中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

東京優駿回顧

2020-06-01 22:20:00 | 回顧

12.6 - 11.3 - 12.9 - 12.6 - 12.3 - 11.8 - 12.2 - 12.3 - 11.8 - 11.3 - 11.3 - 11.7=2:24.1
61.7-58.4

無敗の二冠馬コントレイル。凄まじい末脚で文句なしの戴冠。この中間はひと叩きされて究極の仕上げ。5番枠からスッと好発を決めて外の先行馬の出方を見ながら3番手のイン。1角で少し行きたがるがジッと我慢。その後はインベタ張りで絶好の手応え。注目は3角手前。それまでのインベタ→1馬身外へしん進路変更。そのままインベタの場合はヴェルトライゼンテに包まれるリスクがあった。素晴らしい判断とそれに瞬時に応えられる脚力。そして、もう一つの注目は直線入り口。馬なりのままポジションキープ→スッと馬場の3分どころへ持ち出す。この瞬時に進路を変えられる脚力がこの馬の大きな武器。ここでほぼ勝負あり。馬なりで坂を上り、本格的に追い出したのは残り300㍍地点。そこから軽く追っただけでグーンと加速。東スポ杯同様に外へ膨れたのはフワフワしたから。余裕たっぷりの勝利。前に行って折り合える気性と脚力、スッと動きたい時に動ける脚力、馬なりのままポジションキープ、追ってからの極上の切れ味。素晴らしい。

サリオスは長距離仕様の8キロ絞ったスマートなシルエット。堀厩舎にしては一週前に南Wで5ハロンからびっしり追われた。暑さに弱いのか発汗は少し目についた。12番枠から無理せず手綱を抑えて中団の外めを追走する。できればもう少し流れてくれて馬群が縦に長くなった方が内へ入りやすかった。道中の折り合いは完璧。本当に皐月賞、ダービーと操縦性の高さは秀逸。誤算は3,4角でもペースが上がらずに馬群が密集してかなり外を通らされた。直線入り口も内のガロアクリークに張られる形でより大外へ。残り400→200㍍で一瞬の脚でコントレイルの直後まで詰め寄る。しかし、勝ち馬はそこからスパートを開始して突き放された。距離適性外でも操縦性の高さでこなす能力の高さ。マイルから2000㍍ではすぐにGIタイトルが取れる。

ヴェルトライゼンテは一週前追い切りでCWで自己ベストをマークして直前の坂路でもきっちり先着。目標のダービーで究極の仕上げ。好発を決めて出して行って5番手の真ん中。絶好位を取れた。トモがしっかりした分、テンの脚も素軽くなった。悔やまれるのは3,4角の攻防。3角手前までは前がガラッと空いていたが、そこを勝ち馬に取られた。4角では内から張られる形となり直線は大外へ持ち出すロスがあった。勝ち馬はスッと瞬時に動けるのに対して、ヴェルトライゼンテはズブい。直線はずっと左手前で走ってしながら3着に差してきたのは立派。

サトノインプレッサは中2週ながらこの中間はCWで6ハロンから2本追われてきました。前走時は坂路オンリー。分かりやすいくらいの攻め強化。激変しました。1番枠からフワッとした発馬。しかし、前走でマイルを経験して行きっぷりが良化。父同様に大トビで軽い走りをする。秋のコントレイル最大のライバルはサトノインプレッサ。

ディープボンドは強行軍でもCWで四肢を目一杯に伸ばしたストライドで更に良くなっていた。13番枠から左手綱を引いて3番手。理想的な位置取り。大トビで持久力はNO.1。4角で手綱が動くのはいつものこと。直線も外へモタれて鞍上が体重を左に掛かるくらい。その甲斐あって渋太く伸びた。秋は更に良くなる。

ガロアクリークは抜群の発馬を決めてスッと手綱を抑えて6番手の馬群から。3,4角で前のヴェルトライゼンテに進路を取られて位置取りが後ろになった。直線も内が開かず大外へ。外のサリオスと体をぶつけながらジリジリと伸びた。さすがに2400㍍は長い。大トビで頭の高い走法。広い府中の方が競馬はしやすい。

ブラックホールは好発を決めていつもより前目。後方のイン追走。折り合いは完璧。距離が伸びて追走が楽になっていた。スローで馬群がびっしり一塊になり後方のインから動けない。向正面で外めに行きたいが行けない。直線で右手綱を引いてステッキを入れながら大外へ。前の止まらない展開と馬場を考えれば致命的たったが、一頭だけ目立つ伸び脚で6着に追い込んだ。身のこなしが柔らかく無駄がない。距離が延びて良いタイプ。

ワーケアはコントレイルを見ながら2,3馬身後方。1角で行きたがったが、それ以外はスムーズ。直線はコントレイルと同じ進路を辿ったが、ズブくてあっという間に差を広げられた。まだ左回りだと内へモタれてスムーズに加速できない。良馬場の決め手勝負は辛い。

マイラプソディはチーク着用でスイッチが入っていた。向正面であっと言わせる脚を使えて直線もラスト1ハロンまで粘れていた。これがきっかけで変われば。

ビターエンダーは前走時に落鉄して走った影響でケアに時間が掛かった。疲れはあったと思う。発馬で躓いてその後に押して行ったが、行けなかった。予想外の中団からの競馬。それでも直線は左右にフラつきながら粘り強く伸びた。この経験を生かして秋に飛躍へ。

サトノフラッグは皐月賞の時は伸びきったフォームでタメがなかった。今日も収縮の効いた走りができなかったし、スパッと切れる脚がないので瞬発力勝負も辛かった。

アルジャンナはまだ完調手前。今日はかにり行きたがった。大トビで2歳時のデビュー戦と東スポ杯の走りができれば。大物。

レクセランスは大トビのディープ産駒。まだ右回りだと内へモタれるし、ダービーでもトモの緩い走り。コーナーでも加速できなかった。体に身が入っていない中でのダービー出走の素質馬。秋が本当に楽しみ。