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2022年は客観的な予想を心がけます。

第61回 有馬記念(GI)予想

2016-12-25 07:33:47 | Weblog

中山10R 有馬記念(GI 中山芝・2500メートル)
◎デニムアンドルビー
〇キタサンブラック
▲サウンズオブアース
△サトノダイヤモンド
×ゴールドアクター
×シュヴァルグラン

 本命は、6歳牝馬のデニムアンドルビー。前走の金鯱賞8着は、例によってテンは無理せずに最後方からの競馬。テンに行き脚がつかない同馬にとって、超スローの流れは楽に追走できた。直線はインを突き、ズブさを見せたが、ゴール前で行き脚がついた所で前が塞がる不利があった。1年5カ月ぶりの競馬を考えれば及第点だ。同馬の特徴は何と言っても、最後の決め手。昨年の宝塚記念2着、2013年のジャパンC2着が示す通り、GIでも通用する決め手がある。逆に弱点はテンに行き脚がない点とズブい点。2000メートル前後であったり、テンに忙しいと最後に差を詰めるのは難しい。コーナー6回の中山2500メートルなら、ゆったり運べる絶好の舞台だ。2014年の有馬記念では惨敗しているが、実は惜しい内容だ。直線でインを突き、前が壁になり手綱を引いて立て直して大外へ。最後は猛追したところがゴールだった。脚を余す競馬。追い込み一辺倒だけに、どうしても不利と隣り合わせだが、ここは流れが向く。マルターズアポリがハナ宣言し、2番手にキタサンブラック。ジャパンCで楽な逃げを打てたキタサンだが、ここはゴールドアクター、サトノダイヤモンドの徹底マークが予想される。テンの5ハロンも例年よりも速く、向こう正面の残り5ハロンから速くなる。キタサンにとって、逆に持久力戦に持ち込むことで好位勢の有力どころの脚をなし崩しに脚を使わせることができる。デニムも、直線でロスなく大外へ持ち出せれば。今の中山は時計の掛る力のいる馬場だが、問題ない。

第61回 有馬記念(GI)短評

2016-12-23 21:33:11 | 見解
 
1枠1番 キタサンブラック
トモの蹴りが強く安定した先行力、折り合いが従順で道中でペースを上げたり、下げたりできる自在性、最後の瞬発力、ハイペースでも粘れるスタミナ、すべてを兼ね備えている。ここはマルターズの2番手でペースは楽ではないが、逆にマークする後続勢の脚をなし崩しに使わせられるチャンスでもある。

2枠2番 ゴールドアクター
スッと先行できるし、三分三厘から早めに仕掛けて長く脚を使うことができる。まさに中山2500メートルの申し子。ここは前のキタサンブラックを徹底マークだろう。この中間は2週続けてハードに追われたことで狙い通りに馬体は絞れた。だが、その代償としてテンションの高さは気になるところ。元々がイレ込みやすいだけに当日の気配には要注意。

2枠3番 ムスカテール
ここ2走は着順ほど負けてはいない。絶好枠を引き、ロスなく立ち回りどこまで。

2枠4番 ヤマカツエース
仕掛けてからの反応が早く、一瞬の脚で突き抜けることができる。なので馬込みで揉まれても、仕掛け遅れすることはない。チョイ差しの利く中山コース向きの脚質。ここは前の有力どころがやり合うのを、その1つ後ろの隊列のインで我慢して、直線勝負に賭ける。この中間は絶好の気配。1週前は首をしなやかに使い、収縮の利いた走りができていた。距離は少し長いだろう。

3枠5番 サムソンズプライド
オープンでも掲示板に乗るのがやっとの状況。ここは荷が重い。

3枠6番 サウンズオブアース
勝負どころでズブい分、そこで勝ち馬に差を広げられ、2着が多いのは確か。最後は着実に脚を使える。前走は課題の折り合いも克服できていた。ここは前に有力どころが揃い、テンからある程度前を意識するだろう。好勝負は必至。

4枠7番 マルターズアポジー
今週の中山の馬場は相当に重い。力が要る。ハナは絶対に譲らず、展開のカギを握る。タメて団子での逃げよりは、恐らくある程度のペースで逃げると思われる。2番手以下が強力で、2番手に控えるキタサンブラック目がけてその後ろの有力どころが残り5ハロンから早めに仕掛けてくる。楽な展開は望めない。

4枠8番 ミッキークイーン
ペースを問わず、最後は確実に脚を使えるタイプだが、理想は2000メートルでの決め手勝負。牡馬相手のGIでは、2500メートルは少し長い。

5枠9番 ヒットザターゲット
長丁場の追い込み馬。ここは前崩れの展開を待つのみ。

5枠10番 アドマイヤデウス
スパッと切れる脚はなく、典型的なワンペースの馬。渋太い。昨年のこのレースも差のない競馬。ワンペースの同馬にとって、時計を要す最終週の重たい馬場は歓迎。インべた張りで最後は渋太く追い比べに持ち込む。

6枠11番 サトノダイヤモンド
スパッと切れる脚はないが、大トビで一度エンジンが掛ると長く脚を使うことができる。折り合い自在でパワータイプだけに時計の掛る最終週の馬場は歓迎だ。大トビだけに、小回りコーナー6回の中山2500メートルは不向き。ここは好位の外めから、残り5ハロンからスパートして前のキタサンを潰しに行く。

6枠12番 サトノノブレス
追われて頭いの高い走法がネックで、スパッと切れる脚はない。ワンペースの流れを正攻法で押し切る競馬を得意とするタイプ。理想は2000メートル。ここは少し距離が長い。パンパンの良馬場向き。

7枠13番 デニムアンドルビー
欠点はテンに行く脚がないので置かれる点と、勝負どころでエンジンが掛るのに時間を要する所。テンのズブさを考えれば、最低でも2400メートルは欲しいところ。最後は確実にいい脚を使える。コーナー6回の中山2500メートルならゆったり運べられる。2014年は着順ころ悪いが、直線入り口でインを選択して前が壁になり、坂上で大外へ持ち出したところでグーンと猛追していた点を見逃してはいけない。ここも追い込み一辺倒だが、流れは向きそうだし、勝負どころから直線でスムーズに大外へ持ち出せれば。

7枠14番 シュヴァルグラン
この馬もズブい。前走のジャパンC3着では、ズブいと言われているサウンズオブアースにも一瞬直線で置かれた。その分、GIでは勝ち身に遅い印象。だが、最終週の時計の掛る馬場と前がやり合う持久力を要する流れはこの馬向きだ。テンはジッと我慢し、残り5ハロンから持久力を生かせれば。

8枠15番 アルバート
追い込み一辺倒で、2500メートルのGIでは少し距離が足りない印象。よほど展開が向かないと厳しいだろう。最終追い切りでは、併走馬に置かれてしまい、気配もひと息。

8枠16番 マリアライト
最終週で時計の掛る馬場は大歓迎。パワータイプの差し馬。スパッとは切れないので、自身が35秒でまとめられて差し切れるのが理想。だが、ここ2週の攻め馬の動きはひと息。昨年の状態にはないだろう。

有馬記念(GI)徹底研究!

2016-12-20 21:33:10 | 見解


【キタサンブラック】 2番手
前走のジャパンC1着は、1番枠から抜群の発馬を決めてスッとハナへ。トモが発達している証拠。2ハロン目で外からワンアンドオンリー、リアルスティールが競りかけるも、手綱を抑えて番手で落ち着く。こうなればキタサンのペース。1~2角で息を入れ、向こう正面もスムーズ。まったく力みのないリラックスした道中。馬場の悪い内を避け、外めに進路を取ったのも豊マジック。キタサンの操作性の良さも寄与している。ペースが上った4角で後続との差が縮まるが、そこから11.2-11.4と二の脚で一気に突き放す。危なげなく逃げ切った。スッとハナへ立てるトモの強さ、素直な気性、二の脚、すべてが完璧なレース運びだった。逆にホームストレッチが長く番手のワンアンド、トーホウが競りかけてきた3走前の宝塚記念はテンの5ハロン59秒1のハイラップ。土が掘れる稍重の馬場を考えれば尚更。先行馬総崩れの中、ゴール前まで粘ったのは地力の成せる業。スッと先手を奪えるし、気性が素直なだけに道中の仕掛けも容易にできる。最後は二の脚も使える。死角は見当たらない。今回は逃げ宣言のマルターズアポリの2番手が有力。更に後ろにはゴールドアクター、サトノノブレスが控える。前走のような楽な展開は望めない。絞れたゴールドアクターなら、昨年の覇者でもあるし、強気の競馬で来るだろう。持久力戦になる。

【マリアライト】 好位
前走のエリザベス女王杯6着は、2番枠から気合いを付けて好位を窺う。しかし、1角でゴチャつき、手綱を引っ張る大きな不利があり、後方までポディションを下げる。そこからは、後方の外めを追走する。4角の下り坂から手綱をしごいて仕掛けを開始するも、反応は鈍い。ジリジリとしか伸び切れなかった。1角で不利があった上にペースが落ち着き決め手勝負になってしまった。速い脚がない同馬にとって辛い展開だった。速い脚はないが、上がりの掛る展開なら確実に脚が使える。洋芝で最終週の中山の馬場は望むところ。ポディションは、展開、枠順次第で中団から好位と自在。

【サトノダイヤモンド】中団
前走の菊花賞1着は、3番枠から好発を決めるも、グッと手綱を抑えて中団までポディションを下げる。長丁場を考えれば賢明な判断だ。その甲斐あって道中の折り合いは非常にスムーズ。向こう正面でペースが一気に落ちても慌てない。この時に馬込みに包まれない為に、外めにポディションを取っているのは、さすがルメール。勝負どころの三分三厘でも持ったままの痺れる手応え。馬なりで先頭に躍り出ると、左ステッキ2発で突き抜けた。秋緒戦となった前々走の神戸新聞杯は、菊花賞も見据えて折り合いに専念する道中。三分三厘で馬なりのままスーッと先団との差を縮める。直線で一旦は完全に抜け出すも、ソラを使ったのは2着馬に馬体を併せられる。そこからまたひと伸びして競り合いを制した。スパッと切れる脚には欠けるが、大トビで長くいい脚の使えるタイプ。パワータイプでもあるので、最終週の時計の掛る馬場は大歓迎。あとは小回りコーナー6回の中山コースで、コーナーで加速できるかどうか。

【サウンズオブアース】 好位
前走のジャパンC2着は、好発を決めスーッと先団へ。ひと叩きしてよほど体調が良いのだろう。その前の京都大賞典などは発馬でなかなか行き脚がつかず、押して掛るチグハグな競馬だった。ペースの落ち着いた2角からは中団の外めで落ち着く。道中の折り合いはピタリ。直線で馬場のいい大外へ持ち出す。ジワジワと長くいい脚を使い追い込むも、勝ち馬も速い脚を使った分、最後は同じ脚色になった。発馬を決めて、テンに手綱を動かすことがなかったのは良かった。勝負どころで少しズブいのと、使える脚が短い分、勝ち切れない。中間は坂路主体で、疲れを取るのに専念。上積みは望めない。小回りの中山で一瞬の脚を使える点は魅力だが、ズブい分、三分三厘でゴチャつくと痛い。前の有力どころが早めに動いてくれるのは歓迎だ。

【シュヴァルグラン】 差し
前走のジャパンC3着は、大外17番枠から慎重に1角へ。無理にポディションを取りに行くことなく、後方の外めを追走する。道中の折り合いはスムーズ。直線は大外へ。ハミを掛け直されても、ズブさを見せて反応は鈍い。鞍上のステッキに応え、一完歩毎に粘り強く伸びる。残り100㍍からグーンと伸びて2着馬に迫った。緩急のある流れでズブさは見せたが、長くいい脚は使えた。最後は2着馬を凌ぐ脚色だった。少しズブい分、勝負どころからスムーズに加速できるかがポイント。そうすれば、長くいい脚を使うことができる。

【ゴールドアクター】 3番手
前走のジャパンC5着は、8㌔増。下見どころから発汗が目立ち、チャカついていた。レースではスッと3番手に取り付くもキタサンに無理に競りかけることはない。この辺りは太め残りで無理できない事が影響している。道中はインでジッと我慢。直線を向き、ステッキが入るも、ジリ脚で伸び切れなかった。1週前にビシッと長めから追われ、最終追い切りも負荷を掛けたが、絞り切れなかった。本来は昨年の有馬記念のように、スッと先団に取り付き、勝負どころでスッと反応してひと脚使える。絞れれば、もう少しキタサンに対してプレッシャーを掛けられる。この馬の出方が、展開のカギを握るのは間違いない。この中間は、1週前にビシッとやられて496キロまで絞れている。絞れれば、昨年制覇したレースだし、強気に乗ることができる。長くいい脚を使って連覇へ。
 
【デニムアンドルビー】 追い込み
前走の金鯱賞8着は、屈腱炎明けで1年5か月ぶり。レースでは、発馬直後から無理することなく馬任せでポツンと離れた後方2番手からの競馬。スローの上に縦長の展開。自身の3ハロン通過が39秒4とかなり緩い流れ。3、4角でインに潜り込み、馬群に取り付く。一瞬の脚でジリジリと差を縮めたが、ゴール前で前が詰まり手綱を引っ張る大きな不利もあり、8着だった。休養明けとしては及第点の内容だ。道中で急がせると末をなくすが、タメれば一瞬の決め手はGI級。ここは、持久力のある流れが予想され、有力どころは早めに動くだろう。最後の1ハロンで時計が掛れば。アドマイヤモナークの再現を狙う。

【ヤマカツエース】 差し
前走の金鯱賞1着は、大外13番枠から馬任せで1角へ。超スローで馬込みがギュッと縮まった為、1~2角は中団馬群の外めを追走する。縦長になった向こう正面からは、前のサトノノブレスを見ながらの追走。3角手前からサトノが仕掛けても慌てない。ジッと我慢し、直線は大外へ。一瞬の脚を使い、差し切った。前々走の天皇賞15着は長距離輸送で馬体が減り、本調子になかった。しかも、13番枠から好位を取りに行った分、掛ってしまった。スッと好位まで行ける脚があるし、鞍上のゴーサインに対して瞬時に反応できる。最後も一瞬の脚が使える。まさに中山コース向きのタイプ。首を柔らかく使えて、収縮の利いた走りができるタイプ。1週前の動きも絶好だった。絶好調。京都記念の内容を見る限りは、2500メートルは少し長い印象。内枠を引いて、道中ジッと我慢し、一瞬の脚を生かせれば。トゥザグローリーの再現を狙う。