【馬場】Aコース。小雨舞う。
6.9-11.5-12.1-11.8-12.3-12.7-12.8-11.9-11.6-12.1-12.1-11.5-12.5
【展開】インテレットがハナ。テンから淀みないラップが刻まれ、緩んだのは1~2角の2ハロンだけ。残り1200㍍から掛かったエリモが競りかけペースアップ。完全な底力勝負。折り合いを欠いた先行馬は苦しい。早めに抜け出すマツリダに、トウショウ、ネヴァの強襲。
見せ場を作った昨秋の菊花賞からボリュームアップしたネヴァブションが、破竹の3連勝で天皇賞へ東の最終兵器として堂々と名乗りを挙げた。いつものように発馬で半馬身ほど出負けするも、鞍上は慌てない。中団馬群を悠々と進む。すぐ前のマツリダを見ながらインで脚をタメる。マツリダとの差が広がった1角~向こう正面半ばでも慌てない。3角手前でインを通ってスパート開始。3角で一気に先団へ取りつく。三分三厘では一瞬の反応の違いでマツリダに突き放されるも、この辺りは計算づく。懸命に手綱を押してエンジンを点火させると、直線で内にモタれながらも、鞍上の懸命な右ステッキに応え、ゴール前で交わした。圧巻の内容ではなかったが、持ち味を存分に発揮した。スブくて長くいい脚を使うタイプ。距離延長は望むところ。菊花賞の雪辱を4月29日の淀で晴らす。
トウショウナイトは道中、中団外めを難なく追走。歴戦の古馬だけに折り合いもピタリ。だが、若干気合いを付けながらの追走で手応えは良くない。三分三厘でもズブさを見せて突き放される。それでも、直線で外からジワジワと差を詰めて際どいところまで迫った。58㌔を背負い、よく頑張っている。距離が伸びるのは勿論、歓迎。
マツリダゴッホは道中、好位のインを追走するも、やはり若干掛かっていた。懸命になだめられながら4角手前で手綱を緩められると一気のスパート。楽々と先頭へ躍り出て突き抜けるも、急坂で脚が鈍り、2頭に差されてしまった。前回よりも相手強化されていたし、この距離は折り合いに不安のあるこの馬にとって不向きだった。一瞬の決め手の高さはGI級。それを生かすにはマイル~1800㍍がベスト。
フサイチパンドラは直前の攻めで案外の動き。道中は3番枠発走から先行策を取るも、終始、外からビッシリとブラックタイドに競りかけられる。しかも、流れの落ち着いた1~2角でモロに折り合いを欠いてしまう。テンも緩みなく、残り6Fからペースアップする流れで先行馬にも厳しかった。度外視。
アドマイヤモナークは厳しい流れを3番手のイン追走。外の馬が折り合いを欠いても、この馬は意に介さない。終始、インで我慢し入れ替わりの激しかった3角付近でも我慢。直線で狭いところを割ってジリジリと伸びた。休み明けで厳しい流れのなか、見せ場を作った。
エリモエクスパイアは発馬直後から前に壁を作れず終始、折り合いを欠く。流れの落ち着いた1~2角で抑え切れずに2番手へ。皮肉にもそこからペースアップし、自ら厳しい流れを演出してしまう。気難しい面を見せた。