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2022年は客観的な予想を心がけます。

マルカシェンク故障…

2005-11-30 23:59:00 | Weblog
 来年のクラシック候補マルカシェンクが3連勝を飾った京都2歳Sのレース後、右橈骨遠位端骨折しているという残念なニュースが流れた。期待の一頭だっただけに悔やまれる。陣営としては来春の復帰を睨んでいるが、成長期であるこの時期の故障は痛い。結果論になるが、京都2歳Sは使うべきではなかった。デビュー戦を圧勝し、2戦目のGⅡデイリー杯2歳Sも道悪ながら快勝。これで十分、クラシックへの賞金は稼げていた。なのに次走でオープン特別を使ったのは疑問。本来なら極悪馬場やいきなりのGⅡを走ったため、十分間隔を開けてラジオたんぱ杯、朝日杯FSあたりが妥当だったと思う。もしかしたら、厩舎としてはリーディング争いをしているため、一勝でも多く勝ち星を伸ばしたかったかもしれない。
 同厩舎のラインクラフトもマイルCS3着後、暮れの阪神牝馬Sを予定している。目一杯の仕上げをしてくるだろうが、無理はしてほしくない。来年にはビクトリアMや安田記念というビッグレースが控えている。無事に走り終えることを祈るばかりだ。

さて、今週は2歳女王決定戦阪神ジュベナイルF(GI)。前走のファンタジーSで大外強襲で差し切ったアルーリングボイス、同2着の関東馬ラッシュライフ、出走が叶えば素質馬フサイイチパンドラ、スピード抜群アサヒライジング、粘り強いテイエムプリキュア、京王杯2歳S3着のコイウタらが中心となる。来年の桜花賞へ繋がるだけに注目したい。

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ジャパンC(GI)回顧

2005-11-28 22:42:59 | 回顧
【馬場状態】引き続きCコース。ガチガチの高速馬場で、前、内有利の極端な馬場。野芝は8~10cm、洋芝14~18cm。

12.5 - 10.7 - 11.5 - 11.8 - 11.8 - 11.9 - 12.0 - 11.8 - 11.8 - 11.9 - 12.0 - 12.4
H (34.7-36.3)(46.5-48)(58.3-59.9) 2:22.1

【展開】絞れたタップダンスシチーが押してハナへ。前走の天皇賞が超スローだったこともあり、予想どおり速いペースになった。いくら高速馬場とはいえ、テン5ハロン58秒3、10ハロン1分57秒7(レコードは1分58秒0)は速い。同型との兼ね合いを意識したタップが押して行ったことと、ストーミーカフェが突っついたことで息を入れることができなかった。最後は2頭の激しい叩き合い。レコード決着となった。

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まさにデットーリマジック!レコード決着の激しい叩き合いを制したのは英国のアルカセットだった。道中は馬との呼吸を大事にして後方のインをロスなく追走。3角あたりから馬群のなかを通って少しずつ前へ進出。直線で鞍上のアクションに応えて鋭い脚を繰り出してゼンノロブロイとの叩き合いを制して突き抜ける。だが、ゴール前で今度はハーツクライの強襲が待っていた。完全に脚色は2着馬が上回ったが、そこから鞍上が左手一本で手綱を持ち、右ステッキを連打させてゴールまで持たせた。驚異的な騎乗とそれに応えた馬の精神力も見事だった。陣営は早くから日本の高速馬場への適性を見抜いて参戦を決めていた。また、GI1勝馬ながら全欧年度代表馬ウィジャボードの依頼を断ってまで騎乗したデットーリ騎手もすごい。直前の凱旋門賞とBCを回避した影響も全くなかった。このあとは有馬記念になりそうだ。そこには〝日本の英雄〟が待ち構えている。今から対決が楽しみでならない。

2着は日本代表ハーツクライ。道中はいつもどおり後方3番手で末脚を温存。タップダンスシチーの作る速い流れは同馬にとって好都合だった。直線を向いて大外へ持ち出すのではなく、ロスのない最内へ。残り300㍍地点では、まだ中団。だが、そこからの伸びが違った。最内を突くとグイグイ一頭だけ違う脚色で急追。ゴール前は完全に脚色で上回っていた。それでも、わずか3㌢届かなかった。不運としか言いようがない。直前の攻めで絶好の動きを披露。状態は完璧。道中の位置取り、4角の鞍上の判断も完璧だった。エンジンの掛かりの遅い同馬にとって、府中の長い直線と速い流れで上がりが掛かったのも良かった。それでも、レコード決着の流れを後方から追い込んできたのは優秀。昨秋とは雲泥の差。今は充実している。反動さえなければ小回りの有馬記念でも楽しみ。

残念ながらゼンノロブロイは天皇賞に続いて防衛戦に失敗した。道中はタップダンスシチーの作る速い流れのなか、後方の位置取り。ここまでは良かった。だが、4角でのロスがのちに大きく影響することになってしまう。1、2着馬がロスなく直線を向くなか、同馬は大外へ膨れてしまう。これは2,3馬身くらいのロスに相当する。そこから一気に追い上げて一旦は先頭へ立つも、残り100㍍で完全に脚が止まってしまった。それでも、王者の意地は示した。スムーズな競馬だったら戴冠も十分有り得た。有馬記念で英雄との王者対決の夢は途切れたが、望みは十分ある。内枠を引き、好位をロスなく追走できれば。

4着のリンカーンは出負けした前走のうっ憤を晴らした。好発を決めるとスッと中団前目のインを追走。終始、スムーズな追走で直線を向くと、ギリギリまで追い出しを我慢。残り2ハロン地点で満を持して追い出すと、ジワジワと差を詰める。ゴール前でロブロイに寄られて追えなくなることはあったものの、力は出し切った。更なる決め手強化が課題となる。

5着は昨年の全欧年度代表馬ウィジャボード。道中は勝ち馬の前、中団を追走。直線を向いて早めに仕掛けて一旦は先頭へ踊り出る。そこから勝ち馬らに交わされながらも脅威的な粘り腰を発揮。ゴール前で2着馬に進路をカットされながらも最後まで諦めず走っていた。さすがは年度代表馬。仕掛けは早かったが、鞍上の激しいアクションも見事だった。

◎を打った15番人気サンライズペガサスは悔いの残る競馬となった。道中はタップダンスシチーの作る速い流れを、ゼンノロブロイのすぐ直後という完璧な位置取り。終始、折り合いもスムーズで手応えも十分。4角手前までは完璧な競馬だった。だが、4角から直線を向くまでの騎乗が残念だった。外へ膨らんだゼンノロブロイよりも更に外へ持ち出されてしまう。当日の馬場を考えれば無謀。それでも、残り1ハロン地点まではビュッといい脚を繰り出してあわやのシーンを演出。ゴール前で脚が上がってしまったのは、4角のロスを考えれば仕方ない。見せ場十分だった。本命にして間違いなかった。ここ2走は長距離輸送で馬体が減っていたが、中3週で中間に速い時計を2本出しながら、この日はプラス6㌔。いい材料だった。2度の屈腱炎を乗り越えたすごい馬。レコード決着で脚元に影響がなければいいが。有馬記念でも注目。

7着のヘヴンリーロマンスは惜しかった。道中は中団外目を追走。折り合いはスムーズ。しかし、3角~4角にかけて馬群の内に入れることができず、外を通らされたのが痛かった。この速い流れと内有利の馬場を考えれば想像以上に大きいロス。一瞬はいい脚を繰り出して見せ場は作った。レコード決着の速い時計勝負では厳しかった。有馬記念では極端に時計が速くならないことと、内目の枠なら。相変わらずビシビシと攻めを積まれている。

凱旋門賞馬バゴはレース中に左後肢を負傷した。だが、幸い大きな怪我には至らなかった。これが引退レース。JRAが購買契約を結び、来春から日本で種牡馬となる。いい産駒を期待したい。

スズカマンボは大外枠発走で速い流れのため、馬群のインに入ることができず、置かれ気味の追走になってしまった。直線で少しずつ外へ出して伸びてはいるものの、このレコードの流れも厳しかったか。1着馬が発馬後思い切って内へ切れ込んだようなことができれば良かった。有馬記念では時計が掛かることが条件となる。

タップダンスシチーは一度使われてマイナス10㌔。前走より状態は上向いていた。発馬後、手綱を押してハナへ立つ。道中、残り2ハロンまで12秒台のラップは一度だけという速いラップを刻む。さすがにテン5ハロン58秒3、10ハロン1分57秒7は速すぎる。8歳馬で全盛期を望むのは酷だが、コーナー6回の中山2500㍍でうまく息を入れてロングスパートできれば…。

アドマイヤジャパン現時点での力差と言わざるを得ない。だが、調教でもステッキが入るように少しずつ体質が強化されている。決め手強化が急がれる。

ストーミーカフェは距離が長かった1800㍍前後がベストだろう。

※有馬記念へ向けてはレコード決着のため、反動がないかの懸念がある。中間の攻め過程には十分気を配りたい。


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ジャパンC(GI)最終結論

2005-11-27 00:22:13 | 最終結論
◎サンライズペガサス
○スズカマンボ
▲ゼンノロブロイ
△ヘヴンリーロマンス
×アドマイヤジャパン
×タップダンスシチー
★バゴ


【見解】
ここはサンライズペガサスの激走に期待する。前走の天皇賞・秋12着は超スローの流れ。大外枠発走のため、終始、馬群の外目を通らされた。この流れでは致命的。鞍上によれば「内面的なイレ込みがあった」とのこと。今夏の宝塚記念5着は直線で2度の大きな不利。それがなければ好勝負になっていた。前々走の毎日王冠ではスローの流れをコスモバルクを徹底マークして早めの競馬で押し切った。7歳だが、レース数が少なく、若い。この中間は屈腱炎を恐れることなくビシビシ攻められている。中団から差し切る。

相手はスズカマンボ。前走の天皇賞・秋13着は久々でテンションが高く、揉まれたことで折り合いを欠いた。今春の天皇賞・春では中団のインで末脚を温存すると、直線で息の長い末脚で戴冠。折り合えれば長くいい脚を使うタイプで、府中は向く。今回は天皇賞と同じ叩き2戦目。中間の動きもいい。ゼンノロブロイを見ながらのレース。

ゼンノロブロイの前走は勝ち馬に足元を救われたが、8分のデキでなら上等。持ち前の切れ味は発揮できた。ここは仕掛けどころが難しい。復活したタップダンスシチーを宝塚記念同様、早めに追いかければ末脚が鈍る可能性も。

ヘヴンリーロマンスの前走は経済コースを通った恩恵はあったが、最後の切れ味は凄まじかった。これまでは持久力勝負の流れで台頭していたが、瞬発力勝負に対応したのは収穫だった。ここは2ハロンの距離延長が懸念されているが、折り合いに不安がないし、長くいい脚を使うタイプなので問題ないと見る。

アドマイヤジャパンはここにきて体調がUPしている。春は肩の調子が悪く状態が本物ではなかった。相変わらず上がり重点の調教ながら最後はステッキが入るまでになった。前走の菊花賞2着は自ら勝ちに行って長くいい脚を使った。好内容。古馬相手は楽ではないが、スッと好位に付けて長くいい脚を発揮できれば。

復活を期すタップダンスシチーが内枠から積極的な競馬で活路を見出す。前走の天皇賞・秋9着は状態が本物ではなく、無理な競馬をしなかった。この中間は最終追いで復活を予感させる動きを披露。持ち前のロングスパートを発揮できる体勢は整った。2番手から早めに抜け出す。

凱旋門賞馬バゴは来日してから速い時計を出して意欲的。昨年の凱旋門賞1着は歴代2番目の速さ。これは大きな材料。叩き3走目のゆったりとしたローテも好感が持てる。

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ジャパンCD(GI)予想

2005-11-26 13:27:41 | 最終結論
◎ユートピア
◎タイムパラドックス
◎ハイアーゲーム
◎サカラート

【見解】
時間がないので簡潔に。ここは馬連4頭BOXで勝負。ユートピアは前走のJBCクラシックで一旦後方に下がりながら盛り返す好内容。中間に前へ馬を置いて我慢させる調教が功を奏した。スムーズに先行できれば。タイムパラドックスは昨年の覇者。息の長い末脚が持ち味で、府中ダ2100㍍は理想の舞台。初ダートのハイアーゲームは注目したい。前脚を掻き込む走法でダート向き。実際に調教でもいい動きを見せている。サカラートの前走はテンションが高く、折り合いを欠いた。鞍上のるルメール騎手がうまく制御できれば。ハイアーゲームの単勝も少し。


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ジャパンC(GI)展望

2005-11-24 20:54:03 | 見解
凱旋門賞馬バゴをはじめ、昨年の全欧年度代表馬ウィジャボードなどレベルの高い外国馬の参戦で盛り上がりを見せるジャパンC(GI)。対する日本勢もゼンノロブロイ、ハーツクライ、タップダンスシチーなど強力。地元のプライドに賭けても負けられない。

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ゼンノロブロイ
前走の天皇賞・秋2着は道中、超スローの流れを中団外目追走。直線入り口でアサクサデンエンに前をカットされて立て直すロス。わずかではあったが、この流れではそれが致命傷となる。それでも、勝ち馬と同じ上がり32秒7の脚はさすが。最後は苦しくなって内にモタれていた。久々で速い時計を出したのは最終追い切りのみ。いくら藤沢和厩舎とはいえ軽かったか。春の宝塚記念3着は勝負どころで前が詰まる不利が響いて伸び切れなかった。昨秋はこのレースを含めGI3連勝の偉業を達成。いい位置に付けられるスピードに加え、終いの瞬発力も長けている。この中間は藤沢先生流らしく、山のような攻めを消化。マークされる立場だが、中団前目から抜け出す。


ハーツクライ
前走の天皇賞6着は休み明けながら好仕上がり。好発を決めると、いつもの最後方ではなく中団からの競馬。終始、ゼンノロブロイをマーク。ただ、ロブロイが4角でスッと反応したのに対し、同馬は激しく手綱が動いて置かれてしまう。そこから長い直線を利して鋭く伸びているものの、この超スローペースでは万事休す。スッと反応できないタイプにこの流れはきつかった。ゴール前で前が詰まる不利がなれかればもう少し前進できた。前々走の宝塚記念2着は有力どころが早めに動く流れを最後方から追い込んだ。持久力のある流れになれば必ず突っ込んでくる。お終いの脚は強烈。ただその反面、スッと反応できず他力本願な面があり、スローの上がりの速い展開では脆い。それでも、前走で中団からの競馬にメドが立ったのは大きい。少しでも流れが速くなれば。


ヘヴンリーロマンス
前走の天皇賞1着は14番人気での戴冠。超スローの流れを最内枠発走から中団のインをロスなく気分よく追走。しかも、周りに馬がいなかったためプレッシャーもなかった。直線を向いて最内を突く。残り1ハロンを切って、早め先頭で押し切りを図るダンスインザムード、外から強襲するゼンノロブロイとの激しい叩き合いを制してエアグルーヴ以来8年ぶりの牝馬Vを成し遂げた。ゴール前の切れ味は凄まじかった。2ヶ月ぶりの実践だったが、最終追い切りで破格の時計を叩き出して仕上がりは良かった。確かにこの流れで終始、内の経済コースを通った恩恵は大きかったが、これまで持久力のある流れで台頭してきた馬が、瞬発力勝負にも対応した。これも牝馬離れした馬格の持ち主で攻めをビシビシ行って成長したからだろう。流れを考えれば時計が遅いのは致し方ない。今回は初の2400㍍が懸念されているが、折り合いに不安のないタイプ。持久力のある末脚を兼ね備えており、問題ないと見る。この中間も速い時計を消化。前走同様の状態と見ていい。ここも注目。


スズカマンボ
前走の天皇賞・秋13着は久々でレース前から激しくイレ込む。道中も揉まれたことによりガツんと掛かって力みながらの追走。これでは力を発揮できない。度外視可能。休養前の天皇賞・春は直前の最終追い切りにて坂路で絶好の動きを披露。終始、中団インで折り合いもスムーズ。末脚を温存すると、直線で馬群を縫うように鋭い脚で差し切り勝ち。持久力のあるところを見せ付けた。今回は天皇賞1着時と同じ叩き2走目。叩いて落ち着きを取り戻すだけに、頼もしい。外国馬をはじめ、日本のライバルも強力だが、ギリギリまで末脚を温存できれば一発の魅力を秘める。


リンカーン
前走の天皇賞15着はゲート内でチャカつき、出脚がつかず。終始、後方のインを追走するも、超スローの流れでは成す術なし。最後は鞍上も追うのをやめていた。本当は3,4番手の好位から競馬するはずだった。全く度外視していい。前々走の京都大賞典1着はスローの瞬発力勝負の流れ。それを5番手からただ一頭33秒台の末脚を繰り出して差し切った。メンバーが弱かったことは否めないが、この流れに対応したのは大きい。休養前の宝塚記念4着は勝負どころでタップが早めに動くと、連れて前へ進出。直線半ばで一旦は先頭に立つも、坂上で後方2頭に差されてしまう。ただ、厳しい流れを自ら勝ちに行っての内容は高く評価できた。GIを勝ち切るには決め手の面で少し足りない。中団からの追い比べではロブロイに軍配が上がる。3,4番手から早めに抜け出して粘り込みを図るのが理想的。


タップダンスシチー
前走の天皇賞9着は案外の内容。この中間は外傷のため36日間馬房で静養する日が続いた。そのため調整が遅れて急ピッチで攻め馬を積んだものの万全の状態とはいえなかった。長距離輸送を挟んでプラス8㌔。いつもなら早めに動いて持久力のある流れに持ち込むが、鞍上の佐藤哲騎手も状態を考慮して無理はしなかったのだろう。いいところなく馬群に沈んでしまった。この馬の持ち味は何といっても持久力のあるロングスパート。それが近走は影を潜めている。年齢的な衰えが隠せないのか。ここはこの馬の作戦がレースの鍵を握る。最終追い切りで復調を感じさせる動きを披露。陣営も「間違いなく天皇賞より状態は上」とトーンが上がってきた。これなら淀みないラップを刻んで持ち前のロングスパートを仕掛けるか。それによってロブロイの仕掛けにも影響が出る。


アドマイヤジャパン
3歳馬唯一の挑戦。前走の菊花賞2着は好発を決めると、スッと2番手へ。終始、折り合いもスムーズで勝負どころで早めのスパート。一旦は完全に抜け出すも、ゴール前で怪物ディープインパクトに子供扱いされた。それでも、長くいい脚を使った内容は高く評価できる。ソツのないレース運びで完成度は高い。春のダービー当時は状態が本物ではなかった。相変わらず終い重点の調教だが、今は充実している。あのディープインパクトの影を踏んだ唯一の馬。ここも先行して早めの抜け出しを図る。


コスモバルク
前走の毎日王冠11着は発馬後、手綱を抑えられて中団前目を追走。だが、相変わらずの掛かり癖で我慢しきれずに3角でハナへ立つ。そこから4角までは追い出しを我慢。直線を向いて他馬を突き放しに掛かるも、抵抗できず馬群に沈んでしまった。切れる脚のない同馬。平均ペースの持続性のある流れでこそ持ち味が生きる。控える競馬はオーナー側の意向。バルクの気性を考えれば前々で気分よく走らせるべきだった。昨年のこのレースは2着。ルメール騎手が2番手で何とか抑えることに成功。そこから粘り強い脚で一旦は3着馬に差されるも、差し返す勝負根性を見せた。バルクが好走するには昨年のように平均ペースの流れを先団で追走して粘り込むか、自ら淀みない逃げを打つしかない。鞍上デムーロ騎手の手腕に期待。


ストーミーカフェ
前走の天皇賞・秋8着は叩き2走目で落ち着きを取り戻していた。テン5ハロン62秒3の超スローの逃げに持ち込んでラストの追い比べ。8着に敗れたものの、折り合いが付いたのは収穫だった。この中間は1週前、最終追いと熱心に坂路で乗られて上積みが望める。本来は平均ペースの淀みない流れでスピードの持続性を生かすタイプ。それを考えれば2000㍍がベストと思う。


サンライズペガサス
前走の天皇賞・秋12着は超スローの流れ。大外枠発走でこの流れのため馬群が固まり、一度も内に入れることができず、終始外目を通らされた。直線で見せ場なく終わってしまったが致し方ない。鞍上によれば「内面に秘めたイレ込みがあった」とのこと。前々走の毎日王冠1着は好発を決めると、スッと好位へ取り付く。終始、超スローの流れをスムーズな追走でコスモバルクを徹底マーク。バルクが掛かって3角でハナへ立つと、同馬も連れて上がっていく。直線入り口で先頭へ並びかけると、グングンと他馬を突き放して圧勝。切れに切れた。確かに展開に恵まれたことは確かだが、直線で見せた瞬発力は素晴らしいものだったし、まだ余裕があった。展開を読んで積極的な競馬をした鞍上の好騎乗も光った。休養前の宝塚記念5着は直線入り口で前が詰まる大きな不利。それでも最後まで脚色が鈍らずしっかり駆けていた。スムーズだったら好勝負できていた内容だった。2度の屈腱炎を克服しての活躍。本当に頭が下がる思い。この中間は再発を恐れず一週前、最終追いとビシビシ攻めを積まれている。いい材料だ。あとは長距離輸送で馬体が減らなければ。中団あたりで切れ味を生かせれば。


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マイルCS(GI)回顧

2005-11-22 13:06:23 | 回顧
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【馬場状態】今週もBコース。この中間は降雨もなく絶好の馬場。内は荒れているが、超高速。先行有利。野芝約8~10cm、洋芝は12~16cm。

12.2-10.6-11.4-11.5-11.4-11.5-11.3-12.2
M (34.2-35.0)(45.7-46.4)(57.1-57.9)  1:32.1

【展開】内枠を利してローエングリンがハナ。テン4ハロン45秒7、5ハロン57秒1は馬場とマイルGIを考えれば平均ペースの流れ。直線入り口でダイワ、ダンス、バランスが早め進出。展開と馬場を利して粘り込みを図るところを、外からラインクラフト、ハットトリックの強襲。テンも速く、終いも速い展開で先行馬有利の流れ。

戴冠は4歳馬ハットトリック。春同様、フワッとした発馬で後手を踏む。鞍上は好位取りを諦め、中団後方で末脚を溜める作戦を取る。勝負どころで激しく手綱が動くが、これはいつものこと。直線でうまく外目へ持ち出すと上がり33秒3の切れ味で差し切り勝ち。エンジンの掛かりの遅いタイプではあるが、ガソリンが点火されてからの末脚は切れまくる。春は一戦毎に馬体が減っていたが、今秋は逆に増え続けている。馬体増とともに急激に力を付けている。ペリエ騎手が天皇賞後に「JCでも勝負できる」と語ったように、これなら距離が伸びてもやれそうだ。勝ち時計は1分32秒1のレースレコード。文句なし。

2着はダイワメジャー。ローエングリンの作る平均ペースの流れを引っ張りきりの手応えで2番手追走。終始、余裕のある走りで直線入り口で持ったまま先頭へ躍り出る。ダンスとの競り合いを制して完全に突き抜けるも、ゴール前で勝ち馬の決め手に屈した。切れる脚がないだけに、これ以上ない内容だった。ノド手術に成功したものの、完全に治ったわけではない。そのなかでGI馬としての底力は十二分に示した。この中間は天皇賞を除外されたが、状態は良かった。抜群のスピード性能と一瞬の脚は長けている。流れの速いマイルと右回りは紛れもなくベスト。

3着は3歳牝馬ラインクラフト。道中は最内枠発走から中団前目を抜群の手応えで追走。勝負どころで除々に外目へ持ち出すと、直線も外。ジワジワと伸びるも勝ち馬の決め手が上だった。やはり、折り合いに気を使わなくて済むマイルはベスト。前残りの展開を差し込んできたのは力のある証拠。この距離なら古馬相手でも通用することが分かった。できればもう少し前目で競馬したかった。

4着はダンスインザムード。道中はスッと好位へ取り付く。平均ペースの流れで終始折り合いもスムーズ。4角で早めに仕掛けて一旦はダイワとの叩き合いに持ち込むも、最後は脚が上がってしまった。走破時計1分32秒3。昨年2着時より1秒速い。よく走っている。マイルの速い流れなら集中して走れる。スピード性能と一瞬の脚は示せた。こうした早めに粘り込む競馬が合っている。

5着はバランスオブゲーム。道中はスッと3番手のインと絶好位をキープ。終始スムーズな競馬で直線入り口では早めにインを突く。最後は激しい叩き合いに屈した。切れる脚がないだけに完璧なレース運びだった。走破時計1分32秒4は立派。

アドマイヤマックスは道中、後方のインを追走。直線を向いて馬群を縫うようにジリジリと伸びるも、そこまで。プラス16㌔と太かった。鞍上によれば「今だと1600㍍は少し長いようだね」とのこと。

1番人気のデュランダルはまさかの8着。道中はいつもどおり後方から末脚を温存。直線で大外へ持ち出し、メンバー最速の上がり33秒2で猛追するも差し切れなかった。鞍上によれば「ガツんとハミを取るところがなく、ステッキを入れても反応しなかった」とのこと。休み明けの前走を激走した反動があったのか。ただ、ペースや馬場が違うとはいえ、勝ち時計は1分32秒1のタイレコード。昨年1着時よりコンマ9秒も速い。自身も1分32秒5で駆けているし、最速の上がりを計時していることからも、追い込み切れなかったのだろう。テンも速く、上がりも速いという追い込みの同馬にとって辛い条件だった。これが追い込み馬の宿命でもある。これで引退して種牡馬入り。自身の強烈な末脚を秘めた産駒に期待したい。

キネティクスは道中、3着馬の後ろ、中団追走。直線でロスなく外目へ持ち出し、ジリジリ差を詰めたがそこまで。タイレコード決着のGIでよく走っている。GⅡ、GⅢなら勝負できる。

テレグノシスは仕掛けが遅れた。直線入り口では持ったまま。そこから仕掛けて最後まで伸びているものの届かず。この勝ち時計で後方の位置取りでは厳しかったが、エンジンの掛かりが遅いことを考えればもう少し早めの仕掛けをしてほしかった。

マイネルハーティーはいつもどおり置かれ気味の追走で脚を温存。直線で大外へ持ち出すも…。このレコード決着の流れで前が止まらないのでは仕方ない。一瞬しかいい脚がない追い込み馬で、展開の助けがないと厳しい。ベストは1200~1400㍍か。

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マイルCS(GI)最終結論

2005-11-20 07:21:02 | 最終結論
◎デュランダル
○ハットトリック
▲マイネルハーティー
△ダンスインザムード
×サイドワインダー
×テレグノシス


【展開】
ローエングリンがハナ。ビッグプラネットが競りかけるが、それほど速くはならない。平均ペースの流れ。4角で早めにダイワメジャー、ダンスインザムード、バランスオブゲームが動き、デュランダルら後続勢は直線まで待機。ラスト1ハロンで大外から伸びる。


【見解】
デュランダルの末脚を信頼。前走のスプリンターズS2着は大外から32秒7の強烈な脚で追い込むも届かず。ただ、休み明けであれだけの脚を使えれば十分。勝った馬を褒めるしかない。ここは叩き2走目で中間も熱心な攻め。十分に間隔を開けており、反動の心配もない。このレース2連覇しているように京都のマイルはベスト。大外から一気の差しを決める。

相手にはハットトリック。春は頼りなさを感じたが、前走の天皇賞7着が好内容。超スローの流れからメンバー最速の上がり32秒6の末脚で最後までしっかりと伸びた。減っていた馬体が回復し、安定感が出てきた。今なら速い流れにも対応できるはず。エンジンの掛かりが遅いので京都のマイルはいい。

一瞬の切れ味ならマイネルハーティー。早めに動くといいところがないが、最後の最後まで脚を温存できれば。良馬場でできるのは何より。

ダンスインザムードは気分よく走れることが条件。気難しさを兼ね備えており、アテにはできないが、能力は相当高い。スッと好位へ取り付いて早めに抜け出して押し切りを図る。

叩き2走目のサイドワインダーの末脚に注意。デュランダルを負かすのは楽ではないが、自身も平坦コースなら切れる。一昨年は早めの競馬で末脚が鈍った。最後まで我慢できれば。

テレグノシスにとって直線平坦の京都はあまり向かない。エンジンの掛かりが遅いだけに、差し届かないケースが考えられる。早めの仕掛けができれば。


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ジョージア!

2005-11-18 21:49:35 | 雑記
今、ローソン限定でジョージアを買うと歴代の有馬記念優勝馬のフィギアが付いてきます

全部で12種類あるようで、最近ではゼンノロブロイをはじめ、古くはシンザンと各世代のファンが楽しめるようになっています

どうやら、ラベルに馬の名前が記入されているようです…知らなかったです

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マイルCS(GI)展望・1

2005-11-16 21:58:44 | 見解
秋のマイル王決定戦。1番人気は3連覇を狙うデュランダル。前走のスプリンターズS2着は負けて強しの内容。6歳だが、衰えは皆無。名刀は健在だ。3歳女王ラインクラフトがエリザベス女王杯を回避して適距離のここへ参戦してきた。マイルなら無類の強さを発揮することは春で証明積み。楽しみだ。京都3戦3勝のハットトリックは前走に引き続きペリエ騎手が鞍上。前走の天皇賞7着で見せ場を作ったし、ベスト条件のここは上位進出濃厚。以下、一度使われたサイドワインダー、渾身の仕上げのアドマイヤマックス、皐月賞馬ダイワメジャー、末脚強烈テレグノシスなど豪華メンバーが終結した。楽しみな戦いが淀のターフで繰り広げられる。


デュランダル
3連覇へ向けて死角はないか。前走のスプリンターズS2着は10ヶ月ぶりの実践ながら抜群の気配で好仕上がり。力強いトモの踏み込みであった。道中はいつもどおり最後方待機の策。直線で大外に持ち出されると、上がり32秒7の究極の末脚で追い込むも届かず。長期休み明けであれだけの脚で差し届かないなら致し方ない。勝った馬を褒めるしかない。このレースは2連覇中。昨年の大外強襲は衝撃的な脚であった。マイルなら追走が楽だし、究極の切れ味を生かすには京都の外回りはベスト。叩かれての上積みも見込めるし、中間も抜群の動きを披露。衰えは皆無。


ハットトリック
前走の天皇賞・秋7着は最悪の超スローの流れ。後方の位置取りでは勝負にならなかった。それでも、直線で外からメンバー最速の上がり32秒6の鋭い脚で最後まで伸びたのは高く評価できる。一応は距離にメドが立った。エンジンの掛かりの遅いタイプで、マイラーズC(阪神)9着のように加速最中に不利があると脆い。ベストは東京のマイルだろうが、京都は3戦3勝。33秒台の切れ味が生かせる。この中間は坂路で好時計を出すなど意欲的な調整。休養明け3戦目で更なる上積みが望める。春はGI級の底力は?と思っていたが、前走の内容から成長を感じる。今なら好勝負できるだろう。


ダンスインザムード
実力馬がようやく復調した。前走の天皇賞・秋3着は道中、超スローの流れを好位のイン追走。終始、掛かり気味で鞍上が四苦八苦。4角手前でガツンとハミを取って残り2ハロン地点で早めに先頭へ立つ。一旦は完全に抜け出してあわやのシーンを演出。最後は2頭に差されてしまったが、持ち前のスピード性能と一瞬の脚は十二分に発揮できた。前々走の府中牝馬S8着は超スローの展開のなか、最後方待機。上がり32秒7の末脚を繰り出すも、この流れでは仕方ない。最後まで気を抜かずに走った点に復調を感じさせた。今春はテンションが高く、自分から走るのをやめていた。一度崩れた牝馬は立て直すのが困難だが、さすがは藤沢先生。独自の調整法で見事復活させた。昨年のこのレースは2着。大外枠発走から中団の外目を追走すると、直線で鋭い脚で一旦は抜け出すも勝ち馬の決め手に屈した。今回もデュランダルは強敵だが、揉まれずに集中して走れれば。スピードと一瞬の切れ味で立ち向かう。


アドマイヤマックス
前走のスプリンターズS3着は久々ながらマイナス16㌔と渾身の仕上げ。道中は中団のインで末脚を温存。直線でうまく外へ持ち出されると、鋭い伸び脚で猛追するも2頭には及ばなかった。春の高松宮記念より相手が強かった。すべての力は出し切った。年齢を重ねるごとにスプリンターとしての才能が開花した。ここは2ハロンの距離延長が課題となる。昨年のこのレースは中団前目で掛かり気味の追走。直線でいい脚を使えなかった。今春の京王杯SCと安田記念の敗因は、太め残りと考えられる。元々、マイルの実績もあり後方で脚を溜められれば。鞍上は武豊騎手。この中間は4週前から速い時計を出すなど意欲的な調整。一発の魅力を秘める。


テレグノシス
前走の天皇賞・秋14着は超スローの流れも向かなかったが、それにしてもいい所がなかった。前々走の毎日王冠2着はスローの前残りの展開のなか、後方から上がり32秒6の長くいい脚で追い込んだ。6歳秋を迎えたが、衰えがないことを証明した。東京コースで5勝しているように、マイル前後で長くいい脚を使うタイプ。大外ブン回しで結果が出ないこともあったが、近走は馬群のなかを突けている。昨年のこのレースは3着。後方から最後はいい脚を繰り出しているものの、差し届かなかった。京都は直線平坦で、スパッと切れるのではなく、除々に加速して伸びるタイプで最後差し届かない懸念がある。ある程度早めに仕掛けられれば。


ラインクラフト
3歳女王がエリザベス女王杯を回避してここへ参戦してきた。前走の秋華賞2着は道中、1角付近で若干行きたがるも、何とかなだめた。その後は好位で折り合うも、4角でハミを取って早めに先頭へ躍り出る。ラスト1ハロン付近では完全に突き抜けるも、ゴール前できっちり勝ち馬に差された。やはり、2000㍍では折り合いに気を使う分、思い切った競馬ができない。マイル適性の高さは春に証明積み。桜花賞では大外枠発走からスッと好位を奪うとスムーズに流れに乗れた。直線で鋭い瞬発力でグイグイ伸びて日米オークス馬シーザリオの追撃をアタマ差凌いだ。好位へ取り付くスピード性能に加えて終いもいい脚を使う。古馬相手は楽ではないが、54㌔なら好勝負へ持ち込めるか。


ダイワメジャー
天皇賞を除外されてここへ。前走の毎日王冠5着は最終追い切りで破格の時計を計時して仕上がりは良かった。好発を決めると押し出されるようにハナへ。超スローの流れ。3角でコスモバルクに外からハナを奪われる。その後は2番手から脚を溜める。直線を向いての瞬発力勝負で伸び切れず。鞍上によれば「かなりノドが鳴っている」とのこと。今春の安田記念は8着。道中、好位を絶好の手応えで進むも、直線での追い比べに屈した。直線の長い府中では脚の使いどころが難しい。今回のような瞬発力勝負ではスパッと切れる脚のない同馬にとって分が悪い。かといって早めに抜け出す競馬では直線の長い府中では息が持たない。舞台は京都。直線が平坦で切れ味が要求される。早め先頭で押し切りを図る。鞍上ルメール騎手の手腕に期待。


マイネルハーティー
最大の惑星はこの馬か。前走のスワンS4着は苦手の道悪。道中は最後方待機で末脚を温存。直線で外目へ持ち出すとメンバー最速の上がり33秒7の切れ味で追い込むもゴール前で脚色が鈍った。ただ、苦手の条件を考えれば高く評価できる内容だった。前々走のポーアイランドS8着は自ら勝ちに行く競馬でゴール前失速。3走前の京成杯AH8着は久々で道中、追走に苦しんで置かれてしまう。直線を向いて外から差して来るも、内にモタれて、まともに追えていなかった。これは太め残りによるもの。それでも、勝ち馬から0.4秒差なら評価できる。今春のNZT1着のように溜めて展開が嵌れば一瞬の切れ味は鋭い。逆に使える脚が短いために、前々走のように早めに動く形ではゴール前で鈍る。作戦は後方一気しかない。他力本願な面はあるが、見限れない決め手を持っている。安藤勝騎手の手腕に期待。


サイドワインダー
前走のスワンS2着は道中、後方のインで末脚を温存。終始、馬場の悪いところを通らされる。直線を向いて馬群を割って早めに突き抜ける。一旦は先頭へ立つも、勝ち馬の強襲に屈した。ただ、久々と道悪と早仕掛けを考えれば上々の内容。決して速くない流れを、いつもどおり後方追走。本来なら前目のダイワメジャーを意識して、早仕掛けをしておかしくない。だが、鞍上の福永騎手は全く慌てることはなかった。「急がせると末が甘くなる」ことを熟知し、この馬の末脚を信頼して我慢した。それが功を奏し、直線で上がり32秒6の驚異的な末脚で他馬を子ども扱いにした。直線平坦で広いコースなら鋭い脚を使える。一昨年のこのレースは1番人気に推されるも、積極的な競馬が裏目に出て直線で伸び切れなかった。今回は後方一気で最後に賭ける。デュランダルは強敵だが、この馬の切れ味も相当なもの。陣営によれば「今は痛いところが全くない」とのこと。


バランスオブゲーム
前走の天皇賞・秋11着は3番手から流れに乗ったものの、直線で抵抗できず。切れる脚がないだけに超スローの瞬発力勝負では仕方なかった。今春の安田記念9着は直線を向いて抜群の手応え。早めに先頭へ立って押し切りを図るも、最後は脚色が鈍ってしまった。このように切れる脚に欠けるので展開や脚質に注文が付く。舞台は切れ味が要求される京都。昨年、一昨年と8着、4着。厳しい。


キネティクス
前走の富士S3着は道中、勝ち馬をマークするように中団馬群の外目を追走。4角で外に持ち出して直線でジリジリと脚を伸ばすも届かず。鞍上は「上位馬とは4角の位置取りの差。」と悔しがった。スパッと切れる脚はないが、平均していい脚を使う馬。だが、GIで勝負できる決め手にはもう一息。


ウインラディウス
前走の富士S1着はニシノシタンの作る平均ペースの流れを引っ張りきりの手応えで中団追走。直線を向くと早めに2着馬に競りかけて、そのまま競り合いを制した。ラストの脚がジリっぽくなったのは不満だが、前々走に続いての好走は成長を感じさせた。以前は使うと痛いところがあったが、今はその心配はない。初の遠征競馬がそれを証明している。折り合いに不安がある分GIの速い流れは歓迎。終いの脚を生かす。


ローエングリン
一頓挫あって富士Sを回避。安田記念以来の実践となる。鉄砲実績はある。同馬はテン3ハロン35秒台前半で追走すれば好結果を出している。つまり、ゆったりとした逃げ、先行で持ち味が生きることになる。だが、マイルのGIでその展開は望めない。


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エリザベス女王杯(GI)回顧

2005-11-15 22:16:27 | 回顧
【馬場状態】Bコース。内の状態が悪い。外差しが決まりやすい馬場。

12.3-10.9-11.9-12.4-12.5-12.5-13.3-12.0-11.5-11.1-12.1
(35.1-34.7)(47.5-46.7)(60.0-60.0)

【展開】最内枠のオースミハルカが果敢な逃げを打つ。2番手に取り付いたショウナンパントルが抑えて折り合いに専念。その他も積極的に行かず、楽なペースでの大逃げの形で、2番手以下は超スローとなった。これでは後続は道中、下手に動けない。ましてや有力どころは差し、追い込み馬で牽制しあう。エアメサイア、ヤマニンアラバスタハルカはスタンド前でゴチャついて位置取りが悪くなったのも響いた。典型的な展開の紛れが起こってしまった。ハルカは向こう正面から3角にかけてたっぷり息を入れる。そこから4角で再び加速するという見事な騎乗。後続は軒並み34秒以上の脚を使っているものの、速い上がりの展開では仕方ない。

勝ったスイープトウショウは異次元の末脚で差し切った。前走の天皇賞・秋5着では本馬場入りを拒むアクシデント。だが、この日は実にスムーズだった。発馬で後手を踏むも、いつもよりは出た。道中は後方のインで末脚を温存。終始、経済コースを通って少しずつ前へ進出。直線を向いて馬群のなかを突き抜けると矢のような鋭い伸び脚で一完歩ごとに前へ迫る。逃げ粘るオースミハルカをゴール前で差し切った。上がりは33秒2。究極の切れ味だった。間隔が詰まっていたが、疲れは皆無。好気配だった。流れが速くなれば確実に追い込んでくる。

2着のオースミハルカは見事な逃亡激だった。最内枠発走で発馬直後に気合を入れてハナへ。2角あたりまで速いペースで飛ばすと、幸いにも後続は折り合いに専念し出して大逃げの形となった。向こう正面から3角にかけて12.4-12.5-12.5-13.3とたっぷり息を入れる。それでも後続との差は縮まらない。再び下り坂付近から加速すると直線でセフティーリード。そのまま押し切るかと思われたが、勝ち馬の決め手に屈した。ただ、これ以上ない競馬だったので仕方ない。鞍上の判断も見事だった。一度使われて思惑通り良化していた。

3着のアドマイヤグルーヴはよく頑張った。道中は中団前目で折り合いに専念。4角では抑え切れないくらい抜群の手応え。直線で一旦は2番手へ突き抜けるも、勝ち馬にアッサリと交わされてしまった。だが、ベストよりも若干太い470㌔と近走の不振を考えればよく頑張っている。一瞬の切れ味は健在だ。京都外回りは理想的。

4着は1年ぶりのヤマニンシュクル。道中は後方馬群の外目を追走。折り合いはスムーズ。直線で馬場のいい外目へ持ち出されると、上がり33秒9の末脚で見せ場を作った。さすがは昨年の秋華賞でスイープトウショウと小差の競馬をした馬。スイープよりは切れ味で劣るものの、牝馬なら力上位。上がりの掛かる展開で楽しみな馬。

5着のエアメサイアは発馬直後のスタンド前でゴチャついて折り合いを欠いた。位置取りも後方になってしまった。鞍上は腹をくくって直線勝負に賭けるも、如何せん流れが遅すぎた。鞍上は「みんながウソの逃げ宣言をするから…。不完全燃焼」と悔しがった。それでも、勝ち馬に次ぐ上がり33秒4の脚は存在感を示していた。正直、スイープとはまだ力の差がある。更なる決め手強化が急がれる。

6着はライラプス。道中は内枠を利して4番手のインを追走。勝ち馬と同じく終始、内の経済コースを通る。直線を向いて絶好のポディション。だが、この馬には上がりが速過ぎた。上がりの掛かる展開か、時計を要する展開で浮上。鞍上の絶妙な手綱さばきは際立っていた。

ヤマニンアラバスタはスタンド前でゴチャついて位置取りが最後方になってしまった。この流れでは万事休す。上がりは勝ち馬に次ぐ33秒4。欲を言えば直線で大外へ持ち出すのではなく、馬群のなかを突いてほしかった。不完全燃焼の競馬となった。だが、長距離輸送でも極端に馬体が減らなくなったし、力強さも出てきた。力を付けている。

マイネサマンサは外枠では厳しかった。向こう正面で我慢し切れずに外を通って前へ進出。そこで脚を使ってしまっては厳しい。折り合いを考えればマイル前後がベストだろう。力はある。

馬券は馬連GET

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