重苦しい感じ。5ハロンから64秒1-13秒1。テンから飛ばしたとはいえ、脚抜きの良いPコースだけにもう少し終いの粘りが欲しかった。

ダイワスカーレット】◎ 脚力十分
安藤勝を背に坂路で2頭併せ。終始、持ったままの手応えで併走馬を圧倒。四肢を力強く伸ばした迫力のストライドで、半マイル53秒3-12秒6。抜群のスピード感。この動きなら激戦の疲れを懸念する必要はない。

【ダイワメジャー】○ 一気に突き離す
デムーロを背に南Wで2頭併せの外を追走。引っ張り切りのまま4角で直後まで迫るも、直線で併走馬が仕掛けたために一瞬は引き離される。直線でゴーサインを出すと、ハミをグッと噛み、四肢を目一杯伸ばした豪快なストライドで一気に突き放す。5ハロンから63秒6-12秒4。ただ、ゴール前で目一杯追われた割に反応は今ひとつな感じだった。少し重いか。

【チョウサン】○ 順調
坂路で2頭併せの大外。直線で内へモタれるのを矯正しつつだったが、持ったままの手応えで先着。半マイル51秒0-12秒6も優秀だし、前脚を強く叩きつけるフットワークも健在で、攻め駆けしないタイプを考えれば言うことなし。順調。

【デルタブルース】△ 動き案外
CWで3頭併せの中追走。3,4角から手綱が動きっぱなしで追走に精一杯。直線でも右ステッキが数発入っても反応が鈍く、最後は頭が上がって筒一杯。引っ張り切りの手応えでポップロックと併入していた天皇賞、ジャパンC時を考えると、いかにも不満。現時点では太いのかも。期待していただけに残念。

【ドリームパスポート】○ 順調
高田を背にDWで単走。終始、引っ張りきりの手応えで馬任せ。全くの馬なりでキャンターに毛が生えた程度だったが、弾むようなフットワークで力強い四肢の捌きだった。あと二本追えるし、楽しみだ。

フサイチパンドラ】◎ 好時計
DWで単走。四肢を力強く伸ばした迫力ある動きで6ハロンから78秒8-12秒3の好時計。相変わらず惚れ惚れする動き。強行軍でも疲れを感じさせないし、何より落ち着きがある点に好感。

【ポップロック】○ 順調
CWで3頭併せの内。ディアデラノビアに僅かに先着を許したものの、こちらにもまだ手応えに余裕はあったし、前脚をピンと張り出し、推進力ある動きを披露。前走後もプールと坂路を併用され、CWで中身の濃い攻めを消化。順調。

マツリダゴッホ】◎ 不気味
蛯名を背に南Pで2頭併せの内。終始、引っ張りきりのまま、自らハミを取り、首をリズミカルに使った動き。前脚を高く突き上げたフットワークも目立った。5ハロンから65秒9-12秒4できっちり先着。不気味だ。

メイショウサムソン】◎ シャープな脚捌き
坂路で単走。例によって左にモタれ気味だったが、力強いなかにシャープさもあるフットワーク。半マイル53秒2-12秒8で、さすがの迫力。

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