中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

AJCC(GⅡ)回顧

2008-01-30 09:14:24 | 回顧
【馬場】Cコース。冬開催で時計掛かる。

12.7-11.3-12.7-12.3-12.2-12.1-12.1-12.2-11.8-11.9-12.3=2:13.6


 ついに惜敗続きに終止符を打つ時が来た。エアシェイディが7歳にして悲願の重賞タイトルを手に入れた。道中は中団馬群のなかに入れて折り合いに専念。前のドリームパスポートを見ながら絶好の手応えで進む。三分三厘でドリームが早めに動いたのを見てジワリと進出を開始。4角での手応えは絶好で、進路を選ぶ余裕があったほど。直線の坂下、ドリームの内側に突っ込むと、寄れた煽りを受ける。それでも怯むことなく手前をしっかり替えて力強く抜け出す。首を上手く使い、重心の低いフォームで圧勝した。ロスのない鞍上の誘導も見事だったが、道中の追走姿と追われてからの反応を見る限り、デキも絶好だったのだろう。脚力十分だった。これなら楽しみ。

 トウショウナイトは最終追いで動き、馬体も10㌔絞れていた。道中は好発を決めるも、無理することなくスッと中団に控える。スムーズに折り合い、脚をタメることに成功。前のドリームを徹底マークする形。3角で早めに大外を捲るように進出し、ドリームに被せて行く。4角から直線にかけての手応えは決して良くなく、外から早めに来られて置かれる形に。しかも、残り1ハロンを切った坂上で左ステッキが入り、これから伸びようかという時に、ドリームに進路を妨害されて大きな不利を受ける。万事休したかと思われたが、そこからジワジワと盛り返してきた。馬インフルエンザからようやく立ち直ってきた。渋太いし、直線の不利がなければもっとやれていた。距離延長で。

 ブラックアルタイルは大健闘。攻めの動きからデキの良さが伝わってきた。道中は大外枠から中団の外めに取り付く。終始、馬群の大外を通らされ、ロスの多い競馬。3角で前の有力どころが動いたのを機に連れて進出を開始。4角ではかなり外めを通らされながらも手応え良く先団へ。直線で一旦は抜け出すかの勢いを見せたものの、坂を上り切ったところで脚色が鈍ってしまった。力の要る馬場なら一線級相手でも通用することが分かった。もう少し内目の枠だったら。スムーズなら際どかった。

メテオバーストは行きたがるのをなだめて、何とか後方のインで我慢。引っ張り切りの痺れる手応えで、向こう正面から馬群を縫うように中団まで押し上げる。ロスのない誘導で4角でも絶好の手応え。だが、直線で前がビッシリと壁になり、突っ込むところがない。仕方なく、左手綱を引いて大外へ誘導。坂上では、グンと加速して急追。僅かにと届かなかったが、良い脚だった。直線で内を突いていたら際どかった。

 1番人気を背負ったドリームパスポート。陣営の指示もあり、スッと好位へ取り付く。いいリズムで追走できていたが、3角から直後でマークしていたトウショウナイトに外から被され、馬体が接触するアクシデントが。ここでハミを取ってしまい、ガツンと行ってしまう。4角では、抑え切れない感じで先頭に踊り出る。直線を向き、左ステッキが入ると内へ寄れ、立て直して追い出すも、頭が高く伸び切れない。最後は脚が止まっていた。確かに3角からハミを取ってしまったのも痛いが、直線でモタれるのを見る限り、太め残りだったのではないか。転厩緒戦、注文の多いオーナーサイドのことを考えると、パスポートが可愛そう。

 メイショウレガーロは2番手からの追走だったが、頭が高く道中の手応えは今ひとつ。三分三厘では手綱が動いてズルズル後退。決してバテるペースではなかったし、2走目の反動というやつか。気難しい。

 アドマイヤメインも精神的に脆い一頭。それほど速い逃げではなかったが、三分三厘でペースアップした時には筒一杯。やめるような感じで後退していった。ペースや距離云々ではなく、気持ちの問題。加えてトモが甘い。

トウカイトリックにとって、やはりこの距離は短い。道中の追走に一杯一杯だったし、直線はジリジリ伸びた。斤量の問題で使うレースがなく、ここへ。本来は長丁場でこそ。

 ダブルティンパニーはガッチリとした筋肉質のボディー。好位でうまく流れに乗れたが、勝負どころで外から早めに来られ、仕掛けを早めなければならず。4角で手応えよく先頭に立ったものの、直線で両サイドからドッと来られ、ドリームに進路を阻まれる不利が。そこで戦意を喪失して万事休す。良い経験になったはず。

 シルクネクサスは3番手から流れに乗り、三分三厘で早めに動いたものの、直線は全く反応がないまま、馬群に沈んだ。

日経新春杯(GⅡ)回顧

2008-01-30 09:12:56 | 回顧
【馬場】Bコース。良馬場ながら小雨が降り、時計掛かる。

12.5-11.4-11.3-12.7-12.8-12.6-12.5-12.3-11.9-12.2-12.2-13.0=2:27.4


 アドマイヤモナークは2番枠からスッと最後方に控える。淀みない流れをインに潜り込み、脚をタメる。3角の坂の上りで除々に外めに誘導し、4角手前の下り坂を利してポディションを上げる。4角から直線にかけてスーッと加速し、ほぼ馬なりの手応えで残り1ハロン地点で単独先頭に踊り出る。追われてから頭が高く、手応えほど伸び切れない。それでも、危なげない勝利だった。パワータイプで時計の掛かる馬場も向いたし、前崩れの展開も良かった。

 ダークメッセージは、テンは無理せず最後方に構える態勢。少し置かれる感じでもあった。向こう正面では、中団勢とかなりの差があり、3角では手綱が動き、手応えは良くない。こうなると進路は限定され、4角から直線にかけて馬群のなかに突っ込む。スッとは反応しなかったが、ジリジリと渋太く伸びてきた。ずっと右手前のままだった。手前を替えていればもうひとギアあった。トモの強化待ち。展開を考えればもっと弾けてもよかった。

 テイエムプリキュアは、15番枠から良いリズムで先行。折り合いもスムーズで3番手の外めに取り付ける。50㌔の軽量を生かし、3角の上り坂で手応えを残したままスパート開始。残り800㍍標識手前で先頭に立つ強気の競馬。4角から直線にかけても手応え十分で、あわやのシーンを作る。最後は13秒3を要してバテてしまったものの、正攻法の競馬で中身は濃かった。坂路では常に動く。今後も走るだろう。

 アドマイヤジュピタは16㌔増。間隔が開き、坂路で熱心に乗られていたとはいえ、厳寒期の半マイル調教では絞れ切れなかった。1番枠からスッと馬任せで3番手のインに取り付く。少し気分良く行く面はあったが、何とか我慢。終始、インの経済コースを立ち回る。包まれないように3角の上り坂からジワッと加速。4角では、トウカイワイルドが被せに来たので早めに抜け出す。だが、追われてからの反応は案外で、馬群のなかに沈んでしまった。久々で57㌔、力の要る馬場も応えたか。

 グロリアスウィークは、行きたがるのをなだめて後方に控える。向こう正面でも掛かっていた。ベストは2000㍍。

 トウショウパワーズは、中団のイン追走。直線も馬場の悪い3分どころをジワジワ伸びて、一瞬は3着あるかの感じだった。

 ヒラボクロイヤルは、テンに仕掛けて先行。だが、フットワークに余裕がなく息を入れられない感じ。三分三厘では早々と脱落してしまった。気難しい面を備えており、アテにしづらい。控えたほうがいい。

京成杯回顧

2008-01-28 23:48:57 | 回顧
ヴァーミリアンに続き、サンライズバッカスも回避


【馬場】Cコース。冬開催特有の力の要る馬場。

12.5-10.7-12.6-12.0-13.0-12.6-12.9-12.0-12.4-12.2=2:2.9

【展開】プラチナメーンがハナ。2ハロン目で10秒7と速くなったために大外枠のマイネルファルケが行けず。2角の下り坂で一旦流れは速くなったものの、向こう正面で13秒0-12秒6-12秒9と極端に流れが緩んだことで馬群がギュッとひと塊。3角までは番手馬が手綱をギュッと抑えたためにレースが動かない。4角手前でマイネルファルケが仕掛けたことで一気にペースアップ。直後のマイネルチャールズ、アイティトップが待機。直線の激しい追い比べ。

 激しい肉弾戦を制し、マイネルチャールズがクラシック候補に躍り出た。11番枠から1角手前でガラッと開いた内めに突っ込み、中団馬群のなかに取り付く。これで前に馬を置くことに成功し、脚をタメられた。向こう正面で流れが緩んだだけに、ロスのない位置取りは想像以上にプラスに働いた。4角手前でレースの流れが一気に上がる。ここで手綱をしごいてスパートを開始させる。だが、鞍上の松岡は進路に迷いが生じたのか、手綱を緩めたり、押したりのチグハグな誘導に。4角でステルスの外めに進路を取るも、今度はアイティに被されて抜け出せない。直線入り口では馬体を激しく接触させる。仕方なく、内めに進路を切り替えると、寄れたステルスの煽りを受ける。並みの馬なら戦意を喪失してもおかしくない不利。それでも、坂下で僅かにできた隙間を力強いフットワークで一完歩毎に抜け出す。内へモタれるのを矯正しながらだったが、頭ひとつ抜け出してV。勝負根性に長けている。皐月賞向きのタイプ。折り合いが付くようになり、終いが生かせている。

 久々のベンチャーナインが2着に入った。発馬直後からグッと手綱を抑えて最後方からの追走。抑えるのに苦労する感じで鞍上が懸命になだめる。流れの緩んだ3角で馬群に取り付く。4角手前から一気にペースアップしたが、ここでも手綱をグッと抑える。それでも馬群から取り残せないのだから、大した脚力だ。直線を向いて大外へ持ち出すと、右ステッキ連打でグイグイ伸びる。僅かに届かなかったが、久々を考えれば十分。タメてのものだけに過大評価は禁物かもしれないが、4角での脚力、仕掛けてからの反応は素晴らしかった。立て直し成功。

 アイティトップは15番枠からスッと最後方に下げる。だが、2角の下り坂でハミを取ってしまい、少しポディションを上げる。その後は直前のチャールズをマークする形で、前に馬を置いて折り合いに専念。だが、向こう正面から3角にかけて流れが極端に緩んだために馬群がギュッと固まり、内へ突っ込めない。仕方なく、4角から右ステッキ数発で大外を捲る形。内のチャールズに被せて行く。正攻法の攻めの競馬。直線でステルスが寄られる煽りを受けたが、坂上で筒一杯。最後は止まってしまった。もう少し流れてほしかった。

 牝馬のリトルアマポーラは13番枠から好発を決めて馬なりのまま好位へ。その後は中団まで下げて折り合いに専念。向こう正面から3角にかけて極端に流れが緩んだことで馬群がギュッとひと塊。一気にペースアップした三分三厘で手綱をしごいてスパート開始。だが、馬込みに包まれて4角では手綱を引っ張り、立ち上がり気味になる。直線入り口でも四面楚歌の状態。ようやく馬場の5分どころに持ち出して一完歩毎にグイグイ伸びるも、勢いが付いたところがゴールだった。完全に脚を余した。懸念していた小回り中山コースでゴチャつき、ズブさがあって機敏さに欠ける欠点が出てしまった。広いコース向きだ。次走は府中のクイーンC。注目の鞍。

 本命視したダンツウィニングは発馬直後から気合いを付けて好位へ。1角手前でゴチャついて頭を上げることはあったものの、それ以降は経済コースを立ち回って脚を温存。CP効果で集中した走り。三分三厘の手応えも十分で、少しゴチャついたものの、直線でも上手く捌いて内めを突く。坂上で一瞬は突きぬけたものの、最後は脚が鈍った。鞍上は「体を持て余しているのにこれだけ走るのだから大したもの」と。調教の動きから、素質は間違いなく一級品。将来性は抜群だ。

 マイネルファルケは大外枠発走のため、2ハロン目で10秒7と速くなったこともありハナへ行けず。終始、好位の外めを通らされ、無駄な脚を使わされた。4角手前で大外を早めに進出して行ったが、決め手の差が出た形。

 ドットコムは10番枠から手綱を押して先団を目指すも、1角手前で手綱を抑えて中団馬群に入れる。その後は経済コースを立ち回る。だが、予想外に向こう正面から3角にかけて流れが緩んだために馬込みに包まれて動けない。大トビで機敏さに欠ける同馬にとっては4角手前から一気にペースアップする流れと併せて致命傷になった。直線もゴチャついてほとんど追われていない。疲れはないはず。良いフットワークをしているし、将来は長丁場で活躍できる器。次走に注目。思い切ってハナへ行かせたほうがいいタイプか。日本ダービーで穴を開けるかも

 ステルスソニックはソロッとした発馬。だが、1角から掛かって外めから前へ行ってしまう。3角から外めを捲るように進出し、直線で右ステッキが入ると、外へ膨れる。立て直すと今度は内へモタれる。最後は自分でレースをやめるような感じになっていた。キャリア1戦で若さが出た感じだが、強引な競馬だっただけに精神面のケアが大事になる。

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ヴァーミリアン回避…

2008-01-28 20:55:28 | Weblog
 皆さんお久しぶりです。先週はファイナンシャルプランナーという資格試験のために勉強しており、更新できませんでした大学入学以来、間違いなく一番勉強したと思います(笑)自己採点ではボーダーラインギリギリ。何とか受かっていてほしいものです。今週から回顧や調教診断などを復活させる予定です。
 さて、週刊ケイバブックを購入し、川崎記念の調教欄を眺めていて疑問に感じることがあった。それは、ヴァーミリアンの調教が軽すぎることだ。暮れの東京大賞典を制し、初時計は13日のCWで5ハロンから73秒8-14秒1とごく軽め。次は16日の坂路で半マイル53秒8-14秒2を馬なりで出している。ここまではいいのだが、その次は11日開いた27日の坂路での57秒9-13秒5。これを終い一杯に追われている。元々が調教駆けするタイプではないのだが、あまりに緩い調教だし、11日間の空白があるのは何かあるに違いないと思っていた。暮れの東京大賞典を見ても力上位なのは明らかだが、川崎記念では軽視しようと思っていた。その矢先、インターネットを見ていたらヴァーミリアン回避の一報が入った。聞けば飛節炎とのこと。これでドバイ遠征も微妙になってきた。無理だけはしないでほしい。それにしても、厩舎のコメント欄には「前回と同じ状態にあると思います」と書かれており、調教短評にも「好調持続」と書いてあった。厩舎サイドとしても馬の異変には間違いなく気付いていたはず。
 これほどの馬になると、下手なことは言えない。ゴールドアリュールが喘鳴症で帝王賞を大敗した時もそうだった。ファンとしては不満の募ることではあるが、オーナーサイドとの関係を含めると仕方ない面もある。それだけに、ハーツクライの喘鳴症を告白した橋口師の勇気は凄い。

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日曜日の競馬

2008-01-19 23:29:14 | 最終結論
ベイリングボーイが波乱を起こす
ダンツウィニングのフットワークは一流馬のもの
ヒラボクロイヤルに復調気配

京都10R 石清水S(1600万下、芝・1600㍍)
◎ベイリングボーイ
○ソリッドプラチナム
▲ニルヴァーナ
△ハイソサエティー
×カイシュウタキオン
×コンティネント
☆ウエスタンクィーン
【見解】
 実力は高いのに低評価に甘んじているベイリングボーイを積極的に狙い打つ。前走の逆瀬川S10着は、大外枠発走からテンはソロッとした出方で中団を追走。だが、3ハロン目直前からガツンと掛かって10秒9と加速。ここから大きく後続を突き放しての逃げを打つ。だが、道悪で前後半1秒9差の前傾ラップ。先行馬総崩れの展開で、バテて当然だったが、直線は一旦差し返す見せ場を作り、坂上まで先頭で粘った。10着だったが、負けて強しの内容だった。3走前の甲東特別は、一頭だけ大外へ持ち出し、33秒5の強烈な末脚で差し切っている。気性難でモタれる面を持っているが、潜在能力は相当。前走で見せたテンの脚力を、1ハロンの距離短縮で終いの脚に還元できれば一気の差しがあっていい器。強気に狙う。
 ソリッドプラチナムの前走のオリオンS2着は、オープン級の好メンバーが揃った。スローの流れを道中は中団からの追走。3角手前で外めを通って一気に3番手の外めまで押し上げる。3,4角で手綱を押して早めのスパート。追ってからフワッとした感じで手応えほど伸びない感じだったが、ジワジワと一完歩毎に差を詰めた。僅かに届かなかったが、後続は封じている。中距離を連続して使われた後のマイル戦だけに、追走に苦労するかもしれないが、京都コースでその切れ味が脅威に。
 ニルヴァーナは切れる脚はないものの、緩みない流れで先行して粘り込む忍耐力を備えている。前走の逆瀬川S4着も道悪のHペースと、先行馬総崩れの展開を正攻法の競馬で最後まで粘った。オープンでも小差の競馬をしているように、相手を問わず走れるタイプ。ここもいつものパターンで。
 ハイソサエティーはジリ脚だが、前走のGホイップT3着はHペースを好位からジワジワと追い上げた。勝ち馬はその後京都金杯で3着。大崩れのないタイプだ。この中間は南Pコースで好時計を連発。間隔が開いたものの、これなら上昇度を見込める。
 カイシュウタキオンの前走は、発馬直後からずっとハミにもたれて力んでいた。あれではいくら能力があっても勝てない。今回も道中の呼吸がポイント。人気ほどの信頼は。


京都11R 日経新春杯(GⅡ 芝・2400㍍)
◎ヒラボクロイヤル
○オースミグラスワン
▲ダークメッセージ
△トウカイエリート
×アドマイヤジュピタ
×アドマイヤモナーク
☆テイエムプリキュア
【見解】
 人気の中心は久々のアドマイヤジュピタだが、そんなに強い馬とは思えないし、レース間隔や調教内容、前走比3㌔増のハンデを考えれば絶対的な存在ではない。その他にも、昨年の上位馬が顔を揃えるが、勢いが今ひとつ。横一線の戦いだろう。
 ここは復調気配漂うヒラボクロイヤルを狙い打つ。前走の中山金杯8着は、大トビで器用さに欠ける同馬には不向きな小回り中山コース。しかも、縦長のスローペースという追い込みにとっては辛い展開を最後方からの追走。向こう正面で馬群に取り付く。レースは逃げ馬がラスト3~2Fを11秒4-11秒0とビュンと加速する。ここでズブさを見せて置かれる。ようやく坂下で勢いがつき左手綱を引いて外めに誘導するも、前が壁になる。立て直して内へ突っ込むも万事休した。先行馬絶対有利の展開が向かなかったし、直線も脚を余した。コース適性も低かったことを考えれば、勝ち馬から0秒6秒差なら高く評価できる。前走でもデキ自体は良かったが、今週の坂路での最終追い切りは、併せ馬で集中した走りを見せ、グイッと先着。脚捌きに力強さがあった。好調だ。勿論、4角に下り坂があって広い京都外回りは歓迎だ。ゆったりいける分、2ハロンの距離延長も歓迎。鞍上は勢いに乗る藤岡佑。54㌔のハンデで一発が十分ある。
 天候が気になるのはオースミグラスワン。前走の鳴尾記念5着は、スローペースを後方からジッと我慢の追走。直線を向き、馬群がギュッと凝縮したために直線半ばで大外へ立て直すロス。レースの上がり3Fが11秒4-11秒1-11秒7という流れを考えれば絶望的。実際、坂上でも映像で確認できなかったくらいだが、ゴール前で凄まじい脚を使う。猛然と追い込むも僅かに届かなかった。負けて強しの内容だった。腰に弱さがあり、思うように結果が出なかったが、陣営が「痛いところがなくなって、今は気持ちも前向き」と復調を感じ取っている。実際に、今週の坂路での最終追い切りもグイグイ加速して集中力満点の走りだった。デキには自信を推せる。一気の距離延長は微妙も、タメていければ。天候が持ってほしい。

中山11R 京成杯(GⅢ 芝・2000㍍)
◎ダンツウィニング
○リトルアマポーラ
▲ドットコム
△ステルソニック
×マイネルファルケ
×マイネルチャールズ
【見解】
 今年のクラシックを狙える好素材が集結した。本命はダンツウィニング。前走のラジオNIKKEI杯2歳S6着は、首を上げた時にゲートが切られ、行き脚がつかず。しかも、勝ち馬に寄られて手綱を引っ張って後方に下げざるを得なかった。1,2角では首を上げてフワフワしたように若さを全開にした道中の追走。ピッタリとインの経済コースを立ち回り、4角でスパートを開始させると、なかなかエンジンが掛からない。直線を向いても伸びがない。ようやく坂下でエンジンが掛かり、ジワジワと追い上げて追撃。ゴール前で4着馬に寄られなければもっと際どかった。初芝で発馬後の不利とフワフワしていたことを考えれば高く評価していい。坂路追いで見せるダイナミックなアクションは一流馬のそれだし、今週の坂路での最終追い切りでも抜群の動きを披露し、ラスト1Fが12秒1。デキは間違いなく良い。一気の時計短縮は必要だが、フットワークからむしろ良馬場向き。それは、同厩舎の先輩・コンゴウリキシオーやアサクサキングスを彷彿とさせるもの。小回り中山コース向きとはいえないが、先行策からの粘り込みを図る。
 桜花賞候補のリトルアマポーラ。前走の500万戦1着は、縦長の速い流れを中団やや後ろから追走。重馬場だけに、余計スタミナを要する。4角から直線入り口にかけて11秒2と急激にペースアップしたところを中団から早めに追い上げる。直線でスッと左手前に替え、掻き込みの強いフットワークで加速。坂上で右手前に替えると、弾むようにグングン加速。一頭だけ完全に違う決め手で圧勝した。尾っぽを振る気難しさを覗かせたが、速い流れを中団から早めに追い上げる競馬で価値が高い。メンバー唯一の上がり3F34秒台の切れ味は光っていた。トモ蹴っぱりが半端なく強く、それが最後の脚に繋がっている。エンジンの掛かり遅いところがあるし、広いコース向きかもしれないが牡馬相手でも通用する器。距離延長も問題ないだろう。
 ドットコムも一戦毎に上昇している。前走のホープフルS3着は、大きなフットワークで先行。2角まではいいリズムで行けていたが、向こう正面から一気にペースアップした流れに対応できずズブさを見せる。手綱をしごいて必至に馬群に取り付き、直線でも長く脚を使って粘りに粘った。今週の最終追い切りでは、大きなフットワークから上手く首を使って推進力を感じさせる動き。いずれは長い距離で活躍できそうな感じ。素質あり。

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京成杯(GⅢ)調教診断

2008-01-17 23:47:53 | 調教診断
ダンツウィニング超一流のフットワーク
マイネルチャールズ弾んだ
ダンツウィニングの調教に出てくる首を右に曲げたメンコを被った馬はメイショウサムソンです

アイティトップ】◎ 大物感漂う
丹内を背に坂路で単走。中1週のため馬なりでサッと流した程度だが、雄大なフットワークから見た目以上のスピード感。直線入り口で少し寄れたが、気にならない程度。大物感漂う。

【アポロマハル】○ 好調
南Pで3頭併せの外を5ハロンから追走。3,4角で馬なりのまま並びかけると、ゴール前で右ステッキ2発が入り先着。ゴール後も意欲的に追われた。自らハミを取り、四肢を目一杯伸ばしたフォームが目を引いた。好調。

【ゴールドストレイン】○ グイッと先着
ジョッキーを背に南Pで2頭併せの内を5ハロンから追走。3,4角で抑え切れない感じで併走馬の直後まで迫り、逆手前のまま並びかける。ゴール前で左手前に替えると、もうひと伸びしてグイッと先着。もう少しシャープさは欲しかったが、動きは悪くない。久々で少し速い時計が不足気味。

ショウナンアクロス】◎ スピード感抜群
吉田豊を背に坂路で2頭併せ。併入できなかったが、追走してのものだし、3Fから36秒3-11秒8なら全く問題ない。回転の速いピッチ走法でグングン加速。スピード感抜群。

【シングンリターンズ】△ フワフワ
南Pで2頭併せの内を6Fから追走。道中から少し気合いを付けながらの追走。直線で左手前に替えて突き抜けそうな気配はあったものの、一度馬体が沈みかけてからフワッと浮いてしまった。その後も今ひとつ伸び切れずクビ差遅れた。

ステルソニック】◎ オープン馬煽る
ジョッキーを背に南Pで3頭併せの内を6Fから追走。首をうまく使い、ゴール前で左手前に替えて先着。終始、馬なりでオープン馬を煽った。掻き込みの強い前脚の捌きが印象的だった。楽に6Fで78秒台。良い動き。

ダンツウィニング】◎ 凄まじい動き
まずは山内師の英断に敬意を表したい。坂路で2頭併せ。前脚を強く叩きつけ、迫力の馬体から繰り出すダイナミックなアクションでグイグイ加速。ゴール前で肩ムチが入り、大幅先着。ラスト1Fはやや重の馬場で12秒1。非の打ち所がない。間違いなく超一流のフットワークだ。それは先輩厩舎のコンゴウリキシオーやアサクサキングスを彷彿とさせるもの。先行力を生かしてみては??

【ドットコム】○ グンと重心沈む
南Pで2頭併せの内を5Fから。前脚を高く突き上げ、シャープな脚捌き。ゴール前でグンと重心が沈んで迫力があった。ゴール後は少しモタれ気味で追いづらそうだったのは気になったが、実践であのフォームを長続きできれば。

【ニシノシュテルン】○ 順調
南Pで2頭併せの外を5ハロンから。終始、馬なりのままでフワフワしていたが、脚捌きはシャープで、推進力を感じさせた。順調。

【プラチナメーン】○ 楽しみ
DWで2頭併せを5Fから。最後は筒一杯で何とか先着した感じだったが、首をグイッと沈めて大きなフットワーク。手応え以上にフォームが綺麗。出世しそうな気配で、芝で楽しみ。

【ベンチャーナイン】○ まずまず
南Wを単走で5Fから。直線で目一杯追われると、四肢を目一杯伸ばしたフットワークで鋭く伸びた。前脚の力強い捌きが印象的だった。もう少しトモに力が付いて、首を上手く使えるといいが。速い時計が不足気味。

マイネルチャールズ】◎ フットワーク抜群
松岡を背に南Pで単走を5Fから。3,4角での折り合いはスムーズで、直線でスッと左手前に替えると、弾むようなフットワークでグングン加速。抜群のスピード感で一気に駆け抜けた。この動きなら文句なし。

【マイネルファルケ】○ 貫禄の先着
ジョッキーを背に南Wで2頭併せの外を5Fから。新馬を手応えで圧倒し、貫禄の先着。自らハミを取り、首を上手く使った走りで脚捌きもシャープ。あとはハミを噛む癖があるだけに、実践でそれを出さなければ。

【ランチボックス】○ 疲れ心配なし
使い込まれているだけに、坂路で単走から終い少し伸ばされる。少し完歩は小さいが、ハミを取って集中力があったし、疲れの心配はなさそう。

【リトルアマポーラ】○ アクション良し
DWで2頭併せの内を5Fから。テンに掛かった分、終いの踏ん張りは今ひとつだったが、手先が軽く、軽やかなアクションでさすがの雰囲気を漂わせていた。この中間はコースと坂路を併用。牝馬で長距離輸送を控えていても、馬格があるからこそできる芸当。

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シンザン記念(GⅢ)回顧

2008-01-15 13:30:46 | 回顧
石清水Sのベイリングボーイ出走叶え
ダンツウィニングよ京成杯へ出走してくれ


【馬場】Bコース。良馬場だが、前日の降雨の影響か時計の掛かる馬場。

12.1 - 10.7 - 11.3 - 12.1 - 12.2 - 11.9 - 12.3 - 12.8=1:35.4

【展開】スプリントの逃げ馬ダイワマックワンが飛ばす。2番手のミリオンウェーブもそれに続く。前後半の半マイルで3秒差ある前傾ラップ。差し馬台頭の流れ。

 夢を抱かせる直線の末脚。大外から一気の差し切りを決めたドリームシグナルの脚はそれほど凄かった。中間の坂路での攻め馬の動きが良く、デキは朝日杯FS4着時よりも上向いていた。発馬で行き脚がつかず、テンは中団より後方のポディション。3角手前の上り坂で馬群の外めに持ち出そうとするも、武豊に被されて失敗。仕方なく、手綱をグッと引いて後方2番手まで下げる。他馬よりもワンテンポ以上遅く4角でスパートさせると、直線入り口にかけてグーンと加速。一気に中団まで取り付く。だが、そこから左ステッキが入ると内へモタれる。左手綱を引きながら右ステッキが入ると、今度は外へ膨れる。それでも、他馬と違う脚色でグングン加速して圧勝した。先行馬総崩れの流れが向いたのは確かだが、4角から直線入り口にかけての脚は本物と見ていい。蛇行運転するなど、若さが抜けない現状。成長待ち。

 ドリームガードナーは好発からテンは好位を奪おうかの勢いだったが、外からドンドン来られて中団まで位置取りを下げる。その後はインの経済コースを立ち回り、脚をタメる。直線で左手綱で修正しつつ、右ステッキを入れて馬場の3分どころへ誘導する。スパッとは切れなかったが、一完歩毎にジワジワと伸び、渋太く2着に差してきた。流れを考えれば位置取りは正解だった。どうやら急がせるよりも、ジックリ構えたほうが良さそう。距離延長はプラスに働きそう。上がりを要する流れで。

 マヤノベンケイは折り合いが懸念されたものの、ダイワが作る速い流れで好位の外めで我慢できた。前走は3角手前で掛かったものの、今回はジワッと坂を上り、3角の下り坂から除々にスパート。4角から直線にかけて一気に逃げ馬の半馬身後方まで迫る。直線で単独先頭に踊り出ると、残り100㍍地点まで一頭になっても粘る。最後はさすがに力尽きたが、先行馬総崩れのなかで唯一の掲示板入線。正攻法の強い競馬だった。速い流れで折り合えた代償として先行馬には厳しい流れ。マイルでは注文が多い。気性も考えると、やはりベストは1200~1400㍍。

 タケミカヅチは久々で大幅馬体増。長距離輸送も考えると、成長分を差し引いても余裕残しだったか。例によって最後方に下げる。だが、3角手前では、鞍上が抑えるのに苦労する感じ。折り合いを欠く。4角では、ドリームより早めに動いて直線へ。追い出されてからの反応は鈍く、勝ち馬にアッという間に並びかけられる。その後はジリジリと脚を伸ばし、2着はあるかの勢いだったが、今ひとつ伸び切れなかった。左回りでは内へモタれるので右回り向き。

 ミッキーチアフルは1番枠から無理することなく後ろに下げて向こう正面中盤で外めに持ち出す。4角で大外を回って進出する。その時の脚色は良い感じだったが、直線で追い出すと、ビュンと来るものがなく、ジワジワという感じだった。成長待ち。

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新・馬券戦略・1

2008-01-13 19:58:50 | 新・馬券戦略
【調教編】
 私が数あるファクターのなかで重要視しているのが調教である。一般紙面に掲載されているタイムだけでなく、動きや攻め量にも注目している。
 昨年(2007年)の第52回有馬記念(GI)を制したマツリダゴッホも調教では唸るような動きを披露し、天皇賞時とは動きが一変していた。専門紙や一般紙のトラックマンの解説を参考にするのもいいが、そこは大事な自分のお金を投資しているだけに、自分の眼で確かめたいところ。そこでいくつかのポイントを。

横ではなく縦の比較を
調教を見る場合、よく出走馬のなかから動きの良かった馬をピックアップする横の比較をしがち。だが、それぞれに個性があり、各馬の特徴を把握し縦の比較を重視すべきである。
 昨秋(2007年)の天皇賞・秋で2着に差し波乱を演出したアグネスアーク。同馬はいつもCWコースで追い切られるが、頭が高く、逆手前のままで下がハミを越し、いわゆる〝攻め駆けしない〟タイプ。天皇賞時の調教だけ見たら、とても狙えるタイプではない。しかし、その前の毎日王冠2着も同様の動きだったことを考えれば、決してマイナス材料にはならないのだ。お世辞にも良い動きとはいえない中にも、前脚の捌きがシャープで、左前の走りが力強かったなど、評価できるところもあった。好走時の動きと比較することも重要。
 同じく昨秋の天皇賞を制したメイショウサムソン。その後のジャパンCでは3着、有馬記念では8着惨敗に終わっている。敗因の大きなウェートは疲れにある。この秋3走の調教で一番良く見せたのが、天皇賞・秋1着時の10月17日に行われたDW1週前追い切り。併走馬を直線で瞬時に抜き去り、重心が低く、シャープな脚捌きで非の打ち所がなかった。私は有馬記念の調教にも◎を付けたが、今思えば同じ併走馬を抜き去るのに手間取っていたし、好調時に比べて重心が高く何かモタモタしていた。それを見抜けなかったのは痛恨の極み。時計的に大きな違いはないが、動きは違う。これは実際に調教映像を見なければ分からない。

調教内容の変更には注意を
 いつもは半マイルの坂路で追い切られていた馬が、いきなり6~5Fのコース追いに替えてきた時には注意が必要。それには太め残り解消や急ピッチな仕上げなど、何かしらの理由がある。
 昨秋の秋華賞でウオッカに先着したレインダンス。その後にエリザベス女王杯の出走を予定していたが、熱発で回避。仕切り直して暮れの鳴尾記念に出走してきた。同馬の調教は、坂路で半マイル52秒後半~53秒台前半で、終い1Fを12秒台後半というのが定番。しかし、鳴尾記念時の調教は2週続けてCWで6ハロンから79秒台を計時。思わず買いたくなるほど、惚れ惚れとする動きだったが、結果は7着惨敗。敗因はイラつきからくる〝道中の力み〟だった。陣営としては、一頓挫あって急ピッチに仕上げるためにもコース追いに変更したのだろうが、長めからビッシリやられたためにレース当日にイレ込んでしまった。攻め強化が決して良い方向に向かうとは限らない。動きだけでなく、調教内容も把握しなければならない一例だ。

ハミ掛かりをチェック
 昨秋の秋華賞で人気を集めながら4着に敗れたベッラレイア。最終追い切りでは顎をグッと下げ、ハミを取って集中力に研ぎ澄まされた動きを披露した。絶好の動きで私も本命を打ったのだが、肝心のレースでは発馬直後からハミを噛んで力んでしまい、道中に動くに動けず、最後方待機から直線勝負に賭けるしかなくなってしまったのだ。結果、スローペースの展開に嵌り、差し届かなかった。坂路での最終追いでも、ハミをグッと噛んでいた。デキの良さが裏目に出た形。

攻め強化はプラス
 競走馬は短期間で急激に力を付ける。成長期と調教のバランスがマッチしたり、リフレッシュして力を付けたり、痛いところがなくなって攻めが強化できたりと、いろいろ要因が考えられる。その中でも、攻め強化は見逃せない好材料。
 昨夏のスプリント戦線で活躍したアグネスラズベリ。以前は体質が弱く、脚抜きが良く負担の少ないダートコースでしか追い切れなかった。ところが、体質が強化され、力を要するDWコースで一杯に追われるようになってからグングン力を付け、CBC賞2着、函館SS1着、キーンランドC1着と活躍した。負荷の大きいウッドコースで調教できたことで、トモに力が付いた。コース替わりがマイナスに左右することもあれば、プラスに働くこともある。

このように調教ひとつ取っても、かなり奥が深いのが分かる。勿論、攻め強化は大きなプラス材料なのだが、急なコース変更やハミ掛かりをチェックすることで、レースで走る姿がある程度想像できる。各馬の特徴を把握するためにも、調教を見続けて行きたい。

シンザン記念(GⅢ)最終結論

2008-01-13 01:22:03 | 最終結論
京都11R シンザン記念(GⅢ 芝・1600㍍)
◎ドリームシグナル
○マヤノベンケイ
▲ジェイラッカー
△ミッキーチアフル
×ダイワマックワン
×ヤマカツオーキッド
【見解】
 ここはドリームシグナルがビシッと決めてくれる。前走の朝日杯FS4着は、道中、4番枠から好位のイン追走。陣営としてはもう少し前での競馬を想定していたが、折り合いに気を使った鞍上が慎重になり、好位まで下がった。4角手前でスパートすると、直線の坂下でキャプテントゥーレに迫る。だが、坂上で逆に突き放され、最後は筒一杯になった。あまり評価できない内容。5着以下は突き放している。前々走の京王杯2歳S2着は、道中は中団のインで脚をタメる。だが、4角から直線にかけて前、横とビッシリ壁ができて追い出せない。ようやく残り400㍍手前で狭いところに突っ込む。その後、一旦手綱を引き、再び追い出す。残り200㍍地点で単独2番手まで押し上げ、逃げ馬をジワジワ一完歩毎に詰め寄り、ゴール前で差し切ったものの勝ち馬には放された。ゴチャついたのが悔やまれる。この中間は坂路でテンは折り合いに専念し、終いシャープな脚捌きでデキの良さをアピール。馬体も丸みを帯びており、前走以上のデキで出走できるだろう。相手関係に恵まれたここなら大意張りだ。

 マヤノベンケイには底知れない魅力が満点。前走のさざんかS1着は、大外枠からジワッとした出方。だが、抑え切れない感じで発馬後300㍍地点からハナへ。3ハロン目に掛かって11秒4と加速して後続を突き放す。舌がハミを越すアクシデントはあったものの、4角で息を入れ直線へ。坂上でダノンゴーゴーに迫られても、力強いフットワークで粘りに粘り押し切った。3着以下は突き放している。胴詰まりで掛かり気味に行く気性のため、いかにもスプリンター向きと思える。だが、フットワークが大きくて力強い。間違いなく走る。今回は更に1ハロン伸びて1600㍍。4角の下り坂が最大の焦点。デキは良い。抜群のスピード性能を誇り、うまくタメられれば。

 ジェイラッカーが怖い。最終追い切りの南Pコースでの手先の軽い弾むようなフットワークは芝向きを思わせる。あの走りなら距離延長も問題ないだろう。穴ならこれ。

馬連
05-09=3,000
03-05=2,000
01-05=2,000
05-15=2,000
05-13=1,000

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シンザン記念(GⅢ)調教診断

2008-01-09 23:12:47 | 調教診断
ドリームシグナル前走以上の動き
シークエスト芝でも通用

【ウイントリガー】○ ジワジワ先着
藤田を背に坂路で2頭併せの内を終い重点。残り300㍍あたりから気合いを付けられ、ラスト1ハロンで追い出される。左手前に替え、スッとは引き離せなかったが、一完歩毎にジワジワと伸び、ゴール前できっちり先着。この中間は10日後に坂路で時計を出し、26日、3日と坂路で速い時計を出している。入念な乗り込みで絞込みを図る。

【オースミマーシャル】○ 2週続けてビッシリ
和田竜を背にCWで3頭併せの外を追走。直線で右ステッキと見せムチが入り目一杯に追われる。ゴール前で頭が上がり気味で、トモの甘そうな走り。ただ、前捌き自体はシャープだし、2週続けてビッシリやられたのはデキのいい証拠だろう。

シークエスト】◎ 推進力あり
本馬場で単走から終いサッと伸ばされる。完歩はそれほど大きくないが、ピッチの利いた回転の速いフットワークで、推進力に満ち溢れた動き。尾っぽを振る気難しさはあったが、自らハミを取り、集中力を感じさせた。

ジェイラッカー】◎ スピード感抜群
南Pで2頭併せの外。3,4角で抑え切れない感じで馬体を併せ、直線も引っ張り切り。うまく首を使い、スピード感抜群の動き。全くの馬なりだけに時計は気にしなくていい。

【シゲルアコガレ】△ 平凡
坂路で2頭併せ。残り300㍍地点で肩ムチが入るも、頭が高く押しても進んでいかない感じで半マイル54秒0-14秒3。攻め駆けしないタイプみたいだが、平凡

【シゲルハスラット】○ まずまず
CWで単走。ラスト1Fでステッキが抜かれ、左ステッキが一発。掻き込みの強い走りで、推進力もあった。まずまず。5Fから67秒8-12秒0。

ダイワマックワン】◎ シャープな脚捌き
ジョッキー騎乗で坂路を単走で。直線は外へ膨れたものの、シャープな脚捌きでスピード感満点。半マイル50秒8-12秒5と大幅に時計を短縮。文句なしだった。

【タケミカヅチ】○ 若いも力強い
ジョッキー騎乗で坂路を2頭併せ。直線で何度も手前を替え、ゴール前は内へモタれるのを矯正しながらで口向きの悪さを覗かせた。まだ馬が若い印象を拭えないが、脚捌きは非常に力強い。ダート向きの感。

【ディアヤマト】○ グイグイ加速
ジョッキー騎乗で坂路を2頭併せでビッシリと。頭は高いものの、左手前のままグイグイ加速しラスト1Fが11秒6。最後はカメラマンも追えないほどのスピードで、まだまだ余力があった。

【ドリームガードナー】○ 時計優秀
坂路で2頭併せ。テンから12秒2-11秒7とグングン加速。さすがに最後はお釣りがなくなりラスト1F14秒2を要したものの、半マイル50秒9は優秀。

ドリームシグナル】◎ シャープ 
岩田を背に坂路を単走で終いビシッと。力強い踏み込みでチップを蹴り上げ、シャープな脚捌き。間違いなく前走以上の動き。半マイル54秒1-12秒2。馬体も充実一途で楽しみ。

【プラチナメーン】○ 遅れもストライド大きい
DWで2頭併せの大外を5ハロンから。馬なりの相手に対し、目一杯しごがれて遅れてしまったのは不満。それでも、数字以上に馬体を大きく見せて迫力あるストライドは目を見張った。

マヤノベンケイ】◎ 迫力満点
DWで単走。気分良く行く面があり、テンから飛ばす。直線は逆手前のままだったが、迫力の馬体から繰り出す大きなストライドは際立っていた。5ハロンから64秒4-13秒0。この中間は5ハロンからの速い時計を3本。順調

ミッキーチアフル】◎ 軽快
ジョッキー騎乗で単走。手先の軽いフットワークで弾むような走り。相変わらず攻めは動く。半マイル51秒3-12秒6なら文句なし。順調。

【ミリオンウェーブ】△ 素軽さ一息
ジョッキー騎乗でCWを単走で。大きなフットワークだが、追われてから頭が高く素軽さに欠ける動き。強調できない。6ハロンから83秒5-12秒5。

【ヤマカツオーキッド】○ 迫力あり
ジョッキー騎乗で坂路を単走で。最後は頭が上がりステッキも入って筒一杯だったが、シャープな脚捌きで迫力があった。首差しが細く成長待ちだが、さすがは血統馬。


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