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2022年は客観的な予想を心がけます。

京都牝馬S回顧

2011-01-30 23:27:25 | 回顧
【馬場】今週よりBコース。外差しが決まりやすい馬場。

12.7 - 11.0 - 11.7 - 12.4 - 11.9 - 11.5 - 11.2 - 11.3=1:33.7
(35.4-34.0)

勝ったのはショウリュウムーン。この中間は坂路で好時計を連発し、良いデキをキープしていた。発馬直後は左にヨレて行き脚がつかず。その後は無理することなく道中は中団馬群で脚を温存。流れが落ち着いた3角手前では抑えるのに苦労するほどの行きっぷり。3ハロン目から11秒7-12秒4とレースの流れが落ち着いたことで4角を回っても馬群がギュッと固まる。ショウリュウ自身も4角でビッシリと壁ができて進路がない状態。しかし、直線入口でヤマカツとケイアイの間にできた隙間を見逃さず一気にスパート。瞬時の加速力で馬群を突破する。少しでも遅れていたらブロードに進路を取られていた。そこから何度も手前を替える悪癖を覗かせるも、鞍上の懸命な手綱捌きと右ステッキでグングン加速。素晴らしい瞬発力を発揮した。特殊ハミの効果でモタれる面もマシだった。

 ヒカルアマランサスは池江郎厩舎で渾身の仕上げだった。発馬直後は行き脚がつかず手綱を押しながらの追走。これはいつもどおり。レースの流れが落ち着いたことで馬群から離されずに先頭から6馬身圏内で追走する。ズブいタイプだけに4角の下り坂から手綱を押して少しずつ加速し、直線は馬場の良い大外へ。グングンと大きなフットワークで加速し、一気に先団へ。ラスト1ハロン地点で内からケイアイが膨れてきても怯まない。最後は右手前に替えてグイッともうひと伸び。勝ち馬には届かなかったが、マイルの直線の長いコースで持ち味を存分に発揮した。ズブくて小回りでは力を発揮できないタイプ。アテにしづらいが力はある。

 急成長のサングレアズール。絶好の動きを見せた攻め馬からデキの良さは明白だった。元来、行きたがるところがあるタイプで1ハロンの距離延長と相手強化。かなり条件は厳しかったが、結果を出した。フワッとした発馬から鞍上は無理することなく馬任せでポディションを取りに行く。スッと好位のインを取りに行くが、馬場の悪い内1頭分は開ける。これは逃げるジュエルがバテることも想定してのこと。鞍上のファインプレーだ。課題だった折り合いもスムーズで4角では痺れる手応え。直線入口でアグネスの外めに進路を見出し、一気のスパート。ジワリと伸びて一瞬は先頭に立つも、上位2頭の切れ味に屈した形。それでも、馬場の悪い内めを通ったこととマイルの瞬発力勝負タイプできたのは高く評価できる。

 レディアルバローザは勿体ないレースとなってしまった。3番枠発走から道中は無理することなく中団の内めを追走。サングレ同様に馬場の悪い内1頭分は開ける。明暗を分けたのは4角から直線入口にかけての進路だ。本来なら馬場の良い外めへ持ち出したかったが、ベスト、コスモなどに外からびっしりと張られて行き場がない。仕方なく直線を向いてインを突きジュエルとアグネスの間を狙うも、左ステッキでヨレたアグネスに進路を塞がれてしまう。そこから左手綱を引いて立て直して伸びてはいるものの、あまりにも痛い不利だった。スムーズに外めへ持ち出せていたら3着はあっただろう。

 リビアーモは例によって後方からの競馬。自分でレースを作れない弱みが出てしまった。ほぼ同じ位置にいたヒカルに4角から一気に離されてしまったのは力負け。欲を言えばもう少し流れてほしかった。

 ブロードストリートは使われつつデキが上向いていた。道中は発馬直後から手綱を押して行って中団に取り付く。流れが落ち着いた3角手前から馬群のなかで脚をタメる。同じ位置にいた勝ち馬が馬なりのまま直線を迎えたのに対し、同馬は激しく手綱が動き、直線で一気に離されてしまう。直線で手綱を引っ張るシーンがあったのは、狙っていた進路を手応えで上回るストリートスタイルに奪われたから。自身はジリジリとしか脚を使えなかった。マイルでの決め手の差が出てしまった。やはりもう少し距離がほしい。

 ストリートスタイルにはびっくりした。攻めはいつも動くタイプだがマイルで一変した。発馬でトモに重心が掛って出負け。スローの流れでただ一頭置かれた形。万事休すかと思われたが、直線で鞍上の左ステッキに応えてもの凄い脚で急追。最後は脚が上がってしまったが、見せ場十分だった。追われてから重心が低く切れ味は相当。距離が延びて良さが出た。

 アグネスミヌエットは久々のハンデがあったし、道中は顎をグッと下げてハミに頼った走りで力みが見られた。過去にはベッラレイアも同じような感じだったが、これだと手応えほど伸びないし、道中でポディションを上げればガツンと掛ってしまうので動くに動けない。今後は馬具の工夫があれば要注意。

 コスモネモシンは好発から道中は先団を追走するも、直線はジリジリとしか伸びず。下見どころからテンションが高く、なし崩しに脚を使わされた感はあった。最後は切れ負けの形。ペースが速くて上がりの掛るレースで一瞬の切れを生かせる中山マイルがぴったりか。

 アグネスワルツはフワッとした発馬から少しづつポディションを上げて行く競馬。他に引っ張る馬がおらず苦手な瞬発力勝負になってしまった。先行馬には辛い馬場になったのも誤算だった。デキも下降線を辿っていたか。

 アプリコットフィズは栗東滞在だった秋華賞でも下見どころから発汗が激しかっただけに、美浦からの長距離輸送で落ち着きがポイントだった。下見どころでは落ち着き十分に映ったのだが、レースでは逃げ馬不在でスローの流れ。押し出されるように先行し、前に壁を作れずにモロに掛ってしまった。鞍上が制御できなかった。

 本命を打ったプリンセスメモリー四位騎手の騎乗にはがっかりさせられた。大外枠発走からなかなか馬群に取り付くことができず、ただ一頭大外を通りながらジワリと内めへ切れ込んでいく。他馬が近寄ると外へ逃げて嫌がる素振りを見せていたし、鞍上が言うように前に壁を作れずに3角では掛り気味だったのは確か。4角でブロードストリートと接触して怯んだにせよ、まだ手応えは十分にあったはずだ。それなのに直線は手綱を少ししごいただけであとは流してフィニッシュ。全く追う素振りを見せなかった。馬券を買っているファンからすれば到底納得できる騎乗ではなかった。残念。

京都牝馬Sほか予想

2011-01-29 19:44:13 | 最終結論
京都11R 京都牝馬ステークス
◎プリンセスメモリー
○コスモネモシン
▲ショウリュウムーン
△ブロードストリート
×ヒカルアマランサス
×リビアーモ
【見解】
京都は今週からBコース。先週までの先行、内有利の馬場とは違い、土曜日は差しが決まる場面も見られた。レースを引っ張るのはアグネスワルツ。前走のターコイズSは中山マイルでハナへ立てたものの、道中でペースを落としすぎた。ここは淀みない流れで後続に脚を使わせる展開に持ち込みたいところ。早め早めの競馬で押し切るタイプのサングレアズール、スプリント馬ジュエルオブナイル、ケイアイデイジーのスピードがあり、差しの届く流れとみる。

 本命は関東馬プリンセスメモリー。前走のターコイズS4着は中山マイルには不利な大外枠。道中は発馬後の一完歩が遅いために例によって最後方から。2角で大外からジンワリの内へ切れ込む。そこからはインで脚をタメる。三分三厘でもジッと我慢し、鞍上の手綱はピタリとも動かない。直線入口でようやく手綱が緩められると、坂上から凄まじい勢いで馬群の間を縫うように猛追。最後は届かなかったものの、中山で脅威の上がり3ハロン32秒8。超スローの流れを考えればもう少し早めに動くべきだったし、大外枠でロスは相当あった。前々走の秋華賞10着は、オークス以来の実践で16㌔増。小柄なタイプにとっては好材料だった。18番枠発走から発馬後は外へ逃げるような形となり1角までにロスがあった。その後は最後方で折り合いに専念し、脚をタメる。4角でも手応えは良かったものの、少し置かれ気味になる。直線で一瞬の脚を使って見せ場は作ったものの、最後は止まってしまった。ピッチの利いた回転の速いフットワークから繰り出す切れ味は相当なもの。それを生かすにはマイルが最適だ。それは前走が証明している。前走後に挫石があったが、年明けから順調に乗り込まれ最終追い切りは坂路で抜群のスピード感を披露。心配はいらない。小柄なタイプだけに馬体をフックラ見せているのも好感が持てる。あとは長距離輸送で馬体が減らなければ。

 コスモネモシンの前走愛知杯5着は、三分三厘で故障馬を避けるために外へ膨らむロスがあったし、距離も2000㍍は長かった。気分良く行って末をなくすタイプ。理想はマイルで一瞬の脚を生かす競馬。昨冬のフェアリーSの再現ができれば。最終追い切りの動きからデキは絶好だ。

 ショウリュウムーンの前走の京都金杯9着は、先行馬断然有利の馬場状態に加え、テンから緩い流れで前が止まらなかった。発馬直後から無理に行くことなく馬任せで後方からの競馬。道中は折り合いに専念し、仕掛けどころを窺う。しかし、流れが緩いために馬群が固まり、隙間がない。仕方なく4角から直線入口にかけて大外へ持ち出す。そこからグイッとは伸びているものの、内へモタれて右ステッキと左手綱で矯正しながらの追い。これでは力を出せない。前々走の鳴尾記念5着は、一線級の牡馬相手に道中はシルポートの作る淀みない流れを先行。正攻法の競馬で直線は逃げ馬の1馬身後方まで迫るも、最後は脚色が鈍った。持ち味は前脚をピンと前に張り出すフットワークからの切れ味。昨春のチューリップ賞1着では兵庫の名手・木村の手によって内へモタれながらも差し切れたが、やはり内へモタれては全力で追えない。その点、この中間から特殊ハミを使用し、その効果に期待が持てる。この中間は坂路で好時計を連発しているようにデキも良い。

師匠・大谷内さんのトークショー情報はこちら

東京11R 根岸S

◎ダイワディライト
【見解】
穴でダイワディライトを狙う。ここ2走は中山スプリントの激しい競馬でテンから手綱を押しっぱなしで余裕のない競馬。年齢を重ねることでズブさが出てきた。今なら1400㍍で脚をタメる競馬が向いている。この中間からブリンカーを着用し、最終追い切りは南Dで6ハロンから併せ馬で好時計を出した。首を水平に使い、四肢を柔らかく伸ばしたストライドは迫力満点だった。激変に注意。


京都10R松籟S

◎コスモラピュタ
【見解】
コスモラピュタの巻き返しに期待する。前走のグレイトフルS7着は、好発からスッとハナへ立ち2角まではペースを落として理想的な展開。しかし、そこから他馬にびっしりとマークされ、ラスト6ハロンから11秒8-12秒0-12秒3と厳しい流れ。3角手前で一旦3番手までポディションを落としたものの、最後は脚が上がってしまった。距離の2200㍍も短かった。中長距離でハナへ立ってスピードの持続性を生かしたいタイプ。1ハロンの距離延長は歓迎だし、ここは同型不在。マークも甘い。

京都牝馬S 注目穴馬

2011-01-27 22:26:49 | 見解
プリンセスメモリー
前走のターコイズS4着は中山マイルには不利な大外枠。道中は発馬後の一完歩が遅いために例によって最後方から。2角で大外からジンワリの内へ切れ込む。そこからはインで脚をタメる。三分三厘でもジッと我慢し、鞍上の手綱はピタリとも動かない。直線入口でようやく手綱が緩められると、坂上から凄まじい勢いで馬群の間を縫うように猛追。最後は届かなかったものの、中山で脅威の上がり3ハロン32秒8。超スローの流れを考えればもう少し早めに動くべきだったし、大外枠でロスは相当あった。前々走の秋華賞10着は、オークス以来の実践で16㌔増。小柄なタイプにとっては好材料だった。18番枠発走から発馬後は外へ逃げるような形となり1角までにロスがあった。その後は最後方で折り合いに専念し、脚をタメる。4角でも手応えは良かったものの、少し置かれ気味になる。直線で一瞬の脚を使って見せ場は作ったものの、最後は止まってしまった。ピッチの利いた回転の速いフットワークから繰り出す切れ味は相当なもの。それを生かすにはマイルが最適だ。それは前走が証明している。京都外回りのマイルは申し分ない条件だし、この中間は馬体をフックラ見せ、動きも絶好だ。ただ、アグネスワルツがスンナリとハナへ立つと流れが落ち着きそうだし、今の京都の馬場も不利。小柄なタイプだけに長距離輸送もカギを握る。それでも狙う魅力がある。

AJCC(GⅡ)回顧

2011-01-23 18:58:56 | 回顧
3連複、3連単的中!!


【馬場】Cコース。良。

13.0 - 11.9 - 13.0 - 12.8 - 12.7 - 12.5 - 11.8 - 11.4 - 11.5 - 11.3 - 12.3=2:14.2

 有馬記念のうっ憤を晴らしたトーセンジョーダン。厳寒期の坂路調教ということで太め残りが懸念されたが、当日はマイナス6㌔。下見どころではスッキリとした馬体で外めを気分よく周回していた。レースでは、出が今ひとつで少し気合いを付けて前へ。ゴール版前で態勢が落ち着き、前から5番手の位置で内のコスモファントムを見ながらの競馬。ミヤビランベリの作る緩い流れにも動じることなく折り合う。3角手前でペースアップする流れだったが、そこではジッと我慢。三分三厘から手綱をしごいてスパートすると、4角では先頭から2馬身差まで迫る。そこでバテたサンライズと接触し、直線入口では前が壁になっているために左手綱を引いて外めに進路を変える。そこで左手前に替えて猛追。楽なペースで行っているので先行勢もなかなか脚色が衰えなかったが、坂上の右ステッキでグンともうひと伸び。ゴール前で抜け出す時にフワッとしたが危なげなく差し切った。前半のペースが遅かっただけに勝ち時計は平凡だが、正攻法の強い競馬だった。アクションが大きく本来なら広いコース向きだろう。まだ、追ってから重心が高いし、GIとなると切れ負けの可能性はある。距離はもっとあったほうがいいだろう。

 休養明けを一度叩き、ミヤビランベリが激変した。下見どころでは隊列の一番後ろを周回。落ち着きはあったが、馬体の張りはもうひとつという感じだった。好発を決めると、少し気合いを付けて前へ。行き脚のついたスタート後100㍍あたりでマルカを制してハナへ。その後は四肢を柔らかく伸ばしたストライドでスイスイと楽なラップを刻む。マルカががっちりと手綱を引っ張って2番手以下に蓋をしたために1000㍍通過が63秒4の超スローの流れ。残り1000㍍の下り坂からジワッとペースを上げる。三分三厘では外からマルカに被されて手綱が動く。しかし、テンにたっぷり脚を貯金できたためにそこから再びペースアップ。直線を向いて坂下では再びマルカに抜かれるも、坂上で二の脚を使って突き放す。最後は勝ち馬に差されたが、見せ場十分だった。アルゼンチン共和国杯で見せた勝負根性は健在だった。今回は展開の恩恵が大きかったが、本調子ではないなかでよく頑張った。本来は2500㍍がベスト。行き脚がついてスイスイと逃げられれば渋太い。

 3着には3連覇を狙ったネヴァブション。今回からブリンカーを着用し、下見どころでは気合い乗り十分でさすがの雰囲気。レースでは発馬から内へモタれ行き脚がつかない。これはここ数走と変わらない。少し気合いを付けて道中は後方から2番手の位置取り。幸い、超スローだったために馬群が固まり、少し離れた位置を楽な手応えで追走。3角からジワッと外めを通って進出を開始すると、4角で一気に手綱とステッキを叩いて大外から進出開始。しかし、内へモタれる。右ステッキを連打し、左手綱を巧みに捌きながら懸命に追い上げる。しかし、ゴール前で苦しくなって右手前に替えて脚色が前と同じになってしまった。これだけ遅いと脚の温存度合いは、前も後ろも同じ。それだけに三分三厘から大外を通ったのは致命的だった。肉体的には問題ないが、精神的に疲労が溜まっているのだろう。休養へ。

 コスモファントムは発馬直後からグンと重心を沈めて楽に前へ。無理に競りかけることなく道中は4番手のインで脚をタメる。終始、インの経済コースを通って3角手前では痺れるような手応え。急激にペースアップした三分三厘でも手応え十分。しかし、直線を向くと内へモタれてジリジリとしか伸びない。右ステッキと左手綱を引いて懸命に追いかけるも、流れ込んだだけとなってしまった。金杯では同じく右手綱を引いても差し切れたが、メンバーが強化されたGⅡでは通用しなかった。手応えほど伸びないタイプだけに、テンにある程度引き離して行ったほうがいいのかも。

ダイワジャンヌは道中、スッと好位の外めに取り付く。終始、馬群の外めを通らされて距離ロスは大きかったが、ペースが遅かったために流れには乗れた。三分三厘で仕掛けていくも、大外を通る苦しい展開。それでも、直線で一瞬の脚を使いインでロスなく立ち回ったコスモファントムと差のない競馬ができた。重賞でも、一瞬の脚を生かす競馬なら通用することがわかった。

 マルカボルトは好発を決めて前へ。無理にハナへ競りかけることなくすんなりと2番手へ落ち着く。ガッチリと手綱を抑えて少し離れた位置で折り合いに専念。3角で掛ったサンライズベガが競りかけてきたために進出を開始。4角では早めに先頭へ並びかけ、直線は一旦先頭へ立つ。坂上で脚色が鈍ってゴール前で失速したものの、見せ場十分だった。

 サンライズベガは下見どころでチャカチャカしていたし、頭の位置は高かったが、馬体の張りは上々で雰囲気があった。レースでは、遅い流れを3番手から追走。道中は力みながらの追走だったし、遅いペースで掛ってしまった。それにしても4角でアラアラ一杯で失速。展開を考えると、中身ができていなかったのだろう。







平安S、AJCC予想

2011-01-22 22:43:39 | 最終結論
京都11R 平安S
◎ロングプライド
○ナニハトモアレ
▲ダイシンオレンジ
△インバルコ
×マチカネニホンバレ

【見解】
 難解な一戦。何が何でもハナを切りたいトーホウオルビスが飛ばせば緩みないペースは必至。これに揉まれたくないドリームライナー、最内枠のマチカネニホンバレもある程度の位置で競馬したいクチ。人気のダイシンオレンジも前のマチカネを目標に早めに動くだろう。こうなれば狙いは差し馬。

 本命は古豪ロングプライド。久々の一戦だった前走の大和ステークス9着は、脚元に不安を抱えているために中間はプール調教と坂路でサッと乗られただけ。明らかな完調手前だった。レースへ行っても、スッとゲートは出たものの行き脚がつかず道中は手綱を押しながらの追走。4角では置かれ気味になる。それでも、直線は大外からそこそこの脚を使って追い上げてきた。久々の一戦で道中で脚の溜まらない状況ながら見どころを作ったのは、さすが実績馬。かつてはフェブラリーS4着の輝かしい実績を持っている。前走の内容から2ハロンの距離延長は歓迎材料だし、ここは流れも向く。連闘でもプールと坂路で乗り込まれている。底力に期待したい。

中山11RAJCC
◎ミヤビランベリ
○トーセンジョーダン
▲コスモファントム
△サンライズベガ
×ネヴァブション

【見解】
久々を叩いたミヤビランベリの変わり身に期待したい。前走の小倉記念18着は、約1年ぶりの実践。道中は行き脚がついて2番手でスムーズに折り合えていたものの、4角で急に手応えが怪しくなり、直線は顎が上がって失速してしまった。この中間はゆったりと間隔を開け、週2回のペースで時計を出している。特に最終追い切りはCWで四肢を目一杯に伸ばしたストライドで終いまでしっかりと踏ん張った。叩いての良化を示すものだった。持ち味は首を水平に使った走りからの持続性ある先行力。休養前のアルゼンチン共和国杯は、直線でアーネストリーに並ばれてからもう一度脚を使って突き放す芸当をやってのけた。本来なら2200㍍から2500㍍が合うタイプ。ここはマルカボルトとの兼ね合いだが、先行しやすいメンバー構成だ。

 

AJCC調教診断

2011-01-19 22:52:10 | 調教診断
ミヤビランベリ
CWを単走で6ハロンから。ステッキを入れてから尾っぽを振ったのは気になるが、四肢を目一杯に伸ばした力強いストライドはひと叩きして良化を示すもの。いつもはゴール前で重心が高くなるが、この日は終いまでしっかりと踏ん張った。動きは一昨年のアルゼンチン共和国杯を制した時よりも良い。この中間は中5週で週2回のペースで時計を出し、意欲的に調整されている。

トーセンジョーダン
坂路で2頭併せの外。ゴール前で僅かに先着したものの、手応えでは完全に見劣った。最後はステッキが入り、懸命に手綱をしごかれるも頭が上がって筒一杯だった。右手前でグーンと凄まじい勢いで登坂したアルゼンチン共和国杯時より、見劣る。坂路調整だけに冬場は絞り切れないというのも理由だろう。有馬記念でもその影響はあった。前走時よりも馬体が増えているようだと危険。

コスモファントム
普段と同じく坂路で2頭併せの外をサッと流す。首を水平に使い、リズミカルな動き。前々走時と遜色ない気配で、引き続き好調キープと見ていい。

ネヴァブション
後藤J騎乗で北Cを6ハロンから単走で。首を水平に使い、全身を使った柔らかいストライドは好調を告げるもの。硬さどころか、前走時を上回る動きを披露した。この動きなら疲れを心配しなくても良さそうだ。馬と陣営の努力の賜物だろう。3連覇が見えてきた。

サンライズベガ
坂路で2頭併せの外。前捌きが硬く、重心の高い走り。ゴール前はハミを掛け直され、右にモタれるのを矯正されながらフィニッシュ。先着したものの、動き自体は強調できない。しかし、太い首差しと迫力ある馬体が印象的で、坂路を上ってくる姿はゾクッとさせる。久々を苦にしないタイプ。要注意。

マルカボルト
CWを単走で6ハロンから。馬場の真ん中を通っただけに時計はアテにできない。終いサッと気合いを付けられると、グイグイと四肢を力強く伸ばして突き抜けた。ただ、この中間は中3週にしては攻めが少し手緩い。

京成杯(GⅢ)回顧

2011-01-16 21:48:53 | 回顧
【馬場】Cコース。馬場は荒れているが、時計速い。

12.6 - 11.0 - 12.4 - 12.0 - 12.3 - 11.9 - 12.1 - 12.1 - 12.1 - 12.4=2:00.9

 フェイトフルウォーは、2番枠発走から好発を決めて気合いを付けて先団へ。1角で3番手のインを確保し、そこからは手綱を抑えて折り合いに専念する。終始、経済コースを通り無駄のない追走。折り合いもしっかり。3角でもレースの流れは緩まず11秒9-12秒1と緊張感ある流れ。ここで鞍上の田中勝Jは慌てず、手綱を抑えたまま脚をタメる。直線を向いても前が壁になり進路を探る。坂下でジャービスの左側に進路を見出し、一気のスパート。一瞬の脚で突き抜けた。経済コースを通れたこと、鞍上の三分三厘での好判断が光った。
 
 デボネアは首差しから胸前にかけて迫力ある馬体の持ち主。好発を決め、大きなフットワークで中団馬群を追走。首を水平に使った無駄のないフットワークでスムーズな折り合い。底力が要求される流れを、しっかりと力強い脚を使って伸びた。今後は速い上がりへの対応がカギとなる。

 インナージョイは発馬で後手を踏み、後方からの競馬。初めて経験する平均ペースの縦長の展開に戸惑っている感のある道中。向こう正面では早くも手綱が動き、追走姿に余裕がない。しかも、三分三厘からは大外へ持ち出され、直線も大外。何度も手前を替えて余裕がなかった。どうしてもテンに無理できずもう少し距離があったほうがいいタイプだし、広いコースでゆったりと走りたいクチ。重心の低いフットワークから繰り出す切れ味は相当なもの。

 ジャービスは攻めで抜群の動きを見せ、仕上がりは良かった。好発から他馬とスピードの違いでスッと馬なりでハナへ。そこからはマイペースの道中。しかし、道中で一度も息を入れることができず、3角からも11秒9-12秒1。直線でさすがに苦しくなって失速した。胴が詰まったスピード性能に優れたワンペースで走るタイプ。今日の内容からマイルくらいがベストと思える。

 スマートロビンは発馬でトモに重心が掛り、出負けしてしまった。ハナを切った前走でも発馬でトモに重心が掛っていた。しかも、ゴール版から1角にかけて頭を上げてモロに掛る。3角から大外を通って進出するも、早くもステッキが入る。フットワークがバラバラで左右にフラつき、直線は早々に失速。初めて経験する厳しい流れとテンに気の悪さを出してしまった。大トビでゴチャついて嫌気が差したか。発馬の改善が急務で、広いコース向き。

 ユウセンはソロッとした発馬で中団のインから無理せず。ゴール版から1角にかけて何度が手綱を引っ張るシーンがあったし、向こう正面でも持って行かれ気味で気負いながらの追走。息を入れたかった3角でも持って行かれて3番手にポディションを上げてしまう。キャリア1戦でこの競馬はさすがに厳しかった。大きなフットワークで攻めでも雰囲気を感じさせる馬。気性がコントロールできるようになれば。

 マリアビスティは課題のゲートをクリアし、先団を狙うも16番枠発走で前に行けず、仕方なく1角で中団に控える。向こう正面では手応え十分に追走し、期待を膨らませたが4角でスマートと接触すると一気に手応えが悪くなる。直線もジリジリとしか伸びなかった。距離は2000㍍が合っているので、広いコースでじっくり後ろから行ければ。


 

日経新春杯(GⅡ)回顧

2011-01-16 21:47:54 | 回顧
【馬場】Aコース。良馬場。先行有利

12.6 - 10.8 - 10.8 - 12.7 - 13.2 - 12.6 - 12.6 - 12.9 - 11.9 - 11.1 - 11.6 - 11.8=2:24.6

 勝ったルーラシップは、発馬をスッと決めて大きなフットワークで好位の外め。道中は抑え切れない手応えでガッチリと手綱を抑えての追走。流れが落ち着いた向こう正面でも慌てずじっくり折り合いに専念。 ピッチが上がった3角の下り坂からジワッと仕掛けを開始し、4角で早くも先団に取り付く。直線の残り300㍍手前で先頭に立つと、雄大なフットワークからグングン加速。ラスト1ハロンを11秒8としっかり伸びて快勝した。前走の有馬記念は小回りの中山コースでただ一頭、大外を走っていて走りづらそうだった。やはり、広くて長い距離が合う。今年は飛躍の年だ。

 ヒルノダムールは道中、中団馬群の外めを追走し、横のローズ、前のルーラーを見ながらの競馬。3角でジワッと加速したルーラーをマークするようにジワッと進出開始。4角で接触する不利はあったものの、直線入口でグンと突き放されてしまう。そこから懸命に脚を伸ばして2着は確保したものの、決め手の差を見せられてしまった。追われてから重心の高い走りで、そこが最後の決め手の差になっている。

 注目のローズキングダムは、菊花賞同様に内へモタれてしまった。道中は中団のインを理想的に追走できていたが、3角の下り坂で早くもステッキが抜かれて手応えが悪い。鞍上も右手綱を引きながらの誘導でスムーズに加速できない。直線を向いても同じような感じで、進路を何度も替える。しかも、内へモタれるのを矯正しながらの追い出し。これでは満足に伸びない。菊花賞での内容を考えると、京都の下り坂を苦手としているとしか思えない。

お久しぶりです! 京成杯予想

2011-01-15 20:23:50 | Weblog
 皆さんお久しぶりです!しばらく更新できずに申し訳ありませんでした。本年もよろしくお願い致します。
そして、gontaさんコメント返せず申し訳なかったです…

 さて、私はまだ埼玉で仕事をしております(笑)今年で早いもので社会人4年目。勝負の年と位置付けて邁進したいと思います。

中山11R 京成杯(GⅢ 芝・2000㍍)
◎ジャービス
○マリエビスティー
▲インナージョイ
△スマートロビン
×フェイトフルウォー
×ユウセン

 快速馬ジャービスを本命視。前走の未勝利戦1着は、発馬を決めてスッと馬なりでハナへ。1角からペースを落とし、道中は淡々として流れを作る。流れが速くなる三分三厘からも13秒0-12秒6としっかりと息を入れる。直線でスッと手綱を緩められるとグンと加速。鞍上の手綱は一度も動かないまま、後続を子供扱いした。緩い流れだったとはいえ、圧巻の内容だった。前々走の東京での未勝利戦2着は、不利な大外枠にもかかわらず、発馬直後のカーブに臆することなくスッとハナへ。そこから緩い流で軽快に逃げる。流れの緩んだ3角でスマート一気に後方から押し上げ、3馬身後方まで迫る。直線を向いて1馬身半差まで詰め寄られるも、激しく手綱が動くスマートに対し、馬なりのままグンと突き放す。ゴール前で僅かに屈したが、3着以下を大きく突き放す内容の濃いレースだった。スピードの持続力が持ち味で、ベストは1800㍍かもしれないが、前々走の内容なら小回り中山でスマートを逆転できると見る。追い切りは、坂路で首を上手く使った重心の低い無駄のないフォームでデキの良さを感じさせた。

 マリアビスティーは距離延長で一発がないか。前走の阪神ジュベナイルフィリーズ12着は、発馬で行き脚つかず最後方からの競馬。直線入り口でも最後方。直線で少し脚を使ったが、流れに乗れずに見せ場を作れなかった。デビュー戦で見せた4角から一気にマクった脚は強烈だ。出脚の鈍さと小回りの中山が課題だが、距離延長は大きな魅力。道中で息を入れられれば終いの脚はかなりのもの。坂路で圧巻の動きを見せた追い切りからもデキの良さが伝わる。
 

 インナージョイの前走未勝利戦1着は、発馬で出脚がつかなかったが、スッと馬群の後方に取り付く。道中の折り合いはスムーズで、レースは3角でもペースが上がらず、ギュッと馬群が凝縮。その流れを4角で手綱をシェイクさせてスパート開始。直線入り口で右ステッキが入った時に外に膨れて他馬と2度接触。それでも、怯むことなく重心の低いストライドで1完歩毎にグイグイ伸びて差し切った。かなりの切れ味。デビュー戦は、直線で内へモタれ何度も手前を替えて若さを覗かせた。前走でその癖は見せなかったし、重心の低い走りに何よりも好感が持てる。